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2009 08,22 13:00 |
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中国経済の秘密:政府が銀行を所有しその反対ではない 中国自動車が自動車業界の救世主? 欧米がいまだに経済の復調においては銀行分野だけが利益を出しているところがあるだけで、全般的には相変わらず、というか更に悪化している中、中国はいろいろ言われているが、とりあえず成長を続けている。その秘密はどこにあるのか、という点を、エレン・ブラウン女史が、銀行の所有形態にその原因があり、その銀行の経営姿勢にある、と指摘している。 基本的には、中央銀行というものが欧米では民間所有という形態なのに対して、中国はさすがに社会主義政権ということで、国家の所有という形態の違いがあり、これがその経営姿勢にも影響し、結果中国でのビジネスの発展が継続している理由だ、と言う。 これは実は資本主義というシステムそのものの問題点を浮き彫りにしていることで、政府が国債を発行し、中央銀行が通貨を発行するたびにそれが借金となるシステムでは、その借金から生み出される利息を受け取る中央銀行(株主は各種の銀行)は利益を出しても、政府そのもの、つまりその埋め合わせは将来の税金であるから、結局は国民が銀行にその利息を支払うことになり、未来永劫にわたって国民はその利子の支払いから逃れられない状況に陥り、 中国の中央銀行のあり方は一つの示唆であり、これからオバマ政権が向かおうとしている未来は、ひょっとしてこのような中国式の中央銀行のあり方、つまり国営の中央銀行、というものを目指しているのかも知れない。 そうだとすれば、アメリカはその時点から復活していく可能性が高い。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
【8月18日 by Ellen Brown】 アメリカが銀行システムを救済するために数兆ドルもの資金を注ぎ、経済が疲弊している時、中国は「奇跡の経済」と呼ばれ、世界から切り離されている。世界が1930年代以来の景気後退に見舞われている中、中国は年8%の成長率を維持している。これらが報告されている内容だが、コメンテーターらは半信半疑だ。彼らは、輸出に依存する他の国々が大きな後退を余儀なくされている中、どうしてそれが可能なのか、といぶかっている。エコノミストのリチャード・ウォルフ氏は懐疑的だ。: 我々は世界的な資本主義的な危機の世界にいる。どこでも消費は減少している。中国からの製品も含めてどこでも人々はものを買わなくなっている。世界経済に大きく依拠する社会がどのようにして大きな成長を果たすことができたというのか?株式市場は安値から既に100%高くなっている。そんな現象は世界のどこにも、少なくとも欧米諸国では見られないものだ。 ウォルフ氏が語る「世界的資本主義の危機」と呼ぶものは、貸し出し危機のことだ; そして中国ではこのクレジット(貸し出し)はアメリカと違って自由になされている。それは金融分野だけではなく産業界や地方自治体に対してもだ。国営銀行は貸し出しを大きく拡大している。地方政府や国営企業の借り入れ額は巨額だ。中国人民銀行の推定では、2009年前半期のローン総額は1兆800億ドルで、2008年の貸し出し総額の1.5倍である。
中国経済は完璧ではない。利益を出さねばならないという圧力、とりわけ海外の投資資本からの圧力は投機的ベンチャー投資に向かわせる。巨額資本は一般人には手の届かない高層マンションとその他の不動産開発に向かう。中国人労働者らは資本主義的過ぎる現状に不満が多い。住宅、医療保健、高等教育など以前は国家が引き受けていたものだ。中小企業むけのローンをもっと増やす努力が続けられているが、国営企業と大企業がローンの大方を受けている。これは銀行が貸し出しの規準を厳格にするよう言われているからであり、またこういった大型の企業ならば信用リスクがより安全とされているからだ。 ウォルフ氏は中国の“奇跡”はバブルであり、それははじけて大災害をもたらす寸前にあると見ている。歴史的には、バブルが突然はじけるのは、投機家らがはじけさせるからだ。1990年に日本の株式市場バブルがはじけた時、アジアの1998年の時など、外国の投機家らがこういった国々の通貨に非標準型デリバティブでもって攻撃を仕掛けたためだ。この攻撃に遭った犠牲者らは準備通貨でもって自国通貨を買い上げて防衛しようとしたが、準備通貨はすぐ底をついた。今日、中国では多くのドルを準備通貨として保有したので、投機家らが中国株式市場に何らかの仕掛けをすることは困難になっている。自然な市場動向による漸進的な市場の下落は経済が正常な動きをしているからだ。
今のところ、中国の刺激策はイギリスやアメリカのそれと比べても明らかに功を奏している。そしてその理由は、政府が銀行を握っているという点にある。政府は銀行の信用貸しシステムを、公営企業と貿易に向けているが、それは政府が銀行、大部分の銀行、を所有しているからだ。 納税者の金によるウォールストリートの救済は、資本主義原理からの明確な逸脱を意味し、それはアメリカの経済のあり方を変えてしまった。学校で我々が教えている資本主義とは、家族経営の小規模な店や農家、平等な競争条件で競争している企業家らの資本主義だ。
破綻した銀行システムに対する中国の解決法は、銀行そのものの国営化であり、悪い意味の負債を増やすことではない。もしもアメリカがこの方法を採用すれば、我々庶民は我々の投資に何らかの価値あるもの、民衆が所有する安定し責任ある銀行システム、を手にすることができるだろう。
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