今日の株式見通し－売り先行後は中国株の動向次第、
米国ではVIX指数が直近高値を更新
株式会社T&Cフィナンシャルテクノロジーズ　09/02 08:09

　東京市場は終日売り優勢の展開を想定。足元、比較的堅調であった半導体関連や自動車関連などは売り圧力が強まりそうだ。商品市況の下落で資源関連株も終日さえない展開か。
　日経平均は8月14日以降、上昇と下落を繰り返しているが、順番ならばきょうは下落する日。仮にそうであれば下げ幅は比較的大きくなりそうだ。米国市場の下げの影響から25日移動平均線を下回る展開が想定される。徐々に25日移動平均線の上昇は鈍くなるため、同線を下回ったとしても早々にそれらを上回ることができるかどうかがポイント。それが達成できなければ、8月21日安値10142円を意識して下押す動きが続こう。
　昨日の上海総合指数は8月のPMIを好感して上昇したが、急落後の上昇幅としては戻りの鈍さは否めない。東京市場は売り先行のあとも、中国株の動向次第ではさらに下げ幅を拡大する展開なども考えられる。

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　1日のダウ平均は185ドル安。NASDAQは2.0％、S&P500も2.2％の下落率となった。8月のISM製造業景況指数の結果を好感し、ダウ平均は一時61ドル高まで上昇する場面はあったが、投資ファンド・サーベラスの破たん観測（同社は否定）や、金融大手ウェルズファーゴの資金繰りについての噂が飛び交うなか指数は売りへ転落した。
　中盤以降は金融セクターが下げを主導。終値ベースでは7月14日以来となる25日移動平均線割れで取引を終えた。
　S&P業種別では金融が5.2％下落、シカゴ・オプション取引所のVIX指数（ボラティリティ・インデックス）は前日に比べ3.14高い29.15まで上昇し、直近高値を上回った。ドル建てCME225先物は昨日の大証日中終値に比べ210円安の10290円、円建て清算値は215円安の10285円となった。

　昨日の東京市場では日経平均、TOPIXともに反発。中国8月PMIの改善などを好感し、薄商いながらも底堅く推移した。東証1部の売買代金は1兆2030億円と前日比23.2％減少し、7月17日の1兆246億円以来の低水準となった。
　日経平均は再び10500円を回復したが、直近15年間（1994年～2008年）においては9月の騰落状況は4勝11敗。最近の5年間は勝ち負けを交互に繰り返している（昨年はリーマン・ショックによりマイナス13.9％で負け）が、2000年からは5連敗となるなどパフォーマンスは芳しくない。
　テクニカル面では、9月は月足均衡表では遅行線の位置する当時の雲下限が10837円、雲上限は11079円となる。この先、そのあたりでは戻り売りが強まることや、基準線が下落に転じる月でもあり注意が必要だ。7陽連（7ヶ月連続陽線）にトライということで、それらを上回ることができれば、昨年3月安値11691円がようやく視野に入ってくる。
　上値メドとしては、3月10日安値から4月10日高値までの上昇幅のE計算値10873円処や、8月14日高値から19日安値までの下げの倍返しの10990円処などが挙げられる。一方、下値メドは、転換線10454円（2日見込み値）や基準線10401円（2日見込み値）、21日安値10142円などがある。
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