12/18 朝の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△原子力機構と東芝<6502>、「高温ガス炉」研究で協力
日本原子力研究開発機構と東芝は17日、次世代原子炉「高温ガス炉」の研究で協力協定を結んだと発表した。3年間の共同研究で、高温ガス炉による発電や水素製造の実現性や経済性について総合的に評価する。実用化に向けて必要な要素技術を整理し、早期の実用化につなげる。高温ガス炉は小型で安価な次世代原子炉として米国や南アフリカで建設計画が進んでいる。東芝や原子力機構では、海外の計画に技術提供などで参入することについても検討する。原子力機構は国内に高温ガス炉の試験研究炉を持ち、研究を進めている。

△11月の大阪地区百貨店売上高、2.1％増・衣料品が好調
近畿百貨店協会が17日発表した11月の大阪地区百貨店売上高（前年同期と比較可能な9社29店の合計）は1010億円と、前年同月に比べ2.1％増えた。中旬以降の気温低下でコートなど冬物衣料の販売が本格化したほか化粧品も伸び、3カ月ぶりの増収。好調だった近鉄百貨店のセールも各部門の売上高を押し上げた。ただ、12月に入ってからは衣料品販売が再び鈍り、10日までの全体の売上高は前年同期を4.1％下回っているという。11月の部門別売上高は、衣料品（0.7％増）が5カ月ぶりの増収。身の回り品や雑貨も3カ月ぶりに前年を上回った。

△みずほ<8411>コーポ銀、英で協調融資本格化
みずほコーポレート銀行は英国で協調融資業務を本格化させる。今年1月に改定された日英間の租税条約で、英国企業への融資の条件が緩和されたため。国内企業への貸し出しは伸び悩んでおり、海外での融資を拡大して収益につなげる。
第1弾として、このほど日立<6501>キャピタルの現地法人向けに100億円の協調融資を組んだ。今後も英国企業や日系の現地法人の資金需要を募り、主幹事として国内外の金融機関、投資家からの融資をまとめる。

▼サンコール<5985>が続落――値動き悪く個人の見切り売り
続落。後場に下げ幅を広げ、一時は前週末比24円安の541円まで下げた。「値動きの悪さを嫌気した個人投資家とみられる見切り売りが出ている」（岩井証券・イワイ・リサーチセンター）という。株価は10月23日に690円の戻り高値を付けた後、ほぼ一貫して下げている。７日時点の信用買い残は約37万株と最近の売買高からみると高水準であることも重荷になっている。連結ＰＢＲ（株価純資産倍率）は0.7倍強にとどまるなど指標面では割安感が強まってきたとする声も聞かれるが、「市場全体に買い見送り気分が強まっていることで、押し目買いのチャンスをまだうかがっている段階ではないか」とする声があった。

▼ミライアル<4238>がストップ安で終える――11万株超の売り越し
終日売り気配で推移し、大引けで値幅制限の下限（ストップ安）となる、前週末14日終値比500円安の3690円で2800株の売買が成立。ストップ安水準で11万7800株の売り注文を残した。11月12日に付けた3970円を下回り、７月末に実施した株式分割後の安値を更新した。14日に発表した、2008年１月期連結業績予想の下方修正が売り材料。主力の300ミリシリコンウエハー対応容器の販売が期初計画を下回り、売上高、利益ともに従来予想を下回る見通し。これまで好業績期待が強かった銘柄ということも、売り圧力の強さにつながった。

△ＬＩＮＫ＆Ｍ<2170>、買い気配のまま上場初日を終える
きょう新規上場。終日買い気配のまま推移し、初値は付かなかった。大引け時点の気配値は公募・売り出し価格（10万円）の２倍となる20万円で、大引け間際で差し引き約5300株の買い越しとなっていた。公募8000株、売り出し6500株（オーバーアロットメントによる追加分1500株を含む）を実施している。組織・人事に関する経営コンサルティング会社で、従業員の労働意欲を高めることが主なテーマ。主幹事は野村証券。

■ソニー<6758>が下げに転じる――日本株軟調で主力株が一段安
午後の中ごろから下げに転じ、一時は前週末比20円安の6160円まで下げる場面があった。その後は前週末終値の6180円を挟んでもみ合いが続いている。午前中は堅調だったが、アジア諸国の主要株価指数が軟調で、日本株の下げ幅が拡大していることから、ソニー株にも戻り待ちの売りが出ている。もっとも、安い水準では押し目買いも入っている。市場では「外国為替市場で円相場が一時１ドル＝112円台まで上昇したことも売る契機になった」（国内証券）との見方が出ている。
きょうは新日鉄<5401>やトヨタ<7203>も午後に入って一段安になっている。

△ロート<4527>が続伸――メタボリック関連銘柄としても注目
続伸。個人投資家とみられる買いを集めている。後場に上げ幅をやや広げ、一時は前週末比34円高の1355円まで上げている。市場では「この冬が寒くなりそうなことからスキンケア商品の売れ行き期待が高まっている。メタボリック関連銘柄としても注目されている」（岩井証券・イワイ・リサーチセンター）との指摘があった。17日付日本経済新聞朝刊は「薬価の総額を１％強引き下げて960億円抑制する方針を固めた」と報じたことで医薬品株が売られているが、ロートでは薬価引き下げにかかわる商品を手掛けていないことで、その影響はない。むしろ、来年４月からメタボリック症候群を対象にした新しい健康診断が開始され、一般用医薬品の漢方薬「和漢箋（わかんせん）」の販売期待も強いという。同シリーズには脂肪を分解・燃焼しおなか周りのたまった脂肪を落とす商品も販売している。

▼三井不<8801>が年初来安値――不動産株軟調、資金調達懸念も
続落。午後に入って一段安の展開で、前週末比65円安の2440円まで下げた。14日に続き、連日で年初来安値を更新した。朝方に前週末比90円高の 2595円まで上昇したことで戻り待ちの売りが膨らみ、下げに転じている。15日付の日本経済新聞朝刊は2008年３月期末の連結有利子負債について、１兆5500億円になる見通しと報じた。クレディ・スイス証券の望月政広アナリストは「有利子負債が増えること自体は悪いこととは言えないが、米住宅ローン問題の余波で金融機関の選別融資が発生しかねず、このリスクを意識した売りが出ているのかもしれない」と指摘する。信用力の低い個人向け住宅融資（サブプライムローン）問題を解決するため米金融機関などは基金の設立を検討している。この基金には邦銀も出資を求められているが、「不動産各社の開発に対する融資がこの出資問題によって滞る可能性が出てきた」という。
きょうは不動産株が総じて軟調。菱地所<8802>や住友不<8830>はいずれも続落で、午後一段安の展開になっている。

■楽天<4755>が５万円割れ――ミクシィ<2121>やディーエヌエ<2432>の下げと歩調合わせ
後場に入り一段安。前週末14日終値比4000円安の４万9900円まで下落した。５万円を割り込んだのは11月27日以来となる。寄り付き直後は小幅に上昇する場面もあったが、日経平均株価の下げ幅が一時200円を超えるなど、株式相場全体の地合い悪化を受けた個人などの見切り売りで、徐々に下げ幅を拡大する展開となっている。下落率は７％超に達した。12日に東証１部指定となったディーエヌエが下げ止まらないことも、インターネット関連銘柄全体への売りにつながっているもよう。同様にマザーズのミクシィも前週末比14万円安の147万円まで下げるなど急落しており、これらの主力株の歩調を合わせた連鎖的な下落が、幅広い銘柄への売りにつながっている面もあるとみられる。

■ＩＨＩ<7013>が反落――「10年３月期の目標変えず」に反応薄
反落。前週末比７円安の217円まで売られる場面があった。14日の上昇を受けた戻り待ちの売りが出ているほか、日経平均の下落にも引きずられている。「釜和明社長（58）は14日、日本経済新聞記者に会い、2010年３月期に750億円の営業利益を目指す中期経営計画について『旗は降ろさない』と目標を変えない考えを示した」と伝わったが反応は鈍い。プラント事業での巨額損失により足元の業績が大きく悪化しているため、経営の先行きに対する警戒感が強いようだ。14日には取引時間中に2007年９月中間決算が発表されたことを受け、あく抜け感から物色された。きょうも前場では前週末比４円高の228円まで水準を切り上げる場面があった。
（NIKKEI NET）

△任天堂<7974>とGameStop、Wiiの品不足に「引換券」で対応
任天堂は12月14日、在庫不足のために年末商戦期にWiiを買えなかった人に、1月に同製品を提供する「振り替え」プログラムを提供すると明らかにした。同社の米国法人社長レジー・フィルス－エイム氏は電話会見で、12月20日と21日にゲーム小売店GameStopでWiiの定価249ドルを支払った顧客は、「1月中」にWiiを入手できる引換券をもらえると語った。このプログラムはGameStop限定で実施される。フィルス－エイム氏は、何台提供するかは明らかにしなかったが、GameStopは「数万台」分の引換券を用意していると述べた。「これは強力なプログラムであり、Wiiをクリスマスツリーの下にどうしても置きたいという消費者にとって素晴らしいやり方になると予想している。Wiiを1月に入手できると保証する引換券だ」（同氏）同氏はまた、Best Buy、Sears Holdings、Wal-Mart Storesなどの米国の小売業者数社に、先週末および今週にWiiを納入することも明らかにした。Wiiは、独特のモーションセンサーコントローラとシンプルなゲームが、従来のゲーマー層である若い男性以外の購入者を引きつけており、非常に需要が高まっている。任天堂は11月も引き続き米国ゲーム機市場で首位を占め、Wiiを98万1000台販売した（NPD調べ）。
競合するゲーム機――MicrosoftのXbox 360とソニー<6758>のプレイステーション 3（PS3）――の売り上げも好調だが、全米の消費者は先を争ってWiiを探している。夜明け前から店に並んだり、割り増しの料金を払ったりしていることも多い。フィルス－エイム氏は、Wiiの需要が旺盛なため、任天堂は需要に追いつけるだけの台数を製造できていないと語った。同製品は約1年前の発売以来、米国で600万台売れた。「夏じゅうかけても、年末商戦のラッシュに間に合わなかった」と同氏は語った。「ゲーマー層以外にも訴求したことで、以前に予測していた売り上げの季節的な変動が幾分なくなった」同氏は今回の品不足を「残念なこと」と言い、任天堂は過去1年間に生産量を倍にし、当初の月産100万台からおよそ180万台に引き上げたと付け加えた。「しばらくは、このレベルでの製造を続ける。今回の品不足は誰のメリットにもならない。十分な台数があったら、わたしも含め、みんなもっとハッピーだっただろう」（同氏）

▼サカイオーベ<3408>、社員の不正行為で業績に影響が出る可能性
サカイオーベックスは１７日、同社の社員による商品仕入れ計上の繰り延べや架空の売上高などを計上する不正行為が判明したと発表した。現時点までに、買掛金の未計上約１億７０００万円、売上高の架空計上約１億１０００万円が見込まれ、売上高、売上総利益、営業利益、経常利益への影響が予想されるという。過年度業績への影響を含め、正確な金額などが判明し次第、今期の業績予想などを速やかに訂正するとしている。

△アコム<8572>と三菱東京ＵＦＪ<8306>銀行、インドネシアの銀行を共同で買収
アコムと三菱東京ＵＦＪ銀行は１７日、インドネシアの銀行であるバンク・ヌサンタラ・パラヒャンガンの発行済み株式７５．４％を既存株主との間の株式売買により共同で買収したと発表した。インドネシアにおけるリテール金融分野の成長を見込み、同銀行のネットワークを利用して消費者ローンを中心にした業務拡大をねらう。アコムが同銀行株式の約５５．４％、三菱東京ＵＦＪ銀行が同２０．０％を取得した。取得額は非公開としている。アコムは、残る約２４．６％の株式を対象に公開買い付け（ＴＯＢ）する方針で、最終的に保有株式数が増加する可能性があるという。

△一高たかはし<2774>が100万株を上限に自己株取得へ、発行済み株式の6.60％
一高たかはしは１７日、発行済株式総数の６．６０％に相当する１００万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額上限は２億２２００万円。取得日程は１２月１８日。

△リーガル<7938>が50万株を上限に自己株取得へ、発行済み株式の1.54％
リーガルコーポレーションは１７日、発行済株式総数の１．５４％に相当する５０万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額上限は１億２０００万円。取得期間は１２月１８日から２００８年３月２１日まで。

■日本ガイシ<5333>社長が08年度営業益横ばい見通し、円高なら減益も
日本ガイシの松下雋社長は１７日、２００９年３月期の業績について、為替要因を除けば営業利益はほぼ横ばいになるとの見通しを示した。来年度は為替相場が多少の円高に振れるとの見方を示し、円高に振れた場合の減益を示唆した。ロイターのインタビューで語った。松下社長は、円高や米国でのサブプライムローン（信用度の低い個人向け住宅融資）の問題などを引き合いに出し「来年度は慎重な見方をしなければならない」と述べた。同社長は、主力製品であるディーゼル車用排ガス浄化装置（ＤＰＦ）の需要について、２００９年には欧州で需要が拡大し、米国でも大型トラック向けのＤＰＦの需要が高まると指摘。「２００９年度にはぐんと需要が出て、２０１０年度にそれが加速する」と語った。欧州では排気量２０００ｃｃ以上の乗用車にＤＰＦの装着が義務付けられているが、２０１０年までにより小型の乗用車にも規制が強化される。２０１０年ごろには米国、欧州、日本でトラックやバスなどにより厳しい排出基準が設定されるため、日本ガイシには商機となる。松下社長は、トラックやバスなど大型車用の排出基準強化により、世界で１０００億─１５００億円の市場が現れ、日本ガイシはその半分を確保したいとの意向を示した。日本ガイシの株価は１１月に一時、４２２０円の高値をつけた。株価収益率（ＰＥＲ）は３０倍を超える水準だった。松下社長は「（ＰＥＲが）３０倍を超えたのは少し行き過ぎ。外国人の大株主が（持ち株を）増やしてきて株価が上がったが、少しずつ売却していくのではないか。その上で、今の株価が維持できればいい」と語った。

△日本トリム<6788>が6万株・3億円を上限に自己株取得へ
日本トリムは１７日、発行済株式総数の１．３２％に相当する６万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額の上限は３億円。取得期間は２００８年１月４日から６月２５日まで。

△ソフトウェア<3733>が7万株・1.2億円を上限に自社株取得へ、発行株の1.3％
ソフトウェア・サービスは１７日、発行済み株式総数の１．３％に相当する７万株、１億２０００万円を上限に自己株式を取得すると発表した。取得期間は１２月２５日から２００８年２月２５日。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策と総合的な株主還元策の一環としている。

△イオン<8267>、ＣＦＳ<8229>の臨時株主総会に向け委任状の勧誘を開始
イオンは１７日、ＣＦＳコーポレーションが１月２２日に予定している臨時株主総会に向けて、委任状の勧誘を開始したと発表した。
ＣＦＳはアインファーマシーズ<9627>との経営統合を目指しており、これに反対する立場のイオンは、同臨時総会でＣＦＳとアインファーマの経営統合案を否決するためにプロクシーファイト（委任状争奪戦）に踏み込んだ。
イオンは、今後、説明会を開催するなどして、ＣＦＳ株主から臨時総会における有効議決権行使個数の３分の１を超える否決への賛同を得たい考えで、１１月２２日時点のすべてのＣＦＳ株主に委任状用紙と参考書類などを送付し、関東財務局にも写しを提出した。ＣＦＳは、アインファーマとの経営統合について、臨時総会で株主の承認を得たい考えだが、ＣＦＳ株の約１５％を保有する同社の筆頭株主であるイオンは、ＣＦＳが株価の低迷する時期にあえて株式の移転比率を決定し経営統合を目指すことが同社株主の利益を不当に侵害すると主張。統合計画を白紙撤回するよう求めていた。しかしＣＦＳ側は１２月半ば、経営統合に向けた臨時総会の召集を決議していた。

□サハダイヤモンド<9898>の取締役候補提案に反対表明＝田崎真珠<7968>
田崎真珠は１７日、筆頭株主のサハダイヤモンドから受けた取締役候補についての株主提案に反対すると発表した。サハダイヤモンドは田崎真珠の発行済み株式の１１％を保有する筆頭株主で、２００８年１月の定時株主総会に向けて、サハダイヤモンド取締役の内川昭比古氏を田崎真珠の取締役候補にするよう提案していた。田崎真珠では、１２月１１日開催の取締役会で５名の取締役候補者を定め、その選任議案を本総会に付議することを決定した。今回提案している５名の取締役は、同社の企業価値および株主の共同利益最大化のため、適切かつ十分な候補者であり、最善の選択であると判断したと説明している。

△ホンダ<7267>、中国での11月の販売台数は前年比36.4％増加
ホンダ・モーターは１７日、中国での１１月の販売台数は４万６２２６台で、前年同月比３６．４％増加したと発表した。この伸び率は、中国の自動車業界全体の伸び率である１６．６％を大幅に上回った。広州汽車との合弁会社である広州本田の販売台数は２３．４％増の３万２４００台。東風汽車<0489.HK>との合弁会社の販売台数は８１．３％増の１万３８２６台だった。１―１１月の中国における販売台数は３１．６％増の３７万８６０２台となった。ホンダの幹部は４月に、今年の中国での販売台数について、前年比２４％増の４０万台程度になる、との見通しを明らかにしていた。
（ロイター）

▼緑茶市場も曲がり角、伊藤園<2593>株が年初来安値－11月販売が減少に転換
緑茶飲料最大手である伊藤園の株価が、前週末比45円（２％）安の2240円と５営業日続落。主力商品の緑茶の伸び悩みなどにより、11月の月次売上高は５年８カ月ぶりに前年同期実績を割り込んだ。業績の先行きを不安視した売りが継続し、この日は一時50円（2.2％）安の2235 円まで下げ、連日の年初来安値更新となった。
伊藤園が４日発表した販売状況（速報値）によると、11月の単独売上高合計は前年同月比1.7％減と低迷した。主力商品の「おーいお茶」が同5.4％減と落ち込んだうえ、中国茶飲料、野菜飲料なども減少した。この発表を受けて、株価は下落傾向を強めた。ブルームバーグ・データよると、11月の月次販売発表日の前日に当たる３日から17日までの価格騰落率は伊藤園株が15.6％のマイナス。これに対し、ＴＯＰＩＸ食料品指数は1.5％のプラスを維持しており、伊藤園株の落ち込みが目立つ。みずほインベスターズ証券は12日付で、伊藤園株の投資判断をこれまでの「中立プラス」から「中立」に引き下げた。担当の大島守雄アナリストは、「11 月の月次販売が落ち込んだインパクトは大きい。売り上げを維持するため、販売促進費がかさむことも考えられる」と指摘。緑茶市場は「２年連続で横ばい傾向が続いており、これが一時的なものなのか見極める必要もある」（大島氏）ことから、これまでの業績拡大期待から先行き懸念に転じたという。さらに大島氏は、「直近の販売状況は下期の売り上げにやや不安を感じさせる。北米市場に関しては計画に届かない可能性がある」と述べた。08年４月期（通期）の連結営業利益は会社側の計画244億7000万円に対し、大島氏は240 億円と会社計画に届かないと予想する。

△三井鉱山<3315>：一時3.8％高の382円まで上昇。
原油価格高騰などの影響による収益力の低下、国内需要の拡大が見込めないとして、石油関連事業から撤退すると前週末14日に発表した。不採算事業の整理で、今後の経営効率化が進むとの見方が広がった。ただ上値での売り圧力も強く、相場全般が下落基調を強めた午後後半に下げに転じた。終値は1.9％安の361円。

△キヤノン<7751>：0.4％高の5530円と５営業日ぶりに小反発。
14日に開催された事業説明会で、新興国を中心にＤＳＣ（デジタルスチルカメラ）の販売が好調に推移するとの見通しが示された。この説明会を受けて、リーマン・ブラザーズ証券は14日、投資判断を「アンダーウエート」から「イコールウエート」に引き上げ、目標株価を6067円から6124円に変更した。

▼携帯電話コンテンツ関連株：ドワンゴ<3715>が13％安の35万1000円、ディー・エヌ・エー<2432>が12％安の49万8000円。
東証１部の値下がり率で、両社が上位２社を占めた。携帯コンテンツ関連は先週10日、青少年に対する有害サイトアクセス制限サービスの導入促進に関し、総務大臣が携帯電話事業者へ要請して以降は、株価の乱高下が続いている。
（ブルームバーグ）

△ロート<4527>---続伸で直近戻り高値上回る
続伸で直近戻り高値上回り、一目均衡表では雲上限を突破、遅行スパンは上方転換シグナルを発生させている。メタボリック関連との位置付け。信用倍率は0.56倍と1倍を下回る状況が慢性化しており、買い戻しの流れも。

△黒川木徳ＦＨ<8737>---一時ストップ高、自社株買い発表を好感
急伸で一時はストップ高まで。先週末に発表した自己株式の取得が買い材料になっている。本日以降来年5月末にかけて、市場内において200万株を上限に自社株買いを行なうとしている。発行済み株式数に対する比率は5.81％。短期的に需給妙味が高まる展開と。

△アエリア<3758> 一時ストップ高。
前引け後に米子会社の累計登録会員数が100万人を突破したと発表、買い材料視されているようだ。また、持分法適用関連会社において、携帯電話で資格試験の勉強が可能な学習サイトのサービスを開始すると発表しており、支援材料とみられる。

△グローリー<6457>---直近安値を下回る、ＧＳでは強気維持
3営業日続落で直近安値を下回っている。なお、ゴールドマン・サックスでは目標株価を4000円に引き下げたが、来期の増益は可能と考えており、強気の見方を継続しているようだ。現在株価は来期30％減程度の減益シナリオを織り込んだ水準と。
（フィスコ）

▼マルシェ<7524>が安い、公取委からメニューやちらしに関し排除命令
居酒屋チェーン運営のマルシェが、一時２４円安の８９０円まで売られ７日続落となった。１４日に公正取引委員会から、０７年５月まで料理として提供していた馬刺しは、馬脂肪注入馬刺しであり、メニューやちらしに記載されたとろ馬刺しや極トロ馬刺しは、一般消費者に著しく優良であると誤認させる表示だとして排除命令を受けた。同社では、メニューやチラシへの記載にあたっては、より一層の社内体制の強化をはかって行くとしている。

▼オリジナル設<4642>が安い、今期末配当予想を下方修正、株主優待制度も廃止へ
オリジナル設計が一時３５円安の２８０円まで売られ、終値ベースでも東証２部値下がり率５位。１４日に今０７年１２月期末配当予想を１株当たり１０円から同５円に減配。同時に株主優待制度の廃止も発表しており、嫌気売りが先行した。今期業績が期初予想を大幅に下回り、最終損失を計上する見込みであることが要因。
（株式新聞ダイジェスト）

△エスアールジータカミヤ<2445>が東証２部重複上場、初値は基準価格を10円上回る
エスアールジータカミヤがきょう17日、先週末のジャスダック市場での終値（基準価格）を10円上回る1010円の初値を付けて東証２部市場に重複上場した。東証２部市場への上場にあたっては１株979円で３万株の売り出しを実施していた。同社は建設用軽仮設材レンタルの分野では最大手企業。

△サイバード<4823>が続伸、経営陣によるＭＢＯが成立
同社は先週末14日、同社経営陣による自社買収方式（ＭＢＯ）によるＴＯＢ（公開株式買い付け）が13日付けで終了し、発行株式数の89.77％を取得してＴＯＢが成立したことを発表。会社側では今回のＴＯＢで取得されなかった株式に関しても全部取得条項方式で取得するとしており、株価は再び、１株６万円のＴＯＢ価格を意識した展開となっている。
（テクノバーン）

▼フルキャスト<4848>、１１月まで累計売上高は１３％減
フルキャストは１７日、１１月の月次の売上高が７９億５６００万円だったと発表した。今０８年９月期の１０月からの累計（２ヶ月間）では１６１億２５００万円（前年同期比１３．３％減）となっている。

△ミレアＨＤ<8766>、１４００万株上限に自社株買い
ミレアホールディングスは１７日、１４００万株（発行済み株式総数の１．７％）、金額で３８６億円をそれぞれ上限に自社株買いを行うと発表した。０８年１月４日から３月１３日の期間に実施する。

□荏原<6361>、子会社保有地譲渡で１８億円の売却益計上
荏原製作所は１７日、連結子会社の荏原エージェンシーが神奈川県川崎市高津区に保有する土地および建物を分譲マンション開発会社であるビッグヴァン（横浜市中区・眞殿　治代表取締役社長）に譲渡すると発表した。　約１８億円の固定資産売却益を今０８年３月期に計上する予定だが、１１月１２日に発表した今期の業績予想はこれを織り込んでおり、変更はないとしている。
（ラジオNIKKEI）

△アフターサービス拡充で、「GOOD HOUSING BOOK」を無料配布　日本綜合地所<8878>
日本綜合地所は12月17日、アフターサービス拡充の一環として12月から同社のマンションに居住する人を対象に、無料で「GOOD HOUSING BOOK」と住まいの手入れや簡単な修復作業のための「工具セット」を配布する。「GOOD HOUSING BOOK」は、マンションの基本構造、仕様、設備などの理解を深めるための総合メンテナンスガイドになっている。　同社は、８項目についてアフターサービス期間を延長し、38項目について新たにアフターサービス規準に追加するなど、サービス充実を図っている。

△「家事楽指数」開発、家事労力低減住宅を発売　パナホーム<1924>
パナホームは08年１月２日、家事の労力と時間を低減させる戸建て住宅「ソラーナ・ユールキア」を発売する。家事の効率を高めるオープンスタイルのキッチン「ふれ愛キッチン」と、収納と機能性を兼ね備えた家事室「家事楽ピット」を組み合わせた機能的な空間設計「家事楽スタイル」を提案。更に、新プランと現在居住のプランの家事動線距離などを数値化して比較、その削減率で家事の効率化を評価できる「家事楽指数」を考案した。同指数を算出できるソフトも開発し、営業提案にも生かしていく方針だ。例えば、延べ床面積約140平方メートルの従来の同社のモデルプランの家事動線距離は約1,237メートル、約2,062歩。一方、家事楽スタイルは同約978メートル、約1,631歩。家事楽指数は79、約20％の削減となる。今後、掃除の行動パターンもモデル化する予定。価格は、家事楽仕様が3.3平方メートル当たり55万円台から。カスタム仕様が同49万円台から。販売目標は、初年度2,500棟。
（住宅新報）

△21日に免許交付先決定＝次世代高速無線通信で－総務省
総務省は17日、次世代高速無線通信の免許交付先を決める電波監理審議会（総務相の諮問機関）を21日に開催すると発表した。
国際標準化を進めている「WiMAX（ワイマックス）」方式で、KDDI<9433>連合、ソフトバンク<9984>とイー・アクセス<9427>連合、アッカ・ネットワークス<3764>とNTTドコモ<9437>連合の3陣営が申請。また、国産技術の「次世代PHS」方式でウィルコムも申請を出しており、同省はこれら4グループのうち、2グループに免許を与える方針。

△JR東海<9022>、静岡にIC乗車券導入＝トイカ―08年3月から
JR東海は17日、IC乗車券「TOICA（トイカ）」の静岡県での取り扱いを2008年3月1日に開始すると発表した。東海道本線のうち、同県内のJR東海営業区間、新所原―函南間の全39駅に導入する。

△ビール消費、中国が4年連続首位＝世界全体は21年連続増―2006年
キリンホールディングス<2503>は17日、2006年の世界主要国のビール消費量を発表した。それによると、中国が前年比14．8％増の3499万キロリットルと大きく伸ばし、2448 万キロリットルで2位だった米国との差を広げ4年連続トップを維持。また、ロシアが9．0％増の960万キロリットルに増加し、前年の5位から3位に浮上した。　

△リオ・ティントと三井物産<8031>、豪ケストレル炭鉱を1100億円で拡張
英豪系資源大手リオ・ティントは17日、豪東部クイーンズランド州にあるケストレル炭鉱を9億9100万米ドル（約1120億円）をかけて拡張すると発表した。投資額のうち、リオが権益の80％、残り20％を合弁相手の三井物産が負担する。　

△地元への移住促進で県外25店に窓口＝伊予銀<8385>
伊予銀行は17日、地元の愛媛県などが取り組む移住促進事業を支援するため、四国を除く9都府県の25店舗に「愛媛移住・交流紹介コーナー」を設置したと発表した。同行によると、地銀が県外の店舗網を活用して移住促進情報を提供するのは全国で初めて。　

△ドコモ<9437>、新料金体系の契約数が3週間で100万件突破
NTTドコモは17日、携帯電話端末の値下げ原資だった販売奨励金を基本的に廃止し、端末価格が1万5750円高くなる一方で、月額基本使用料を1680円安くした新料金体系「バリュープラン」の契約数が、先月26日の導入以来、約3週間で100万件を突破したと発表した。冬商戦向けの新機種「905i」シリーズの購入者の9割以上が選択し、奨励金を残す現行料金プランの利用者は1割に満たないという。　

▼志賀原発付近にM7活断層＝03年に判明、公表せず－北陸電力<9505>
北陸電力は17日、志賀原子力発電所（石川県志賀町）付近の海底に、最大でマグニチュード（M）7の地震を起こす活断層があることが2003年時点で分かっていたと発表した。この活断層と能登半島地震との関連は薄いとみられる。同社が02～03年に実施した海底地形の再評価で判明した。志賀原発から約23キロ離れた海域に長さ20．5キロの活断層があるほか、周辺に7本の活断層があるのを確認した。03年5月、評価結果を経済産業省原子力安全・保安院に報告したが、当時の耐震設計審査指針ではいずれの活断層も原発の耐震安全性に影響を与えないため、公表していなかった。
（時事通信）

△シャープ<6753>町？亀山町？堺市が町名変更検討
シャープが液晶パネル新工場を中心とした「２１世紀型コンビナート」を着工した堺臨海部について、堺市が町名変更の準備を進めている。木原敬介市長は「市民参加で考えた町名を世界に発信したい」と期待感を表明しており、公募で寄せられた候補から選定する。同社の液晶テレビ「亀山モデル」で、三重県亀山市が一躍有名になったことから、新ブランドで堺を世界にアピールする絶好の機会とにらむ。液晶パネル工場が着工したのは堺市堺区の堺浜地区（築港八幡町）。昭和３０年代に進出した八幡製鉄所（現新日本製鉄）が、大阪湾を埋め立てた土地だったことが町名の由来といわれる。平成２年春に完成して以降、鉄鋼不況やバブル崩壊の影響で、遊休地のまま利用されることはなかったが、シャープが今年９月に建設地（１２７ヘクタール）を取得。平成２２年春には「第１０世代」と呼ばれる世界最大のガラス基板（３・０５×２・８５メートル）を生産する最新鋭の液晶パネル工場が稼働し、液晶と共通の技術を使う薄膜太陽電池工場も操業開始する。敷地内に集積する部材や装置メーカーなどを合わせると、総資総額が１兆円規模になる「２１世紀型コンビナート」が形成される。町名については、シャープが新工場の建設地に堺市を選んだことを正式発表した直後の８月、木原市長が「市民と工場がともに歩む気持ちを表すのにふさわしいものにしたい」と変更を表明。「築港」「八幡」の地名は他地域にもあることから、独自の地名を検討する考えを示した。シャープはかつて、現在の液晶パネルの主力工場がある亀山市にちなんだ「亀山モデル」が定着していることから、堺市に「亀山」を使用する名称に変更することを打診したことがある。しかし、中世にはすでに国際貿易都市として知られた歴史的なプライドもあって、堺市が難色を示した経緯がある。
企業に由来する町名としては、トヨタ自動車<7203>の愛知県豊田市トヨタ町や、
ダイハツ工業<7262>の大阪府池田市ダイハツ町などが知られている。
堺市は「『亀山モデル』が確立しているなかで、それ以上の名称を堺から発信したい」と強調。新町名を公募など市民参加で考え、それを新工場の名称に使ってもらうことなどをシャープに求めるという。「亀山モデル」に続く二匹目のドジョウをと、堺市は早くも世界的な知名度アップを皮算用している。

△三菱重工<7011>、「きずな」打ち上げ用Ｈ－２Ａ公開
三菱重工業は１７日、名古屋航空宇宙システム製作所飛島工場（愛知県飛島村）で製造した、超高速インターネット衛星「きずな」打ち上げ用のＨ－２Ａロケット１４号機を公開した。ロケットは第１段エンジン（長さ３７ｍ）と第２段エンジン（同１１ｍ）で構成し、総重量は約３５０ｔ。２１日までに種子島宇宙センター（鹿児島県南種子町）へ順次出荷し、来年１月に現地で「きずな」をロケット最上段に積み、２月１５日に打ち上げる。ロケット製造費、打ち上げ費用、衛星製造費などを含めて約５２５億円。「きずな」は宇宙航空開発研究機構（ＪＡＸＡ）と情報通信研究機構が共同で開発。将来の高速・大容量通信の需要に備え、専用のパラボラアンテナで最大毎秒１・２ギガ（１ギガは１０億）バイトの超高速通信の実現を目的につくられた。三菱重工は来年度に打ち上げ予定の１５号機の生産に入っており、年間２～３機のロケットを生産する計画だ。

△カプセル玩具　コーヒー豆から「ガシャポン」　環境にも優しく
バンダイ<7832>は来春、自販機用カプセル玩具「ガシャポン」で、コーヒー豆を包んでいる薄皮（シルバースキン）を原料とするフィギュア「アースカプセル　昆虫採集」を発売する。今年６月に発売した間伐材使用の同シリーズ第１弾が、「第４回エコプロダクツ大賞」の農林水産大臣賞を受賞したことと合わせ、このほど発表した。「アースカプセル　昆虫採集」は、ヘラクレスオオカブトやノコギリクワガタなどを本物そっくりに再現。カプセルと本体に、シルバースキンとポリプロピレンを混ぜたバイオマスチップを使用し成型している。コーヒーの製造過程で取り除かれる部分を有効活用しているうえ、焼却してもダイオキシンの発生が抑えられるなど環境に配慮した。ガシャポンは、同社が１９７７年から発売しており、累計出荷数は２４億５５００万個。全国に４５万台の専用自販機が設置されている。今月１３～１５日に開催された環境展「エコプロダクツ２００７」（東京ビッグサイト）では、昆虫たちのリアルな姿に社会科見学の子どもたちだけでなく、大人たちも手に取って見入っていた。

△りそなＨＤ<8308>会長「野村<8604>グループと提携も」
りそなホールディングス（ＨＤ）の細谷英二会長は産経新聞のインタビューに応じ、証券会社との提携戦略について、「顧客中心に証券業務の提携を考える必要がある。中小企業の顧客のニーズに応えられる野村証券グループとの提携が現実的かもしれない」と述べ、投資銀行業務などで野村証券グループとの提携を検討する考えを示した。金融審議会（首相の諮問機関）が銀行と証券会社の業務隔壁規制を緩和する方向で合意するなど、銀行と証券会社が一体営業しやすい環境が整備されつつある。りそなの前身である大和銀行と野村証券は同根。野村ホールディングスがりそなの発行済み株式の０・６％超を保有し、証券仲介業務で協力するなど関係が深い。ただ、細谷会長は「証券会社は（資産を有効活用する）フローのビジネスで、資本政策面では期待すべき金融機関ではない」と強調。野村との資本提携を現在以上に強化することについては明確に否定した。一方、政府が公的資金の注入に伴い保有した普通株約３０００億円分の売却方法については「市場売却することが基本」との考えを示した。そのうえで「一部、機関投資家が別途、買うという選択肢は排除するべきではない」と述べ、一部株式は相対で金融機関などに売却する意向も示した。

△ハウス食品<2810>もスパイス製品を値上げ
ハウス食品は１７日、香辛料や包装材料を中心とした原包材の価格高騰を理由に、家庭用・業務用スパイスの製品価格を値上げすると発表した。これまで効率的経営やコスト削減に取り組んできたが「企業努力では吸収しきれない状況となった」としている。家庭用の値上げ率は約４～１０％で、対象はコショー、一味・七味唐辛子、特選チューブ製品など２７８品目。業務用の値上げ率は約１０％で、対象はカレーパウダーなど１１品目。いずれも来年３月１０日の出荷分から。
同業ではヱスビー食品<2805>が１１日に香辛料など７８９品目の値上げを発表している。
（産経新聞）