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2008 12,09 16:00 |
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米経済、FRBの迅速な対応で「失われた10年」回避か 米経済が日本の「失われた10年」のような長期不況に突入するとの懸念がくすぶっているが、アナリストの間では、日本のような長期不況は避けられる可能性があるとの見方が出ている。 連邦準備理事会(FRB)が早い段階で金融システムへの大量の資金供給に踏み切ったのが理由。米国では90年代の日本と同じく、不動産と株価が急落し、金融機関の不良債権が膨らんでいるが、アナリストは、FRBの対応は当時の日本に比べてはるかに迅速だとの指摘している。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
FRBは住宅ローン関連証券5000億ドルを直接買い入れると発表。住宅ローン金利の低下を促し、問題の根源に対処することが狙いだ。 一連の危機対策でFRBのバランスシートは2兆ドル以上に膨らんだ。以前は資産の大半が米国債だったが、現在は経営の悪化した金融機関、保険会社、政府系住宅公社、短期証券市場へのエクスポージャーを抱えている。 バランスシートは近く約4兆ドルまで膨張するとみられている。 こうしたFRBの事実上の量的緩和は、住宅バブルの崩壊からわずか2年で現実のものとなった。日銀が量的緩和に踏み切ったのはバブル崩壊の10年後だ。 ただFRBの対策は、デフレを回避するぎりぎりのタイミングだったとの見方もある。 三菱東京UFJ銀行(ニューヨーク)のシニア・ファイナンシャル・エコノミスト、クリス・ラプキー氏は「まだ本当のデフレには陥っていないが、FRBが金利を1%以下に引き下げることができると考えているのは少し心配だ」と述べた。 FRBは12月中旬の連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を少なくとも0.5%まで引き下げると予想されている。 <不気味な一致> オバマ次期大統領が発表した大規模な公共事業計画、長期金利の低下、大量の資金供給、政府への依存を深める金融セクター。これらは、90年代の日本と不気味なほど似ている。 債券市場は、米経済が長期不況に陥るリスクが依然高いとみている。市場には安全な逃避先を求める資金が流入し、2年物米国債利回りは一時0.78%まで低下、日本の2年物国債利回りの0.58%に迫った。 金利低下の背景には、リスク回避志向の強まりに加え、FRBがゼロ付近まで金利を引き下げるという市場関係者の確信がある。 銀行への公的資金投入の効果は不透明で、金融システムの問題解消にはつながらず、今後さらに不良債権が拡大するのではないか、との見方も出ている。 AIGサンアメリカ・アセット・アネジメントのシニアポートフォリオマネジャー、マイケル・チェア氏は「日本では、政府が銀行を倒産させなかったために、問題が悪化した。カウンタパーティーリスクという点で不安が広がり、長期にわたって損失が拡大した」と述べた。 <米国債の増発> 純債務国である米国は、当時の日本より潜在的に深刻な状況にあるとの指摘も多い。 チェア氏は「日本は総じて貯蓄率が高かった。デフレは、預金を持つ者にそれほど悪影響を及ぼさないが、債務者は実質債務が増えるため、極めて大きな打撃を受ける」と述べた。 米国では、今回の景気低迷で消費者が出費を抑えるまで、貯蓄率はマイナスだった。 90年代とは違い、世界経済が急激に悪化していることも懸念要因だ。 大量の資金供給により、インフレの再燃を懸念する声も出ている。 トレンズ・インスティチュートのジェラルド・セレント理事長は「米国はデフレに向かっているが(米政府が大量の国債を発行することで)将来ハイパーインフレが起きる可能性も高い」と述べた。 PR |
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