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2009 10,10 09:30 |
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【日本株週間展望】日経平均1万円維持、インテル決算期待と円高修正 10月第2週(13-16日)の日本株相場は、日経平均株価がこの週末に回復した1万円の大台を維持する展開が予想される。米国で発表が本格化する7-9月期決算は、インテルなどハイテク関連企業が順調な業績を示すとの見方が多い。為替市場での急激な円高の修正も支えに、電機など輸出関連株が買われそうだ。 ちばぎんアセットマネジメントの桶矢雅嗣運用部長は、「インテルの好決算への期待や、商品市況高に円高修正といった外部環境の好転もあり、相場は恐る恐る戻りを試している」と指摘。輸出や市況関連株だけでなく、内需株の下げを主導していた銀行など金融株も買い戻され、「指数は上がりやすい」と見ている。 日経平均は10月に入り、1日にいきなり1万円を割り込んだが、6日以降は4日続伸して9日の取引を1万16円で終了。第1週の上昇率は2.9%と、7月5週(4.2%)以来の高さを記録した。ISM非製造業総合景況指数など、米国で発表される経済指標で市場予想を上回るケースが多くなり、同国の景気回復に対し慎重な見方が後退している。 第2週は国内で目立った経済指標や企業業績の発表といった材料が少なく、米国で発表される主要企業の決算と経済指標、為替動向が日本株相場の変動要因になりそうだ。みずほ証券投資情報部の高橋幸男マーケットアナリストは、「米ハイテク企業が好決算を発表し、ハイテク関連株が相場をけん引するかがポイント」と話す。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
米ハイテクや金融企業の決算 米国では第2週に、半導体最大手のインテルをはじめ、IBMやアドバンスト・マイクロ・デバイシズといった主要ハイテク企業が第3四半期(7-9月)決算を発表する。インテルは8月に、コンピューター需要の回復を理由に同期の売上高予想を上方修正しており、良好な決算を予想する声が多い。 また、JPモルガン・チェースやゴールドマン・サックス・グループ、シティグループといった米大手金融機関も決算を発表する予定。ブルームバーグ・ニュースがまとめたアナリスト予想の平均によると、シティは赤字継続とみられるものの、JPモルガンの利益は金融危機がピークに達した1年前のほぼ4倍、ゴールドマンは約3倍になったもようで、利益の急回復が確認できそうだ。 国内でも、ホンダが9日に国内四輪車の販売計画を上方修正し、前年度比で減少から増加計画にするなど、最終需要に明るさも出てきた。為替市場で一時1ドル=88円割れ目前まで進んだ円高が一服していることも、海外展開が進んでいる企業の収益不安を弱めており、買いを入れやすい状況だ。
それでも、現在の為替水準は企業の今年度収益計画の前提よりも円高で、楽観はできない。日本銀行が発表した1日に企業短期経済観測調査(短観、9月調査分)によると、2009年度下期の輸出企業の想定為替レートは1ドル=94円8銭。現在の水準が続けば、収益押し下げ要因になりかねない。 こうした点から、厳選された内需関連株に注目する向きもある。レオス・キャピタルワークスの藤野英人最高投資責任者(CIO)は、「円高修正が一気に進むとは考えにくく、ニトリやファーストリテイリングといった円高、不況に強い内需成長株をポートフォリオのコアにしている」と話す。同氏は10月に入り、ポートフォリオの現金比率を下げ、内需成長株を買い増したという。 内需全体は引き続き厳しい。内閣府が9日発表した8月の機械受注は、国内民間設備投資の先行指標である船舶・電力を除く民需が前年同月比26.5%減と、引き続き大幅な前年割れとなった。エコポイントやエコカー減税・補助金などの政策効果が一部需要を押し上げているが、所得や将来への不安から家計はリストラを進めており、「これが主産業にボディーブローのように効いてくる」と藤野氏は警戒する。
そのため、厳選投資が重要だ。みずほ証の高橋氏は、国内需要の喚起が難しいなかでは「アジアの内需拡大を享受する内需関連株への投資が有効」との見方。企業が需要先をアジアに求めるという方向性は一致しており、展開の程度や成功の度合いがポイントになる。 日本を含めた先進国の経済成長が鈍化していくため、日本株以外の運用者も同じ観点で投資銘柄を探す。みずほ投信投資顧問の内藤正樹・外国株式運用部長は、今後は欧米株の比率を落として相対的に経済成長率が高いアジア株を買い増したいとの意向を示したうえで、「中国でのインフラ投資増加を背景としたインフラ関連株や、中流階級の増加で伸びが予想される消費関連株などに投資したい」と話している。 第2週の日本株相場に影響を与えそうな主な米経済指標は、14日に9月の小売売上高、15日に9月の消費者物価指数と10月のニューヨーク連銀製造業景気指数、フィラデルフィア連銀景況指数など。国内では、13-14日に日本銀行が政策委員会・金融政策決定会合を開く。
【市場関係者の当面の日本株相場の見方】 ●野村証券投資情報部の品田民治課長 「国内企業の第2四半期決算発表を控え、上方修正期待から下がりにくい週になりそうだ。長期債の利回りは極めて低く、低金利を背景にしたマネーが相場を支える状況が続くだろう。しかしこれといった手がかり材料がないため、大幅な上昇は考えにくい。急激な円高も警戒されるため、円高メリットを受ける内需銘柄の選別物色が良いだろう」
「最大の注目材料は米大手金融機関の四半期決算。米国では商業用不動産の下落が続き、不良債権増に対する不安は残るものの、高水準のトレーディング収入などを背景に大半で好決算が見込まれる。良好な内容が確認されれば、底入れ機運を見せつつある日本の金融株にも好影響を及ぼすだろう。力強い上昇は期待しづらいが、日経平均で1万円の大台を固める堅調な展開が予想される」
「決算発表の本格化を前に、投資家は動きにくい状況。誕生した民主党政権で閣僚の発言が相次いでいるが、政策実現性をもう少し吟味したい。米国で発表される小売売上高、消費者物価指数などの経済指標に一喜一憂する神経質な動きも予想される」
「ドル安円高はしばらく続きそうだ。ドル安は米多国籍企業の利益を押し上げるほか、商品価格の上昇が米資源メジャーの収益をストレートに押し上げるため、米株高・商品相場上昇が続くだろう。ただ日本株の場合、輸出企業の構成比が高く円高でマイナスの影響も受けるため、上昇率は鈍くなりがち。逆にドル高・円安になるとドルキャリーのアンワインド(巻き戻し)が起こるため、海外株安・商品安のなかで日本株だけが上昇できるはずがない。日本株相場は袋小路に入ったと言える」 PR |
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