12/21 朝の『株価材料』PART Ⅳ

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■株価材料

■「役割終えた」――セガのEC「セガダイレクト」終了
セガ（セガサミーＨＤ<6460>）は12月20日、同社製ゲームなどを販売するECサイト「セガダイレクト」を2008年3月31日に終了すると発表した。「ソフトメーカー1社が運営するECサイトとして一定の役割を終えた」としている。セガダイレクトは1999年4月、ドリームキャストのユーザー獲得・ユーザーサービス向上を目指して「ドリームキャストダイレクト」としてオープン。2002年11月に「セガダイレクト」に名称を変えた。「ECショップの先駆け的存在として『セガのタイトルはセガダイレクトで』を合い言葉に、8年の長きにわたって数多くの方々にご愛顧いただいたが、今般、インターネット上のサービスの充実が図られ、さまざまな携帯のECショップが登場するなかで、ソフトメーカー1社が運営するECサイトとしては一定の役割を終えたと判断した」としている。1月21日に「セガポイント」の付与を終了。同31日にメールニュースを終了し、3月いっぱいでショッピングサービスを終了する。
（ITmedia News）

△“良家の子女”って？？？？
人気通販下着メーカーの「Peach John（以下、PJ）」（ワコールＨＤ<3591>）は、来る11月17日に伊勢丹<8238>新宿本店に新たにショップをオープンすることを発表した。ここ10年で、「PJ」はアメリカからブラジャーを輸入するという小さいビジネスから、カタログを爆発的に売り上げて20の直営店を持つほどの劇的な成長を遂げた。そういった状況下、伊勢丹への出店は人気急上昇ブランドが辿る自然な道のりとも言えるが、今回はただの“新店舗のオープン”ではない。「PJ」のこの“冒険的”とも言える事業展開は、自社の進む新しい方向、ひいては日本市場において非常に面白いトレンドを予想させるものであると言える。11月6日付の繊研新聞「ピーチ・ジョンが伊勢丹本店に出店」の記事によると、「PJ」の伊勢丹出店プロジェクト名は「ガールズ・フロム・グッド・ファミリー」。記事の中ではより日本語らしく「良家の子女」と“翻訳”されていた。
（clast）

△トヨタホーム<7203>、妻にありがとう…初の地域商品
トヨタホームは、団塊ジュニアを中心とした20代・30代の子育てファミリー層をターゲットとしたコンセプト商品『シンセ・スマートステージ妻にありがとうの家』を2008年1月2日から、近畿・中国・九州地域のトヨタホーム販売会社5社で発売する。鉄骨ユニット工法「シンセシリーズ」の主力量販商品である『シンセ・スマートステージミュウ』をベースに、近畿・中国・九州地域の女性の顧客の声を聞いて商品化した。同時にトヨタホームつくしが販売する分譲地内に同コンセプトによるモデルハウスを開設した。トヨタホームがこうした本格的な地域商品を販売するのは初めて。シンセ・スマートステージマザーコンシャス妻にありがとうの家は、「妻になっても、母になっても、いくつになっても自分らしく、アクティブかつスマートに生きようと女性とそれを支援する家族を応援する」を商品コンセプトに、主に女性視点での家づくりを提案する。

△三菱重工<7011>、バーレーンの石油化学会社にCO2回収技術を供与
三菱重工業は、バーレーンの石油化学会社ガルフ・ペトロケミカル・インダストリーズ社（GPIC）に二酸化炭素（CO2）回収技術を供与すると発表した。既設の石油化学プラントから放出される燃焼排ガスに含まれるCO2を回収、尿素およびメタノール増産用に利用するもので、CO2回収能力は世界最大級の1日当たり450トン。CO2回収プラントの完成は2010年1月の予定だ。今回ライセンス供与するのは、メタノール製造工程で出る燃焼排ガスからCO2を特殊な吸収液を用いて分離・回収し、これを尿素およびメタノール合成プロセスに原料として供給する技術だ。排ガスからのCO2回収率は約9割。GPICは1979年にバーレーン政府とサウジアラビア、クウェート両国の企業が出資して設立した。三菱重工はGPICに対し、1998年に生産能力が日産1700トンの尿素肥料製造プラントを納入しているが、今回の回収CO2は同プラントの増産用に供給する。同社のCO2回収技術は関西電力と共同で開発したもので、他の方式に比べエネルギー消費量が大幅に少ないのが特徴。CO2回収技術は、尿素肥料/メタノールのほか、ディメチルエーテル（DME）などの化学用途、炭酸飲料、ドライアイスなどの食品用途や、生産性が落ちた油層にCO2を圧入して生産増加をはかる原油の三次回収用途 （EOR）などに利用が可能だ。特にEORは、原油価格の高騰に伴い急速に需要が高まっている。CO2を油層に固定化することによって、温暖化ガス削減にも大きく寄与できる可能性があるため、中東諸国を中心に世界的にも脚光を浴び、今後、大規模な市場となっていくことが予想されている。

△OEタイヤ満足度調査、ブリヂストン<5108>とミシュランが高評価…JDパワー
J.D.パワーアジア・パシフィックは、2007年日本OEタイヤ顧客満足度調査の結果を発表した。調査は乗用車（軽自動車を除く）を新車で購入後7 - 18か月が経過したユーザーを対象に、新車に装着されたタイヤの満足度を調べたもの。コンパクトカー、パッセンジャーカー、ミニバン、SUVの4セグメントで分析した。6回目となる今回は、2006年3月から2007年2月の間に新車を購入した乗用車ユーザーに対し2007年9月に郵送調査を実施し、総計6044人から回答を得た。OEタイヤに対する総合的な満足度は、「見映え」、「ハンドリング/グリップ性能」、「乗り心地/静粛性」、「耐久性/信頼性」の4つのファクターの満足度を調べた。この結果、コンパクトカー・セグメントではブリヂストンが1位だった。2位はダンロップ。パッセンジャーカー・セグメントではミシュランが3年連続でトップで、2位はコンチネンタル。ミニバン・セグメントでは、ヨコハマがトップ、2位はブリヂストンだった。ミニバンセグメントではヨコハマは2005年に1位、2006年に2位と、継続して高い評価を得ている。SUVセグメントではミシュランが2年連続でトップで、2位はブリヂストンだった。

△東京オートサロン08　ダンロップファルケン（住友ゴム工業<5110>）が出展
ダンロップファルケンタイヤは、2008年1月11日から13日まで千葉県・幕張メッセで開催される「東京オートサロン 2008 with NAPAC」に、ダンロップファルケンブースを出展すると発表した。今回のダンロップファルケンブースのコンセプトは「THE DUNLOP FACTORY」。ダンロップブランドの様々な製品を「工房」をテーマに、モータースポーツやチューニングなど、それぞれのカテゴリーで展開する。Motor Sports工房ではSUPER GTに参戦中の「EPSON NSX」を中心に、モータースポーツに長い参戦の歴史、チャレンジングスピリットを紹介する。TUNING工房では、「グリップサイド」、「ドリフトサイド」、それぞれでチューニングされた最新鋭の車両を中心に紹介する。Advanced Technology工房では、技術開発力の象徴として「特殊吸音スポンジ」、「ENASAVE」を中心に紹介する。FALKEN大口径工房では「大口径」、「USA西海岸スタイル」をキーにファルケン独自の世界観を紹介する。Sports Wheel工房では、チューニングパーツ「DIREZZA」ブランドのスポーツホイールを全種類全色展示する。

△ウィルコム、日産カーウイングス向け通信料定額サービスを開始
ウィルコムは、日産自動車が提供するカーナビゲーションシステム情報サービス「カーウイングス」向けに、専用定額通信サービス「カーナビ専用サービス for CARWINGS」を2008年1月23日から提供開始すると発表した。これに先立ち、同社専用サイトでサービスの予約受付を20日から開始した。カーウイングスは日産の情報サービスで、オペレータに要望を伝えるだけで簡単に目的地設定が可能で、ドライブに必要な情報を容易な操作で入手することができる。これまで、カーウイングスで各サービスにアクセスするには、携帯電話を利用していたが、通信費は従量課金で、ユーザーの大きな負担となっていた。今回、ウィルコムが提供するカーナビ専用サービス for CARWINGSを利用すれば、ユーザーの通信費の負担を軽減でき、定額料金で安心してカーウイングスの各種サービスが利用できるとしている。定額料金は、使い放題プランが月額1200円、ライトプランなら月額675-1725円。
（レスポンス）

△ローム<6963>、電流容量１００アンペア超のＳｉＣトランジスタを試作
ロームは２０日、炭化ケイ素（ＳｉＣ）を使い、３ミリメートル角で１００アンぺアを超える大容量金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ（ＭＯＳＦＥＴ）の試作に成功したと発表した。耐圧は９００ボルト。電流が流れたときに発生するオン抵抗は２ミリオーム平方センチメートルで、シリコン製２重拡散ＭＯＳ（Ｓｉ―ＤＭＯＳ）の約８５分の１を実現した。今後性能向上とモジュール開発も進める。０８年後半に評価用サンプルの供給開始を目指す。エッチング加工時の傷みを抑える技術の確立で、溝（トレンチ）型構造の採用が可能になった。従来、構造的に発生していた接合型電界効果トランジスタ（ＪＦＥＴ）抵抗を排除。セルの集積度を基板表面に電極を並べるプレーナー型の５―６倍にでき、電流のボトルネックとなるチャンネル抵抗も低減した。さらにＳｉＣウエハー中の結晶欠陥を不活性にし、ショートさせない技術も開発。１０ミリメートル角で電流容量３００アンぺアのショットキーバリアダイオード（ＳｉＣ　ＳＢＤ）の開発にも成功した。ＳｉＣ　ＳＢＤはこれまで５ミリメートル角が最大だった。

△ＮＴＴデータ<9613>、ＴＯＢ実施の独社株式を８９％確保－連結子会社化へ
ＮＴＴデータはＴＯＢ（株式公開買い付け）を実施している独アイテリジェンス（ビーレフェルト市）の発行済み株式のうち８９％を確保し、同社を連結子会社化する見通しとなった。ＴＯＢを行っている独子会社のＮＴＴデータヨーロッパが明らかにした。北米や欧州など１５カ国３１都市に拠点を持つアイテリジェンスを傘下に収め、海外進出した日系企業のＩＴサポート体制を強化。０８年度に海外売上高５００億円（０６年度は１５６億円）を見込む。１１月１３日から１カ月間行われたＴＯＢの第一次募集でアイテリジェンスの株式７６％を取得。投資会社の仏ノブルが保有する同株式１３％を買い付ける権利を得た。さらに２０日から０８年１月２日まで第二次募集を行い、応募があれば最大９５％まで取得する。買収金額は最大で１億４６００万ユーロ（約２４０億円）となる見通し。

△トヨタ<7203>、「工程改善部」新設－生産改革へ組織再編
トヨタ自動車は０８年１月１日付で生産革新に向けた組織再編を実施する。生産技術本部に生産工程の改善を担当する「工程改善部」を新設。さらに塗装や内外装で専任の生産技術部を設置する。トヨタグループの世界生産台数は、０９年にも１０００万台超となる見通し。世界各地での生産拡大に備え、中核である生産技術でもう一段の改革に挑む。工程改善部は設備などを担当するプラント・エンジニアリング部の一部署である工程革新推進室を部に昇格。生産設備や生産工程、業務全般の改革を目指す。また車両生技部にある塗装と内外装の担当部門を独立させ、塗装生技部と内外装生技部を新設する。これにより生産技術本部内には既存の「プレス」「ボデー」「組立」と合わせ、主要な工程と製品で専門部署ができ、より効率的な開発体制となる。

△ＣＫＤ<6407>、品種切り替え時間６０分の医療機器用包装機を発売
ＣＫＤは２０日、品種切り替え時間が約６０分と業界最速クラスの医薬・医療機器用包装機「メディカルブリスターＭＢＰ―５００Ｍ」を２１日に発売すると発表した。薬液入り注射器やカテーテル向け。価格は標準仕様が５０００万円。初年度１０台、３年後２０台の販売を目指す。包装対象別の金型を本体横から取り出して交換でき、品種切り替え時間を同社従来機比で４分の１に短縮した。包装用のフィルムはハードフィルム、ソフトフィルムいずれにも対応でき、幅広い仕様の包装が可能。処理能力は毎分最大３０ショット。消費電力は同社従来機比３０％削減。異物混入防止のため無給油チェーンを採用した。

△ファナック<6954>、レーザー発振器増産－加工機の需要拡大に対応
ファナックはレーザー加工機の需要拡大に対応するため、レーザー発振器の生産能力を増強する。本社工場（山梨県忍野村）の組み立てスペースの拡張や精密加工機の増設により、１２月末に月産能力を現状の４５％増の１６０台に引き上げる。併せて、切断面を滑らかに加工する性能と加工速度を高めた出力６キロワットの新製品を０８年１月に投入し、レーザー発振器事業を強化する。工場内にある自動倉庫を刷新し、物流工程を見直すことで組み立てと試験スペースを広げた。さらに超精密加工ができる自社製の「ロボナノ加工機」を１２月末までに増設し、発振器用の精密部品の生産性を高める。これらの取り組みにより、工場を新設せずに大幅な増産を実現する。１月に投入するのは「Ｃ６０００ｉ―Ｂ」。レーザービームの形状の安定性を高め、切断面の面質を従来機比４０％向上した。

△トヨタ<7203>、好みの車を簡単検索できる自動編集ＨＰを開発
トヨタ自動車は２０日、個人の好みや要求に合わせてコンテンツを専用ページに自動編集するホームページ「ｅｔｏｙｏｔａ．ｎｅｔ」を開発、一部運用を始めたと発表した。学習機能を持つ独自開発の検索エンジンを用い、利用頻度が高いほど各自のニーズにより適したページにできる。０８年３月に本格稼働する予定。同社は事業やブランド別に１６のウェブサイトを運営している。ここに点在する３０万以上のコンテンツをキーワードや閲覧履歴に合わせて編集・表示する。「かっこいい」などの抽象的な語句でのクルマの検索が可能。本格運用時には車両の仕様などによる検索も可能にする。

△ヤマハ<7951>、インドに楽器ＡＶ機器販社を設立
ヤマハは２０日、インド・デリー近郊グルガオンに楽器ＡＶ機器の販売会社「ヤマハミュージックインディア」を０８年５月に設立すると発表した。同年１０月に業務を始め、２０１２年に売上高４０億円を目指す。資本金約６億円でヤマハグループが全額出資。従業員１０人で、設備音響機器も販売する。３年後に３０人にする計画。これでブラジル、ロシア、インド、中国（ＢＲＩＣｓ）に販社が出揃う。

△旭化成<3407>エレ、中国子会社で感光性ドライフィルム増産
旭化成エレクトロニクスは２０日、感光性ドライフィルムを生産する中国子会社（蘇州市）の能力を増強すると発表した。現在年１億８０００万平方メートルの能力を０８年４月に同２億８０００万平方メートルに拡大する。投資額は明らかにしていない。能力を増強する旭化成電子材料（蘇州）では、すでに拡張工事に着手しているという。ドライフィルムはプリント配線板の回路形成に使われ、中国を中心に需要増が見込まれる。旭化成エレクトロニクスは同フィルムで国内約４０％のシェアを持つトップメーカー。今回の能増により、国内工場と合わせたグループ全体の生産能力は世界最大の年３億７０００万平方メートルとなる。

△三菱レイヨン<3404>、摩擦帯電圧４倍向上した導電アクリル短繊維を開発
三菱レイヨンは２０日、アクリル繊維の湿式芯鞘複合紡糸技術による高性能の導電アクリル短繊維「コアブリッドＢ」を開発したと発表した。既存製品に比べ、摩擦帯電圧と摩擦帯電電荷量を４倍向上した。繊維導電性レベルは、単繊維抵抗値で１０００ボルト当たり１０のゼロ乗から１０の２乗オームセンチ。不織布では摩擦帯電圧５００ボルト以下、摩擦帯電電荷量１平方メートル当たり１マイクロクーロン以下、電圧は１００ボルト以下でも通電を確認した。「コアブリッドＢ」は最初から短繊維として製造されるため、ほかの繊維との混合や導電不織布の製造が容易。同社では除電性が必要なマットやワイパー、フィルターなどの用途のほかに、新規用途開発を進めていく。

△田崎真珠<7968>、海外出店を積極化－今期中国などに１０店舗
田崎真珠は０８年１０月期中に中国などアジアを中心に海外で１０店舗を新規出店する。現在の海外店舗数は約４０店だが、０９年１０月期までに６５店体制を目指す。真珠や宝飾品の国内販売は競争激化で伸び悩んでおり、海外事業の拡大に力を注ぐ。海外売上高は０９年１０月期で３９億円（０７年１０月期は３１億円）を目指す。現在、海外店舗は中国３０店、台湾６店、韓国、香港、マカオ各１店の構成。０８年１０月期も引き続き中国を中心に出店する予定。同社は０７年１０月期に在庫の整理損や評価損など１２４億円の特別損失を計上、３期連続の当期赤字となり、事業構造改革が急務となっている。

△浅沼組<1854>など、開口部ある耐震壁の構築技術を開発
浅沼組と新井組<1854>、松村組（大阪市北区）の３社は２０日、既存工法に比べ工期の短い「ＲＭ耐震補強工法」を使って、開口部を備えた耐震壁を構築する技術を開発したと発表した。開口部周辺に補強用の鉄筋材を配置し、耐震強度を確保した。３社は同技術による受注体制をすでに整えており、このうち浅沼組は年間１０―２０件の受注を見込む。開口部は窓やドアの設置に使用する。ただ、ＲＭ耐震補強工法による設計で開口部を設置すると強度が落ちるため、これまで同法は仕切り用の壁のみを対象としていた。今回の技術では、開口部を設けても鉄筋コンクリート（ＲＣ）の同様の壁と同じ耐震強度を確保できたという。ＲＭ耐震補強工法はブロックを積み上げ、空洞部にモルタル材を注入して壁を構築する手法で今回の３社が開発した。

△ファミリーマート<8028>、中国事業を加速－出店攻勢で先行メリット
ファミリーマートは中国事業を加速する。０８年度（０９年２月期）での中国事業の黒字化にめどがついたことから、出店攻勢をかける。０８年は現在１１５店を展開する主要エリアの上海で４０―５０店増やすほか、広州、蘇州でも出店を進める。コンビニエンス業界では国内市場が出店・売り上げとも伸び悩び、中国・アジアなど海外進出が活発化している。同社は積極出店で先行優位性の確保を狙う。ファミリーマートは韓国や台湾、タイなどアジアを中心に海外展開を進めている。今後は「日本と台湾での実績をベースに中国の開拓を進める」（上田準二社長）方針。中国には０４年に進出、１２３店（１１月末現在）を展開中。これまで「平均日販４０００元（約６万円）」を目標にしてきたが、弁当や総菜といった“中食”の販売などが好調で、日販は目標の２倍の８０００元近くに伸びているという。

△サブプライム問題、業界への影響軽微－損保協会長
日本損害保険協会の江頭敏明会長（三井住友海上火災保険社長）は２０日の定例会見で、業界の経営環境について「サブプライムローン（信用度の低い個人向け住宅融資）の影響には注意が必要だが、欧米に比べて日本の損保業界へのダメージはほとんどない」と述べた。また「少子高齢化などを背景に国内は成熟市場」として「海外進出などで企業体として収益拡大を考えていく必要がある」と述べた。業界再編の可能性については「今は信頼回復が急務」と否定的な見方を示した。

△トヨタ<7203>ＦＳ証券、名古屋に複合店開設－旅行もカフェも
ＯＬさんにも来てほしい―。トヨタファイナンシャルサービス（ＦＳ）証券は２０日、カフェを組み合わせた営業店舗「トヨタＦＳ証券ウイズトラベルカフェ」を名古屋市中区のビジネス街に開設した。業務開始は２１日。同様の店舗は中部地区では初めて。名古屋初出店となる旅行情報も提供するカフェ「トラベルカフェ」、有名ケーキ店「モンシュシュ」と共同で出店した。開業式で金森トヨタＦＳ証券社長は「若い世代や女性に気軽に立ち寄ってもらい、（証券商品による）資産形成を身近に感じてほしい」と訴えた。（名古屋）
（日刊工業新聞）

△バナーズ<3011>　通期業績の上方修正を発表
２０日引け後にパナーズは、０８年３月期通期業績の上方修正を発表した。連結売上高は１９億４００万円、経常利益も３億３３００万円と前回予想通りであるが、純利益は前回予想を６億円上回る７億９２００万円（前回予想比４．１２倍）と大幅な上方修正となった。上方修正の理由は、日本バルブ販売への長期貸付金６億円を０７年３月期において全額貸倒引当金として計上していたが、今年１０月以降の交渉の末、未収となっている利息相当分を免除する条件により、６億円全額を１２月１９日に回収した。この結果０８年３月期において、同社に対する貸倒引当金６億円を全額戻入益として特別利益に計上することによる。

△カンロ<2216>　グミキャンディ新工場の建設を発表
カンロは２０日引け後、０８年２月末日取得予定の長野県「朝日村古見原工業団地」に新たなグミキャンディ工場を建設すると発表した。グミキャンディの売上が順調に伸長しており、今後の販売動向を踏まえると、近い将来に現在の松本工場グミキャンディ製造設備の生産能力では十分に対応しきれないことが予想され、また、現設備は稼動以来、相当年数を経過していることなどから、新工場の建設に踏みきった。新グミキャンディ工場（仮称：カンロ株式会社　朝日工場）の建設予定地は、土地面積が３万８７２６平方メートル、建物はグミキャンディ棟・管理棟・倉庫から成り、延べ７６９０平方メートル。投資金額は総額２３億円となる模様で、０９年１２月の完成を予定している。実際、「ピュレグミ」シリーズの売上は好調で、第３四半期（１月～９月）に前年同期比５０％増をマークした。同社は１２月が決算月。全体の業績も順調で、第３四半期まで経常２８．９％増益、純利益２３．８％増益で推移している。売上高に関しては、会計処理変更のために表面上は減収となるが、実質増収を確保する見込み。期末配当は６円（中間６円とあわせ年間１２円）を予定。加えて、株主優待（所有株式数に応じて自社製品を贈呈）の権利確定月でもある。
（証券日刊新聞）

△日野自動車<7205>　豪州で大型トラック投入へ　世界の商用車市場に地歩
日野自動車の近藤詔治（しょうじ）社長は２０日開いた会見で、２００７年の海外販売実績見込みが初めて国内販売を上回ったことを明らかにした。これを機に、海外市場に重点を置いた事業展開を加速する。その一環として、複数部品の集合体「モジュール」単位で効率よく組み立て完成車に仕上げる新生産方式を採用。その導入第１弾となる大型トラックを来年以降にオーストラリアなどに投入する。将来的には小中型トラックにも適用し、世界の商用車市場に強力な地歩を築くことを目指す。

△大阪の応用技術<4356>　中国の技術大学と包括提携　環境・防災問題の解決支援
環境・防災分野向けエンジニアリングサービスなどを手掛ける応用技術（大阪市北区）は、中国で技術系大学トップクラスの遼寧工程技術大学（遼寧省阜新市）と、科学技術に関する研究開発などで包括的に提携した。応用技術は、遼寧工程技術大学の優秀な人材力や先進的技術力を生かすことで、生産体制を強化し新しいマーケットを開拓していく。応用技術のエンジニアリングサービスは調達、生産、販売などのサプライチェーン構築やＣＡＤ・ＣＡＥ（コンピューター支援設計・エンジニアリング）などを駆使した総合支援が特徴だ。今回の提携で両者は技術の融合を図り、防災・環境分野で抱えている課題の解決支援を進める。当初、中国国内で環境問題対策を展開し、将来的には中国だけでなく、東アジア全域に拡大させる考えだ。遼寧工程技術大学は、学生数約３万２０００人をかかえる中国東北地域で技術系トップクラスの大学。とりわけ、土木系解析分野の研究では先進的な技術開発を行っていることで知られている。大学側では、「応用技術がこれまでに培った実務レベルの技術を導入し、日本の環境対策技術と経験を研究に取り入れていきたい」としている。

△ｆｏｎｆｕｎ<2323>が無料携帯ＳＮＳ　スポーツ好き１００万人集まれ
携帯電話向けコンテンツ（情報の内容）事業を展開するｆｏｎｆｕｎ（フォンファン、東京都渋谷区）は、スポーツをテーマにした無料携帯ＳＮＳ（ソーシャル・ネットワーキング・サービス）サイト「モビスポ☆」（ｈｔｔｐ：／／ｍｂｓｐｏ．ｊｐ）を開設した。スポーツ団体の所属会員管理業務の受託事業を手掛けるクラブニッポン（東京都中央区）とパートナーシップを結び、スポーツ団体からの集客や利用者の囲い込みを図り、２００８年度中に１００万人の会員獲得を目指す。同サイトは部活やサークル内の連絡手段として、掲示板やメーリングリストを活用可能なほか、各種スポーツ団体のサービスプラットホーム（基盤）として所属する会員、団体向けに情報や動画を配信できる。エンターテインメント要素としてスポーツをテーマとした高品質なゲーム＝同＝を無料で提供。ゲームのスコアに応じて、全国または都道府県別にランキングを生成し、利用者やチームで競い合いが楽しめる。今後は同社の動画配信ノウハウや、クラブニッポンが所有するスポーツ動画コンテンツを活用し、映像配信も提供していく考えだ。

△国際航業<9234>　海洋レーダー攻勢　独社と提携、用途拡大に対応
航空測量大手の国際航業は、世界有数の海洋レーダーメーカー、ドイツのヘルツェル社と提携した。レーダーの用途が高精度な海域観測や津波監視などへと広がるなか、多様な要請に応えていくために技術開発を協力して進めるほか、アジアなどでの市場開拓にも共同で取り組む方針だ。海洋レーダーは、陸上から発信した電波のエコーをとらえ、波の高さなど海の表層の状況を把握できるリモートセンシング技術利用の観測機器。他の観測方法に比べてコストが安く、安定的に情報を得られる利点がある。ここへきて船舶の効率的運航や津波・高潮などの災害対策、海に浮遊するごみ対策などと利用範囲が大きく拡大してきている。国際航業はすでに海洋レーダーのパイオニア的存在である長野日本無線と協力体制築いているが、世界的な用途の広がりをにらみ、新たにヘルツェルとも提携し、国内外のさまざまなニーズに対応していく。ヘルツェルのレーダーは、潮の流れや波浪の監視に加え、船舶の追跡、油流出事故時の拡散予測、海難救助など各種分野で利用されている。納入先も欧米を中心とした世界中に及んでいるが、これからはアジア市場が有望視されることから、同地区の市場開拓を本格化することを検討していた。今後、両社で協力の具体的な内容を詰め、来年度から協業を本格的にスタートさせる。それぞれの技術を持ち寄って環境や防災向け、船舶関連などの特殊技術を共同開発していくことになるもようだ。国際航業は海洋レーダーの研究開発を１０年以上にわたって続けている。同社製レーダーはこれまでに海洋観測用として、東京湾、大阪湾、伊勢湾など多数の地点に設置されており、日本製では最多の実績を誇るという。

△電機２０社の技術競争力　東京エレクトロン<8035>が首位　特許１件に研究開発費３億円
経営コンサルティング会社のＳＢＩインテクストラが２０日発表した電機業界の技術競争力ランキングで、半導体製造装置大手の東京エレクトロンがトップになった。過去３年間に出願された特許情報から電気機器業界の日本企業２０社の技術競争力をＳＢＩインテクストラが独自に分析したもので、東京エレクトロンは、特許１件当たり研究開発投資額が２億８３０８万円と最も高く、質の高い研究成果を出すために、高額な研究開発費を投じていることがわかった。
２位にはパイオニア<6773>が入り、松下電器産業<6502>、オムロン<6645>、ＮＥＣ<671>、ＴＤＫ<6762>、三菱電機<6503>、シャープ<6753>、ソニー<6758>、松下電工<6991>が続いた。
松下電器産業は特許当たりの研究開発投資額では１０位の１億２９７４万円だったが、技術競争力の強化パフォーマンスが３位と上位に食い込んだ。また、特許出願数でもトップになるなど効率的な研究開発を行っていることがわかった。

△建物への落雷の影響予測　大成建設<1801>が設計システム　情報機器を保護
大成建設は２０日、建物への落雷の影響を予測し、ＩＴ機器への被害を大幅に防げる設計用のシミュレーションシステムを開発したと発表した。電気通信機械製造販売のサンコーシヤ（東京都品川区）と共同開発した。このシステムは３次元ＣＡＤ（コンピューターによる設計）のデータを取り込み、「ＦＤＴＤ法」という数値解析手法を使い、落雷時に屋内に生じる電磁界の分布や電圧を建物ごとに解析。情報機器にかかる異常電圧を高精度に予測し、解析結果をアニメーション化する。設計しようとしている建物のどこに雷電流用の保護装置を取り付け、サーバールームを設置すればいいかなどを正確に予測できるという。同システムは、大成建設が都内で施工中のビルに導入。今後は生産・研究施設や事務所、病院、データセンターなどへの展開を進める考えだ。落雷による情報機器の故障などの被害は年間１０００億～２０００億円に上るという。
（FujiSankei Business i）