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2009 01,27 17:49 |
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欧州の金融不安後退で円売り/株買い、日経平均は真空地帯の上げ 27日の東京市場では、欧州の金融不安がやや後退したことを受けて、ポジション調整中心に円売り/株買いとなった。 センチメントの悪化が一服したところに、企業への公的資金注入策が正式に発表されたため、日経平均は8000円台を回復した。 公的年金の買い観測も支えになった。ただ、金融不安に関しては、これで収まったと見る向きは少なく、真空地帯の上げに過ぎない、との見方が多い。 朝方から堅調だった株式市場は午後に入って一段高となった。政府による企業への公的資金注入発表を受けて、外資系証券からの先物買いが加速した、との見方が出ている。さらに「朝方から公的年金の買いが現物、先物ともに観測され強気ムードになっている」(大手証券トレーダー)との声も聞かれた。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
「日経平均は1月7日からの下げ相場で、日柄的にもテクニカル面でもかなりいいところにきている」(新光証券、マーケットアナリストの高橋幸男氏)という。 材料的にも、この日は欧州の金融不安が一時的に後退したため、買い戻しを呼びやすかった。 英バークレイズ(BARC.L: 株価, 企業情報, レポート)は26日、2008年通年の業績について、80億ポンドの評価損を吸収して利益を計上できるため、政府や民間に新たな資本を求める考えはないと表明、懸念された欧州の金融不安が一歩後退した。さらに、26日発表された2008年12月の米中古住宅販売戸数が6.5%増の年率474万戸と予想外に増加し、世界的な不況の根源とみられる米住宅指標の改善も市場に安心感を与えた。 ロンドン株式市場ではバークレイズは73%超急伸、英銀行株指数は10%上昇していた。 ただ、警戒感は残っている。大和総研シニア・ストラテジストの山崎加津子氏は「26日のバークレイズの発表により、欧州金融機関に対する不安感はいったん後退しているが、不透明感が払しょくできたわけではない。ポンドの不安定さも変わらない。欧州の金融機関の業績はまだプレアナウンスの段階で、本決算の発表は2月以降に本格化するため、しばらくは欧州金融機関に対する不透明感をひきずりそうだ」と話している。 SMBCフレンド証券、シニアストラテジストの松野利彦氏は、この日の上昇について「ヘッジで売っていた向きやショート筋が買い戻して踏み上げ的な相場になった。あくまで買い戻しが中心のリバウンドであり、腰の入った買いではない」とみている。 一方、為替市場では、ユーロや英ポンドが買い戻され、クロス円の買いが先行するかたちで、ドル/円も堅調地合い。午後になるとやや弾みがついた。ポンド/円は126.70円、ユーロ/円は118.90円まで上昇、ドル/円も89.75円まで買われた。公的資金注入の新たなスキームが発表されたことで日経平均が一段高となり、投資家のリスク回避姿勢が弱まり円が売り戻された。 「薄商いの中、ポジションの巻き戻しやヘッジ外しがみられる」(信託銀行)との声が出た。ある証券関係者は「リスク回避後退による円売りといっても、欧州経済回復などの手がかりがなければショートカバーの域を出ない」といい、外銀筋は「円安だからといって安心していると大きく下落する可能性がある」と慎重な姿勢を崩していない。 こうした中、円債は軟調。株価が上げ足を速めると、下落幅が拡大した。商品投資顧問業者(CTA)が株先買い/債先売りに動いた。外資系証券の関係者は「仕掛け的な板がちらつき、異様な値下がりを演出した」と指摘した。 20年債入札は最低落札価格が99円80銭となり、順調な結果と受け止められた。入札された20年債は流通市場で1.910%(売り)─1.915%(買い)の気配が示され、落札金利付近で推移。 新光証券・債券ストラテジストの三浦哲也氏は、事前に警戒感が強まったわりには良好な結果だった、と話している。みずほ証券・クオンツアナリストの海老原慎司氏は「利回りが1.9%台まで調整されたことで水準的な妙味が出たこと、カーブ上でも割安感が出たことが入札を支えた」と話す。
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