12/17『株価材料』PART Ⅴ

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■株価材料

△元石油会社員…首相、ＵＡＥと民間の署名式に同席
コスモ石油<5007>や大手商社の丸紅<8002>などがアラブ首長国連邦（ＵＡＥ）のアブダビ首長国と行うエネルギー事業に関する契約署名式に、福田康夫首相と来日中のムハンマド・アブダビ皇太子が同席することが１６日分かった。署名式は１７日に首相官邸で行われるが、外交筋によると、官邸で民間の署名式を首相同席で行うのは異例という。ＵＡＥは日本にとって第２位の原油調達国。首相はアブダビとの友好姿勢を強く打ち出し、原油の安定調達を強力にサポートする。福田首相は１７日にムハンマド皇太子と会談し、原油の安定供給について意見交換する。投資環境の整備についても協議し、ＵＡＥとの相互投資を拡大することで経済交流の活性化につなげたい意向だ。一方、アブダビは日本の初等・中等教育に関心を示しており、教育分野での協力拡充についても話し合う。コスモ石油などは、発電などのエネルギー事業をアブダビで行うことで合意している。正式な契約署名式は首脳会談後に官邸で行い、さらに首相自ら署名式に立ち会うことで、ＵＡＥを重視する姿勢を鮮明にする。日本は２００６年度に、ＵＡＥから６２５０万キロリットルの原油を輸入している。全輸入量の２６％を占め、サウジアラビアに次ぐ第２の原油調達先にあたる。また、アブダビには、コスモ石油の子会社のアブダビ石油が１９７３年から商業生産を続ける自主開発油田がある。アブダビ石油が同地域で生産する原油量は０６年実績で日量約２万３８００バレルにのぼるが、１２年に一部が契約期限を迎える。今回の会談では自主開発油田の契約更新を念頭に、アブダビと幅広い分野での協力について話し合う。福田首相は大学卒業後に入社した旧丸善石油（現コスモ石油）で原油調達を担当するなど、中東諸国とも関係が深いとされる。１７日は高村正彦外相や甘利明経済産業相らが出席し、日・ＵＡＥ合同経済委員会の第１回会合を開きビジネス環境の整備やエネルギー分野について協議。また、ＵＡＥとの外相会談なども行う。
（産経新聞）

△小田急<9007>－中小企業庁地域支援プロジェクトに百貨店売り場提供

■元東急建設<1720>社長の五島哲さん、岐阜のホテルで病死
１６日午前１１時３０分ごろ、岐阜市長良福光のホテルの客室で、日本実業団陸上競技連合会長で、元東急建設社長の五島哲さん（５９）（東京都世田谷区上野毛）が死亡しているのを知人男性らが発見した。病死とみられる。岐阜県警岐阜北署などの調べによると、五島さんは１６日に岐阜市で開催された「第２７回全日本実業団対抗女子駅伝」のため宿泊していた。五島さんは、東急グループの総帥で日本商工会議所会頭などを務めた五島昇氏の長男。
東京急行電鉄<9005>の取締役を務めている。
（読売新聞）

□ＪＴ<2914>－偽装タバコ対策、ＥＵ支援に450億円拠出

■携帯販売「ドコモ<9437>を優遇」　総務省、ＮＴＴ<9432>東西を指導へ
ＮＴＴ東日本、西日本の１００％子会社がＮＴＴドコモの携帯電話を販売していることが、「市場支配力」を使った特定企業の不当な優遇にあたるおそれがあるとして、総務省は電気通信事業法に基づいて改善と報告を求める行政指導をする方針を明らかにした。ＮＴＴ東西は「（規制を受けない）子会社の判断で販売しており問題はない」と反論している。ほかにも、（１）ＮＴＴ東西と子会社が光回線の契約時に、グループ企業のネット接続サービスとのセット契約を促している（２）東西の役員や幹部が役員を兼務している子会社が、規制逃れに使われている（３）他事業者が東西の設備を使う時に提供した情報を自社の営業に利用している、との情報が総務省に寄せられており、計４点について０８年１月にも行政指導する。電気通信事業法は、固定電話と光回線でシェアの高いＮＴＴ東西に対し、特定事業者への不当に優先的な扱いや、設備提供で得た情報の他業務への利用を禁じている。この規制は子会社には直接適用されないが、ほとんどの地域別営業子会社の社長はＮＴＴ東西の支店長が兼務しており、総務省は、子会社も一体経営されている可能性があると判断した。総務省はまた、ＮＴＴグループ内の顧客情報の共有、ＮＴＴファイナンスの発行カードを使った場合の電話代割引など９点について、「直ちに排他性があるとは言えないが注視する」として、今後問題となる可能性を指摘している。ＮＴＴ側は「適切な措置をとっており、競争を損なうことはない」と反発している。
（朝日新聞）

△パソコン会議用の携帯マイク　ヤマハ<7951>
ヤマハは、2007年12月上旬、パソコンを使った会議に便利な携帯型のマイクスピーカー「PJP-25UR」を発売した。ブロードバンドの普及にともない企業の拠点間を結ぶコミュニケーションツールとしてPCベースのWeb会議システムを導入する会社が増えており、こうした需要を見込んでいる。B5ノートパソコンにすっぽり隠れる三角形の小型ボディに、12個のアレイマイクと2つのスピーカー、および適応型エコーキャンセラーを搭載した、高音質USBマイクスピーカー。PCとの接続は、USBケーブル1本だけでシンプルに行えるという。商談やインタビューの議事録記録用マイクとしても利用できる。色はブラックのみ。価格は、6万3000円。

□地下鉄内で携帯「圏外」対策　キャリアの対応はバラバラ
地下鉄の車内でケータイで話をしてはいけない。これは半ば「常識」として定着しつつあるようだ。だが、優先席以外でメールを送信したり、ネットサーフィンすることは容認されているケースも多い。利用者側からすれば、駅と駅の間の「圏外」をなくし、出来るだけ便利にケータイを使えるようにして欲しい、というのが正直なところだ。ところが、各携帯電話事業者の取り組みを聞いてみると三者三様で、鉄道事業者側の対応も「車内では電源オフ」含めバラバラなのだ。全国の地下鉄の多くが、携帯電話がペースメーカー影響することを懸念する声を踏まえて「優先席では電源を切って欲しいが、それ以外はマナーモードにして通話は控える」というルールを掲げている。地下鉄のみならず、03年9月には首都圏の17鉄道事業者、04年2月には、関西地区の20事業者がこの統一ルールを掲げている。これらの事業者では、事実上「メールとネットサーフィンは容認」となっており、利用者からすれば、駅の間のトンネル区間で「圏外」になってしまうのは不便だ。そこで、各社に、今後トンネル内が「圏内」になる可能性があるのか聞いてみた。
まず、NTTドコモ<9437>からは、「現在検討中です。やるつもりはあります。関係機関と交渉中です」と、比較的前向きな回答が帰ってきた。
ソフトバンク<9984>モバイルでは「一概には言えないのですが、お客様の要望を見ながら、継続的な案件として、トンネルを含めて地下での対策について考えています」と、前向きなのかどうかさえも分からない回答だった。
逆に否定的なのはauブランドのKDDI<9433>で、「非常にデリケートな問題。地下鉄では改札(コンコース)まではサービスエリアとして想定していますが、ホームで使えるということは想定していません。今のところ、トンネル内にアンテナを建てる、といった計画はありません」と車内でケータイを使う上でのルールとの整合性を気にしている様子だった。
また、PHS最大手のウィルコムでは、「『いつまでに』ということは分かりませんが、検討はしています。(トンネル内での)回線スペースなど、物理的な問題をどう解決するかが、今後の課題です」と話している。このように、携帯電話事業者を見てみただけでも、方針はばらばらなのだが、「メールは容認」という鉄道事業者のルールも、決して「全国統一」という訳ではないのだ。例えば札幌、仙台、名古屋の地下鉄では「車内では電源をお切りください」との方針を打ち出している。いわば「メールもNG」とのスタンスだ。また、横浜市営地下鉄では03年12月から、特定の優先席を定めない「全席優先席」を掲げており、やはり「車内では電源オフ」を求めている。このように、各社がまとまっていない状況なのだが、地下区間でもケータイが通じる路線もある。地下鉄ではないが、学園都市として知られる茨城県つくば市と東京・秋葉原を結ぶ「つくばエクスプレス」だ。05年に開業したばかりの同路線は、都市部では地下トンネル区間が多いが、トンネル内でも携帯電話(PHS をのぞく)が「圏内」なのだ。同路線を運営する「首都圏新都市鉄道」によると、「トンネル内には、100メートルおきにアンテナを設置してあります」とのことだ。
（J-CASTニュース）

△横浜ゴム<5101> DNA Eaerh-1…転がり抵抗21％減
横浜ゴムは13日、エコタイヤの新製品『DNA Eaerh-1』（アースワン）の記者発表会を実施した。DNA Eaerh-1は、今年7月から発売を開始した「DNA」シリーズのフラッグシップである『DNA dB super E-spec』に次ぐ省燃費性能を実現したタイヤだ。発売サイズは「155/65R13 73H」から「275/30R20 97W」まで幅広く70種類が用意され、08年2月1日に44サイズ、同年4月1日に26サイズが発売される。リム径は20 - 13インチ、扁平率は30 - 65、SSはH、V、W。目標販売数は、年間100万本としている。使用されている新開発の「Eaerh-1専用ナノパワーゴム」は、発熱の少ない天然ゴムの比率を高めた上に、オレンジオイルを配合してしなやかさを実現。 DNA dB super E-specで培われた技術を採り入れ、DNA Eaerh-1専用にチューニングした新コンパウンドを開発。転がり抵抗で同社のエコタイヤDNAシリーズ中最高レベルの抵抗低減を実現し、同社従来製品の『DNA ECOS』比で21％の低減を達成した。発表会で、代表取締役社長の南雲忠信氏は、「今後も環境問題に力を入れ、設立100周年となる2017年には、商品ラインナップのすべてを環境貢献製品とする」とコメントした。価格はオープンプライス。
（レスポンス）

△日産自動車<7201>、「カレスト座間」を再開発
日産自動車は自動車販売施設「カレスト座間」（神奈川県座間市）を再開発する方針を固めた。新車需要の低迷で業績が悪化しているためで、複合施設のテナントとして入居する案などが浮上している。カレスト座間は旧座間工場跡地の一部を利用し、東京ドームのグラウンド面積の約９個分の広さを持つ。神奈川県内ではトヨタ自動車が、複数の自動車販売店を集めた“オートモール”を開業するなど競争が激化。０９年に本社を横浜市に移す日産も対抗していくことにした。現在、カレスト座間と「カレスト幕張」（千葉県習志野市）の運営は、日産子会社の日産カレストが行っている。若者の車離れやレジャーの多様化などで新車販売が落ち込み、両拠点ともに最終損益は赤字に転落。集客力も低下しており、単独で大型店舗を維持するのが困難になっていた。「２拠点セットでテコ入れ策を検討する」（関係者）計画で、日産カレストを解散または、運営権を譲渡する可能性があるという。カレスト座間は９９年に開業。総面積約１２万平方メートルで、新車１００台をそろえ、中古車展示や用品販売のコーナー、試乗コースなどがある。またカレスト幕張は０３年に開業。土地を賃借しており、総面積は６万１０００平方メートル。いずれも大規模な再開発案件として注目されるとともに、新車需要が低迷する中での販売店経営の難しさを浮き彫りにした格好だ。現時点で不動産開発業者などとの「話し合いはしていない」（同）。神奈川県にはトヨタが大型商業複合施設「トレッサ横浜」（横浜市港北区）を開業したばかり。トレッサ横浜にはトヨタ系各販売チャンネル５店舗とダイハツ工業系１店舗が出店し、「楽しみながらクルマを見ていただける」（渡辺捷昭トヨタ社長）と相乗効果を見込んでいる。一方、日産の神奈川県での自動車販売シェアは約２０％でトヨタに次ぐ２位。カレスト座間の再建などで、シェア奪取を目指す。

△宮崎沖電気<6703>、携帯電話向けシリコン膜集積回路を増産
宮崎沖電気は、シリコン・オン・サファイア（ＳＯＳ、用語参照）の生産を拡大する。０７年春の本格生産開始以降、携帯電話に搭載するスイッチ向けなどの需要が好調に推移しているのに対応する。現在、６インチウエハーで月産約２５００枚を０８年度中に約２倍に引き上げる。０７年１０月以降、月産量は「０７年度上期（４―９月）と比較すると約４倍の規模」（小川社長）で推移している。「投資額や生産規模は需要動向や自社の半導体事業全体のバランスに応じて検討する」（同）としており、具体的な投資額は明らかにしていない。しかし今後も堅調な需要が見込めるため、０８年度中にも生産量を倍増する。同社は液晶表示装置（ＬＣＤ）ドライバーやパワー半導体などを主力とする。ＳＯＳは競合する国内メーカーがほとんどないこともあり、「透過性を生かしたアプリケーションなど、特徴ある自社製品として伸ばしていきたい」（同）としている。ＯＫＩ（沖電気工業）は０３年に米ペレグリン（サンディエゴ市）とＳＯＳ技術を用いた半導体の設計、製造、販売に関する提携を結んだ。６インチウエハーの主力工場である宮崎沖電気がＳＯＳの生産拠点となっている。

△サンケン電気<6707>が実装面積２５％削減のＤＣコンバーター用ＩＣ
サンケン電気は電圧を下げるＤＣ（直流）・ＤＣコンバーター用モジュールＩＣ「ＭＰＭシリーズ」２種類のサンプル出荷を始めた。従来外付けしていた部品を１パッケージ化したことで実装面積を約２５％、部品点数を約５０％それぞれ削減した。サンプル価格は１５７５円、２６２５円。量産は０８年度第２四半期に月５万個で始め、０８年末に同３０万個を見込む。自社開発した出力電圧を一定に保つレギュレータＩＣとモールドパッケージを採用。制御回路や金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ（ＭＯＳＦＥＴ）に加え、従来外付けしていたフライホイールダイオードとチョークコイル、コンデンサーを内蔵した。回路設計や部品評価などの設計工数の低減や、部品調達作業の省力化につながる。低ノイズ化も実現した。

△凸版印刷<7911>、潜像絵柄埋め込みの偽造防止技術開発
凸版印刷はエンボス加工した絵柄の中に文字や簡単な絵を潜像として埋め込む偽造防止技術を開発した。フィルターをかざさなければ潜像は見えないため、偽造防止策を施してあることが分からない。商品券や有価証券のほか、宝石や貴金属の鑑定書などに利用を見込む。１７日から販売する。価格は原版と実用版の製作費用として５５万円から。２０１０年度までの累計で２億―３億円、２０社相当の売り上げを目指す。同社の従来技術では用紙の角度を変えれば潜像が見えるため、絵柄そのものを偽造される可能性があった。また、これまではアルミ蒸着紙にしか埋め込めなかったが、一般的な上質紙にも対応して利用の幅を広げた。絵柄の中にさらに文字や絵を埋め込むため意匠性が高く、高級品の偽造防止に適している。

△ブラザー工業<6448>、豪州でＯＡ消耗品販社に勝訴
ブラザー工業は、　豪州のＯＡ機器消耗品販売会社ダイナミックサプライズ（クイーンズランド州）がブラザー製交換用ＯＥＭ（相手先ブランド）プリンタードラムを不適切な仕様で純正と偽り現地で販売したとして豪州連邦裁判所に提訴していた問題で、ブラザー工業の勝訴が確定した。ダイナミックは販売が差し止められ、賠償金を支払う。賠償額はブラザー工業が今後決定し、請求する。

△キヤノン<7751>、フッ化アルゴン露光装置のシェア３割目指す
キヤノンは半導体製造装置事業を強化する。露光装置の光源にフッ化アルゴン（ＡｒＦ）を採用した新型２機種を開発。ＡｒＦ液浸スキャナーを複数台出荷したのを機にサービス人員の増員も検討する。今後、回路線幅３２ナノメートルプロセスを採用した次世代半導体の量産用に生産性を高めた機種も開発する。２０１０年までに液浸とドライを合わせたＡｒＦスキャナーの市場シェアで３０％獲得を目指す。開発したＡｒＦスキャナーは液浸技術を用いた「ＦＰＡ―７０００ＡＳ７」とドライ（通常）技術の「ＦＰＡ―７０００ＡＳ５」の２機種。ＡｒＦ液浸は投影レンズとウエハー間に純水を満たしてＮＡ（開口数）を１・３５に高めたもので、チップ上の回路線幅４５ナノメートル以降の先端半導体製造に用いる。ＡｒＦドライは同６５ナノメートル品の量産用となる。２０１０年ごろの実用化が見込まれる回路線幅３２ナノメートルの次世代半導体製造は一般に、露光を２回実施するダブルパターニング法が有力視されている。同法は露光を２回実施する分だけ時間がかかる。このため、高速化した中央演算処理装置（ＣＰＵ）やバージョンアップしたソフトウエアを搭載して一時間当たりのウエハー生産枚数を表すスループットを向上したダブルパターニング対応機を開発し市場投入する。

△三菱商事<8058>、エジプトで地下鉄車両４８両を受注
三菱商事は、エジプトの地下鉄建設公団から、カイロ地下鉄３号線向けに車両（イメージ）４８両を受注した。受注額は約８０億円。
製造は近畿車輛<7122>と東芝<6502>が担当。地下鉄の路線自体は市内とカイロ空港とを結ぶ全長３４キロメートルの新線で、５期にわたって建設される。今回の受注車両は２０１１年１０月開業予定の第１期約４キロメートル区間に納入予定。

△川崎重工業<7012>、インド向け天然ガス圧送設備を受注
川崎重工業は、インド総合重機大手ラーセン・トウブロ（Ｌ＆Ｔ）から、天然ガス圧送設備（コンプレッションモジュール）の機器とエンジニアリング業務を受注した。受注額は未公表。０８年秋に引き渡す。受注したのはインド・ムンバイ沖の洋上施設に設置されるガスタービン駆動圧縮機設備１基とエンジニアリング業務。海上で昇圧した天然ガスを海底パイプラインで陸地に圧送する。

△日本精工<6471>、工作機械用軸受新製品を投入－５軸加工機の旋回軸用
日本精工は５軸工作機械の旋回軸用軸受を発売する。現在主流のクロスローラー軸受に比べ精度や低摩擦性などで優れる玉軸受を完成、０８年４月から受注を開始する。日本精工は工作機械の主軸用軸受で国内シェア約５割とトップ。ただし工具やテーブル角度を変えるための旋回軸の軸受はほとんど手がけていない。新しい軸受は２０１０年度に５億円の売り上げを目指す。完成した「ロバストスリム」は、５軸加工機のテーブルや工具保持部にある旋回軸が対象。高精度のボールを採用し、軸の振れのバラつきを０・５マイクロメートル（マイクロは１００万分の１）以内に抑えた。クロスローラー軸受と比べて精度は約３倍に向上した。価格は９万円前後から。

△今仙電機製作所<7266>、広島支店を広島工場に移設
今仙電機製作所は０９年３月までに、広島支店（広島市安芸区）を広島工場（広島県東広島市）に移設し、自動車用モーターやランプ、ワイパーなどを制御する電子ユニットの開発体制を強化する。支店に駐在する電子ユニットの開発・営業スタッフを工場駐在とし、製造現場と共同で設計、開発できる環境を整える。これに伴い現在２０人の開発スタッフを１０人程度増やす方針。広島支店の移設にあたり、１億円を投じて広島工場敷地内に設計棟を建設する。今仙は電子ユニットをシートアジャスターに続く第２の柱事業と位置づけている。今後も盗難防止装置向けなどで電子ユニットの需要増が見込めるため、先行投資して事業拡大に備える。

△カーメイト<7297>、バイク用運搬架台事業が北米で攻勢
カーメイトは、北米の運搬架台（キャリア）事業で０９年３月期に、前年度見込み比２倍の２００万ドルの売り上げを目指す。開発中の２輪車用キャリアを米国市販市場に投入するほか、自動車メーカー向けのＯＥＭ（相手先ブランド）の採用拡大を目指す。キャリアは市場が小規模で、新規参入が少ないという。国内市販市場が低迷するなか、潜在顧客が見込める米国で攻勢をかける。すでにバイク用キャリアは開発を済ませており、来年内に市場投入する。今後も、重点市場の米国に新製品を投入していく方針で「倍々の成長を目指す」（村田隆昭社長）。市販製品の投入と同時に、取り扱う専門店や量販店の販路開拓も急ぐ。同社は、キャリア販売額の国内シェア５０％程度を握る。一方で、国内市場自体が縮小傾向にあり、海外への販路拡大をにらむ。

△西芝電機<6591>、舶用発電機の生産増強。
西芝電機は主力の舶用発電機と電動機の生産設備を増強する。２０１２年までの旺盛な新造船需要に対応するもので、過去最高の１７億円を投入して中型発電機の生産能力を５０％拡大する。機械加工から試験設備まで全工程を見直す計画。０８年度下半期中に一連の増強を完了、０９年度から月産１８０台（現在は１３０台）体制を実現する。

△三菱化学（三菱ケミカルＨＤ<4188>）、有機ＥＬパネル製造開始へ
三菱化学は２０１０年にも有機ＥＬ（エレクトロ・ルミネッセンス）のパネル製造に乗り出す。これまでＥＬの中核材料である発光材料を開発してきたが、パネル製造まで行う方が事業拡大に有利と判断した。大手化学メーカーのパネル事業参入で、有機ＥＬディスプレーの開発競争が一層熱を帯びそうだ。有機ＥＬは電気を流すと光る有機化合物を指す。自発光のため、液晶表示装置（ＬＣＤ）などと比べより薄型化、省電力化を追求でき「次世代薄型ディスプレーの本命」と期待されている。だが既存のプラズマディスプレーやＬＣＤに比べ、化学メーカーが得意とするフィルムなどの部材の使用量が少ないとされる。そのため有機ＥＬで業容を拡大するには「パネルまでやる必要がある」（小林喜光社長）と判断した。また最終製品に近い分野まで手掛けることで、ディスプレー市場における存在感を高める狙いもあるとみられる。

△宇部興産<4208>、宇部ケミカル工場でＰＵＤ量産
宇部興産は、０９年度の稼働を目指し検討を進める水系ポリウレタン・ディスパージョン（ＰＵＤ）の量産工場を宇部ケミカル工場（山口県宇部市）内に設置することを明らかにした。投資額は数億円の見込み。同社は１０月、ＰＵＤ事業で実績のある英国ＩＣＬ社と技術ライセンス契約を結び、同事業の本格展開に乗り出した。当面の製品供給はＩＣＬへの委託生産と国内のパイロット設備で対応するが、事業拡大に備え、自社で年産２０００トン規模の量産設備を立ち上げる方針を示していた。宇部ケミカル工場は、ＰＵＤの原料となる炭酸ジメチルと１・６ヘキサンジオールを生産していることに加え、パイロット設備を置くことから製造ノウハウの展開などでも、他拠点に比べ利点があると見られる。

△日本山村硝子<5210>、０９年春に関西、東京２本社制に
日本山村硝子は０９年春に本社を兵庫県西宮市から同尼崎市に移転するのを機に、関西本社（仮称）、東京本社の２本社制を敷く。旧尼崎工場内遊休地に約１０億円を投じて関西本社を建設、０９年春に完成する。関西本社はプラズマ・ディスプレー・パネル（ＰＤＰ）用粉末ガラス製造のニューガラス事業がある旧尼崎工場内に、延べ床面積約５０００平方メートルの本社ビルを建設する。現本社機能とテクニカルセンター、子会社の山村倉庫本社を移転する。同社は現在の東京営業所（東京都新宿区）を東京本社とし、関西本社と２本社制にする。東京本社には現本社の企画やＩＲ、広報部門などを移す計画。現本社跡地の活用法は今後、検討する。

△ツムラ<4540>、原料生薬のトレーサビリティーを強化
ツムラは、漢方製剤のもととなる原料生薬のトレーサビリティーを強化する。従来の産地から最終製品までの管理を、生産者や農地、種まき時期から堆肥、使用農薬などの栽培履歴までさかのぼる。情報管理システム「漢方ＣＰＦＲ」にトレーサビリティーの機能を追加。投資金額は１億数千万円。順次、基本データの入力を進め、２０１０年の完成を目指す。トレーサビリティーの強化により、原料生薬の安定供給体制と品質、安全性を確保する。

△日本板硝子<5202>、１月から建築用板ガラスを値上げ
日本板硝子は、０８年１月１５日出荷分から建築用板ガラスを値上げする。板ガラス、鏡製品を１５―２０％、複層ガラス、強化ガラス、合わせガラス、真空ガラスを１０―１５％それぞれ引き上げる。建築用板ガラスの値上げは０６年６月以来。これまで製造拠点の統廃合による固定費の削減や一般管理費の削減などに取り組んできたが、重油やソーダ灰など原燃料価格高騰に対応しきれないと判断した。
（日刊工業新聞）

△アルファホールディングス<6633>　配当利回り５．１９％
今年７月に上場したアルファホールディングスは、金型の設計を行うコンピュータエンジニアリング、金型の加工ソフトを製作するグラフィックプロダクツ２社の純粋持株会社である。株価は７月３日の４６８円から急激に下げ、９月の安値２５０円からいったん切り返した後下落に転じ、１１月２２日に利益面での下方修正を発表したことにより、同日最安値２２５円の底値確認から再び反発局面にある。コンピュータエンジニアリング、グラフィックプロダクツともに２７年の社歴を持つ企業であることから、金型業界での信頼も厚く、自動車から携帯電話まで、金型メーカー約３０００社と取引がある。今期は統合費用が嵩んだことにより、最終利益は赤字が見込まれているが、一時的なものであり、来期以降は黒字化が予想される。しかも、記念配も含め１５円配当であることから、投資魅力十分。１４日の終値２８９円で弾く配当利回りは、５．１９％。
（証券日刊新聞）