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米景気後退ならドルは全面高に、それでも3月98円は不可避 Bloomberg NEWS 2008/01/24 09:07 JST 1月24日(ブルームバーグ):米国が景気後退(リセッション)に陥ればドルは全面高となるが、リセッション回避なら全面安。ただ、円に対してはどちらの場合も、3月末に1ドル=98円と約13年ぶりの円高・ドル安水準に下落する――。JPモルガン・チェース銀行の佐々木融チーフFXストラテジストは 24日までのインタビューで、一見すると逆説的な為替相場見通しを示した。 米サブプライム(信用力が低い個人向け)住宅ローン問題をきっかけに、米欧金融機関や「モノライン」と呼ばれる金融保証会社の損失が拡大。米実体経済の減速を示す指標が増えている。米経済がリセッション入りし、他国にも悪影響が及ぶとの見方から、世界各国で株価が下落。投資家のリスク回避を背景に、円相場は上昇基調にある。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
ブルームバーグ・データによると、米リセッション懸念が浮上した12月27 日以降、円は主要16通貨と新興市場国26通貨の全てに対し上昇。ドルに対しては23日に一時104円97銭と2005年5月以来の高値、対ユーロでも22日に1ユーロ=152円12銭と約5カ月ぶりの円高・ユーロ安水準をつける場面があった。 一方、リセッション入りが懸念される米国のドルも対円以外では堅調だ。12 月27日以降、主要16通貨のうち8通貨に対し上昇した。米連邦準備制度理事会(FRB)が算出するドルの実効相場(対主要国通貨、1973年3月=100)も23 日は73.54。4日の72.76を底に、持ち直しつつある。 デカップリング論、米投資家 米リセッション懸念が高まる中でのドル高について、佐々木氏は、米経済が減速しても日欧や新興市場国は底堅い成長を続けるという「デカップリング論」への信頼感喪失と、米投資家のリスク回避姿勢の強まりが主因と分析する。 米経済がリセッションに至った場合、日欧や新興市場国も悪影響が避けられないとの懸念が強まり、「デカップリング論」は支持を失う。米国と他国との景況感格差が縮小し、ドル売り圧力が弱まる。加えて、自国経済の悪化でリスク許容度が低下した米投資家が対外資産の引き揚げに走るためドル買いが増える、というのが佐々木氏の読みだ。 実際、ドルは22日の米緊急利下げ前に、オーストラリアドルに対し約4カ月ぶり、韓国ウォンに対しては06年10月以来の高値をつける場面があった。米利下げ発表直後には、ドルは一時、全面安となった。 一方、米景気がリセッション入りを回避できた場合には、ドルは全面安になると佐々木氏は予想する。「デカップリング論」への期待から、米国を避けて他国に投資する動きが広がる一方、リスク許容度の低下は限定的となるため、米投資家の資金引き揚げは顕在化しないと見るからだ。 いずれにせよ100円突破 円の対ドル相場はどうなるか。佐々木氏は、米リセッション入りの有無にかかわらず、同じ展開になると予想する。3月末に98円と、95年9月以来の円高・ドル安水準に達し、その後は100円前後で一進一退になるという。 米リセッション入りならドルは全面高となるが、投資家のリスク回避姿勢はドル以上に円に対して最も追い風となるため、円高・ドル安が進む。米景気が一定の減速にとどまればドルは全面安だが、リスク回避による円高圧力もさほど強まらないため、円高・ドル安の程度は米リセッション入りの場合と変わらないと解説する。 むしろ、米リセッション入りの有無で行方が大きく異なるのはドル以外の通貨に対する円相場だと、佐々木氏は強調する。米リセッション入りなら、全面高のドルより強い「最強通貨」となるが、米リセッション回避なら、ドル全面安の下で「普通の通貨」にとどまるという。 |
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