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2008 11,06 17:00 |
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オバマ次期米大統領は人民元政策で中国と衝突の可能性 米大統領選を制したバラク・オバマ上院議員は中国に対して為替政策の変革を呼び掛けている。米2位の貿易相手国である中国は、安定した為替相場を維持することで輸出主導の経済を支えているため、米国の新政権は中国と衝突する可能性もありそうだ。 中国人民銀行は7月半ば以降、人民元の対ドル相場をほぼ同水準に維持している。世界的な金融危機を背景に、政策当局の軸足がインフレ抑制から成長維持にシフトしているためだ。オバマ氏が10月24日に公表した書簡で、中国は為替操作をやめなければならないと指摘したのを受け、中国外務省は先週、米国は自らの貿易赤字の責任を人民元相場に求めるべきではないと反論した。 中国最大の投資銀行、中国国際金融(CICC)の主任エコノミスト、哈継銘氏(香港在勤)は「オバマ氏は、米国の輸出拡大や失業抑制のため、中国の為替政策に対してこれまで以上に圧力をかける可能性がある」との見通しを示した。同氏は、人民元相場が2009年に最大3%下落すると予想している。 中国関税当局が先月発表したリポートによると、今年1-7月期には同国の玩具輸出会社の半分が倒産。生産コストの拡大や人民元の急速な上昇が背景にあった。同国政府は、7―9月期の経済成長率が9%と、5年ぶりの低水準になったのを受け、輸出対象の払戻金を増額した。 「景気減速に直面」 新興市場を専門とする米投資銀行ロス・キャピタルのドナルド・ストラスハイム副会長は「中国は景気の大幅減速に直面している」と指摘。「中国政府は今後も数カ月間にわたり人民元の上昇を阻止する。米政府は好ましく思わないだろう」と語った。 人民銀の周小川総裁は10月26日、全国人民代表大会(国会に相当)での報告で、人民銀は人民元の安定性を維持すると言明。世界的な景気減速は「間違いなく」中国経済に打撃を与えるとの認識を示した。 上海時間午前11時57分(日本時間午後零時57分)現在、人民元相場は1ドル=6.8269元。年初からの上昇率は7%と、昨年1年間の6.9%を上回っている。9月末以降の上昇率は0.3%。これに対してインドネシア・ルピアは13.6 %安、韓国ウォンは9%安だった。 政府系シンクタンク、中国社会科学院(CASS)のマクロ経済局ディレクター、チャン・シャオジン氏は「中国は1997年のアジア危機当時と同様、今回の混乱期でも通貨安定を維持し、世界の金融システムの回復に貢献してきた」と指摘。「各国は中国の通貨政策をこれ以上批判すべきではない」との考えを示した。 原題:Obama's Yuan Calls May Put U.S. on Collision Course With China PR |
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