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2009 09,26 09:00 |
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【日本株週間展望】こう着強める、アジア景気良好で関連株へ個別買い 9月第5週(9月28日-10月2日)の日本株相場は、TOPIXが現状水準でこう着しそう。世界的な景気回復期待が根強い上、企業収益の急速な悪化懸念も後退、一方的に売り込む向きは少ない。しかし上値を追う動きも少なく、薄商いの中で売り買いが交錯する見込みだ。 みずほ投信投資顧問の有村秀夫シニア・ファンドマネジャーは、「薄商いが続く割に下がらないのが最近の日本株相場。10月以降、マクロ経済が大きく悪化するとは思えない。上半期決算で企業のファンダメンタルズ(企業業績の基礎的諸条件)が急速に悪化していないと確認できれば、日本株ももう少し上が狙える」と話している。 25日のTOPIXは週間で1.8%安の922.67ポイント、日経平均株価は同1%安の1万265円98銭で終了。東証1部の売買代金 は活況とされる2兆円を大きく下回る状況が続く。世界主要指数の年初来上昇率は、TOPIXの7.4%に対し米S&P500が16%、独DAXが17%、ムンバイSENSEX30が74%、上海総合が57%と、日本の出遅れが顕著だ。 8月4日の年初来高値から最大22%下落した上海総合指数。9月初旬に切り返したが、月半ばに下げ基調に転じ、アジアの市場参加者の先行き不安を助長している。チャイナ・インターナショナル・ファンド・マネジメントのストラテジスト、チャン・シウチ氏は「10-12月の景気の回復状態や企業収益の伸びに関して投資家の見方が割れている」とした上で、「より多くの経済指標が改善を示すまで、現行水準で推移するだろう」と予想している。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
目先足踏みも中国株への根強い楽観 内藤証券中国部長の村上哲也シニアアナリストも、中国株は10月まで現値水準でこう着すると予測する1人。ただ、「直近の下げは単なるスピード調整。再度、上海総合株価指数は年初来高値を更新する」と、先行きには楽観的。中国政府の金融緩和策が浸透、今後も月間3000-4000億元の貸出増加が見込まれるほか、4兆元(約53兆円)規模の内需拡大策で固定資産投資や小売総額が高い伸びを継続、景況感が良くなっているためだ。 同証によると、9月以降は上海証券取引所の人民元建てA株の新設口座数が増勢、週1回以上売買を行ったアクティブ口座の比率も8月最終週の11.6%から直近で15%に高まっている。また、個人預金に占める定期預金の比率も63.5%と高水準で、個人の待機資金の豊富さなどから07年の上昇相場や08年10月以降の戻り相場のスタート時と状況が似ているという。 中国以外のアジア各国経済も順調だ。アジア開発銀行(ADB)は22日、アジア域内経済の成長率予想を上方修正した。日本を除くアジア太平洋の45カ国・地域の2009年の成長率予想を3.9%と3月時点の3.4%から上方修正した。10年は6.4%と前回から0.4ポイント上積みし、成長が加速すると予測。ADBの李鍾和チーフエコノミストは、「世界経済の環境は引き続き悪化しているが、アジアの発展途上国経済は、世界を経済低迷から回復させる役割を果たす」と見ている。
8月20日に「スパイスロード復活で注目されるイスラム圏消費市場」というリポートをまとめた野村証券の和泉祐一ストラテジストは、「インドやインドネシアの景気が戻ってくる過程で、関連する日本企業をリポートで紹介したため、株式相場全般の上昇もあって、好感されやすかった」と振り返る。 和泉氏は、15-16世紀に東南アジアの香辛料を欧州に運んだ海上航路に面する中東、インド、東南アジアなどイスラム圏諸国の消費拡大に着目。日本企業が受ける恩恵は、「中国からよりもイスラム圏諸国の方が大きい」と指摘した。特に世界最大のイスラム大国、インドネシアは消費パターンが日本に近く、日本製品の人気は高いが、株式市場での注目度の低さから過小評価されがちとし、スパイスロードで実績を持つ日本企業に味の素、マンダム、いすゞ自動車、武蔵精密工業、日信工業、スズキ、ヤマハ発動機、エフ・シー・シー、ユニ・チャームを挙げた。 9銘柄をバスケット(時価総額加重平均)にし、ブルームバーグでリターン計算すると、過去1カ月間のパフォーマンスはマイナス1.6%とTOPIXのマイナス3.7%より堅調。過去1年でもマイナス8.1%と、9銘柄がTOPIXのマイナス20%をしのいだ。みずほ投信の有村氏は、今後は銘柄間のパフォーマンス格差が拡大することを前提に選別すべきとした上で、「国が政策面で支援を行いそうなテーマ株で、中小企業を狙っていきたい」としている。
9月5週に証券、金融市場に影響を与えそうな材料は豊富。28 日に中国・上海で日中韓外相会談、10月2日に2016年の夏季オリンピック開催地を決める国際オリンピック委員会(IOC)総会、3日にトルコ・イスタンブールで主要7カ国財務相・中央銀行総裁会議が開催予定で、国際会議に焦点が集まりやすい。 このほか経済統計は、米国で29日に7月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数と9月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、1日に8月の個人所得と9月のISM製造業景気指数、9月の新車販売台数、2日に9月の雇用統計がそれぞれ発表予定。 日本では30日に8月の鉱工業生産、1日に日本銀行の企業短期経済観測調査(短観)と9月新車販売台数、2日に8月の失業率と小売業販売額、家計消費支出などの公表を控える。また、1日予定のセブン&アイ・ホールディングスをはじめ、イオングループ各社や久光製薬、キユーピー、しまむらなどが週を通じて上期の決算発表を行う見込みだ。
●東海東京調査センターの隅谷俊夫投資調査部長 ●立花証券の平野憲一執行役員 ●メッツラー・アセット・マネジメントの小林光之社長 ●明和証券の矢野正義シニアマーケットアナリスト ●マーク・ファーバーLTD創業者のマーク・ファーバー氏 記事:東京 鷺池 秀樹 Hideki Sagiike PR |
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