今日の株式見通し－東京は権利付き最終日で下支えも、
ダウ平均1万ドル手前の安値圏引けは気掛かり
T&Cフィナンシャルテクノロジーズ　2009/24 08:21

　東京市場は連休中のNY株式市場で大きな変化がなかったことで、全般横ばいスタートとなりそうだ。原油価格の下落から資源関連は上げ一服の動きが予想されるが、海外市場に比べた出遅れ感から自動車を中心とした主力輸出関連株や、受注回復期待からハイテク株などの下値を拾う動きは見られよう。
　また、例年に比べて権利取り狙いの買いが遅れている可能性が高く、権利付き最終日としての買いの下支え要因はあろう。ただし、米主要指数はほぼ安値引けでもあり、買い一巡後は売りに押される可能性がある点には注意が必要。
　日経平均は先週、安値で13週移動平均線処が強く意識されたことや、3月安値以降の下値支持線にも到達したあとだけに、反発を期待したい週でもある。

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　NY株式市場の先週末18日から22日までの上昇幅は、ダウ平均が45ドル、NASDAQは19ポイント、S&P500は6.0ポイントと堅調に推移した。22日には主要3指数ともに終値ベースで年初来高値を更新。商品市況の上昇に加え、バンカメが米政府による不良資産の損失保証を終了すると発表したことを受けて、金融機関への楽観見通しが広まり金融株が相場を主導した。
　一方、昨晩23日のダウ平均は81ドル安、NASDAQは14.0ポイント安、S&P500は10.0ポイントの下落となり、結局東京市場が連休中のダウ平均は36ドル程度の下落、上昇したのはNASDAQのみとなった。23日はFOMC声明文で、「経済は厳しい下降の後に上向いてきた」、「政策金利は据え置き」、「住宅ローン関連債購入の期間を延長」などの発表が好感される場面があったが、買い一巡後は出口政策が近づいているとの警戒感もあり、エネルギーや素材セクター中心に売りに押される展開となった。
　業種別では通信のみが上昇、特に金融や素材などの下げが目立った。ドル建てCME225先物は18日の大証日中終値に比べ60円高の10400円、円建て清算値は10335円となった。

　連休前18日の東京市場は日経平均、TOPIXともに反落。大型連休を控えて終日軟調に推移した。東証1部の値下がり銘柄数は953と全体の56.3％に達し、規模別株価指数は大型のみ上昇。日経平均は日足、週足ともにほぼ十字足に近い足を示現した。
　今週の東京市場の営業日は2日。外部環境に一喜一憂する展開となりそうだ。日経平均は心理的節目の10500円、9月限SQ値（10541.92円）などをあっさり奪回できれば、年初来高値が視野に入ってくる。
　先週の日経平均は十字足を形成し、安値は13週移動平均線（18日終値ベースで10112円）や週足の一目均衡表の転換線（10137円）処が強く意識された。3月安値と7月安値を通る下値支持線にも到達したあとだけに、分岐シグナルとなる十字足から切り返す動きとなれば、売り方の心理は逆転する可能性が高い。
　国内の経済指標の発表は8月貿易収支、7月全産業活動指数、8月全国スーパー売上高、8月コンビニ売上高、8月企業向けサービス価格指数など。米国では8月中古住宅販売件数、8月耐久財受注、8月新築住宅販売件数などが予定されている。また、25日までピッツバーグでG20首脳会合（金融サミット）が開かれる。

提供：株式会社T&Cフィナンシャルテクノロジーズ