2/4 『株価材料』PART Ⅵ

『株価材料』PART Ⅵは、"つづきはこちらです"をクリック！

[0回]

■株価材料

△サノヤス・ヒシノ明昌<7020>、大阪製造所で新造船ブロックの製作を開始
サノヤス・ヒシノ明昌は８月、大阪製造所（大阪市西成区）で新造船ブロック製作を始める。大阪製造所のレイアウトを変更して生産体制を再編。水島製造所（岡山県倉敷市）の新造船受注増に伴い、ブロック製作の一部を大阪で担当、安定供給を図る。投資額は１５億円。総合事務所棟を解体し、跡地周辺５５７２平方メートルに新造船ブロックの組み立てヤードを整備。床面積２９１２平方メートルの遊戯機械整備工場を新造船ブロックの組立工場に改装する。

△工作機械メーカー、大型機販売に本腰。重厚長大産業活況で。
工作機械メーカーが、対象ワーク直径１０００ミリメートルクラス以上の大型機の拡販に乗り出した。ヤマザキマザックは海外販売を加速。
オークマ<6103>は新製品開発を強化する。
ジェイテクト<6473>は同社最大の横型マシニングセンター（ＭＣ）を発売したほか、立型ＭＣ市場に本格参入した。世界各国で資源開発が進み、掘削機や建設機械など重厚長大産業が活況。需要を確実に取り込む構えだ。

△ドコモ<9437>、法人向け携帯事業の営業体制を一新
ＮＴＴドコモは法人向け携帯電話事業の営業体制を一新する。夏に全国の地域ドコモ８社を本社に統合するのに合わせ、顧客情報を全国で共有する仕組みを導入。また大手企業に対しＮＴＴコミュニケーションズと連携して固定と携帯電話の融合サービス（ＦＭＣ）の提案活動を強化する。得意とする大手企業を固めた上で手薄な中堅企業への対応を強化し、携帯電話加入者における法人契約数の割合を早期に２割に引き上げる。

△ＮＴＴ<9432>西日本ＡＳＰ形式のシステム監視サービスのオプション９種追加
ＮＴＴ西日本はＡＳＰ（ソフトの期間貸し）形式で業務システムの監視や運用をするサービスのオプション数を３倍強に増やし、「ＴＳＷＡＴＴ（ティースワット）」ブランドで提案を始めた。自動学習した閾（しきい）値でシステムを監視するリソース健康診断やアプリケーション監視、セキュリティー監視といったオプションを拡充。新ブランドを浸透、定着させ中堅・中小企業の需要を開拓していく。システム故障の予兆を監視する状態・性能監視サービスで９種類のオプションを追加し、合計では１３種類に充実した。サービスの充実と分かりやすいブランド名による営業活動で認知度向上につなげる。ＡＳＰ形式のサービスは１台の遠隔監視装置を複数の企業で共有する仕組みで、０６年末にスタート。導入費用を専用装置による同様のサービス導入に比べ３０分の１以下に削減できる。

■シャープ<6753>、液晶ＴＶ海外で苦戦、米で大画面振るわず
シャープが液晶テレビの海外販売で苦戦している。海外での採算は「欧州でトントン、米国で赤字」（佐治寛副社長）。大画面化が期待ほど進展せず、価格下落が直撃し、「日本で稼いで、なんとかしている」（同）状況だ。好調な国内販売と対照的な海外販売の収益改善が急務となっている。０７年１０―１２月期の国内販売は台数で前年同期比４３％増の２５８万台、金額で３２％増の２５４８億円と好調に推移した。一方、米国では誤算が続いた。売れ筋サイズの中心が３２型となり、期待した大画面化が思いのほか進まなかった。さらに、下げ止まり感が出てくると見ていた３２型の販売価格が３７型同様に１５％程度下落。価格競争に巻き込まれ、収益が悪化した。年間販売計画について佐治副社長は「（９００万台の）近くにはいくだろう」と台数目標の達成で慎重な見方を示した。

△メイコー<6787>、ビクター<6792>の基板事業を宮城工場に移管
メイコーは日本ビクターから３月末に買収するプリント基板事業の設備や人員を１年以内にも宮城工場（宮城県石巻市）に移す。ビクターの同事業は横浜工場（横浜市神奈川区）を拠点にしている。メイコーはビクターの高密度ビルドアップ基板技術を利用し、小型デジタル家電向けなどの基板を拡充する。併せて部材の集中購買でコストを抑えるなどして、ビクターでは赤字だった同事業をてこ入れする。メイコーは同事業を手がけるビクターのサーキット事業部の買収を１月３０日に決めた。事業の譲り受けは３月３１日。宮城工場への移転に際しては必要な装置などを移設。同事業部の従業員約１５０人はメイコーに転籍する。

△リコー<7752>、国内外で複写機やレーザープリンター用トナーの生産体制を増強
リコーは国内外で複写機やレーザープリンター用トナーの生産能力を引き上げる。投資額は約２５０億円。５０億円かけて沼津事業所（静岡県沼津市）と米ジョージア州アトランタの粉砕トナーの設備を増強。年内に生産能力を１０％アップする。また重合トナーは２００億円かけて２０１０年３月稼働計画で東北リコー（宮城県柴田町）内に新工場を建設。生産能力を現在の２倍弱に高める。粉砕トナーの生産拠点は沼津事業所を含め国内に２カ所、海外はアトランタを含め５カ所の計７カ所。そのうち敷地に余裕のある沼津事業所とアトランタに設備を導入する。今後も増強を進め、２０１０年には生産能力を現在の１・６倍にする計画。

△リコー<7752>、プロダクション印刷開拓へ最高速カラー機を年内投入
リコーは相手に合わせた広告を請求書などに印刷する「トランスプロモ」を中心に、プロダクション印刷市場の開拓を進める。同市場向けに毎分９０枚（Ａ４サイズ）印刷できる高速カラー機を開発、年内に発売する。リコーの製品としては最高速のカラー機となる。連続用紙（連帳）ではなく、１枚ごとのカット紙向けになる見込み。トランスプロモのほか、企業の帳票や社内報の印刷などを合わせたプロダクション印刷事業の売上高を２０１０年度に２５００億円とする。

△日産自動車<7201>、英国工場増産－年内に７０億円投資
日産自動車は英国工場（サンダーランド）で増産する。０７年に投入した新型車「キャシュカイ」（日本名デュアリス）の販売が好調なためで、０８年末までに８００人を新規雇用し３交代制にする。さらに約７０億円を投じ、生産能力を２―３割増やす見込み。日産は販売が復調し、０７年の世界生産は前年比６・２％増の３４３万１０００台と過去２番目の水準。今後も各工場は新型車の投入や輸出地域の拡大で稼働率を引き上げる考え。英工場の０７年の生産量は日産拠点の中で最大。０７年初めに発売したキャシュカイは０８年１月末までに１３万台を販売。現在、約６万台の受注残を抱えているという。英工場は増員により従業員数は約５０００人となる。０７年の生産台数でマイナスになったのは日本と米国。日本は輸出の増加で稼働率が上がってきている。九州工場（福岡県苅田町）は０７年秋に発売した米向け「ローグ」が生産を押し上げている。

△豊田鉄工、中国の広州・天津と九州の３工場を５０億円投じ拡張
豊田鉄工は、０８―０９年に中国の広州市と天津市、福岡県宮若市の計３工場を拡張し、プレス部品の生産体制を増強する。合わせて５０億５０００万円を投資、ボディーや内装、シャシー関連のプレス部品を増産する。
トヨタ自動車<7203>の現地での生産拡大に対応する。
広州工場「広州豊鉄オートモービルパーツ」は８月に、延べ床面積を１万２８００平方メートル増の３万２８００平方メートルにする。加圧能力１６００トンと８００トンのプレス機を導入。年産能力を現在の２０万台分から３６万台分に高める。投資額は２０億円。０９年に３０万台分を生産する計画。約４７０人の人員も６００―７００人に増やす。

△日立<6501>、体表面の温度変化から「幸せ度」が分かるチップを開発
体温で人の“幸せ度”が分かる―。日立製作所は米国サンフランシスコで開幕した「半導体のオリンピック」ともいわれる国際固体素子回路会議ＩＳＳＣＣで４日、こんな興味深い成果を発表する。温度センサーを組み込んだ小型チップを開発し、体に密着させて常に持ち歩ける名札型カードに内蔵した。論文タイトルは「ライフサーモスコープ」。熱を使って、人の生活スタイルを顕微鏡のようにのぞくという意味からだ。名札型モジュールは５５ミリ×９０ミリメートル、厚さは６ミリメートル。体表面の温度をセンサーが２０秒間隔で測定、５分おきに無線でデータを伝送する。小型電池で約３年ほど持つという。

△早大と日立<6501>、ルネサスが情報家電ＬＳＩの低消費電力技術を開発
早稲田大学と日立製作所、ルネサステクノロジは共同で、高精細度テレビ（ＨＤＴＶ）やゲーム機などの情報家電製品に搭載する、複数の中央演算処理装置（ＣＰＵ）コアを搭載したマルチコア型システムＬＳＩの低消費電力化技術を開発した。ルネサスが０８年度末までに同技術を採用したＬＳＩを実用化する。新エネルギー・産業技術総合開発機構（ＮＥＤＯ）のプロジェクトの成果。４日（米国）に「ＩＳＳＣＣ」で発表する。８個のＣＰＵコアを搭載したマルチコアＬＳＩを試作した。ＣＰＵとメモリーを独立した回路構成にして無駄な消費電力を削減、８６％の電力を減らした。さらに各ＣＰＵの処理をハードウエアで一括に制御することで、１８倍に高速化した。情報家電の高性能化に寄与するほか、開発期間の短縮にもつながる。

△富士通<6702>研究所、安価な車載レーダー実現するミリ波帯向け増幅器を開発
富士通研究所は、大規模生産できる相補型金属酸化膜半導体（ＣＭＯＳ）を使って、７７ギガヘルツ（ギガは１０億）で動作する増幅器を開発した。高い周波数の電磁波であるミリ波帯（３０ギガ―３００ギガヘルツ）向け増幅器は従来、ＣＭＯＳで６０ギガヘルツ動作が限界だった。７７ギガヘルツ帯の電磁波は車間距離などを検知する車載レーダーに応用できる帯域。化合物半導体を採用する現行の増幅器をＣＭＯＳに置き換えれば、小型で安価なミリ波レーダーが実現する。成果は米国で開催中の国際固体素子回路会議「ＩＳＳＣＣ」で、７日（現地）に発表する。

△三菱化学（三菱ケミカルＨＤ<4188>）、鹿島プラントで点検開始－生産能力８割確保へ
三菱化学は、０７年１２月の火災事故により停止する鹿島事業所（茨城県神栖市）第二エチレンプラントの点検作業を始めた。対象は同プラントを構成する八つの分解炉のうち、火災を起こした第８炉などをのぞく六つ。作業は１カ月程度かかる見込みだ。これまで関係省庁の事故調査が優先されたため同社による点検などは許可されていなかったが、今回、被害が少なかった炉のみ作業が可能となった。同社は補修なども行う見込み。これらの作業が終われば、６炉での稼働再開が物理的に可能となる。その場合、従来の８割程度の生産能力は確保できる見通しだ。ただ、プラント再開は現地消防などの許可が必要となるため、時期などはまだめどが立たない状況にある。

△積水ハウス<1928>、住宅の再生・売買事業強化へ一貫体制を構築前文
積水ハウスは住宅の買い取り・再生・販売事業を強化するため、グループで物件の売却相談から販売後のアフターサービスまでを手がける一貫体制を構築した。主力の新築戸建ての販売が伸び悩む中、自社で建築・販売した戸建てとアパートを対象に、グループを挙げて新市場開拓を狙う。関西と中部、関東に続き、８月から中国地方に事業エリアを拡大する。０８年度（０９年１月期）に６００棟を買い取り、このうち２３４棟の再生・販売を目指す。

△製薬大手８社、０８年３月期－５社増収増益見込む
国内製薬大手８社の０８年３月期は主力製剤の堅調に加え、海外市場の伸長、新製品効果で５社が増収増益を見込む。
アステラス製薬<4503>はグローバル製品の拡大、
大正製薬<4535>は新製品の好調を背景に通期見通しを上方修正した。各社とも主力製品の拡大に伴い原価率が改善した。欧州の医療費削減政策が影を落とすものの、北米市場の堅調を背景に海外展開組は好業績が期待される。
大手４社の中では第一三共<4568>が、非医薬品事業のグループ外自立化の影響で減収となるものの、医薬品事業のみでは増収増益を見込む。アステラス製薬はグローバル製品の免疫抑制剤や過活動膀胱治療剤が国内外で伸長する見通し。また前期に比べて研究開発費が減少することが利益を押し上げる。
エーザイ<4523>もアルツハイマー型認知症治療剤や抗潰瘍剤が国内外で伸長し、計画を上回るスピードで業績を拡大している。

△九九プラス<3338>、ローソン<2651>と物流共同化
生鮮コンビニ「ショップ９９」を運営する九九プラスは、ローソンとの提携の一環として物流センターの共同利用を推進する。
菱食<7451>が運営しローソンが活用している拠点に乗り入れるもので、２月から新たに「横浜低温センター」（横浜市金沢区）の運用を始めた。
これまで千葉県野田市に常温センター、同市川市に低温センターを置いており、これで乗り入れは３カ所目。３センターの稼働で、九九プラスでは年間で合計２億１０００万円のコスト削減ができるとしている。６月には残る関東エリアを対象とした新低温センター、１２月には新常温センターを開設。これにより、関東全域でローソンのセンターを活用した共同利用の配送システムが構築される。０９年は関西地区、中京地区でもローソンのインフラを活用して物流網を整備する。ローソンが運営する生鮮コンビニ「ストア１００」との共同配送や共同開発のプライベートブランド（ＰＢ）の共同配送なども進める予定だ。

△ＪＡＬ<9205>、ＡＮＡ<9202>の０８年度輸送事業計画、国際貨物で戦略分かれる
日本航空（ＪＡＬ）、全日本空輸（ＡＮＡ）の０８年度の航空輸送事業計画がまとまった。国際線でのアジア・中国路線の拡充など旅客では共通点が多いものの、国際貨物では収益重視か拡大路線かで戦略が分かれている。旅客をみると、国内線では、ＡＮＡが地方路線の休止・減便を加速する。一方、業績不振に背中を押される形で地方路線のリストラを終えたＪＡＬは、最新鋭のリージョナルジェット機を導入するなどして地方ネットワークを維持する。国際線では両社とも中国・アジアを重点エリアに位置づける。いずれも羽田発着の定期チャーター便を増やし、ＡＮＡは羽田―香港路線を週７往復で始める計画。ＪＡＬは成田をアジアと欧州をつなぐハブと位置づけ、需要取り込みを狙う。機材計画は、両社ともに大型機から燃費効率の良い中・小型新鋭機へのシフトを進める。多頻度運航によるサービス向上を目指す。
（日刊工業新聞）

△ベルーナ<9997>　業績の牽引役であるアドバンスド・ファイナンス事業回復
ベルーナは、１月３１日に０８年３月期第３四半期業績を発表した。連結売上高９５５億４１００万円（前年同期比１．１％増）、経常利益９４億９００万円（同８．４％減）、純利益５２億３２００万円（同１１．４％減）と減収減益であった。同社が属する通信販売業は、全体として拡大基調にあるが、新規参入企業も多く競争はますます激化してきている。その様な状況下同社グループでは、ポートフォーリオ経営を推進するとともに品質の向上に取り組んでいる。セグメント別売上増減を見ると主力のカタログ事業は６．７％減、単品通信事業１．５％減、アドバンスド・ファイナンス事業２４．０％増、ＢＯＴ事業３０．４％増、カレーム事業は２社を連結対象としたこともあり５９．３％増、プロパティ事業１５４．１％増、その他の事業１８．７％増となった。まだ主力のカタログ事業の減少がとまらないことが心配であるが、業績の牽引役であるアドバンスド・ファイナンス事業が２ケタ成長に戻ったことで、今後の再成長が期待される。通期連結業績予想は、売上高１３００億円（前期比０．１％増）、経常利益１１０億７０００万円（同１２．３％減）、純利益６１億８０００万円（同１３．５％減）、１株当たり純利益１１７円７４銭と１１月２日に発表した数字に変更はない。前期までは最高益更新企業であったが、今期は２ケタ減益を見込んでいる。その原因は、０６年１２月２０日に公布された出資法の上限金利の引き下げと総量規制を含めた貸金業法改正に伴い過払い問題が浮上したことで、これまで業績の牽引役であったアドバンスド・ファイナンス事業が低迷し、利息返還損失引当金の大幅に積み増しが余儀なくされたことにある。しかし、アドバンスド・ファイナンス事業は、カタログ事業の顧客向けに始めた事業であることから、他の消費者金融事業に比較して、優良顧客が多く、今期は２ケタ成長を見込んでいる。１日の株価は６８７円でＰＥＲ５．８３倍、ＰＢＲ０．５５倍となっている。
（証券日刊新聞）

■業務用機器も省エネ　コピー機など規制対象　経産省
経済産業省は地球温暖化対策の一環として、電力使用量が多い業務用機器の省エネルギーを促進する。製品の省エネ性能向上をメーカーに求める「トップランナー制度」の対象に複合コピー機などを加える方針だ。同省は規制強化でオフィスやコンビニエンスストア、小売店舗からの温室効果ガス排出量削減を目指す。トップランナー制度は各メーカーに対し、品目別に設けられた基準年度までに、製品の省エネ性能を一定水準以上引き上げるよう義務付けている。経産省は基準の見直しや対象製品の追加を随時実施しており、家電や自動車など２１品目を指定している。ただ、現在は家庭向け製品が中心で、業務用機器は自動販売機など一部に限られている。同省は複合コピー機に加え、カラーコピー機、業務用冷蔵庫、冷蔵用ショーケースについて、有識者らによる小委員会を早急に設置、基準作りに着手したい考えだ。同省はトップランナー制度について、「（対象となった）ブラウン管テレビが１９９７年度から２００３年度の間にエネルギー消費効率を２５％改善させた」などと有効性を強調している。環境省がまとめた０６年度の国内での温室効果ガス排出量（速報値、二酸化炭素換算）を見ると、工場など産業部門は１９９０年度比で５・６％減少。半面、オフィスや店舗など業務部門は４１・７％も増えた。
（FujiSankei Business i）