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2007 12,23 16:00 |
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砂糖は18世紀、イギリスがカリブ海などの植民地で奴隷を酷使して生産し、
世界を動かす砂糖産業(前編) さとうきび農場の奴隷たち その1 世界を動かす砂糖産業(後編)肥満を招く甘い誘い その2
人が刈ったサトウキビを牛が引く21世紀の風景 アメリカの砂糖製造業が生産する砂糖はほとんが国内で消費されているが、保護政策をとる連邦政府が巨額の補助金を与えているために、安い砂糖は市場から閉め出され、価格は他国の3倍になっている。 サトウキビ農場が広がる砂糖産業の本拠地、フロリダ州エバーグレイズ(Everglades)は鳥やワニも生息する大湿地帯だが、その大部分は砂糖大手三社が所有し、水はタダ同然の使い放題、工場排水は垂れ流しで環境に深刻な影響を与えている。 アルフォンソと同じく、ファンフル一族の一人で共和党を担当するホセ・ペペは、大統領・州知事の二人のブッシュ兄弟とも親しい関係だ。
1980年代、ファンフル一族がフロリダに所有するサトウキビ農場は、刈り入れにカリブ海諸国の出稼ぎ労働者を使っていたが、酷い労働条件が社会問題になった。 ハイチ共和国とドミニカ共和国からなるカリブ海の島、エスパニョーラ島の砂糖産業は、ドミニカ、メキシコ、アメリカの3つの企業によって支配されている。 ドミニカで働く推定65万人のハイチ人労働者のほとんどが市民権を持っておらず、農場の外に出れば国外退去になる。 アフリカ系のハイチ人労働者は、その大半がアフリカから連れてこられた奴隷たちの子孫だが、スペイン系のドミニカ人からは差別され、農場から出ることも禁じられている。 ファンフル一族が所有するドミニカのセントラル・ロマーナ農場は970平方km。9万人のハイチ人が働き、183の居住区に暮らしている。 18年働いている40歳の男性は、農場に隣接する居住区で結婚し3人の子どもがいるが、朝食抜きで農場に出かけると、昼食の休憩時にも食事をとらず、食物は子どもたちに与えて、夜までサトウキビの刈り取りをする。 午前10時には摂氏35度を越え夏には50度を超えることもあるという焼けるような暑さの中、7人1組で働き、1人当たり1トンのサトウキビを刈り取って牛が引く荷車に載せるのがノルマだが、1日かけてなんとかノルマを達成しても1トンを越えて刈り取っても、手にするのは2ドルだ。 農場の外に出られない労働者たちは、農場内の売店ですべての買い物をしているが、ドミニカ資本の農場では、食料品などは市価の倍。搾取としか言いようのない値段で売っている。
700平方kmにわたる教会区を日曜日に巡回するクリストファー・ハートリー神父は、農場労働者の実態を記録して役所に提出し世論に訴えかけようとしている。 例えば、一頭の牛が事故か何かで足を折ったとします。その場合は、会社が直ぐに獣医を連れてくるでしょう。その牛は直ぐに仕事から外され、ちゃんとした場所に連れていってもらって手当を受け、仕事は別の牛に引き継がれます。会社にとって、人間よりも牛のほうが大切なんです。 と、ハートリー神父は語る。 ドミニカ資本の農場では、監視人の乗る馬の水飲み場が、労働者やその家族に与えられた唯一の水飲み場となっているが、水は寄生虫や最近で汚染され、ときには命を落とす子どももいる。
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