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2009 10,13 22:50 |
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原発関連株に再評価機運、オバマ大領領来日で注目 株式市場では原発関連株を再評価しようとする機運が徐々に高まりつつある。温室効果ガスの25%削減目標からクリーンエネルギーが注目される中にあって、原子力発電は太陽光発電など新エネルギーの影に隠れがちだったが、グリーンニューディールを掲げるオバマ米大領領が11月12日─13日に来日することをきっかけに注目を集める可能性が出てきた。 ノーベル平和賞受賞が決定したオバマ氏は、理由となった核兵器削減の取り組みの延長線上には原子力の平和利用を推進することがあるとみられ、これを背景に原発ビジネスが活発化して行くとの思惑が生じている。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
最近の原子力発電関連株は、鳩山由紀夫首相によって温室効果ガス排出削減目標に関し2020年までに90年比25%削減を目指す方針が打ち出された際も、現実に使用度が高いエネルギーながら市場での注目度は低かった。 資源エネルギー庁によると、06年度の電源別発電電力量の実績で、国内年間発電電力量のうち原子力は30.6%と、天然ガスの25.6%、石炭の24.5%、石油の7.8%を上回りトップ。これら化石燃料を利用した発電量の約半分を占めている状況だ。このため市場では「25%削減を達成するためには、原発の利用は欠かせない。新エネルギーの実現性に時間を要することを考えると、将来は必ず原子力発電所の建設に目が向く」(SMBCフレンド証券・シニアストラテジストの松野利彦氏)との声が出ている。 にもかかわらず、原発関連に対して注目が低かったのは「国内では、ある種、タブー視する風潮があるところに、原発反対を唱えている社民党が連立政権に加わった。さらに、環境関連では既存技術よりも太陽光など新エネルギーへの期待が市場で高くなっている」(中堅証券幹部)という背景がある。 ある国内系証券のアナリストは「環境問題の今後を考えると、原発は高い確率で伸びる分野。しかし、昨年までの相場で原発関連はかなりの成長を織り込んでしまい、材料として新鮮味を欠いているのが正直なところだ。再度、評価されるためには、新たな切り口の出現などきっかけが必要になっている」と指摘する。 関連銘柄が見直されるきっかけになりそうなのが、オバマ米大領領の来日だ。グリーンニューディールを掲げるオバマ氏の来日で、温室効果ガスの削減が日米首脳の間で議論されるとみられ、そこでは新エネルギーとともに既存の有力な技術である原子力発電に関してもテーマとして浮上するとの思惑が生じている。 理由として、ノーベル賞受賞のきっかけとなった核軍縮への取り組みには「米国の厳しい財政状況、そして原子力の平和利用に関する強い意欲が背景にあると考えられる」(クレディ・スイス証券・チーフマーケットストラテジストの市川眞一氏)との見方があり、先行き日米間で環境問題を絡めて原子力の平和利用の推進が議論されるとの見方がある。さらに「25%削減を背景にした国内における建設の議論のみならず、日本の成長戦略の一環として原発の高い技術力について輸出を促進する動きが出てきても不思議ではない」(大手生保系投信運用担当者)という。 市川氏は「エネルギー消費大国の米国にとって、ソーラーや風力などの再生可能エネルギーは規模の点で明らかに限界がある。従って、原子力発電の利用拡大が欠くべからず政策の柱となるはずだ」と分析している。 前週末には、東芝(6502.T)が米原子力規制委員会(NRC)から日本企業で初めて原子炉供給メーカーの認定を受けたと報じたことをきっかけに買われたが、このほかにも「たとえば、代表的な原発関連の代表格である日本製鋼所(5631.T)は、IAEA(国際原子力機関)の原子力発電予想を前提とすれば、足元の設備投資完了後も同社の製品供給は追いつかない状態が続く」(前出のアナリスト)といった声も出ていた。オバマ大統領来日を契機に、現実的な原発ビジネスの広がりに関心が向くどうか注目されている。 (ロイター日本語ニュース 編集 宮崎 大) PR |
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