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2008 11,27 23:57 |
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各国の政府債相場、大量発行控え意識され始めた相場急落リスク 金融危機を背景に「質への投資」の動きが加速し、政府債利回りは第二次大戦以来の低水準に到達。政府債相場の上昇は9合目にきているようだ。ここにきて政府債相場が、いつピークを打つのかに市場関係者の関心が集まっている。 世界の金融システム救済策や景気刺激策に充てる資金を調達するため、米国をはじめ各国の政府が大量の債券発行を視野に入れており、債券アナリストは、いずれ大量供給により政府債利回りが急上昇すると懸念している。 UBSの金利ストラテジスト、メイリック・チャップマン氏は「財政支出の拡大は、政府債の発行が減らないことを意味する。問題はその価格だ」と述べている。 政府債利回りがなお低下する余地があると見込んでいるファンドマネジャーや、社債や株式市場の急激な下落が一巡するのを待ち構えている投資家にとって、(政府債利回りが上昇に転じる)タイミングがすべてだ。 信用危機が一服し、銀行間取引や社債市場が正常化して、世界経済の悪化に歯止めがかかる兆しが見え始めれば、投資家は一斉に政府債に売りを浴びせ、相場の急落を招きかねない。 ダラス地区連銀のエコノミストを務めたこともあるグリッグス・アンド・サントウのマネジングディレクター、レオナルド・サントウ氏は「政府債市場に流入している大量の資金がいつ他の金融商品にシフトするかは分からない」としながらも、「いずれかの時点で金利が正常化に向かい始め、金利が上昇することは間違いない」と指摘する。 米国の3カ月物Tビル利回りはゼロ%近くに低下しているほか、10年物国債利回りも2.99%と、50年ぶりの低水準に到達したが、サントウ氏は10年債利回りは4.25―4.75%まで上昇すると予測する。 同氏は、すでに米国債の発行残高が4兆9000億ドルあるほか、2009年9月の年度末までに1兆7500億―2兆ドルの発行が見込まれていると指摘、「債券利回りは上昇せざるを得ない」と語っている。 ユーロ圏では、2009年に少なくとも7000億ユーロ(8980億ドル)のソブリン債が発行される見通しで、英国で今年度に発行される予定の国債も過去最高の1460億ポンドに達すると予想されている。 いずれ国債相場が売り込まれれば、皮肉にも何兆ドルも費やした金融危機対策がようやく効果を現した兆しとなる。だが今のところ、各国政府の対策は、大恐慌以来とされる深刻な景気悪化に飲み込まれている。そのため、すぐには政府債市場から他の市場に資金がシフトするとは考えにくい。 ドワイト・アセット・マネジメントのポートフォリオマネジャー、デリック・ウルフ氏は、当面は大量発行される政府債が順調に消化されるだろうと予測する。しかし、景気が回復に向かう兆しが出てくれば、米国債相場が下落するリスクをヘッジする用意があるとしている。 それに加え、アナリストの間では、政府債の大量発行がいずれインフレに火をつけかねないと懸念する声もある。民間セクターによる過度の借り入れがモーゲージ債や社債のバブル崩壊を招いたように、今度は政府側も同じ過ちを繰り返し、政府債相場の急落を招きかねないという不安だ。 もっとも、政府債相場が崩れるのはかなり先になるとの見方が支配的だ。ウルフ氏は「物価下落やデフレが収束するまで、インフレは大きな懸念要因とはならない」として、政府債利回りが大幅に上昇するのは5年先になると予測している。 みんなで薄めれば怖くない!・・・って言っていたヤツです。 PR |
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