2024 11,24 08:43 |
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2009 10,25 10:00 |
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山形県の酒田市に古くからの地主であり商家である本間家というお家がある。ここは、江戸時代、各地にあった大地主の中でもひじょうに多くの土地を持ったということで著名な家であり、戦後、資産没収で縮小したが、現在でも酒田市の名家として、本間美術館などにその伝えられた美術品を展示している。ついこのあいだNHKで本間家の歴史をやっていたが、なかなかのものである。 本間宗久の残したとされる相場の極意書にはいろいろなものがあるが、一番詳しい「秘録」を、原文と現代語訳で収め、マンガで解説したというおもしろい本がある。「秘録」は、本間家の資産を形成したあと、本間家から離れ(というより追放に近い状態だったらしい)、独自に相場師として活躍した宗久が、大坂堂島米会所で大成功を収めてから晩年に記したとされる、彼の相場道の神髄である。マンガということで、読む前はちょっとバカにしていたが、買って読んでみると、意外にまじめな本であった。江戸時代の米相場の話ではあるが、その精神論や実践論には今に通ずる部分もある。昔の相場の話に興味がある方にもお勧めしたい。週末の軽い読書になるだろう。商品相場や株の方で有名な林輝太郎氏の酒田罫線法についてのちょっとしたエッセイも入っている。 「酒田照る照る、堂島曇る、江戸の蔵前、雨が降る。本間さまには及びもないが、せめてなりたや殿様に。」 PR |
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