1/29 朝の『株価材料』PART Ⅲ

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■株価材料

▼ファースト住建<8917>　住宅７００戸の壁が強度不足　業者のミス
大証２部上場の住宅施工販売会社「ファースト住建」（兵庫県尼崎市）の木造２階建て住宅約７００戸の壁が強度不足であることが、関係者の話で分かった。いずれも建築基準法に基づく安全率に達しておらず、強風や震度５以上の地震で倒壊する可能性がある。設計を請け負った約１０業者のミスが原因とみられる。同社は「まだ調査結果が確定していない」として公表していない。過去、木造２階建て住宅で強度不足が発覚した会社は、同社と、いずれも同社の元関係会社「一はじめ建設」（東京都練馬区）、「アーネストワン」（西東京市）の３社のみ。国土交通省は「危険性を認識しながら居住者に通知しないことは問題だ。事実を確認し、指導したい」と話している。国交省は０７年７月、ファースト住建が分譲した２階建て木造住宅３２戸で強度不足が見つかったと発表した。木造２階建て住宅は建築基準法施行令で、地震や台風などによる横からの力に耐えられる一定の耐力壁の設置を定めているが、基準を満たしていなかった。その後、同社の物件がある大阪、京都、兵庫、奈良、滋賀、和歌山の各自治体が約６０００戸の調査を開始。これまでに、耐力壁不足や不適切な配置などの問題物件が、少なくとも計約７００戸見つかった。調査は現在も続いている。ファースト住建は一建設現会長が９９年に設立。一建設出身の中島雄司社長が００年に社長に就いた。０６～０７年には一建設で約１２００戸、アーネストワンで約４００戸の同様の強度不足が発覚し、両社は改修を進めている。国交省は０７年１２月までに、両社の耐力壁を設計した建築士１８人の免許を取り消している。ファースト住建広報ＩＲ課の話　自主調査も進めており、最終結果が確定次第、対応を考えたい。現段階で調査の詳細は説明できない。
（毎日新聞）

△mixi<2121>に「関連が強いコミュニティ」表示機能
ミクシィは1月28日、SNS「mixi」で、指定したコミュニティに関連しそうなコミュニティを20個まで抽出する「コミュニティブラウザ」を、試験サービス「インディーズ機能」として公開した。mixi上の180万以上のコミュニティを分析し、独自の算出方法で抽出する。コミュニティ同士の関連性の強さも10段階で表示する。mixi上の関係性情報を分析するデータマイニングツールとして開発を進めてきたものを、一般ユーザーでも簡単に操作できる形にして公開した。
（ITmedia News）

△アイシン精機<7259>、自己株式を取得へ
アイシン精機は、25日開催の取締役会で自己株式の取得を決議した。自己株式の取得は、資本効率の向上を図るとともに、経営環境に応じた機動的な財務政策を遂行するのが狙い。取得する自己株式は上限250万株で、取得価格は100億円が上限。期間は2月1日から2月29日までで、信託方式による買付けを行う。同社は昨年末現在、自己株式を1102万3713株を保有している。

△オートウェーブ<2666>、子会社を売却
オートウェーブは、100％連結子会社の七虹を売却すると発表した。七虹はオートウェーブが自動車用品の仕入れを行っている100％連結子会社で、最近ではイルミネーション事業を拡大している。オートウェーブでは選択と集中をテーマに、グループ各社の再編を行っており、今回この一環として七虹の全株式を、七虹の福田紀久雄社長に売却することを決定した。売却価格は1200万円。七虹はオートウェーブグループと資本関係はなくなるが、取引は従来通り継続する。

△プジョーカードがリニューアル
三井住友<8316>カードとプジョー・ジャポンは、プジョー『207シリーズ』の「2008 RJCカーオブザイヤー」輸入車の部の受賞を記念して、プジョーカードのデザインとサービスをリニューアル、28日から募集開始し、発行する。今回、従来のプジョーオーナー向けの「プジョーゴールドカード」、「プジョーエグゼクティブカード」のデザイン・サービスをリニューアル、また、スタンダードカードの「プジョーカード」を追加した。また、ETCカードもプジョーのコンセプトカー『308RC-Z』をモチーフとしたオリジナルデザインとする。プジョーカードの対象はプジョーのオーナーで、最大2000万円までの海外旅行傷害保険が自動付帯されるなどの特典がある。初年度の年会費は無料で、前年度20万円以上の利用で翌年度の年会費は無料になる。

△住友電工<5802>システム、GPS携帯電話を使用した安全運転診断システムを販売
住友電工システムソリューションは、GPS携帯電話を使用した安全運転診断システム「トラフィック・ビジョン/SD（セーフティドライブ）」を28日から販売すると発表した。このシステムは、同社独自の技術を用いることで、車両内のGPS携帯電話で急加速、急ブレーキ、急ハンドルなどの危険運転を把握し、事務所内のパソコン端末上に運転診断結果を表示できるため、高価な専用車載機が無くても安全運転や省エネ運転を支援することが可能だ。システムは、端末装置として、導入コストが安価でアプリケーションによる拡張性の高いGPS携帯電話を採用するため、専用車載機や端末の取付工事が不要。運転者の走行パターンをサーバソフトウェアで分析し、安全運転指標や省エネ運転指標等の運転診断結果をパソコン端末上に表示する。また、走行履歴に合わせて危険運転箇所を地図上に表示できるため、運転者への教育を通じて事故削減や車両燃費の向上へ結びつけることが可能となる。GPS携帯電話端末から定期送信される車両位置をパソコン端末上に表示することが可能で、常に最新の車両位置を把握できる。位置情報などの送信は全て通信で行うため、帰庫時のメモリカードの抜き差しが不要。このほか、同社の配送計画システムや動態管理システムとの連動で、輸配送に係わる業務を一貫して管理することもできる。

△三井住友建設<1821>、橋梁高品質化委員会を設置…橋の一生
三井住友建設は、橋梁の品質向上を目的に、「橋梁高品質化委員会」を新設したと発表した。橋梁を取り巻く環境の変化に対応して、設計、施工だけでなく、維持管理までの橋の一生を見据えた、品質や性能および機能に関する技術の高度化を目指す委員会を設置した。高品質インフラ整備の一翼を担う企業としての姿勢を、社員及び社会へ明確に発信するとしている。委員会は具体的には、橋の品質、性能を決定する要素である材料、設計、施工、維持管理のそれぞれのプロセスで高品質化を図る技術を検討し、必要なものは技術開発する。また、竣工後となる維持管理については、アセットマネジメントをサポートする技術が中心となる。さらに、今まで自主的におこなってきた橋梁調査の位置づけを社内制度化して明確にするとともに、橋の一生を対象とした三井住友建設独自の橋梁高品質化システムを構築するとしている。
（レスポンス）

△工作機械、ロボと融合進む
工作機械メーカーがロボットと工作機械の融合を進めている。ヤマザキマザックはロボットメーカーと提携し、ロボット一体型の工作機械の開発に着手する。
ソディック<6143>は０８年度、ロボットを融合した放電加工機の取り扱いを増やす。ロボットが工作機械でワーク着脱や加工後のバリ取り、洗浄を行うことで機械加工現場の省人化を図る。労働人口が減少しており、今後、ロボットメーカーを含めた開発競争が加速しそうだ。ヤマザキマザックは工作機械に内蔵するビルドイン型ロボットをロボットメーカーと開発し、工作機械に搭載する考え。
ファナック<6945>、不二越<6474>などに共同開発を打診した模様で、年内にも着手する。工作機械とロボットの同時利用は、工作機械の横に産業用ロボットを配置するのが一般的。すでに同社は無人生産システムなどを提供しており、中村留精密工業も複合加工機とロボットのパッケージ販売を始めた。
ただ、工作機械とロボットの併用は作業環境を柵で囲むなど安全上の配慮が必要だった。ヤマザキマザックはビルドイン型ロボットを開発することで、生産ラインの省スペース化を図る。また、自社の工作機械専用とすることで高付加価値化を目指す。ソディックは放電加工機とロボットとの融合に取り組んでいる。現在、放電加工機の国内出荷台数の５％がロボットとセットになっている。０８年度には１０％に増やす計画。放電加工機とロボットの融合で、金型製作現場のコストダウンに貢献する。ロボットメーカーではファナックがロボットと工作機械の融合を推進している。現在、同社は専門組織を立ち上げて営業活動を強化している。２―３年後には工作機械と融合したロボットの出荷台数が数値制御（ＮＣ）装置換算で月数百台規模になると見ている。将来は全ＮＣの半分に拡大する計画。人件費の高騰や労働力不足を補うために、工作機械とロボットとの融合に注目が集まっている。０７年秋にドイツで開かれた欧州国際工作機械見本市（ＥＭＯ）には、工作機械と融合したロボットが１２４台出展された。０８年秋開催の日本国際工作機械見本市（ＪＩＭＴＯＦ）でも大幅に増えると見られる。
一方、消極的なメーカーもある。オークマ<6103>は以前、検討した経緯があるが、今のところ本格的には取り組んでいない。
オークマと同様に大型機を扱う三菱重工業<7011>も既存の搬送機器を活用する方針。今後、ロボットとの融合を進めるメーカーと、既存の搬送機器で対応するメーカーに分かれそうだ。

△東京機械<6335>、新聞発送システム生産を子会社に移管
東京機械製作所は新聞輪転機の周辺機器の生産体制を再編する。新聞発送システムの生産を現在の玉川製造所（川崎市中原区）から、子会社の金田機械製作所（大阪市西淀川区）に移管。印刷工場の下流工程に用いるシステムの一貫生産体制を整える。金田機械製作所は１０億円を投じて建屋の拡張や生産設備の増強を実施しており、４月から稼働する。玉川製造所は移管が完了する０９年１２月にも閉鎖する。金田機械製作所は新聞輪転機の自動紙継ぎ支度装置や新聞搬送用キャリア、コンベヤーなどを生産している。玉川製造所からカウンタースタッカーや宛名印刷添付機、包装結束機などの生産を移し、新聞発送を準備する自動化機器の生産を効率化。移管にともない玉川製造所から金田機械製作所に２０人弱が出向する。今回の移管は東京機械製作所全体の生産体制再編の一環。

△日特エンジ<6145>、中国・蘇州工場を拡張－巻線機の生産能力を増強
日特エンジニアリングは、中国の巻線機生産拠点、蘇州工場（蘇州市）を移転、拡張する。２月に着工し、６月に完成の予定。中国の現地企業を中心にニーズが拡大していることに対応するもので、巻線機などの生産能力を引き上げる。総投資額は約８０００万円。蘇州工場は蘇州市内で移転する。新工場の敷地面積は既存の２６００平方メートルから４２００平方メートルに広がる。延べ床面積は２７００平方メートルから３３００平方メートルにとなる。移転は再開発によるものだが、これを機に、手狭になっていた工場スペースを拡大、生産能力を増強する。「３―５年後には売上高３０億円を目指す」（近藤社長）。中国では、コイルの巻き取り作業が手巻きから機械に移行する動きが拡大。巻線機のニーズが増えているほか、より精度の高い巻線機への切り替えニーズも高まっている。

△国内ＣＡＤメーカー、アジアで体制強化－日系企業を新規開拓
国内のＣＡＤメーカーがアジア市場での事業展開を積極化する。デジタルプロセス（神奈川県厚木市）は０８年中にもベトナムに事業拠点を開設。
日本ユニシス<8056>・エクセリューションズ（東京都新宿区）は２月までに中国の営業・サポート要員を４人体制に倍増する。自動車関連の顧客はアジアで設計開発を本格化しており、体制を強化して新規需要を獲得する。
デジタルプロセスは０７年にタイのバンコクに「ＡＳＥＡＮ―ＰＬＭセンター」を設置。現地に進出した日系企業に、ＣＡＤなど製品ライフサイクル管理（ＰＬＭ）ソフトの導入・活用を支援している。今後も東南アジアで需要が見込めるため、ベトナムに拠点を設ける。さらに将来はインドや中国に拠点を開設する方向で検討する。日本ユニシス・エクセリューションズは中国の人員を増強し、広州や上海、天津で営業を展開。

△ＮＥＣフィールディング<2322>、提案力武器に営業体制強化
ＮＥＣフィールディングは付加価値の高いアウトソーシング（外部委託）サービスを提供するため、技術者の能力向上をテコにした営業体制の強化に乗り出す。一定以上の能力を持つ技術者を対象に、情報システムの提案能力を引き上げるための教育を実施。併せて資格の取得条件についても明確化する。システム開発の上流工程で必要なノウハウと高い提案能力を持つ技術者を０８年内に現在比２倍の１００人程度に増員し、サービスの提供体制に厚みをつける。ＮＥＣフィールディング社内で「エージェントＣＥ（カスタマーエンジニア）」と呼ぶ高い能力レベルを持つ技術者を新たに４０人程度養成する。選抜の候補になるのがハードウエアとソフトウエアの技術に精通した資格「アドバンスドＣＥ」の保有者。

△ＯＫＩ<6703>、中国で情報通信システムソフトの外販比率３割に引き上げ
ＯＫＩは中国で２０１０年までに、情報通信システム向けソフトウエア開発事業の売上高の外販比率を現在の３倍以上の３０％に引き上げる。機器を制御する組み込みソフトの需要が急増する中で、ＯＫＩグループ以外の取引先を開拓して事業を拡大する狙いがある。日本や中国の機器メーカーだけでなく、欧米市場での拡販も視野に入れる。中国・江蘇省常州のソフト開発子会社、沖電気軟件技術（江蘇）が現在１０％以下の外販比率を３年後に３０％以上に高める。今年４月をめどにソフトの外販などを行う部署を設置する予定で、まず中国での販売を本格化する。同子会社の事業体制はこれまでは開発業務が主体だった。同子会社は事業所用電話（キーテレホン）やインターネットプロトコルを利用した構内交換機（ＩＰ―ＰＢＸ）、現金自動預払機（ＡＴＭ）などの情報通信機器に組み込むソフトを主に開発している。

△富士通<6702>、スマートフォン活用したモバイルソリューション提供
富士通は２８日、無線ＬＡＮ機能を搭載したスマートフォンと連携したモバイルソリューションの提供を始めると発表した。ＮＴＴドコモが近く発売するスマートフォン「ウィンドウズケータイＦ１１００」と、富士通のインターネットプロトコル（ＩＰ）テレフォニーシステム「ＩＰパスファインダー」を連携させる。価格はＩＰパスファインダーが１台、Ｆ１１００が３０台の最小構成で約３００万円から。０９年度にモバイルソリューション事業の売上高を前年度比倍の５０億円に引き上げる。提供するソリューションは１台のＦ１１００を企業内で無線ＬＡＮ電話（内線）、外出先では携帯電話（外線）として二通りに利用できる。端末の販売をはじめシステムの設計から導入、運用、保守までのサービスを一括提供。いつでも、どこでも、誰とでも円滑なコミュニケーションができる環境を構築する。

△昨年の民生用電気機器、大型冷蔵庫など好調で出荷２年ぶり増
日本電機工業会が２８日発表した民生用電気機器（ルームエアコン含まず）の０７年国内出荷実績によると、出荷金額は１兆４５２１億円（前年比１・９％増）と２年ぶりに前年比プラスとなった。大型冷蔵庫や高機能ジャー炊飯器の販売が好調など高額製品の販売が好調。また、クッキングヒーターの普及も出荷額増加に貢献した。冷蔵庫は４５１リットル以上が前年比３６・２％増の６４万３０００台と大幅に増加。一方、１４１リットル以下は同１・５％減で３年連続の減少となった。冷蔵庫全体の出荷額は３４８４億円で同２・６％増だった。洗濯機は前年比１・９％減の４６５万２０００台で２年ぶりに前年比マイナスだが、金額ベースは同１・２％増の２７８２億円。

△篠田プラズマ、薄型ディスプレー共同開発－３社が出資
篠田プラズマは２８日、アルバック<6728>、藤森工業<7917>、福岡県久留米市）の３社から合計１億９０００万円の出資を受け、薄型ディスプレーの共同開発を進めると発表した。装置や材料など製造分野で協力する。篠田プラズマは表示部の厚さ１ミリメートル、曲面にも設置できる大画面フィルム型ディスプレーの開発に取り組んでおり「０８年１０月に出荷したい」（篠田会長）という。出資額はアルバックが１億円、藤森工業が５０００万円、大電が４０００万円。３社の出資比率は１０％弱となる見通し。篠田プラズマはガラス管内に蛍光体、放電ガスなど形成したプラズマチューブを並べ、自発光で映像表示する技術開発に成功。０７年１０月に神戸市の工場を完成、量産準備を進めている。出資した３社を中心に製造技術を開発する。ディスプレーメーカーへの納入を目指す。

△昨年の乗用車８社海外生産、アジアが北米上回る
国内乗用車メーカーの０７年のアジアでの生産は、マツダ<7261>以外の各社で大幅に伸び、北米での台数を上回った。中国やタイなど新興国の成長を反映した形。サブプライムローン（信用度の低い個人向け住宅融資）問題で最大市場の米国に減速感が生じるなか、各社は現地供給に加え、“輸出拠点”としての機能もにらみ、アジアで生産を拡大する見通しだ。
アジア生産はトヨタ自動車<7203>、日産自動車<7201>、ホンダ<7267>とスズキ<7269>の伸び率が２ケタ増となった。トヨタは０７年にタイで第３工場を稼働し、世界戦略車「ＩＭＶ」の輸出を拡大。中国では天津で小型車の生産を始めたことなどで前年比で６２・４％伸びた。日産は中国などに投入した「リヴィナ」が台数増に貢献。ホンダは中国で、スズキはインドで台数を大幅に伸ばした。一方、北米でも日本車の生産は大手３社を中心に伸びた。

△中部電<9502>、２０１２年度めどＣＯ２排出権を１０００トン上積み
中部電力は２０１２年度までに二酸化炭素（ＣＯ２）排出権を新たに１０００万トン以上取得する。京都議定書の第一約束期間の目標達成に向けたもので、高効率火力発電の導入などによるＣＯ２削減努力では足りない分を排出権で補う。主にアジアのクリーン開発メカニズム（ＣＤＭ）事業からの排出権購入を検討している。国内の電気事業者は京都議定書の第一約束期間０８―２０１２年度の平均ＣＯ２排出原単位（電力１キロワット当たりのＣＯ２排出量）で、１９９０年度比２０％削減する目標を掲げている。中電のＣＯ２排出原単位は０６年度時点で０・４８１キログラム・ＣＯ２で、これを第一約束期間には０・３７１キログラム・ＣＯ２にすることを目指している。

△日本ビクター<6792>、６８７億色表示する高画質ＨＤ液晶ＴＶで欧州開拓
日本ビクターは２８日、新開発の画像処理技術を採用して６８７億色を表現するフルハイビジョン（ＨＤ）液晶テレビ「エグゼＬＨ９０５」の４７型、４２型、３７型の３機種を２月下旬に発売すると発表した。実勢価格は４７型が５０万円前後、４２型が４０万円前後、３２型が３０万円前後の見込み。月１万台の販売を目指す。中央演算処理装置（ＣＰＵ）を搭載した映像処理専用ＬＳＩを開発し、新機種に初めて搭載した。高画質を特徴とした新機種を戦略商品に位置づけ、６月開催のサッカー欧州杯などイベントを控える欧州市場での販売に力を入れる。新型ＬＳＩは今後、大画面テレビを中心に採用を計画している。

△日本バルカー<7995>、異物の発生抑えた薄型パネル製造装置用シール材を発売
日本バルカー工業は摩耗による異物の発生を大幅に抑えた薄型パネル製造装置向け密閉部材（シール材）を発売した。断面形状を逆Ｙ字型にすることで、シール材を取り付ける溝との密着性を向上した。これまでは密着性が不十分だったため、製品と溝が摩耗し、異物が発生、不良の原因となっていた。価格は従来品と同程度で、２０１０年度に３億円の売り上げを目指す。シール材はゴム製の細長いひも形状で、窓枠などにはめるパッキンと同じ働きをする。新材料は液晶やプラズマ・ディスプレー・パネル（ＰＤＰ）の露光装置の開閉窓の周りや、部品と部品のつなぎ目などに取り付ける。例えば、開閉窓には底広がりで断面が台形状の小さな溝が窓枠に沿って彫ってあり、そこにシール材をはめ込む。新製品の断面は逆Ｙ字形状になっており、上から圧力をかけると、材料が溝方向へより密着し、固定されて摩擦が起きないように工夫した。

△岡谷鋼機<7485>、名古屋の倉庫を拡充－物流業務を効率化
岡谷鋼機は名古屋地区の建築資材などの物流倉庫を拡充する。全額出資会社の岡谷物流（名古屋市中川区）の本社隣接地３７００平方メートルを取得しており、０８年中に詳細な用途や建設時期、投資額を詰める。近隣にある他の倉庫の集約も検討し、物流業務の効率化を図る。岡谷物流の隣接地は０７年夏に取得した。建築用鋼材やパイプ、継ぎ手などを扱う物流倉庫とする案が有力。名古屋市中川区にある既存の建築資材用倉庫などを集約する案もあわせて検討する。岡谷物流の本社敷地内には現在、二つの倉庫があり、合計床面積は６１００平方メートル。主に建築資材を扱っている。新倉庫は業務合理化のため、岡谷物流との一体運営も視野に入れている。

△宮地エンジ<3431>、橋梁生産を強化－長野・松本と千葉の２拠点体制で展開
宮地エンジニアリンググループはビル建築用鉄骨を生産してきた松本工場（長野県波田町）のクレーン設備を増強するとともに塗装設備を導入、橋梁部材の生産体制を整えた。０７年度末（３月）で建築鉄骨の受注を停止し、主力の橋梁事業を千葉工場（千葉県市原市）と松本の２拠点体制で展開する。千葉工場の能力も増強した。松本工場は内陸拠点のため陸送可能な大きさの部材しか生産できないが、海上積み出しができる千葉工場と分業体制を敷く。能力増強に合わせて両工場の加工技能者も増やしていく。宮地エンジニアリンググループは０７年夏、橋梁談合事件の影響で業績が予想以上に低迷したため「グループ中期経営計画」（０６―０８年度）を全面的に見直し、「新・中期経営計画」（０７―０９年度）を策定した。その中で、事業の選択と集中を進める“事業ポートフォリオの再構築”を掲げており、収益基盤のある橋梁事業に経営資源を集中する。

△マルハニチロＨＤ<1334>、欧州に養殖魚輸出－年内にも供給体制整備
マルハニチロホールディングス（ＨＤ）は欧州事業を拡大する。国内で養殖したカンパチを欧州市場向けに輸出する。欧米では健康志向の高まりなどから魚食文化が広まっている。一方、国内市場は魚食離れで単価が下落している。このため今後は欧州で高価格での販売が可能とみて、輸出に踏み切る。年内にも供給体制を整え、０９年初頭にも輸出を始める方針だ。マルハニチロＨＤ傘下のマルハが０７年９月に資本参加した桜島養殖（鹿児島市）の養殖魚を輸出する考え。桜島養殖は鹿児島県内桜島周辺に４カ所、指宿に１カ所の計５カ所の養殖漁場をもつ。年間１３０万尾を養殖する能力があり、国内養殖カンパチの十数％のシェアを持つ。そのうち欧州には「半分ぐらいを持っていきたい」（五十嵐勇二マルハニチロＨＤ社長）としている。

△サカイ<9039>とダスキン<4665>、掃除・引っ越しで業務提携
ダスキンとサカイ引越センターは２８日、掃除・害虫駆除サービスと引っ越しサービスを組み合わせた新サービスで業務提携すると発表した。手始めにサカイ側が引っ越しサービスにダスキンの清掃を組み合わせた「らくらくコースプレミアム」を５月に開始。秋にはダスキンが自社のハウスクリーニングサービスにサカイによる家具移動などを付加した清掃メニューを導入する予定。提携による新サービス契約件数はそれぞれ年間顧客数の５％を想定、ダスキンが約１万７０００件、サカイが約２万件を見込む。

△楽天<4755>証、来月から投信の口座移管サービスを無料で開始
楽天証券は、ほかの証券会社や銀行で管理している投資信託を同社の口座に無料で移管する投資信託の振り替えサービスを２月にも始める。投資家の利便性向上と投資信託の預かり資産残高の拡大が狙い。先行して０７年７月に同サービスを開始したカブドットコム証券では月間数億円単位で資金流入があるという。他のインターネット証券にも同様の動きが今後広がりそうだ。楽天証券の新サービスは、株式や投資信託の集中管理と口座振り替えを手掛ける証券保管振替機構（保振）のシステムを利用し、ほかの証券会社や銀行で管理している投信を同社の口座に無料で移管する。
（日刊工業新聞）

△富士バイオメディックス<3379>　今５月期中間・通期の業績予想を上方修正
富士バイオメディックスは２８日引け後、０８年５月期中間期及び通期業績予想の上方修正を発表した。中間連結売上高は、前回予想比１４億８００万円増の１４０億７５００万円（前年同期比８７．７％増）、経常利益は３億６０００万円増の８億３０００万円（同３．２９倍）、純利益は１億５２００万円増の３億８７００万円（同３．２２倍）と期初予想を大幅に上回る見込み。コア事業である医薬品等開発支援事業での積極的な営業活動による受託増、及び受託した試験の効率化によるコストダウン等が寄与した。また、第２のコア事業であるアンチエイジング事業における同社グループ間のシナジー効果等も業績を押し上げた。通期予想についても、中間業績の伸びが反映される見通しであるとして、連結売上高は１５億円増の２８５億円（前期比５６．５％増）、経常利益は４億２５００万円増の１８億円（同２．１５倍）、純利益は１億４２００万円増の８億３０００万円（同２．４６倍）に上方修正した。

△ザッパラスなど携帯電話関連を物色する動き
様子見気分となった東京市場、前週末に上昇した分が下落した格好だ。
新日本製鐵<5401>の第３四半期決算、営業利益が前年同期比５％減の4081億円にとどまったことで、一気に弱気ムードが広がったため、明日も軟調な展開が予想される。今後第３四半期決算の発表を予定している銘柄について、数字を見極めようとの感が強まりそうだ。
個別では、ザッパラス<3770>やアクロディア<3823>といった携帯電話関連の値動きのいい銘柄を物色する動きと思われる。

▼ペガサスミシン<6262>が下げ幅を拡大し昨年来安値を更新
ペガサスミシン製造が、後場に入り５１円安の４７０円と下げ幅を拡大、４日ぶりに急反落し、１月２２日につけた上場来安値４７３円を更新している。本日、午後２時に第３四半期決算と０８年３月期業績予想の修正を発表、通期業績予想の下方修正を嫌気した売りが先行している。通期の売上高が１０億４０００万円下回る１６７億２０００万円、経常利益が同４億９０００万円下回る２３億１０００万円、純利益が同４億５０００万円下回る１６億５０００万円に修正した。
（証券日刊新聞）

△タンパク質と薬の相互作用　ＮＭＲで高精度解析　ＭＣＲＣ
三菱化学（三菱ケミカルＨＤ<4188>）科学技術研究センター（ＭＣＲＣ）の中村振一郎研究員（三菱化学フェロー）らの研究グループは、核磁気共鳴（ＮＭＲ）とシミュレーション（計算科学）を組み合わせて、タンパク質と薬の相互作用を高精度に解析する方法を開発した。医薬や診断薬、新規材料などの開発スピードの加速につながると期待される。タンパク質と医薬候補物質などが、どこでどうやって作用しているかは、一般的にＸ線結晶構造解析という手法で解明される。しかし、結晶がうまく作れないタンパク質があるほか、結晶はできても必ずしも生体内の状態を正確に反映しているとはかぎらないという問題があった。ＮＭＲは、分子同士の相互作用によって電子の軌道が変化することを観測し、相互作用している元素を特定できる。従来は、放射性同位元素を利用して１つずつ調べる分子を変えながら人的に部位を探る必要があった。今回、タンパク質の立体構造を予測するシミュレーターとＮＭＲによるシグナル情報とを組み合わせることで、立体構造決定と相互作用部位の特定を高い精度で機械的に行えるようにした。この成果は、科学技術振興機構（ＪＳＴ）の基礎研究事業の一環で得たもので、２９日からエポカルつくば（茨城県つくば市）で開催される国際シンポジウム「ＣＲＥＳＴシンポジウム」で３１日に発表する。

△エチレン０７年国内生産量　８年ぶり最高更新
石油化学工業協会は２８日、石化製品の基礎原料であるエチレンの２００７年の国内年間生産量が、前年比２・８％増の７７３万９２００トンと、８年ぶりに過去最高を更新したと発表した。国内と中国を中心とするアジア向け輸出需要が堅調に推移した。経済産業省は０８年の国内エチレン需要見通しを０・９％減の７６４万トンとするなど、需要は引き続き堅調に推移する見通し。
国内エチレン生産の６％を占める三菱化学（三菱ケミカルＨＤ<4188>）鹿島事業所のプラントが事故で生産を停止しており、今年の生産への影響も懸念される。また、国内エチレン原料の９７％を占める原料ナフサ（粗製ガソリン）価格は、今年に入り過去最高値を付けるなどコスト上昇要因となっており、業績への影響も不透明だ。
（FujiSankei Business i）