11/9 朝の『株価材料』PART Ⅲ

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■株価材料

△東京ガス<9531>、大型ＬＮＧ船建造・川崎造船と契約
東京ガスは、大型の液化天然ガス（ＬＮＧ）船を建造する契約を川崎<7012>造船と結んだ。日本郵船と共同保有しオーストラリアやロシアなどからのＬＮＧ輸送を拡大する。2011年に完成予定。積載容量は17万5000立方メートルでアジア最大という。東ガス子会社の東京エルエヌジータンカー（東京・港）が 10％、日本郵船<9101>が90％の割合で資産を保有。建造費は200億―300億円で資産保有割合に応じて投資を分担する。東ガスのＬＮＧ船は8隻目。

△三井物産<8031>、本社内に保育所開設へ
三井物産は8日、東京・大手町の本社1階に来年4月、保育所を開設すると発表した。保育対象は社員の0歳から5歳までの子供。総合商社が企業内保育所を設けるのは初めてで、社員の仕事と育児の両立を支援する。面積は約100平方メートル、定員15人で、保育料は東京都公立保育園の保育料と同程度にする。企業内保育所は日本郵船や資生堂なども設けている。

△東京都心のオフィス賃料、10月は1.09％上昇
オフィス仲介大手の三鬼商事（東京・中央）が8日まとめた10月末の東京都心5区（千代田、中央、港、新宿、渋谷）のオフィス平均募集賃料は3.3平方メートル当たり2万1391円と、前月末比230円（1.09％）上がった。需要好調で大型新築ビルを中心に高い賃料を提示する所有者が多い。賃料上昇は 2005年9月から続いている。

△三井化学<4183>、インドで自動車用樹脂材料の生産会社設立
三井化学は8日、自動車のバンパーや内装に使う樹脂材料の生産会社をインド・ラジャスタン州に設立したと発表した。年産1万5000トンの新工場を2009年4月に稼働する。トヨタ自動車など日系自動車メーカーがインドで生産体制を強化しているのに対応する。生産するのは汎用樹脂ポリプロピレンに添加剤を混ぜて機能を高めたコンパウンド（成型前材料）。三井化学グループの同樹脂材料の海外生産拠点は北米（3拠点）、中国、タイに次いで6拠点目で、日本を含めた総生産能力は世界2位の年65万トンになる。

△フリービット<3843>、株式分割を改めて実施・改善報告書も提出
インターネットサービス支援のフリービットは8日、11月30日の株主を対象に1株を3株に分割すると発表した。さらに管理担当の社員を増やして業務を二重チェックすることなどを盛り込んだ改善報告書を東京証券取引所に提出した。同社は計画していた株式分割を公告手続きの不備によりいったん中止すると、先月26日に発表していた。

□ＵＥＸ<9888>、９月中間経常益最高に
ステンレス鋼商社のＵＥＸが8日発表した2007年9月中間期の連結決算は、経常利益が前年同期比2.6倍の33億円と中間期として過去最高だった。ニッケル価格の高騰でステンレス鋼の仕入れ価格は上昇したが、プラントメーカーなどの設備投資が活発で販売価格への転嫁が順調に進んだ。売上高は36％増の375億円。化学・製紙会社や食品メーカーなどが設備投資を増やしたのに伴い、腐食に強いステンレス鋼の需要が伸びた。08年3月期通期は売上高が前期比21％増の760億円、経常利益が25％増の58億円と、従来予想を変えなかった。ステンレス鋼の堅調な需要を見込む。

△長期株主に優待手厚く・自社製品やギフト券配布、29社に
株式を長期保有する株主への優待を手厚くする動きが上場企業に出ている。ビックカメラ<3048>やＮＥＣリース<8793>など8社が今年、長期保有を優遇する株主優待制度を導入、長期株主を優遇する社数は累計で29社に増えた。株主を平等に扱うという会社法の原則に反するとの指摘もあるが、買収防衛の一環で個人の安定株主を増やす狙いなどから今後もこうした動きが広がるとみられる。株主優待制度を持つ企業の3割が、長期株主優遇を検討しているという専門会社のアンケートもある。株主優待制度は配当とは別に、自社の製品やサービス、ギフト券などを株主に贈呈する制度。配当金額は保有期間によって差を付けることができないため、安定株主を優遇したい企業は、優待制度を活用している。

△東京海上日動（ミレアＨＤ<8766>）と東大、地球温暖化の共同研究拡充
東京海上日動火災保険と東京大学は8日、地球温暖化についての共同研究を拡充すると発表した。東京海上日動グループのシンクタンクである東京海上研究所が新たに研究に参加するほか、東大に対して2007年度からの5年間に計5000万円を助成する。同日会見した東京海上日動の隅修三社長は「温暖化問題は人類共通の最大のリスク。研究成果を保険事業に還元するとともに社会に発信したい」などと語った。東京海上日動と東大は05年から伊藤忠商事、ＮＴＴと産学連携の気候変動に関する研究を進めてきた。

△オリックス<8591>、台湾中堅銀行の株式７％取得
オリックスは8日、東京と香港に拠点を持つ独立系企業買収ファンドのロングリーチグループと共同で、台湾の中堅銀行である安泰商業銀行の株式を2社の合計で51％分取得すると発表した。出資比率はロングリーチ側が約44％で、オリックスは約110億円を投じて約7％分を取得する。投資目的は純投資で、ロングリーチと共同で企業価値を高めた後、同業他社への売却などで売却益を狙う。

▼住友大阪<5232>の中間、連結営業益20％減――国内セメント販売量減で
住友大阪セメントが８日発表した2007年９月中間期の連結決算は、営業利益が前年同期比20％減の55億円だった。６月施行の改正建築基準法などの影響でセメントの国内需要が減ったうえ、補修材料コスト高などで建材事業が苦戦した。中間配は前年同期と同じ2.5円とする。期末に創立100周年の記念配１円を実施する方針で、期末普通配2.5円を含めて年間配当は６円（前期比１円増配）とする方針。中間期の売上高は１％減の948億円だった。セメントは販売価格見直しなどを進めたが、国内販売数量の減少を補えなかった。石灰石などを扱う鉱産品部門では採掘コストがかさんだ。受取配当金などが増えたが、経常利益は53億円と13％減少。有価証券売却益５億2200万円などを特別利益に計上し、純利益は４％減の22億円を確保した。08年３月期通期の連結業績は、売上高が前期比１％増の2010億円（従来予想は2040億円）、営業利益は11％減の140億円（同145億円）をそれぞれ予想。経常利益は８％減の128億円、純利益は横ばいの60億円の見通しで、従来予想を据え置いた。
（NIKKEI NET）

△シスロケ<2480>が2万株上限に自己株取得へ、発行済株式総数の0.56％
システム・ロケーションは８日、発行済み株式総数の０．５６％に当たる２万株・取得総額４０００万円を上限に自己株を取得すると発表した。取得期間は１１月９日から２００８年５月３１日まで。

▼キリンＨＤ<2503>を格下げ方向でレーティングモニターに指定＝Ｒ＆Ｉ
格付投資情報センター（Ｒ＆Ｉ）は、キリンホールディングスの発行体格付けを格下げ方向でレーティング・モニターに指定した。

■新生銀<8303>とあおぞら銀<8304>、長プラを年2.20％に引き下げ
新生銀行とあおぞら銀行は、長期プライムレートを現行の年２．４５％から０．２５％ポイント引き下げて２．２０％にすると発表した。１１月９日から適用する。

△ゲームオン<3812>、韓国のＮｅｏｗｉｚなどと資本提携
ゲームオンは８日、韓国のＮｅｏｗｉｚおよび韓国のゲームホールディングスと資本提携契約を締結したと発表した。２社がゲームオン株に対し、１株２０万円でＴＯＢ（株式公開買い付け）を実施する。公開買い付け期間は、１１月９日から１２月１０までの２１営業日。また、ゲームオンは２社を割当先に第三者割当増資を行うことを決定した。普通株式２万株を発行し、調達資金は２７億８０００万円。オンラインゲーム事業会社や優良な技術を持った企業、オリジナルタイトルを開発するためのゲーム開発スタジオなどへの投資に２０億円、残りをオンラインゲーム周辺ビジネスなど同社と新規事業を検討できる企業などへの投資に充当する予定だという。今回の提携で、さらなる優良タイトルの拡充およびオンラインゲーム周辺ビジネスの拡大が図れると同社では説明している。具体的には今後、運営タイトルの安定的確保、オンラインゲームコンテンツをベースとした新規事業展開、タイトルおよび事業のグローバル展開の事業戦略について検討していく。

△バンナムＨＤ<7832>、子会社2社をＴＯＢで完全子会社化
バンダイナムコホールディングスは８日、バンダイビジュアル<4325>およびバンダイネットワークス<3725>をＴＯＢ（株式公開買い付け）すると発表した。バンダイナムコは、この２社についてＴＯＢを実施しすべての株式を買い取ることにより完全子会社化を計画している。
バンダイナムコによると、ＴＯＢ価格はバンダイビジュアルが１株につき２８万７０００円、バンダイネットワークスが１株につき６万０３００円としている。

△山武<6845>、金門製作所<7724>の完全子会社化を決議
山武は８日、金門製作所を株式交換により完全子会社化することを決議したと発表した。効力発行日は２００８年４月１日。株式交換にあたっては金門製作所株１株に対して山武株を０．０４５株を割り当てる。完全子会社化に伴い、金門製作所株は２００８年３月２６日に上場廃止となる予定。山武は２００７年３月３１日現在、金門製作所の総株主議決権の４３．３４％を保有している経緯があり、株式交換によって両社グループの収益力と企業価値の向上が期待できるとしている。

■プロミス<8574>、貸出上限金利を12月19日以降17.8％に引き下げ
プロミスは８日、１２月１９日以降、消費者向け無担保ローンを新規に契約する顧客に対する貸出上限金利を１７．８％に引き下げると発表した。実質年率１３．５％─２５．５５％の現行金利を７．９％─１７．８％に引き下げる。新規顧客のほか、現在利用中の顧客で同社の基準により契約可能な顧客も対象となる。

△スティールが日本株の買い増し継続、日清食<2897>・丸一管<5463>・ノーリツ<5943>など
米系投資ファンドのスティール・パートナーズが日本株の買い増しを続けていることが分かった。大量保有報告書によると、９月から１０月末にかけて、日清食品、ノーリツ、丸一鋼管株の出資比率を引き上げた。
一方で、日阪製作所<6247>の株式は一部を売却した。６日提出の大量保有報告では、日清食品株の出資比率が発行済み株式数の１８．９９％（共同保有分含む）に上がった。直近の比率は１７．９７％だったが、９月から１０月３１日にかけて１０回以上にわたって市場で取得した。また５日提出の大量保有報告によると、ノーリツ株を従来の比率の１７．５９％から１８．６０％まで買い増した。さらに、丸一鋼管の出資比率を従来までの１４．２５％から１５．２６％（共同保有者分含む）に引き上げた。いずれも、９月から１０月３０日まで小刻みに市場で取得した。一方で１０月３１日の大量保有報告では、日阪製作所の比率を７．６４％に引き下げた。１月１１日提出の大量保有報告では９．７３％を保有していたが、８月から１０月にかけて市場で売却した。

▼みずほ<8411>コーポレート銀が長プラを年2.20％に引き下げ
みずほコーポレート銀行は、長期プライムレートを現行の年２．４５％から０．２５％ポイント引き下げて２．２０％にすると発表した。１１月９日から適用する。長プラは、同社の５年物国内普通社債（ＳＢ）流通利回りなどを基準に算定している。
（ロイター）

▼カプコン<9697>：ソフト販売好調も純利益16％減－為替差損など響く
ゲームソフトメーカー大手のカプコンが８日発表した９月中間期の連結決算によると、純利益は前年同期比16％減の16億円だった。主力事業のゲーム販売は引き続き好調に推移したが、為替差損が響いたほか、過年度役員退職慰労引当金の繰り入れで特別損失を計上したことなどで純利益は前年同期と比べて減益となった。売上高は同6.6％増の311億円、営業利益は同0.5％増の30億6000万円。経常利益は、為替差益を計上した前期から一転して今期は為替差損を計上したことが影響し、同10％減の34億円となった。主力のゲームソフト事業では欧米を中心に「バイオハザード４ Ｗｉｉ　ｅｄｉｔｏｎ」が大ヒットとなったほか、「モンスターハンターポータブル２ｎｄ」、法廷ゲームの「逆転裁判４」なども販売が好調だった。さらに、携帯電話向けコンテンツ開発・配信などのコンテンツエキスパンション事業の売上高が拡大し、全体の増収に貢献した。パチスロ機向け液晶表示基板の「デビル メイ クライ ３」が順調だったほか、携帯電話向けゲーム配信事業も堅調だった。好調だったコンテンツエキスパンション事業の営業利益が大幅拡大したが、業務用ゲーム機器販売事業が不振で赤字に陥ったことから、全体では微増益にとどまった。
同社は2008年３月期の連結業績予想は据え置いた。純利益は前期比5.9％増の62億円、売上高は同4.6％増の780億円、営業利益は同4.1％増の100億円、経常利益は同3.8％増の110億円をそれぞれ予想している。

▼ＤＯＷＡ<5714>：７月に引き上げた通期純利益を下方修正－亜鉛相場急落で
非鉄大手ＤＯＷＡホールディングスは８日、 2008年３月期の連結純利益を従来予想の260億円から40億円（15.4％）引き下げ 220億円になるとの見通しを発表した。銅市況の高騰を背景に７月に200 億円から 260億円に引き上げたが、その後の亜鉛相場の急落により一転下方修正した。前期比では16.5％の減益となる見込み。連結売上高は4600億円から4400億円、営業利益は510億円から460億円にそれぞれ引き下げた。上期平均トン当たり3445ドルで推移した亜鉛価格が下期は 2593ドルに落ちるとみているため。ロンドン金属取引所（ＬＭＥ）の亜鉛相場は５月に4000ドル台にあったが直近は2710ドルまで下げており、投機資金などの引き上げで当面下げ基調となるとみている。同時発表した中間期の連結純利益は前年同期比13％減の121億円となった。市況高騰で銅や白金族などの製錬事業の収益が伸びたが、地熱発電事業の譲渡や土木関係会社の整理などで17億円の特別損失を計上したのが響いた。

■ニチアス<2393>：川島社長、田中会長、奥本専務が退任―建材偽装で引責
建材や耐火関連材製造大手のニチアスは８日、耐火性能について国の認定を不正な方法で取得した問題を受け、川島吉一社長、田中勇会長、奥本久治専務が退任すると発表した。田中会長と奥本専務は８日付で、川島社長は30日付。後任の社長、会長人事は発表されていない。

△米スティール：サッポロ<2501>に｢企業価値向上策｣提出－酒類や不動産で提言
米系投資ファンドのスティール・パートナーズは８日、投資先サッポロホールディングスに「企業価値向上計画」を提出した。酒類や不動産事業についての提言で、サッポロＨに実現を求めてステークホルダー（利害関係者）の利益拡大を狙う。サッポロは米モルガン・スタンレー証券と不動産事業での提携を発表したばかりで、サッポロをめぐる外資の動きが活発になっている。

■住友不<8830>：９月中間期純利益は34％増の403億円、マンション好調(３)
総合不動産３位の住友不動産が８日発表した９月中間期の連結業績は純利益が前年同期比34％増の403億円だった。オフィスビル、分譲マンションが引き続き好調に推移したことが業績拡大につながった。売上高は同13％増の3549億円、営業利益は同29％増の884億円、経常利益は同31％増の751億円。同日、東京証券取引所で会見した齋藤隆専務執行役員は「全部門とも増収増益と好調だった。特に、マンションの販売部門が、上期に販売が集中したことで大幅に伸びた。不動産賃貸も空室率の改善と賃料上昇で好調だった」と述べた。住友不動産の今中間期のオフィス空室率は4.1％と前年同期の5.4％から低下した。斎藤専務は「オフィス市場の好調は、今後３－４年は続く」と強気にみている。一方、同社は今後のマンション販売については慎重にみている。斎藤専務は「10数年間続いていたマンションブームは価格の安定と低金利が支えていたが、今のマンション価格はかなり高くなっている。今後のマンション市場の見方には慎重になっている」と述べた。2008年３月期の通期連結業績予想は、売上高を減額修正したが、利益は従来予想を据え置いた。売上高は前期比1.9％増の6900億円の見通し。従来予想は 7000億円だった。売上高の下方修正は、マンションの大型物件売却のずれ込みによるもの。営業利益は同9.3％増の1500億円、経常利益は同6.8％増の1500億円、経常利益は同6.8％増の1200億円、純利益が同19％増の600億円の予想。
（ブルームバーグ）

△アクロディア<3823> 反発。
前日に発表した中間期の上方修正が材料視されているようだ。ライセンス販売が計画を上回るなどとして、07年9月中間期の業績予想を営業利益で従来予想の0.09億円から0.39億円に増額している。また、本日は同じく米グーグルの携帯市場参入を受けて急落していたＡＣＣＥＳＳが急反発しており、アクロディアにとっても見直しの動きにつながっているもよう。

△三菱重工<7011>---年初からの上昇分打ち消し、再評価流れも
後場はしっかり。11/2時点の信用倍率は12.64倍に悪化しており、需給妙味はないが、年初からの上昇分打ち消しており、原発関連の中核として再評価の流れも徐々に出てきそうである。

△アルプス<6770>---買い戻しを誘う流れに
前日下落分をほぼ吸収。本日取引終了後に決算発表を控えている。信用倍率は0.46倍と1倍を下回る状況が続いているほか、年初来高値水準であること、6ヶ月信用の安値期日を来週に控えていることもあり、買い戻しを誘う流れに。

△東邦チタ<5727>---切り返す、三菱ＵＦＪやコスモが格上げ
切り返しに転じる。前日に中間決算を発表、これを受けてアナリストの格上げの動きも散見されており、見直しの動きが強まってきている模様。三菱ＵＦＪでは投資判断を「２」から「１」格上げ、目標株価を7800円としている。また、コスモでも「Ｂ＋」から「Ａ」に格上げで5000円目標。原油価格の上昇に伴い、チタン需要は一段の増加が期待できると。

△ＳＭＫ<6798>---安値期日を来週に控え需給妙味大
押し目買い意欲強い。前日の1000円回復でやや達成感もあるほか、06年2月、07年1月高値をつないだ抵抗線レベルでもあり、利食いも出易いところ。ただ、トレンドは崩れておらず、11/2時点の信用倍率は0.87倍、6ヶ月信用の安値期日を来週に控えており、需給妙味は大きい。
（フィスコ）