10/21 株式クロージングコメント
CLUB Fisco　2009年10月21日15時59分
http://market.fisco.co.jp/update/comment/s_comment.jsp

■期待の海外資金は中国シフトを強めてしまう可能性も

　日経平均は小幅下落。3.45円安の10333.39円（出来高概算17億9000万株）で取引を終えた。
ＮＹ市場の下落の影響もあって売り優勢のスタートとなったが、それでも日中の値幅は60円弱と、昨日同様のこう着感の強い相場展開であった。そのため出来高も膨れず、東証1部の売買高は9月30日以来の低い水準だった。
セクターでは海運の強さが目立つ。バルチック指数の上昇が続いているほか、中国需要の取り込みが活発化してきていることなどを材料視。
後場に入りあす発表の中国7-9月GDPへの期待もあって、商社など中国関連の一角が動意付く場面もみられた。
そのほか、全体としては相場全体がこう着を強めている状況であり、業績修正銘柄や新興市場の中小型株の一角、インフルエンザ関連などの材料株への物色にとどまっている。

興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック！

[0回]

　前日の価格水準での推移のため、相場の弱さはそれ程感じられないが手控えムードは強い。海外勢のオーダーなどもリバランスにとどまっているとみられ、方向感が掴みづらい。東芝の強い動きが目立っていたが、これが他のハイテクもしくは原発関連への波及につながらない状況である。また、資金回転の速さから、戻り高値などを超えられない銘柄へは見切りも速い。超長期資金はポジションをキープ、超短期資金は回転売買であり、中長期スタンスでの資金流入がみられていないとの見方も。そのため、相場のうねりもなく、参加意欲も後退しがちである。

　郵政問題では改革の逆流との見方から、海外勢によるリバランス以外の方向性を強める資金流入は期待しづらくなった。あすの中国7-9月GDPなど経済指標が好感されるようだと、アジアを対象とした資金は中国シフトを強めてしまう可能性も。
（村瀬智一）