8/20 株式オープニングコメント
CLUB Fisco　2009年08月20日08時05分
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■カバー先行も基本こう着、資源・素材関連へ

　19日のＮＹ市場は上昇。ウ平均は61.22ドル高の9279.16、ナスダックは13.32ポイント高の1969.24で取引を終了した。
中国や新興市場への警戒感から朝方は下落して始まった。しかし、原油在庫が予想外の低下となったことで原油価格が上昇、エネルギー銘柄を中心に相場全体も上昇に転じる展開となった。

セクター別では、エネルギーやメディアが上昇する一方で不動産や各種金融が軟調。
シカゴ225先物清算値は大証比80円高の10290円、円建ては同55円高の10265円。
ＡＤＲの日本株はエーザイ、日電産、デンソー、京セラ、トヨタ、キヤノン、任天堂など対東証比較（1ドル94.07円換算）で全般小じっかり。

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　原油価格の上昇のほか、7月の粗鋼生産量が前月比で3ヶ月連続で増加するなど生産の底入れが意識されていることもあり、資源・素材関連へ資金が向かいやすいとみられる。また、週末辺りからラマダン（断食月）が始まる予定である。ラマダン入りを前に、オイルマネーの流入が強まるとの見方が出てくるようであれば、資源・素材関連への手掛り材料となることも考えられる。
一方、円相場が1ドル93円台に突入している。ドル金利低下によるドル投資妙味の低下によって円高・ドル安につながっているとの見方がされている。
輸出関連などへの手控え要因になりそうである。ただ、大手輸出企業が想定為替レートを円高方向に修正しており、過剰反応はないとも考えられる。
225先物のイブニングでの下落の反動もあってカバーが先行することになろうが、基本的には日経平均の10250円を中心としたこう着相場といったところか。

　材料株への物色としては、新型インフルエンザ関連に向かいやすい。
原発の海外進出支援が報じられているが、ＩＨＩ、神戸鋼、日製鋼、荏原、岡野バルブなど企業名が伝えられていることから、関連銘柄への波及効果は限られる可能性はある。そのほか、政策関連や新エネルギー関連をピンポイントで手掛けてきそうだ。
（村瀬智一）