5/13『株価材料』PART Ⅲ

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■株価材料

■フクダ電子<6960>、米スティールの増配提案を事実上拒否
医療機器メーカーのフクダ電子は11日、2007年3月期末の配当を従来計画通り40円（年間配当は80円）とすると発表した。筆頭株主の米系投資ファンド、スティール・パートナーズは期末配当を140円（同180円）とする株主提案を提出していたが、事実上拒否することになる。「別途積立金を繰越利益剰余金に振り替える」という要求についても拒否した。理由について同社は「医療業界が厳しさを増す中、Ｍ＆Ａ（企業の合併・買収）などの投資に備えた内部留保が必要」（広報・ＩＲ部）としている。

▼ネット総研<4741>の７―３月期、最終赤字158億円に
インターネット総合研究所が11日発表した2006年７月―2007年３月期の連結業績は最終損益が158億円の赤字（前年同期は39億円の黒字）だった。不正取引の発覚で上場廃止になった元連結子会社のアイ・エックス・アイ（ＩＸＩ）株式について多額の評価損を計上したことが響いた。３月末にＩＸＩ株をすべて譲渡して連結子会社ではなくしたが、決算の集計上は期初にさかのぼって連結からはずすという中間決算と同様の処理をした。ただ、監査法人トーマツからはＩＸＩの決算が確定できない影響で意見表明を受けられない見通し。

△全日空<9202>、07年度の設備投資最高に・新型15機を導入
全日本空輸は2007年度の設備投資を当初計画から1200億円上積みし、過去最高の3550億円に引き上げる。8割にあたる2860億円を燃費の良い航空機の購入に使うなど、系列ホテルの売却で得た資金を本業に重点投資する。経営再建中の日本航空が今年度投資を前年度比で約2割減らすのと対照的に、4 割増額。日航の3倍強の投資額で新鋭機を導入、国際的な航空自由化に備えコスト競争力を強める。機体の更新費用としても過去最大で、米ボーイングの小型機737シリーズを7機、大型機の同777―300ＥＲを4機など合計15機を購入する。一方で、型式の古い機種など11機を他社への売却などで退役させる。

△松下<6752>など、アジア拠点で排出権獲得・温暖化ガス削減へ新手法
松下電器産業は中国約60カ所の工場などアジアの自社拠点のエネルギー効率を改善し、温暖化ガス排出権の獲得を目指す。国内で蓄積した最先端の省エネ技術を海外に移転。従来の排出権事業が相手国側の工場・発電所などの改良に資金や技術で協力するのに対し、自社のコスト削減と排出権の両方を狙う。デンソーもマレーシアで同様の取り組みを進めており、自動車・電機を中心に温暖化ガス削減の新手法として普及しそうだ。松下は国内工場に制御装置を導入して空調機器や熱源設備の稼働を細かく管理するなど、最先端の省エネを進めてきた。しかし、プラズマパネルなどデジタル機器の増産で二酸化炭素（ＣＯ2）排出量は増加傾向にある。さらなる国内での省エネ投資はコストに見合うか不透明なため、蓄積した技術をアジアに広がる自社拠点で生かし、排出権獲得につなげる。

△家庭紙、再値上げ・ティッシュなど10％以上
製紙大手はティッシュペーパーなど家庭紙の値上げを表明、小売店との交渉に入った。原・燃料高を理由に、6月から10％以上引き上げたい考えだ。安定調達を優先する小売店は一部受け入れる見通しで、小売価格に転嫁する動きも出そうだ。日本製紙<3893>クレシアと大王製紙<3880>はティッシュとトイレットペーパーの出荷価格を10％以上引き上げる方針を小売店に通知した。王子<3861>ネピアも10―15％値上げする方針だ。

△東芝<6502>、自動車部品の開発加速へ「社内基金」
東芝は自動車部品の開発用に「社内基金」を設定し、開発速度を上げる。社内カンパニーやグループ企業が連携しながら進めるハイブリッドシステムや車載ディスプレーなどの開発に対し、本社部門が年10億―20億円を出資する。各部門の連携の中で手薄になりがちなプロジェクトに機動的に資金を投じ、戦略製品の開発を効率化する。同社の自動車関連事業は、半導体や電力システムなど五つの社内カンパニーと、ディスプレー開発・製造の東芝松下ディスプレイテクノロジーなどグループ 12社がそれぞれ部品を開発。これを東芝の自動車システム事業統括部が車載システムとして統合し、自動車メーカーなどに供給している。

△ＮＴＮ<6472>、欧州で自動車向け部品の大型受注
ＮＴＮは子会社を通じ、仏プジョーシトロエングループ（ＰＳＡ）に2009年8月から小型自動車向け等速ジョイントを供給する。受注規模は年間約30億円。新たな顧客獲得で、小型車向け需要増が見込める欧州市場で事業基盤を固める。等速ジョイントはエンジンからの回転力を損なわずタイヤに伝える部品で、ＮＴＮの生産本数は英ＧＫＮに次いで世界2位。ＰＳＡには排気量2000cc以下の小型車向けを供給する。ＰＳＡが使う等速ジョイントの約3割にあたるとみられる。

△日本ケミコン<6997>とＮＥＣトーキン<6759>、高機能コンデンサー増産
電子部品メーカーがパソコンなどデジタル機器に使うコンデンサーを一斉増産する。電子回路上の電気の流れを制御する部品で、日本ケミコンは生産能力を4 割、ＮＥＣトーキンも2割増強する。パソコンや携帯電話などの世界的な需要拡大に対応し、高機能品を中心に生産を拡大する。日本ケミコンは山形県と宮城県の生産子会社に新ラインを設置し、主力の高性能製品の月産能力を今年度中に現行より4割多い1億4000万個に引き上げる。同社はアルミを主な材料とするコンデンサーで世界最大手。昨年度に主力製品の生産能力を6割強高めたばかりだが、需給逼迫（ひっぱく）が続いており、過去最高だった昨年度と同規模の約160億円の設備投資を計画する。

△今年度計画達成で着実な成長めざす・三洋<6764>社長が経営方針
経営再建中の三洋電機は12日、大阪府守口市の本社で社内向けの経営方針発表会を開いた。4月に就任した佐野精一郎社長が経営方針を表明するのは初めて。佐野社長は「2008年度以降の着実な成長につなげるため、今年度計画の必達と新たな事業戦略の策定に取り組む」と述べた。07年度は3年間の中期経営計画の最終年度に当たり、連結売上高は06年度実績見込み比3％増の2兆2600億円、営業利益は同43％増の500億円、最終損益は200億円の黒字と4期ぶりの黒字転換をめざしている。

△派遣社員、生保の需要急増
人材派遣会社への生命保険会社からの求人が急増している。保険金不払い問題などの調査に関連した業務が増大、社員だけで対応しきれなくなったためだ。生保向け“特需”が人材需給を一段と引き締め、料金も上昇している。テンプスタッフ<2476>への求人は「約20社から合計1000人以上に達した」。別の人材大手は4月以降派遣契約を継続したスタッフ数と今後必要とされる人数を合わせ「4―5社から50―80人ずつ求人があった」と明かす。

△帝人<3401>と住商<8053>、ペットボトル再生事業で提携
帝人と住友商事は使用済みペットボトルの再生事業で提携した。自治体が回収したボトルを効率的に再利用する仕組みを作り、月内にも帝人グループのリサイクル工場でペット樹脂への再生を始める。廃棄されたペットボトルの再生は石油資源利用を抑制する環境効果があるが、国内ではこれまで樹脂に再生してボトル生産に利用する一貫体制が整っていなかった。廃ペットボトルは近年、中国がペット樹脂の需要拡大を受け高値で購入しており、輸出業者などが自治体から購入するケースが増えている。両社は自治体と直接契約することで課題だった回収量の確保を実現、再生工場の稼働率を上げる。

△エーザイ<4523>の特許は米国で有効・ＮＹ州連邦地裁判決
エーザイは12日、主力の抗潰瘍剤「アシフェックス」（日本名パリエット）の特許侵害を巡る米国での訴訟で、ニューヨーク州南部地区連邦地裁がエーザイの物質特許を有効と認める判決を下したと発表した。米国での物質特許は2013年5月まで有効となり、安価な後発品は特許切れ以降に販売される。訴訟はイスラエルのテバ社とインドのドクター・レディース社に対するもの。両社がアシフェックスの後発品を米国で承認申請したのを受け、エーザイと米国子会社が03年11月に訴訟を起こしていた。アシフェックスは世界70カ国以上で販売。06年3月期の世界売上高は1545億円。

△東証、テーオーシー<8841>株監理ポスト割り当て解除
東京証券取引所は12日、テーオーシー株の監理ポスト割り当てを13日付で解除すると発表した。経営陣によるＴＯＢ（株式公開買い付け）が不成立になったため。

□テーオーシー<8841>、ＭＢＯ不成立を発表
ビル賃貸のテーオーシーは12日、経営陣による企業買収（ＭＢＯ）が不成立に終わったと発表した。11日を期限として4月9日から続けてきたＴＯＢ（株式公開買い付け）への応募は1000万5321株（発行済み株式数の7.3％）。約3割の株式を持つ創業家分と合わせても4割弱にとどまり、成立に必要な「3分の2超」に達しなかった。テーオーシーはＭＢＯで株式上場を取りやめる考えだったが、東証一部上場が続く。同社をめぐっては大株主のダヴィンチ・アドバイザーズ<4314>が条件付きで１株 1100円でのＴＯＢを提案し、株価は買い付け価格の800円を大きく上回っていた。このためテーオーシーによるＴＯＢへの応募はビルテナントなど取引先株主に限られたようだ。

△三井化学<4183>、ＢＲＩＣｓで増産・自動車用樹脂材
三井化学グループは自動車用の樹脂材料の世界生産をＢＲＩＣｓ（ブラジル、ロシア、インド、中国）中心に拡大する。現在は世界主要８工場の体制を、インドや南米などに５工場を2015年までに新設する方針。総投資額は100億円を超える見通しで、総生産能力は約25％増える。トヨタ自動車<7203>やホンダ<7267>など主要顧客が世界生産を急いでいるのに対応し、樹脂材料も現地生産に踏み切る。増産するのは代表的な汎用樹脂のポリプロピレン（ＰＰ）に添加剤を混ぜて機能を高めたコンパウンド（成型前材料）。自動車のバンパーや内装などに使う。三井化学の子会社で、ＰＰで国内最大手のプライムポリマー（東京・港）が事業を手掛けている。

△山崎製パン<2212>、神戸に冷凍パン生地専用工場・15年ぶり拠点
山崎製パンはベーカリーや飲食店向けに販売する冷凍パン生地の専用工場を神戸市に新設した。同社の工場新設は15年ぶり。パン全体の市場が伸び悩むなかで、焼きたてパンの原料となる冷凍パン生地は需要が拡大している。傘下に入った不二家<2211>への供給増加も見込まれるため、冷凍生地を増産する。2008年12 月期に同事業の売上高を現状の約３割増の200億円に伸ばす考え。新工場の投資額は約26億円で、５月から稼働した。年50億円（出荷ベース）相当の冷凍生地の生産能力を持つ。同社の冷凍生地工場は子会社を含めて３カ所目で、西日本では初めて。冷凍生地の生産能力は約３割高まる。

△三菱自<7211>社長「新興国に低価格車」・「コルト」ベースに開発
三菱自動車の益子修社長は11日、日本経済新聞記者に「新興国向け低価格車を開発する」と語り、中国や東アジアに供給する新型車を開発する意向を明らかにした。軽自動車を軸にした環境対応車など、既存のプラットフォーム（車台）を活用した商品作りを進める。前年度に４期ぶり営業黒字化を果たし、来年度からの次期中期経営計画で「黒字体質を定着させる布石」と、攻めの経営に転じる考えを強調した。新興国向け低価格車には「コルト」をベースにし開発する考え。中国、東南アジアへの投入時期など明らかにしていないが、価格は100万円程度になるもよう。トヨタ自動車<7203>、日産自動車<7201>も低価格車の開発を急いでおり「海外開拓で価格競争力がある車が必要」と、巻き返しをねらう。
（NIKKEI NET）

△男性は「T・K」、女性「K・K」＝購入少なめ？－宝くじ当せん者調査・みずほ<8411>銀
宝くじがよく当たるのは、男性は「T・K」さん、女性は「K・K」さん？－みずほ銀行が1000万円以上の当せん者を対象に実施したアンケートで、「宝くじ長者像」が浮かび上がった。購入枚数は「10枚」がトップで、「運」と「継続・忍耐」で幸運をつかんだようだ。

△ドラクエ最新作映像を公開＝DS<7974>向けに年内発売―スク・エニ<9684>
スクウェア・エニックスは12日、千葉市の幕張メッセで展示会を開催し、現在開発中のゲーム最新作「ドラゴンクエストIX　星空の守り人」の映像を公開した。任天堂の携帯機「ニンテンドーDS」シリーズ向けに年内に発売する予定。展示会は13日までで、一般向けにも公開する。ドラクエは1986年の第1作発売からの総出荷数が約4100万本を誇る人気作品。これまでは据え置きゲーム機向けだったが、今回、初めて携帯機向けに発売する。最新作を任天堂向けに提供するのは6作目以来、12年ぶり。
（時事通信）

■松下<6752>のビクター<6792>売却　最終決着、来月にずれ込み　
松下電器産業による子会社の日本ビクター売却交渉が大詰めを迎えている。売却先の最有力候補である米投資ファンド、ＴＰＧ（旧テキサス・パシフィック・グループ）とのこれまでの交渉は、条件面で折り合わず難航気味だ。ただ、松下、ＴＰＧの双方とも「破談」という最悪の結果だけは避けたいところ。妥協点を見いだそうと水面下ではぎりぎりの交渉が続いている。

△家具と家電の融合美　ソニー<6758>が欧州で披露
ステレオ音響で音楽を奏でるインテリア、テレビを組み込んだガラスの屏風（びょうぶ）。未来のホームエンターテインメントを演出する家具をソニーが最新の技術と斬新なデザインで考案し、欧州で披露した。イタリア北部ロンバルディア州の伝統工芸家が製作に携わり、伝統と未来が調和した作品として話題を呼んでいる。「新しいモノのたたずまい」。ソニーは自社の「クリエーティブセンター」で家電を融合した１０点の家具を生みだし、４月下旬、イタリアの「ミラノ国際家具見本市」（ミラノ・サローネ）に初出展した。スピーカー内蔵の大理石の棚や窓枠、薄型液晶テレビと光の芸術を組み合わせたガラスの屏風、ヘッドホンステレオを差し込むと音楽が流れる照明器具と、作品は多岐にわたる。大理石の円柱の上に透明の管を立てたインテリアもそれ自体がスピーカーだ。「水面に落ちた一滴のしずくが波紋を広げるように周囲の空間にステレオで音が広がります」と、同センターのチーフアートディレクター、手島啓介氏。成熟期に入った家電製品に新たな付加価値をつけるデザイン重視の流れが強まっている。

■再質問「村上ファンドとの関係は？」　ＴＢＳ<9401>が楽天<4755>追及へ
ＴＢＳは１１日、買収防衛策の発動を判断する第三者機関「企業価値評価特別委員会」を開き、ＴＢＳ株の買い増しを申し入れている楽天に、４月に続いて質問書を送ることを決めた。ＴＢＳが１５日の取締役会で承認後、楽天に届ける。再質問書では、楽天がＴＢＳ株を大量に取得した相手を村上ファンドとみて問題視し、村上ファンドとの関係を改めて問いただす方針だ。楽天は平成１７年１０月、ＴＢＳ株を時間外の相対取引などで一気に１５・４６％まで買い進め、経営統合を迫った。当時、村上ファンドは７・４５％保有していたＴＢＳ株の大半を売却。ファンドを率いた村上世彰被告＝証券取引法違反罪で公判中＝は産経新聞の取材に「私がいくつかのインターネット関連企業に声をかけた」と答えている。市場では、楽天が村上ファンドからＴＢＳ株を買ったと受け止めている。このためＴＢＳは、株を高値で売り抜ける「グリーンメーラー」といわれた村上被告と、楽天の三木谷浩史会長兼社長が手を組んだと推測。４月に送った質問書でも株取得の経緯をただしたが、「質問の趣旨を理解しかねる」との回答を不十分とした。楽天側は「株取得の経緯に法令違反はないし、（ＴＢＳが防衛策で規定した）乱用的買収者かどうかの判断に関係ない」（幹部）としている。再質問書では、三木谷氏の影響力が絶大とされる楽天取締役会の企業統治能力も問いただす。
（産経新聞）

▼全日空機<9202>　客室内に白煙　補助動力のオイル気化？　松山
１３日午前１１時２５分ごろ、松山市の松山空港で、松山発羽田行き全日空５９０便（ボーイング７６７ー２００型機、乗客乗員１９２人）の乗客が搭乗中、客室内に白煙が充満した。全日空は、乗客を大阪行きの便などに振り替えた。同社によると、空調機器の補助動力装置から漏れたオイルが気化したらしい。
（毎日新聞）

△走り軽快
ホンダ<7267>は、スポーツバイク「ＣＢＲ６００ＲＲ」（排気量６００ｃｃ）を全面改良して２４日に発売する。

△洗いながらカビ防ぐ
東芝<6502>コンシューママーケティングは、タテ型洗濯乾燥機「ＡＷ―８０ＶＥ」など２機種を６月１５日に発売する。

△ドラえもんから祝電
ＮＴＴ<9432>東日本と西日本は、誕生日や結婚式などのお祝い電報台紙「ドラえもんＤＥＮＰＯ」を刷新した。

△１０時間でも計れます
セイコー<8050>ウオッチは、ランナー向けのソーラー電波腕時計「スーパーランナーズ」４機種を５月下旬に発売する。

△キリッと苦み！
ＪＴ<2914>は、缶コーヒー「ルーツ　リアルブレンド　シンバウィンド」を１４日に発売する。

△夏に輝け星の瞳
東レ<3402>は、断面が星形の極細繊維をつかったマスカラ「エプリゥム」シリーズから「カール＆ＷＰマスカラ」を発売した。
（読売新聞）

△低アルコール飲料2種　アサヒビール
アサヒビール<2502>は2007年5月22日から、低アルコール飲料「アサヒ旬果搾り」プレミアムセレクションの第2弾として「日川白鳳」と「ピオーネ」を新発売する。

△カゴメ<2811>とスタバ<2712>、共同でジュース開発
カゴメとスターバックスジャパンは100％フルーツミックスジュース「be　juicy！マンゴー＆オレンジ」と「be　juicy！ストロベリー＆バナナ」を共同開発し、2007年5月30日から全国のスターバックス697店舗（4月30日現在、コーヒー豆専門店を除く）で発売する。スターバックスが店内メニューで他社のブランドを展開するのは初めて。
（J-CASTニュース）

△三井製糖<2109>、天然甘味料がメタボリックシンドローム対策に役立つとの啓蒙活動を開始
天然甘味料「パラチノース」には、メタボリックシンドローム対策に役立つ生理学的効果があること、あるいはその可能性を持っていることが続々と明らかになり、注目されています。

△カプコン<9697>とＮＶＩＤＩＡ、ＤｉｒｅｃｔＸ　１０対応ゲームコンテンツのデモ初公開
（日刊工業新聞）

△科研製薬<4521>　アルツの数量大幅に伸びる
科研製薬の前０７年３月期連結業績は、売上高７６４億１５００万円（前々期比１．２％増）、経常利益７６億６７００万円（同７．４％増）、純利益４６億２００万円（同１８．４％増）と増収増益を達成。医薬品では、主力商品の関節機能改善剤「アルツ」、高脂血症治療剤「リピディル」、医療機器の合成吸収性癒着防止材「セプラフィルム」と後発医薬品の新発売品３品目は順調に売上を伸ばしたが、特に「アルツ」は数量が大幅に伸びた。慢性動脈閉塞症治療剤「プロサイリン」、鎮痛消炎貼付剤「アザフィード等」は減収となった。創傷治癒促進剤「フィブラストスプレー」はほぼ横ばいであった。また、農業薬品では果樹・野菜・芝用殺菌剤「ポリオキシン」は前年並みであったが、飼料添加物「サリノマイシン」と水稲用除草剤「ペントキサゾン」は増収となった。その結果、薬品全体の売上高は７４０億５６００万円（同１．１％増）となった。不動産事業では、文京グリーンコートの地代収入が主であり、ほぼ前年実績どおりの売上高２３億５９００万円（同１．５％増）であった。０８年３月期連結業績予想は、「アルツ」、「リピディル」「セプラフィルム」の売上拡大と後発医薬品の売上も期待されることから、売上高７９９億円（前期比４．６％増）、経常利益８７億円（同１３．５％増）、純利益５１億円（同１０．８％増）と増収増益を見込んでいる。今期配当については、前期に比べ３円増配の年間２０円配当を予定。また、今後期待される商品として、歯槽膿漏、骨折、歯周病の治療薬として業界初のｂＦＧＦが来年フェーズ３入り。市場規模１００億円とみられている。フィブラストスプレーに続く商品として注目されている。

△イマジニア<4644>　「漢検ＤＳ」大ヒットで前３月期の業績を上方修正
モバイル向けコンテンツ配信・企画のイマジニアは１１日、前０７年３月期連結業績予想を上方修正した。売上高は、従来予想比６億円増の６２億５０００万円（前々期比４３．０％増）、経常利益は３億円増の１４億５０００万円（同６０．４％増）、純利益は５０００万円増の９億５０００万円（同７．７％増）と過去最高益を更新する見込み。パッケージソフトウェア事業において、ニンテンドーＤＳ向けソフト「財団法人日本漢字能力検定協会公認　漢検ＤＳ」が５０万本を越える販売となったほか、「東京フレンドパークⅡ　ＤＳで鍛える運動能力」などが好調だった。利益面では、増収効果に加え、広告宣伝費及び販売促進費のコストダウンや、次期のニンテンドーＤＳ向けに発売予定である「能力検定」「ＤＳ実用ソフト」シリーズなどのラインナップ拡充による研究開発費の発生が次期以降にずれ込んだことが増額の要因。また、純利益については、保有するゴルフ場の売却益を計上する一方で、保有上場株式の整理を進め投資有価証券の金額を圧縮したことに伴い、投資有価証券売却損の発生を見込んでいる。

△ユニオンペイント<4622>　前３月期業績予想の上方修正を発表
ユニオンペイントは、前０７年３月期連結業績予想の上方修正を発表した。環境配慮型塗料や中国・韓国向けを中心とした輸出が予想以上に伸びたことから、売上高は前回予想を１億２９００万円上回る４２億７９００万円（前々期比１１．９％増）、経常利益は５００万円上回る３５００万円（同２．２倍）、純利益は６００万円上回る３１００万円（同２．１倍）となる見込み。また、前期の期末配当も当初予想２．５円から３．５円に引き上げられた。１１日の株価は、２１０円とＢＰＳ０．３２倍であることから、今後見直し買いが入るものと予想される。

△インフォメーションクリエーティブ<4769>　今期純利益は４９．４％増
ソフト開発の受託、システム運用を主業務とするインフォメーションクリエーティブの０７年９月期中間連結業績は、売上高２９億４９００万円（前年同期比２．９％増）、経常利益３億２６００万円（同１９．２％増）、純利益１億８２００万円（同３０．０％増）と増収増益となった。ソフト開発とシステム運用のバランスが取れていることから業績は安定している。ソフトウェア開発の売上高は１３億４９００万円（同３．４％減）と金融系、製造系システム開発の受注が堅調であったものの仕掛品が増加したことで前年同期を下回ることとなった。システム運用は１０億７００万円（同８．７％増）と順調であった。ネットワークソリューションは、売上高４億５７００万円（同１５．４％増）と金融系、通信系のネットワーク構築・運用サービスが好調であった。また、その他については、自社製パッケージソフトウェアが堅調に推移したが、子会社を解散したことで、売上高１億３４００万円（同１０．５％減）となった。通期連結業績予想は、売上高６０億５０００万円（前期比４．３％増）、経常利益４億９６００万円（同１８．１％増）、純利益２億５４００万円（同４９．４％増）と最終大幅増益を見込む。

△ソフトフロント<2321>　前３月期は黒字転換達成、今期も大幅増収増益を見込む
ＳＩＰのソフトウェア開発を手掛けるソフトフロント<2321>の前０７年３月期業績は、売上高９億６１００万円（前々期比７９．０％増）、経常利益４４００万円（前々期は２億４６００万円の損失）、純利益４２００万円（同２億４９００万円の損失）と０４年３月期以来の黒字となった。ＳＩＰ搭載端末の実用化に向けた受託開発案件が増加したことで、売上高が前々期に比較し４億２４００万円伸びたことが、外注費用の増加を吸収し黒字化を達成した。０８年３月期業績予想は、ＮＴＴの次世代基幹ネットワークＮＧＮ（Ｎｅｘｔ　Ｇｅｎｅｒａｔｉｏｎ　Ｎｅｔｗｏｒｋ）のフィールドトライアル後の商用サービス開始が第４四半期に見込まれていることと、携帯電話の分野においてＰｕｓｈ　ｔｏ　Ｘ技術を中心にＳＩＰを利用したアプリケーションの検討が行われ、製品開発需要の伸びが見込めると予想していることから、売上高１２億６０００万円（前期比３１．０％増）、経常利益１億３５００万円（同３．０７倍）、純利益１億３０００万円（同３．１０倍）と大幅増収増益を見込む。

△メイコー<6787>　今期連結利益は大幅増益を見込む
プリント配線板の設計・製造を手がけるメイコーの０８年３月期通期連結業績予想は、売上高７７０億円（前期比１７．９％増）、経常利益７０億円（同４８．５％増）、純利益４８億円（同４９．８％増）と大幅増益を見込む。原料価格の高止まりなど懸念される面もあるが、市場は引き続きデジタル家電および自動車関連の需要拡大が見込めることから堅調に推移していくものと思われる。さらに、これまで数年間にわたり国内、海外の生産設備に年間百億円以上を投資してきたことから、メーカーの要求する一括受注の大量生産体制が整い、競争力では他社を一歩リードしている。今後、設備投資の成果が顕著に現れると予想される。また、前０７年３月期の年間配当は３５円（中間１７円５０銭、期末１７円５０銭）と５円の増配となる。

△ＯＢＡＲＡ<6877>　今通期連結業績予想の上方修正を発表、今期実質増配へ
ＯＢＡＲＡは１１日引け後、０７年９月期通期連結業績予想の上方修正を発表。売上高は、前回発表を２３億円上回る４２３億円（前回予想比５．８％増）、経常利益は１億５０００万円上回る５２億５０００万円（同２．９％増）、純利益は１億５０００万円上回る３２億５０００万円（同４．８％増）となる見込み。平面研磨装置関連事業の受注残高が高水準であり、下期も堅調な売上が見込めるうえに、抵抗溶接機器関連事業も売上高が前回予想を上回る見通しであることから上方修正の発表となった。また、今期も前期に引き続き年間配当４０円（中間２０円、期末２０円）を予定しているが、今年４月１日に１対１．５の株式分割を実施しているので、実質増配となる。

△ラヴィス<2465>　今期も前期に続き最高益更新を見込む
ラヴィスの前０７年３月期業績は、売上高１６９億６９００万円（前々期比１１．９％増）、経常利益１９億２６００万円（同２１．２％増）、純利益８億６８００万円（同２１．２％増）と最高益を更新した。同社はゲストハウスウェディングのパイオニアであり、業界で最も質の高いサービスを提供している。このため、業界平均３０％をはるかに凌ぐ５０％の契約率を誇る。前期は９月に「パルティーレ神戸ウェディングビレッジ」、１０月に「パルティーレ大阪迎賓館」、３月「パルティーレ立川ウェディングビレッジ」を出店したことから期末店舗数は１０店となった。０８年３月期の業績予想は、売上高１９１億円（前期比１２．６％増）、経常利益１９億３０００万円（同０．２％増）、純利益９億６０００万円（同１０．６％増）と前期に続き最高益更新を見込む。

△オリエンタル酵母工業<2891>　前３月期は最高純益更新
オリエンタル酵母工業の前０７年３月期連結業績は、売上高６１０億１５００万円（前々期比１．５％増）、経常利益２６億３０００万円（同０．９％増）となった。純利益は、親会社株式売却による特別利益約６億円を計上し、１８億５６００万円（同２４．３％増）と最高益を更新した。　食品部門は４５５億３６００万円（同２．５％増）の売上高であったが、バイオ部門は１５４億７８００万円（同１．０％減）と薬価改訂の影響もあり主要得意先である医薬品業界で費用抑制が進んでいる。今期連結業績予想は、売上高６２０億円（前期比１．６％増）、経常利益２６億５０００万円（同０．７％増）、純利益１４億７０００万円（同２０．８％減）と増収ながら、前期の特別利益が消えるため最終減益となる見通し。

△アロン化成<7882>　今期は２ケタ増益を見込む
アロン化成の前０７年３月期連結業績は、売上高３２２億５２００万円（前々期比０．９％増）、経常利益２８億４０００万円（同１４．５％減）、純利益１５億６１００万円（同１７．８％減）と増収ながら減益となった。管工機材、ライフサポート、成形材各部門共に微増収であったが、利益面では、原料価格の上昇により価格の改定や各種合理化を実施したものの、再度原料価格が上昇したことで減益となった。今期も原料価格の高止まりが懸念されるが、下水道、電力・通信、介護、環境およびエラストマーコンパウンドの５分野を重点指向分野として販売を強化する方針。連結業績予想は、売上高３３５億円（前期比３．９％増）、経常利益３１億５０００万円（同１０．９％増）、純利益１８億円（同１５．３％増）と２ケタ増益を見込む。
（証券日刊新聞）

■クボタ<6326>　アスベスト対策に４４億円計上　０７年３月期決算
クボタは１１日、旧神崎工場（兵庫県尼崎市）周辺でアスベスト（石綿）による健康被害が広がっている問題に対応するため、２００７年３月期決算で周辺住民の救済金など関連費用約４４億円を計上したと発表した。内訳は住民への救済金が２２億１０００万円、元従業員への補償金が１０億５０００万円、医療支援が４億円、アスベスト新法の特別拠出金が７億３０００万円。大阪証券取引所（大阪市中央区）で記者会見した幡掛大輔社長は「住民の方々からの申請は減少しており、０８年３月期以降の関連費用は減少する見込み。短期で終わる問題ではないので引き続き真正面から取り組んでいく」と述べた。

△三井住友<8316>、週明けに行政処分終了　中小企業向け事業、再始動へ、金利上昇なら「スワップ」に追い風
優越的な地位を乱用して融資先企業に「金利スワップ」と呼ばれる金融派生商品の購入を強要していたとして、三井住友銀行に対して金融庁が命令した１年間の一部業務停止などの行政処分が１４日、終了する。処分対象となった法人営業部の事業で再スタートを切り、中小企業ビジネスで巻き返しに打って出る。金利スワップは、固定金利と変動金利を交換する取引で、変動金利での借り入れと組み合わせることで、実質的に固定金利の借り入れに変換できる。三井住友は他行への借り換えが難しい融資先に対し、融資の条件として金利スワップの購入を実質的に強制。融資先に損害が及びかねない取引を繰り返した。このため、金融庁は昨年５月１５日から全国の拠点の法人営業部による同種商品の販売を半年間、法人営業部の新設を１年間停止するよう命じていた。

△三井化学<4183>がＰＯとナフサ価格連動に、「フォーミュラ」式も拡大
三井化学の藤吉建二社長は１１日に開催した経営説明会で、スーパーのレジ袋やごみ袋などに使われるポリエチレンなどの価格決定方式を見直す方針を明らかにした。ポリエチレンをはじめ、パンや菓子などの袋に使われているポリプロピレンなど合成樹脂を総称してポリオレフィン（ＰＯ）と呼ばれているが、ＰＯの原料となるナフサの価格が高値圏で乱高下する中、ＰＯ価格をナフサ価格に機敏に連動させるのが狙い。現在の価格決定方式は３カ月を基本にその都度価格交渉を行う方式と、ナフサ価格の変動を自動的にＰＯ価格に転換させる「フォーミュラ」方式がある。３カ月ごとの交渉方式では、これまで適用開始の約１カ月前に価格を予想して決定している。しかし、ナフサ価格の急激な上昇局面ではＰＯ価格の値上げまでに時間的なズレが生じ、化学メーカーのコスト負担となっていた。新方式は、価格決定の１カ月前の実績と、決定後２カ月間の価格予測をもとに決める。これにより、ナフサ価格を現行よりも的確に反映させることができる。藤吉社長は「より実態に即したものとなるため、顧客に対して説得できる」と今後の交渉に自信をみせる。また、フォーミュラ方式の採用拡大も図る。２００５年に同方式が採用された割合はポリエチレン（ＰＥ）が４０％、ポリプロピレン（ＰＰ）は５０％だった。しかし、０６年度末にはそれぞれ５０％、６０％に拡大。０７年度もこの割合を増やすことで顧客と交渉を進める考えだ。化学だけでなく鉄鋼、繊維など、素材各社にとっては原材料費の製品価格転嫁が当面の経営課題となっている。このため、競争力のある商品は値上げを実施したり、素材価格と製品価格を連動させるフォーミュラ方式やサーチャージ（追加負担）方式などの採用が拡大している。

△０７年３月期決算　住宅大手７社　４社が営業増益、新設着工戸数増が追い風
１月期決算の積水ハウス<1928>を除く、住宅大手７社の決算が１１日、出そろった。新設住宅着工戸数が４年連続で増加したのを背景に、各社とも分譲住宅やマンション事業が堅調に推移し、全社そろって増収。損益面も大和ハウス工業<1925>、住友林業<1911>、パナホーム<1924>、三井ホーム<1868>の４社が営業増益となった。大和ハウス工業は、売上高と営業利益、最終利益が過去最高を更新。経常利益は前年同期比１３・３％減の８９３億円と減少したが、前期に退職給付益が２１７億円（今期は３１億円）あったことによる反動減で、特殊事情を排除した「実質では６・５％増」（村上健治社長）という。住友林業は、１棟当たり単価が３０９０万円と前期に比べ約１００万円上がったことで、販売棟数減をカバー。旭化成<3407>は、引き渡し棟数が４・２％減の１万５０１４戸と減少したが、リフォームや賃貸などの周辺事業が好調で、増収を確保した。三井ホームは、主力の注文住宅が棟数、単価共に増加し、増収増益を達成。住宅の平均単価も１３０万アップし、３６１０万円となった。ミサワホームホールディングス<1722>は、東北ミサワホーム（仙台市青葉区）の連結子会社化と引き渡し棟数増加で、売上高は増加したものの、競争激化による販売費などの増加で利益率が悪化した。０８年３月期は各社ともに増収を予想。資材高騰の影響が懸念されるが、パナホームが４工場から２工場に生産集約するのを始め、積水化学工業も東名阪で広域販売会社を設立して集約するなど、効率化によるコストダウンを推進する。

□米系ファンドから買収提案　フジテック<6406>、買収防衛策を導入へ　
フジテックは１１日、筆頭株主の米系投資ファンド、ダルトン・インベストメンツからＭＥＢＯ（経営陣と従業員による企業買収）の提案を受けたことに関連し、株式の大規模買い付け行為に対する買収防衛策を導入すると発表した。６月２７日開催の定時株主総会で株主の承認を求める。防衛策は「事前警告型」で、買収者が議決権割合で２０％以上の買い付けを行おうとした場合、事前に情報提供などを求める。買収者がルールを守らなかったと判断した際は、社外の有識者で構成する独立委員会への諮問を経て、取締役会で新株予約権の無償割り当てなど対抗措置の発動を決める。

△０７年３月期決算　日清食品<2897>　「明星」効果で増収、最終益１８９億円
日清食品は、昨年１２月に明星食品を子会社化したことで、売上高が前期比１１・４％増の３５８２億円と過去最高になった。営業利益は５・５％増の３３７億円、経常利益は４・３％減の３７８億円、最終利益は２３・３％増の１８９億円。０８年３月期は売上高が１３・６％増の４０７０億円、営業利益は８・１％減の３１０億円、経常利益は７・５％減の３５０億円、最終利益は１３・３％増の２１５億円を見込んでいる。一方、同社の筆頭株主米投資ファンドのスティール・パートナーズ・ジャパン・ストラテジック・ファンドは、日清食品株の買い増しを進めており、現在の保有比率は約１２％とみられる。日清食品は買収防衛策を導入する考えで、大阪市中央区の大阪証券取引所で記者会見した中川晋常務は「これまで（スティール側からの）具体的な話し合いなどの申し入れはまったくない」と語った。

■「安定配当の継続重視」　Ｊパワー<9513>社長　ＴＣＩ提案で
電源開発（Ｊパワー）の中垣喜彦社長は、１１日記者会見し、筆頭株主の英投資ファンド、ザ・チルドレンズ・インベストメント・マスター・ファンド（ＴＣＩ）から受けた大幅増配の株主提案について、「株主への還元については、安定配当の継続を最重視している」と述べ、反対する方針を正式に表明した。「大間原子力発電計画など持続的な成長を支える上での多額な資金が、今後必要になる」とし、「ＴＣＩによる提案の財務戦略を実行し、財務指標が悪化した場合、コスト競争力は低下し企業価値に悪影響を及ぼす恐れがある」とした。ＴＣＩは現在、Ｊパワー株９・９％を保有。３月９日付の文書で「設備投資計画に比べ配当が少なすぎる」とし、２００７年３月の期末配当をＪパワー側が計画している３０円から１００円に引き上げるよう、６月の株主総会で要求すると通知していた。
（FujiSankei Business i）