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鉄鉱石価格交渉の慣例が崩壊、来年度以降の条件悪化に懸念 ロイターNEWS 2008年 06月 25日 19:29 JST 中国の鉄鋼大手、宝山鋼鉄と英豪系資源大手リオ・ティントが2008年度の豪州産鉄鉱石の価格で合意したことで、鉄鉱石の価格交渉の慣例が崩れた。 新たに決まった価格が2月に決まったブラジル産の価格を上回り、大手同士で最初に決めた価格をベンチマークとしてきた値決め方式が破られたためだ。今回の鉄鉱石価格は想定の範囲内で、日本の鉄鋼各社が受け入れたとしても09年3月期の業績に大きな影響を与えることにはならないとみられているが、価格交渉の慣例が崩れたことで、来年度以降の価格交渉の長期化や条件悪化が懸念されている。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
日本の主要鉄鋼メーカーは2008年度の鉄鉱石の価格について、2月下旬にブラジルのヴァーレと前年比65%―71%引き上げで合意したが、リオやBHPビリトンなど英豪系資源大手は、海上運賃の差を勘案し価格のさらなる上積みを求め交渉が長期化していた。23日にようやく、リオと中国の宝山鋼鉄が粉鉱石79.9%、塊鉱石96.5%の値上げで合意。粉鉱石と塊鉱石を加重平均すれば、同85%程度の引き上げ幅となる。 日本の鉄鋼各社は価格交渉を継続中としているが「日本も同水準の値上げを受け入れざるを得ないだろう」(みずほ証券シニアアナリストの松田洋氏)とされる。業界関係筋によると、リオの関係者は、今週末もしくは来週にも来日し、価格交渉を行うことになる。 仮に日本の鉄鋼各社が同水準の値上げを受け入れたとしても「各社とも粉鉱で80%程度の値上げは期初計画に織り込んでいたとみられ、新たなコスト負担増が発生することはないだろう」(UBS証券アナリストの山口敦氏)という。山口氏は、新日本製鉄(5401.T)の09年3月期連結経常利益予想を前年比11.2%減の5010億円、JFEホールディングス(5411.T)を同6.6%減の4700億円としていたが「各社業績予想を再考する必要はない」としている。 松田氏も「原材料のコスト負担増は会社側の想定以上だが、値上げも想定以上に進んでいる」と述べ、新日鉄の場合、最終的には微減益にとどまるとの見通しを示している。 <リオの値上げ、BHP買収提案への対抗の思惑> 08年度の鉄鉱石価格交渉の足元の業績への影響は「軽微」だとしても、今後に与える影響は大きいとの指摘が出ている。ある業界関係者は「後出しじゃんけんで得をするならば、来年度以降、交渉の長期化が常態化する恐れがある」と懸念を示す。また、一部で提唱されている先物市場のような取引への移行議論に拍車をかける可能性もあるという。 ただ、08年度の価格交渉は、BHPから買収提案を受けているリオが交渉で有利な立場を得るために粘ったとの観測が業界に広く伝わっている。また、原料炭の大幅値上げも、異常気象による需給ひっ迫が大きく影響したとも言える。松田氏は「来年度の需給など、どのような条件下で交渉が行われるかによって、ベンチマーク方式が崩れたことの影響の出方も変わってくるだろう。資源大手3社がどのような思惑を持つかは分からない」と述べている。 <副原料の上昇や円安で、下期に鋼材追加値上げ予想> 鉄鋼メーカーがコスト増で頭を悩ます要因として、スクラップや合金など、鋼材を作る際の副原料の上昇や為替円安もある。鉄鉱石や原料炭という主原料は多くが年間契約となるが、副原料は期中の上昇分がコストとして、直接跳ね返ってくる。神戸製鋼所(5406.T)の犬伏泰夫社長は18日、鋼材値上げ要請の具体的な状況への言及は避けながらも「副原料の量は主原料比で大きくないが、インパクトは大きい。コストアップ要因になっており、1トン当たり3万円の値上げで大丈夫か、という状態だ」と厳しい状況を説明。日産自動車(7201.T)のカルロス・ゴーンCEO(最高経営責任者)は25日、鉄鋼メーカーから次の値上げ交渉の打診を受けたことを明らかにしている。ある外資系証券のアナリストは、追加的な原料コストの増加に対応し、下期に1トンあたり3000―5000円の鋼材値上げが実施されるとの見通しを示している。 PR |
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