2/5 朝の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△07年のロボット出荷額、5.3％増
日本ロボット工業会（井村健輔会長）が4日発表した2007年のロボット総出荷額（国内外計、会員企業ベース）は、前年比5.3％増の5850億円と、 3年連続で過去最高を更新した。国内で液晶ガラス基板や半導体搬送用が好調だったほか、輸出は自動車用の溶接などが伸びた。ただ、10―12月の総出荷額は3年ぶりに前年同期を下回り、先行きには不透明感も出ている。昨年の国内出荷は同5.8％増の2119億円。主力の自動車業界向けはメーカーの投資抑制で同0.3％減った。
一方、電子・電気機械産業向けは同 10.3％増え、シャープ<6753>や松下電器産業<6752>の新工場建設などがけん引した。昨年の輸出は5.0％増の3730億円。自動車用の溶接向けなどが好調だった。10―12月の総出荷額は前年同期比3.5％減の1269億円だった。国内で電子部品実装機の投資が一巡したほか、輸出は液晶ガラス基板搬送用などは06年の反動減が続いている。

■フジクラ<5803>の４―12月期、連結営業益40％減・競争激化で利幅縮小
フジクラが４日発表した2007年４―12月期の連結業績は、営業利益が前年同期比40％減の175億円となった。主力の電子電装部門でフレキシブルプリント配線板（ＦＰＣ）やコネクタの価格競争の激化により利益幅が縮小した。携帯向けの電子部品が伸びたが、吸収しきれなかった。売上高は６％増の5181億円だった。年末商戦で、携帯電話向けのＦＰＣは数量が伸びた。一方、ＡＣアダプターのリコールに伴う損失35億円などが響き、経常利益は48％減の148億円となった。純利益は76％減の48億円だった。2008年３月期の連結業績は、従来予想を据え置いた。

□横浜銀<8332>の４―12月期、純利益11％増――住宅・中小向け融資好調
横浜銀行が４日発表した2007年４―12月期の連結業績は、純利益が前年同期比11％増の497億円だった。住宅ローンや中小企業向け融資が好調で、貸出金利息の増加につながったことが背景。与信関係費用の減少も寄与した。本業のもうけを示す単体の実質業務純益は10％増の932億円だった。07年12月末の貸出金総額（単体ベース８兆6648億円）は１年前に比べ４％増えたことに加え、貸出金利が上昇。このため資金利益が10％増加した。08年３月期の連結業績予想は据え置いた。純利益は前期比３％増の685億円と、５期連続の最高益を見込む。

■三菱自<7211>、豪州工場を閉鎖・３月にも、海外拠点を再編
三菱自動車は豪州工場（サウスオーストラリア州）を閉鎖する方針を固めた。3月にも操業を停止する。同工場は生産する大型セダンの販売不振で稼働率が低迷しており、閉鎖問題は経営再建を進める同社にとって最大の懸案になっていた。同社はロシアに工場進出を決めるなど新興国市場に収益の軸足を移しており、豪州工場閉鎖で海外生産拠点の再編が本格的に動き出す。豪州工場では同市場向け専用セダン「３８０」（排気量3800cc）を主に生産している。ガソリン高騰などで大型セダンは販売不振が続いており、ピーク時の1997年に6万台近かった生産台数は2007年には約1万台に落ち込んだ。従業員数は約1100人。日本からの輸出で販売は継続する。

△ヤフー<4689>がストップ高比例配分――94万株の買い残す
終日買い気配のまま推移し、大引けで値幅制限の上限（ストップ高）となる前週末比4000円高の４万6000円で比例配分された。比例配分で２万272株の売買が成立し、ストップ高水準で94万5289株の買い注文を残した。米マイクロソフトが１日、米ヤフーに買収を提案したと発表したことが手掛かり。マイクロソフトが日本のヤフーに買収を提案する可能性は現時点で低いとみられるが、思惑買いのほか、世界的なインターネット関連銘柄の価値自体が見直されるとの期待も追い風になった。
ヤフーの筆頭株主であり、米ヤフーの株主であるソフトバンク<9984>も大幅高。終値はストップ高となる前週末比301円高の2205円で、売買代金は861億円と全市場で首位だった。

▼イビデン<4062>がストップ安比例配分――630万株の売り残す
終日売り気配のまま推移し、大引けで値幅制限の下限（ストップ安）となる前週末比1000円安の5760円で比例配分された。比例配分で12万9500株の売買が成立し、ストップ安水準で630万9800株の売り注文を残した。１日に発表した2008年３月期業績予想の修正が売り材料。連結経常利益は前期比４％減の710億円と、従来予想（同５％増の775億円）から一転して減益となる見通し。ディーゼル車向けの排ガス浄化装置（ＤＰＦ）はおおむね伸びたものの、半導体パッケージなどの電子関連部門が苦戦した。市場では好業績を予想する声が多かっただけに失望感も強く、大量の売りが出た。

▼エリアリンク<8914>がストップ安配分――９万8926株の売り残す
終日売り気配のまま推移し、値幅制限の下限（ストップ安）となる、前週末比2000円安の１万5410円で比例配分された。比例配分で363株の売買が成立し、ストップ安水準で９万8926株の売り注文を残した。１日、2007年12月期通期の連結純利益が前の期比40％減の13億円になったようだと発表。従来予想の31億9800万円を大幅に下回る見通しを示し売りが膨らんだ。前期下期に米国の信用力の低い個人向け住宅融資（サブプライムローン）問題を背景として不動産取引の流動性が著しく低下し、不動産の売却先送りが発生するなどした。

△ニスカ<6415>がストップ高売買成立　957万7300株の買い残す
終日買い気配のまま推移し、値幅制限の上限（ストップ高）となる、前週末比100円高の960円で売買が成立した。大引けで1100株の売買が成立し、ストップ高水準で957万7300株の買い注文を残した。
キヤノンＦＴ<6421>が１日、子会社のニスカに対してＴＯＢ（株式公開買い付け）を実施し完全子会社化すると発表。買い付け価格の2010円にさや寄せするとみた投資家や短期筋の買いが集まった。

△明星工<1976>が大幅反発――第３四半期の経常増益を好感
大幅反発。前週末の取引終了後に発表した2007年４―12月期の連結業績で、経常利益は前年同期比13％増の33億3500万円だったのを好感しており、個人の買いを集めている。主力の建設工事業で、国内での保守工事などの受注・引き渡しが引き続き堅調で、営業費用の減少などが収益を押し上げた。07年９月中間期の連結経常利益は前年同期比で４％減だったため、10―12月期の収益向上が大きかったことが分かる。08年３月期の通期業績は従来予想のままだが、「通期達成の確率が高くなっているのも買い安心感につながっている」（大手証券）との指摘もあった。株価が後場に上げ幅を広げたのは、「前場に見られたやれやれの売りが一巡した影響で、目先は売りの出やすい300円を抜けるかが焦点になりそう」との声も市場では聞かれた。

▼ブラザー<6448>が大幅続落――08年３月期経常益を下方修正
大幅続落。前場から大幅安で推移し、後場に入って一時値幅制限の下限（ストップ安）となる前週末比200円安の1101円を付け、１月22日に付けた昨年来安値（1221円）を更新した。値下がり率は約15％に達し、東証１部の値下がり率ランキングで上位に入っている。１日に、2008年３月期の連結経常利益を従来の予想を10億円下回る前期比8％減の420億円に下方修正し、これを嫌気した売りが膨らんでいる。アナリスト予想の平均を示すＱＵＩＣＫコンセンサス（５社、434億円）も下回った。投資家向け広報（ＩＲ）担当は、「米国の景気減速に伴い、今後も米州での企業向け販売の鈍化が懸念される」と話しており、先行き不透明感が広がっているようだ。
（NIKKEI NET）

△1月投信資金動向、純資産増加額で「野村<8604>ブル・ベア3」首位＝リッパー
投信情報サービス会社のリッパーが実施した１月のファンド別資金動向調査によると、投信純資産増加額トップ（ＥＴＦを除く）は、野村アセットマネジメントの「野村ブル・ベア３（マネーＰ３）」となった。増加額は１６億２３００万円で、純資産残高は２７億８０００万円となっている。資金動向調査は、純資産総額１０億円以上、運用期間３年以上のファンドが対象。データ提供はリッパー。

■大東建託<1878>、多田会長保有株について中途説明は控える＝業務本部長
大東建託の中板秀之業務本部長は４日、決算説明会で、同社の多田勝美会長が保有する大東建託の株式約２９％の行方にについて、中途段階での説明は控えると述べるにとどめ、現状やいつまでに結論を得たいかなどについては明言を避けた。中板業務本部長は、創業者で筆頭株主の多田会長の保有株式の行方について、投資家や市場からの「関心は高いとは重々承知しているが、断片的に情報を提供しても憶測を呼ぶ」とコメント。さらに「従来から多田会長は引退したら株式は処分すると言ってきており、何年も前からそういった話はあった。最終的に決定した段階では明らかにするが、中途段階では説明は控える」と語った。いつまでに最終決定を出すかの問いに対しても「時期についても決まるまで分からない」と明確な回答を避けた。決算説明会に出席したアナリストなど一部の市場関係者からは、大株主の保有する株式の扱いなので「（この日の）決算説明会の質疑応答でも質問が出ると想像できたであろうに（三鍋伊佐雄）社長が出てきて説明しないのは失望だ」とコメントする場面もあった。

△ナガセ<9733>が50万株上限に自己株取得へ、発行済み株式の4.93％
ナガセは４日、発行済み株式総数の４．９３％に相当する５０万株・１５億円を上限に自己株を取得すると発表した。取得期間は２月５日から２００９年１月３１日まで。

△大和システム<8939>が30万株上限に自己株取得へ、発行済み株式の2.9％
大和システムは４日、発行済み株式総数の２．９％に相当する３０万株、取得総額７億５０００万円を上限に自己株を取得すると発表した。取得期間は２月５日から３月３１日まで。

△太陽化<2902>が50万株上限に自己株取得へ、発行済み株式の2.3％
太陽化学は４日、発行済み株式総数の２．３％に相当する５０万株、取得総額４億５０００万円を上限に自己株を取得すると発表した。取得期間は２月７日から８月８日まで。

△ダイヘン<6622>が100万株上限に自己株取得へ、発行済み株式の0.75％
ダイヘンは４日、発行済み株式総数の０．７５％に相当する１００万株・５億円を上限に自己株を取得すると発表した。取得期間は２月５日から３月２１日まで。

▼インデックス<4835>、タカラトミー<7867>に約25億円の第三者割当増資を実施
インデックス・ホールディングスは４日、タカラトミーを割当先に約２５億円の第三者割当増資を行うと発表した。増資後のタカラトミーの持ち株比率は６．６６％で第２位となる。両社は版権プロデュースなどでの業務提携も行なう。払込金額は１株につき１万６０８１円で、　払込期日は２月２５日。調達資金は、アニメーションやゲームソフトなどのコンテンツの運用や取得に関する費用としてインデックスの子会社４事業会社および株式会社メイン・エンタテイメントの事業資金に充当する予定。今回の資金調達によるエンタテイメント事業基盤の強化が将来的な同社の業績に寄与するとインデックスでは説明している。

△アドバンテッジが東京スター銀<8384>をＴＯＢ、買収総額は約2500億円
アドバンテッジ・パートナーズは４日、東京スター銀行の株式を１株３６万円で公開買付（ＴＯＢ）すると正式発表した。全株取得を目指す。買収総額は約２５００億円となり、ファンドによる日本企業買収としては過去最大級になる。買付期間は２月５日から３月６日まで。東京スター銀は、ＴＯＢに賛同する意向を表明した。ＴＯＢが成立すると、東京スター銀は上場廃止となる。ファンドによる日本企業買収としては、２００３年の旧リップルウッド（現ＲＨＪインターナショナル）による旧日本テレコム（現ソフトバンクテレコム）買収が過去最大の２６００億円だったが、それに匹敵する規模となる。東京スター銀の筆頭株主は米投資ファンドのローンスター [LS.UL]で、発行済み株式の約６８％を保有。アドバンテッジははその他の少数株主の持ち分も取得する。ローンスターは昨年から東京スター銀株式を売却するために、複数回の入札を実施し、売却先を絞り込んできた。東京スター銀は０５年１０月、１株４３万円で東証１部に上場。ローンスターは保有する東京スター銀行株の約３割を売却してエグジット（投資回収）した結果、売却益約９００億円を手にした。ローンスターが今回、保有株式を全て別のファンドに売却することで、株式は再度、非上場化することになる。

■ファストリテ<9983>、国内ユニクロの1月既存店売上は0.9％減
ファーストリテイリングは４日、１月の国内ユニクロ売り上げ速報を発表した。既存店の売上高は前年比０．９％減で、小幅ながら４カ月ぶりに前年割れとなった。同社では、厳しい寒さが続く中で冬物在庫の消化が進み、春物が順調に立ち上がったことから前年並みの売り上げになったと説明している。

△武田<4502>、米アムジェン日本法人の株式を取得へ
武田薬品工業は４日、米バイオ医薬品大手のアムジェン社と、同社の１００％子会社である日本法人、アムジェン社（東京都千代田区）の株式譲渡契約を締結したと発表した。アムジェン社と抗がん剤などについてライセンス契約を締結したことに伴うもので、武田薬品は抗がん剤などの日本での独占的開発・販売権および海外でのアムジェン社との共同開発・販売権を獲得する。今回の開発で、武田はアムジェン社に契約一時金で合計３億ドルを支払う。アムジェン社は日本法人の全株式を２００８年３月末までに武田薬品に譲渡する予定。

■スティールの買収提案は企業価値き損の恐れ、「乱用的」判断は見送り＝サッポロＨＤ<2501>特別委
サッポロホールディングスは４日、米系投資ファンド、スティール・パートナーズの買収提案について、外部の有識者で構成する特別委員会の意見書を受け取ったと発表した。特別委は意見書で、スティールの買収提案について「サッポロＨＤの企業価値をき損し、株主共同の利益を著しく害する恐れが大きい」と指摘した。一方で、スティールが「乱用的買収者」かどうかについては「特に判断する必要はない」として、乱用目的の存否の判断を見送った。特別委は「スティールが乱用的か否か」の判断を見送った理由として、ブルドックソース<2804>の買収防衛策に関する最高裁決定が乱用目的を発動の条件としなかったことを指摘。その上で「（乱用的かどうかは）独立した要件とする必要はなく、企業価値をき損し、株主共同利益を害する恐れの有無だけを判断すれば足りる」と結論付けた。一方で特別委は、スティールの買収提案が「経営支配権取得後の経営方針や投下資本の回収方針などの重要な情報を提供していない」と判断。これは「ブルドック事件の最高裁決定の要件に該当する」と指摘した上で、スティールの買い付け行為は「強圧的二段階買収に該当する可能性が高い」と結論付けた。サッポロＨＤ取締役会は、特別委の意見書を尊重した上で、３月５日までにスティールによる買収提案に対する賛否を表明する。
（ロイター）

△カプコン<9697>---買い戻し誘う流れに
大幅続伸で年初からの調整分を吸収。5日、25日線との短期ゴールデンクロス発生を意識。ドイツ証券では「BUY」でカバレッジを開始しており、手掛かり材料に。信用倍率は0.77倍と売り超の需給であり、買い戻し誘う流れに。

△ディーエヌエー<2432>---ネットポータル企業への注目度が高まり
後場に入っても強含みの動きをみせている。直近の大陰線レベルで上値を抑えられているが、一目均衡表の雲上限レベルでもあり、強弱感が対立し易い。また、フィルタリング問題の影響なども燻っている。ただ、ネットポータル企業への注目度が高まり、米マイクロソフト、米ヤフーの動向が今後の株価を左右させそうだ。

△Ｖコマース<2491> ストップ高買い気配。
1日に07年12月期の業績見通しを開示しており、最終黒字の確保が買い安心感につながっているようだ。また、ヤフーが筆頭株主となっているため、マイクロソフトによる米ヤフーへの買収提案を受けて思惑が高まっているとみられる。

▼Ｊ－ＲＥＰ<8992> ストップ安。
1日に発表した四半期決算の内容が売り材料視されている。第3四半期までの業績は、最終利益が前年同期比43.7％増の5.93億円となった。一方、四半期ベースでは営業損益段階から赤字となっており、最終赤字については1.65億円となっている。
（フィスコ）

▼イビデン<4062>がストップ安、今期業績予想の下方修正を嫌気
イビデンがストップ安比例配分。なお６３１万株の売り物を残している。１日引け後に発表した今０８年３月期業績予想の下方修正を嫌気した売りが出ている。経常利益予想７７５億円を７１０億円（前期比３．５９％減）、純利益を５２５億円から４８０億円（同０．６３％減）にそれぞれ修正した。想定以上の売価の低下と、第４四半期末の想定為替レートを１ドル＝１１４．４１円（従来は１１５．４０円）に変更したことが響いている。株価は「１月１６日の５５８０円から、３０日の６８４０円まで約２２．６％戻していた。好業績期待で安値圏で買った投資家と、株価の戻りを待っていた向きの両方から、業績下方修正による失望売りが出ている」（中堅証券）との声がある。

▼ケンコーコム<3325>がストップ安比例配分、赤字転落に転落
ケンコーコムが１万円ストップ安の７万２１００円で比例配分された。１日引け後、今０８年３月期連結業績予想を下方修正し、売り注文に押されている。最終損益が１億２０００万円の黒字→１億３５００万円の赤字（前期１２００万円の黒字）に転落する。健康食品の売上が落ち込んでいるほか、新規事業の立ち上がりが遅れているため。同時発表の第３四半期（０７年４月～１２月）の連結最終赤字は１億１０００万円（前年同期２００万円の赤字）に悪化した。目先、下値模索の展開が予想される。メドは１月１８日の昨年来安値６万８５００円。

△シャープ<6753>が急騰、ゴールドマン証など目標株価引き上げ
シャープが急騰。目先は戻り高値２０３５円（０７年１２月２７日）の奪回を試みる展開。２月１日引け後に今０８年３月期の第３四半期業績（０７年４月～１２月累計）を発表。連結経常利益は１２０７億６８００万円（前年同期比５．２％減）だった。通期予想は変更していない。液晶テレビや携帯電話が好調だった一方、太陽電池の販売は減少した。ゴールドマン・サックス証券が４日付サマリーで目標株価を２３００円から２４００円に引き上げている。投資判断は「買い推奨」を改めて強調。大型液晶パネルの利益上ブレによる、予測を上回る好決算と評価した。同証では太陽電池の黒字化や、大型液晶パネルの利益拡大などを株価材料として挙げている。このほか、日興シティグループ証券なども目標株価を引き上げている。

△ディスコ<6146>が続伸、自社株買いを材料視
ディスコが売り一巡後は上昇に転じ、続伸。１日引け後に今０８年３月期業績予想の下方修正を発表。受注動向などを見直し、連結経常利益を２１９億円から２１０億円（前期比６．８％増）に引き下げた。また、減配も発表。期末配当を４１円から３８円に引き下げ、年間７３円配とした（前期実績は年間７５円、うち記念配当１０円）。ただ、業績自体は堅調で、同時に明らかにした第３四半期業績（０７年４月～１２月累計）は、経常利益１５９億３４００万円（前期比６．５％増）だった。主力の精密加工装置事業が順調に推移した。同社は自社株買いも発表。上限５万株（発行済み株式総数の０．１５％）、２億５０００万円。取得期間は０８年２月４日から０９年２月２９日まで。株価は底値圏でのもみ合いが当面続きそうだ。ただ、下方向では４５００円近辺で跳ね返る傾向にあり、底は堅い。

■武田薬<4502>が小幅続落、バロンズ誌は株価正念場と
武田薬品工業が小幅続落。米週刊誌のバロンズが４日付で「同社の株価は、３製品がＦＤＡ（米食品医薬品局）の承認を得られるかどうかによって、左右される可能性がある（複数のアナリスト）」と報じた。この３製品は糖尿病治療薬と抗かいよう薬など。これらが商業的に失敗すれば、同社は問題を抱えることになると懸念している。日本の大手製薬メーカーは既存の国際大型薬の特許が切れる「２０１１年問題」を懸念して、株価の上値を抑えられているが、「エーザイ <4523> などの株価も次の大型薬の臨床試験、承認次第という側面が強まっている。ただ、その前に国内製薬企業同士の大型Ｍ＆Ａ（企業の合併・買収）という株価を刺激する強材料が浮上する」（アナリスト）との予想もある。

△ミネベア<6479>が急騰、今期連結業績予想の上方修正を好感
ミネベアが急騰。１日の引け後に今０８年３月期連結業績予想の上方修正を好感。売買高も先週末１日の３７０万株を超える勢いで増加している。経常利益予想を２５０億円から２７０億円（前年度同期比２３．６％増）、純利益予想を１５０億円から１６０億円（同２４．４％増）に修正。主力のボールベアリング売上が、自動車業界や情報通信機器関連向けに増加した上、原価低減の実施も寄与した。所在地別では、中国を中心としたアジア地域が大幅な増益を確保。株価は「１月２３日の昨年来安値５１６円から約２２％上昇しており、０７年１１月２２日の安値６３８円まで切り返したことで、戻り売りが出やすい水準となっている。ここから戻り売りを消化し上値を追うには、より一層の売買高の増加が必要」（中堅証券）との声がある。
同じベアリング関連で、２月４日に第３四半期決算発表予定のジェイテクト<6473>、５日発表の日本精工<6471>やＮＴＮ<6472>が注目される。

□テレビ朝日<9409>が反発、今期業績は減益も悪材料出尽くし感
テレビ朝日が反発した。１日発表の今０８年３月期の第３四半期（０７年４～１２月）連結営業利益は前年同期比３０．４％減の６８億４０００万円となったが、通期予想９５億円への進ちょく率は７２％と会社計画線上。むしろ、業績悪化を織り込んだ株価水準から悪材料出尽くしとなった格好だ。クレディ・スイス証券は４日付で目標株価を従来の２１万円から１７万５０００円に引き下げたが、時価よりも目標株価が高かったため、サヤ取り狙いの買いが入った面もある。当面上値は限定的になる可能性が高い。スポット広告市況の冷え込みにより各社の事業環境は厳しいためだ。特に同社の場合、音楽出版事業やテレビショッピング事業の規模が小さく、テレビ広告の不振を放送外事業でカバーするに至っていないことを懸念する見方が強い。ただ、会社側は、０７年１０～１２月の視聴率は好調に推移したことを追い風に「２月に行われる広告料交渉に強気の姿勢で臨みたい」（風間建治常務）としている。

△オンキヨー<6729>が買われる、次世代ＤＶＤ対応製品など伸長し今期業績予想を上方修正
音響メーカーのオンキヨーが急騰し、一時２２円高の１７０円まで買われている。同社は１日引け後、今０８年３月期の連結業績予想を修正し、経常利益を７億円→８億円に増額した。欧米市場において次世代ＤＶＤ対応製品を含むＡＶＣ事業が伸長。子会社の繰延税金資産の調整などを考慮し、純利益予想は据え置く。第３四半期（０７年４月～１２月）の連結経常利益は前年同期比６１．６％増の１０億１２００万円、最終損益は５億２００万円の黒字（前年同期２億３４００万円の赤字）に転換した。
（株式新聞ダイジェスト）

△カシオ計算機<6952>がストップ高比例配分、四半期決算を受けて投資判断の引き上げが続く
カシオ計算機が値幅制限の上限となる前日比200円（17.99％）高の1312円まで上昇して、差し引き172万7200株の買い注文を残してストップ高比例配分となった。比例配分での出来高は31万1200株となった。同社が１日に発表した2007年４―12月期の連結決算は営業利益が前年同期比27.8％減の240億5200万円で減益決算となったが、10―12月期の営業利益に関しては２％増と増収となったことが買い手掛かりとなった。この決算発表を受けて、野村証券や三菱ＵＦＪ証券など、投資判断の引き上げが続いたこともまた買い材料の一つとなったようだ。2008年３月期の業績見通しに関して同社では「第４四半期に新商品を集中させるデジタルカメラに加え電子辞書、電波時計、携帯電話が好調に推移しており、カシオマイクロニクスの業績修正の影響を吸収する見通しで全般的には予定通りの進捗状況となっています」と説明している。

△フィンテック<8789>がストップ高、日本政策投資銀行と共同でファンドを設立
フィンテック　グローバルが値幅制限の上限となる前日比1000円（10.75％）高の1万0300円まで上昇して、ストップ高買い気配のままで取引を終えた。比例配分にはならなかった。２日付の日本経済新聞朝刊が「日本政策投資銀行は証券化商品を組成・仲介するフィンテックなどと、国内外の情報通信や医薬関連のベンチャー企業に投資するファンドを設立した」と報じたことが買い手掛かりとなった。同社もきょう４日の午前９時20分に「ベルギー最大のプライベート・エクイティー投資会社であるＧＩＭＶ（ユーロネクスト・ブリュッセル証券取引所上場会社）及び日本政策投資銀行とともに、情報通信、新素材及びライフサイエンス等の技術をベースとした国内外のベンチャー企業を投資対象とする「ＦＩＮＴＥＣＨ ＧＩＭＶＦＵＮＤ」へスポンサー（リードインベスター）出資を行い、2007年12月に同ファンドが設立されましたのでお知らせいたします」とする発表を正式に行った。
（テクノバーン）

△携帯向け不動産情報サイト立ち上げを支援　ＮＴＴデータ<9613>
ＮＴＴデータはこのほど、不動産会社の携帯向け不動産情報サイトの立ち上げを支援する「携帯ＡＳＰ」サービスの提供を開始した。同社が運営する不動産情報の携帯サイト「ＨＯＭＥ４Ｕケータイ」のプラットホームを利用し、エリア・路線・価格などの条件から、マンション・一戸建て・土地などの不動産物件の検索ができる機能のほか、検索した物件について資料請求などの問い合わせをすることができる。
三菱地所<8802>リアルエステートサービス及びすみしん不動産の２社がすでに同サービスを導入しており、今後導入企業を拡大する予定としている。

△「赤坂サカス」始動　三井不動産<8801>・ＴＢＳ<9401>
東京放送とプロジェクトマネジメント業務を受託している三井不動産が東京都港区赤坂で進めている「赤坂五丁目ＴＢＳ開発計画」（総敷地面積３万 3,095平方メートル）で、このほどオフィス・商業施設「赤坂Ｂｉｚタワー」、文化施設棟「赤坂ＡＣＴシアター」「赤坂ＢＬＩＴＺ」、賃貸住宅棟「ＡＫａｓａｋａ　Ｔｈｅ　Ｒｅｓｉｄｅｎｃｅ」が竣工した。東京放送などでは既存のＴＢＳ放送センターと同開発計画を合わせて、「赤坂サカス（ａｋａｓａｋａ　Ｓａｃａｓ）」と総称。「赤坂Ｂｉｚタワー」（地上39階、地下３階建て）は、延べ床面積18万6,865平方メートル。店舗面積6,702平方メートル。地下１階から～３階が飲食店を中心とした「ＳＨＯＰＳ＆ＤＩＮＩＮＧ」（46店舗）。４階から38階がオフィスフロアとなっている（ＳＨＯＰＳ＆ＤＩＮＩＮＧは３月６日オープン）。「赤坂ＡＣＴシアター」「赤坂ＢＬＩＴＺ」は、以前同地にあった劇場の再生。音楽、バレエ上演などを通じ、文化・情報の発信基地を目指す。賃貸住宅「Ａｋａｓａｋａ　Ｔｈｅ　Ｒｅｓｉｄｅｎｃｅ」（総戸数133戸）は地上21階、地下１階建て（１ＬＤＫから４ＬＤＫ）。最上階（21階）には、都心方向を臨むスカイラウンジが設置される。居住者専用のフィットネスジムなども設けられている。また、エリアの中心部には「Ｓａｃａｓ広場」（約1,800平方メートル）を設けると共に、日本三大桜の国天然記念物「滝桜」（福島県三春町）の子孫樹など、約100本の桜を配置。都心の憩いの場として利用される。「赤坂サカス」のグランドオープンは３月20日の予定だ。
（住宅新報）

▼07年度の携帯電話販売見通しを210万台に下方修正＝佐藤三菱電<6503>副社長
三菱電機の佐藤行弘執行役副社長は4日の決算発表会見で、2007年度の携帯電話の販売台数見通しについて、従来の280万台から、210万台に下方修正したことを明らかにした。その上で「通信事業の将来性、技術的発展性は重要視しており、価格体系など市場環境の変化を踏まえながら、いい製品をどう投入するかを含めていろいろな角度から検討したい」と述べた。　

△兼松<8020>、3月期最終利益180億円に上方修正＝食品・食糧部門が改善
2008年3月期の連結最終利益予想を180億円（従来予想160億円）に上方修正した。食品・食糧部門の収益改善などが主因で、売上高や営業利益予想は世界経済の減速懸念などから据え置いた。　

△三菱地所<8802>、サンシャインシティにTOB＝子会社化目指す
三菱地所は4日、筆頭株主となっているサンシャインシティ（東京）に対してTOB（株式公開買い付け）を実施し、子会社化すると発表した。東京・池袋地区での開発事業に参画し、業容拡大を進めるのが狙い。　

△IHI<7013>、小型自動車用ターボチャージャーを開発＝ダイハツ<7262>向けに納入
IHI（旧石川島播磨重工業）は4日、従来製品より20％小型化したターボチャージャー「RHF」を開発、ダイハツ工業向けに納入を始めたと発表した。年間10万台の供給を予定。　

△デンソー<6902>、網走市で衝突防止試験へ＝自動車間通信を活用
デンソーは4日、自動車に搭載した通信機で自動的に無線交信して相互の接近を知らせ、衝突事故を防止するシステムの路上試験を、北海道網走市で4月開始すると発表した。数台程度で始め、必要に応じて規模を拡大する。試験期間は2011年3月まで。　
（時事通信）