2011/07/07 株式クロージングコメント
CLUB Fisco　2011年07月07日15時43分
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■7連騰止まり、国内政治リスクが足かせに

　日経平均は小幅ながら8営業日ぶりに反落。11.34円安の10071.14円（出来高概算18億2000万株）で取引を終えた。09年7月14-27日の9営業日続伸に並ぶことは出来なかったが、欧州債務問題に対する警戒や中国の利上げ実施の影響、今晩の米ADP雇用報告や週末の雇用統計といった米国の経済指標、欧州中央銀行（ECB）理事会での利上げの行方などを見極めたいなかでは、底堅い相場展開だった。
　ただ、米QE2終了や中国の利上げ実施など、警戒されていた要因を一つずつクリアしている状態である。欧州の利上げも織り込み済みであり、米雇用統計については予想を下回ったとしても、日本のサプライ問題が解消されるなか、年後半への回復への期待から過度な失望にはつながらないだろう。

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[1回]

　唯一保ち合いレンジを一気に上放れることが出来ない要因としては、国内政局の混乱への警戒である。海江田経産相は九州電<9508>の玄海原発の再稼動を巡る混乱について、「いずれ時期が来たら責任を取る」と述べ、辞任の可能性に言及。停止中の原発の再稼動が難しくなるなか、夏の電力需要のピークに向けて、経済への影響が表面化してくる懸念が上値を抑える要因となろう。
　出遅れ銘柄や売り込まれていた銘柄への見直しが続いており、今日はＪＲ3社が堅調だった。銀行やその他金融などもしっかりであり、先高期待は依然として強い。日経平均の保ち合い上放れから、震災時に空けたマド埋めへの見方もある。しかし、これにより底堅さはみられようが、国内政治リスクが足かせになりそうだ。
（村瀬智一）