10/24 朝の『株価材料』PART Ⅳ

朝の『株価材料』PART Ⅳは、"つづきはこちらです"をクリック！

[0回]

■株価材料

△ホンダ<7267>福井社長、燃料電池車は10年で量産に近づく
ホンダの福井威夫社長は23日に都内で開かれた「2007東京国際自動車会議」に出席し、燃料電池車の展望について「あと10年経てば、相当、量産の域に近づくと思う」と述べ、量産段階に入るのはそう遠くないとの見通しを示した。福井社長は「1000万円を切るくらいで売り出されたら、ドイツの高級車に乗っている人たちも、いっぱい（燃料電池車に）乗るのではないか」と語り、1000万円を切れば量産レベルに入れるとの考えを述べた。ホンダは最新型の燃料電池車である『FCXコンセプト』をベースにした車両を、2008年に日米でリース販売する計画。福井社長はリースするモデルについて「外観はこのコンセプト車と変わらないものになる。航続距離も1 - 2分間の水素充填で500km以上可能になる」と、その一端を紹介した。

△東京モーターショー07　ケンウッド<6765>、紙地図とナビをシンクロするスマートインターフェースを出展
ケンウッドは、24日から幕張メッセで開催される「第40回東京モーターショー」に出展すると発表した。今回は、同社が掲げる「高音質」で「高品質」な製品を体験できるブースを目指し、現在販売されている車載用AVシステムやカーナビゲーションシステムに加えて、海外で販売されている製品や車載用アマチュア無線機の新製品など様々な製品を展示する。また、音楽、写真、ビデオといったデジタルコンテンツを家庭内のネットワーク上でシームレスに簡単に共用できる「DLNAモジュール」やVICS、ETC などの既存のサービスをベースに新しい無線通信技術を駆使し安全運転支援情報の提供や駐車場料金の決済、インターネットなど、新たなサービスをクルマに提供するシステム「次世代交通情報システム用車載機器」を展示する。さらに、デジタルペンで目的地や立ち寄り地、通りたい道路を紙地図上で指示することにより、ドライバーの意図した経路誘導が可能なこれまでにない新しいコンセプトのインターフェース「スマート・インターフェース」など先端技術も提案する。

△ゴーン社長、利益率8％にこだわる
日産自動車<7201>のカルロス・ゴーン社長は23日に都内で開かれた「2007東京国際自動車会議」に出席し、同社の収益目標に掲げている売上高営業利益率8％の確保に強い意欲を示した。ゴーン社長は「8％を下回る利益率ならマネジメントに問題がある」と述べ、「問題を隠したり過小評価をしてはいけない」と、自らを含む経営陣の心構えを強調した。2006年度の利益率が7.4％となったことについては「なお業界ではトップレベル」としたものの、「長期的な成長のために、高い目標を掲げなければならない」と、述べた。また、今年度上期（4 - 9月）については「グローバルで健全な成長を達成している」と評価、業績の回復に自信を示した。

△三菱重工<7011>、冷凍ユニットを新開発---小型で燃費を大幅改善
三菱重工業は、輸送用冷凍機で初めて三次元（3D）スクロールコンプレッサーを搭載したメインエンジン駆動式の陸上輸送用冷凍ユニット「陸上レフユニットSシリーズ」を開発し、11月から本格発売する。冷凍機の心臓部となる圧縮機を従来のレシプロ方式から3Dスクロール方式に切り替えることで、燃費を最大25％改善した。また、圧縮機の軽量・コンパクト化を実現して容積で従来機比50％減を達成、これにより、新排ガス規制対応のために狭小化が進むエンジンルームへの装着性を大幅に高めた。新シリーズは、全部で10機種で、圧縮機の変更に加え、各部品の設計の最適化で、システム全体として大幅な効率アップを達成、車両燃費の向上を実現した。独自の3Dスクロールコンプレッサーは、横方向だけでなく、高さ方向にも圧縮する機構を持たせることで、効率向上と小型・軽量化を実現して大幅な省エネを達成した。陸上輸送用冷凍ユニットは、食料品の冷凍輸送やコンビニエンスストアなどの弁当の配送、薬品や血清、さらにはIT関連などの産業製品の冷蔵輸送などに幅広く利用されている。今回のSシリーズは、10月28日から30日まで東京・有明の東京ビッグサイトで開催される「東京トラックショー」の菱重コールドチェーンのブースに展示する。
（レスポンス）

△日本オラクル<4716>、ＳＣＭ分野で攻勢－コンサル会社と連携して市場開拓
日本オラクルがサプライチェーンマネジメント（ＳＣＭ）分野で事業の拡大に乗り出した。米本社が買収したＳＣＭ関連のソフトを国内市場に投入するとともに、主力ソフトではコンサルティング会社との連携を強化。物流管理支援ソフト「ＯＴＭ」（旧Ｇログ）で８月にＩＢＭビジネスコンサルティング（東京都千代田区）と協業したのに続き、需要予測ソフト「デマントラ」ではベリングポイント（同）と組んで需要の開拓に乗り出す。米オラクルがイスラエルのデマントラを買収したのは０５年６月。当初は自前の需要予測ソフトと２本立てとしていたが、今後は競争力の高いデマントラを中心に据える方針だ。日本オラクルは米本社の戦略に沿って０６年１０月にデマントラを発売。「次世代のデマンドマネジメント（需要計画）ソリューション」（岡田行秀アプリケーションビジネス推進本部シニアディレクター）としてビジネスの前面に打ち出す。価格は売上原価の規模に応じた設定になり、基本モジュールの最小構成は２８００万円から。ＳＣＭは需給調整によって全体最適を図る「計画系」と、工程管理や物流などを効率化する「実行系」に分かれる。計画系の中枢機能を担う需要予測ソフトは９０年代末から００年初頭に脚光を浴び、当時海外の専業ソフト会社が国内に相次ぎ参入。しかし本格的に普及することはなかった。理由は肝心の推論エンジンが特定の数式に依存していたため「予測精度がいまひとつだった」（同）ことが挙げられる。さらに需要予測を全社で共有する機能なども不足していたという。デマントラはこうした課題を解消。販売戦略と生産計画との同期を取り、国内外の複数拠点にわたるさまざまな部門で情報を共有化する機能を提供する。カギとなる需要予測は１５種類の数式モデルを用い、原因因子の重み付けを分析。ふるい分けされた原因因子から最適なシミュレーションモデルをつくる。
特定の数式に依存した従来方式に比べ「需要予測精度は１０―１５％向上できる」（同）という。過去データのない新製品の場合でも製品の特性を因数分解し、天候や地域性なども絡めて予測に必要なモデルをつくり出せる。また未知の製品についても需要を予測できる。さらに販売計画と予測した需要とにギャップが生じた場合は「販促活動をいつどのように打てばギャップが埋まるかについても収益性を勘定しながらシミュレーションできる」（同）という。国内では卸売業者の力が強く、そもそも需要予測が通用しないといった課題もある。しかし自社ブランド製品（一般消費財）をグローバル展開する企業は、需要予測の精度が事業成功の決め手となる。日本オラクルはここに着目し、先駆事例として０８年度５月期に５社への納入を目指す。ＳＣＭのグローバル化ニーズをいかに掘り起こすかが注目される。

△ＮＴＴＰＣ、中小の社内ＰＣの安全性を受託管理するサービス投入
ＮＴＴＰＣコミュニケーションズは、中小企業の社内パソコンの安全性を受託管理する月額制サービスを年末までに３種類投入する。安全対策の構築から運用、監視、事故が起きた際の原因追跡までをサポート。第１弾として２４日に不正利用監視・追跡（フォレンジック）サービスを始める。３種類すべてを導入した場合、月額約３０万円を予定。１年で合計１０００口の契約獲得を目指す。３サービスはＰＣセキュリティー運用サービスと検疫運用サービスとで構成。
ソリトンシステムズ<3040>やＵＢＩＣ<2158>のセキュリティー技術と、ＮＴＴＰＣの運用監視ノウハウを組み合わせて提供する。フォレンジックサービスは機密情報の社外送信や禁止サイトの閲覧、社内サーバへの不正アクセスなどを２４時間監視。不正発生時は即座に企業の管理者に通知する。１口の契約でパソコン５０端末まで利用でき、料金は月８万４０００円。ＰＣセキュリティー運用サービスはファイル交換ソフトの利用やＵＳＢメモリーなど外部媒体へのデータ保存を禁止し情報の流出を予防。ウイルスソフトが最新の状態であるかどうかも常時監視する。検疫運用サービスは、社員の個人パソコンや来客者が持ち込んだパソコンの社内ネットワークへの接続を制限しウイルス感染を防ぐ。

△住友電工<5802>、信号を分散制御で渋滞緩和する次世代システム開発
住友電気工業は高度道路交通システム（ＩＴＳ）事業を拡充する。信号制御機が交通状況に応じて自律制御を行う「端末分散型信号制御システム」を開発、２０１０年３月期をめどに事業を本格化する。従来は中央制御のため交通情報取得から信号制御に反映するまでに数分遅れるのが課題で、より精度の高いシステムを求める声が多かった。渋滞緩和や、自動車の発進・停止を減らせるため環境負荷低減に貢献できる。国内だけでなく、環境問題への関心が高い欧州などへも売り込む。端末分散型信号制御システムは自動車の移動時間が従来の中央制御システム比で１０―１５％短縮できる。路上の超音波感知器などが各自で検出した交通情報をもとに次の信号までの車の到着時間を算出する。信号制御機と感知器は有線・無線ＬＡＮで車両到着予測情報を交換し合い、信号灯が一巡する周期長、交差点での青信号時間の比率、隣接する交差点の青信号開始時間のずれという三つの指示事項（パラメーター）を生成して最適な信号制御を行う。渋滞を減らすことで、１交差点当たりで年間２５トンのＣＯ２削減を実現できるという。導入地域の交通量によって、交通管制センターの中央制御装置と信号機が連携する「ハイブリッド方式」と信号機同士で完全自律制御を行う「端末自律方式」を使い分ける。警察庁主導のモデル事業として０６年度に横浜・みなとみらい２１地区などで試験運用を開始。今年度からは効果測定も行い事業化に向け開発を進めている。

△日本電子<6951>、山形・天童に生化学自動分析装置などの新工場を建設
日本電子は０９年度中に天童工場（山形県天童市）の隣接地で生化学自動分析装置などの新工場を建設、稼働する。中国やインドなどアジアを中心に同装置の需要が伸びているため、現在、天童工場に建設中の生産棟と合わせて年産能力を７割増の１０００台まで引き上げる。将来は年産１５００台の体制を視野に入れる。投資額は約３０億円になる見通し。天童工場は生産子会社の山形クリエイティブ（ＹＭＣＣ、同）が運営する。天童工場の隣接地約２万５０００平方メートルを取得し、０８年度中に新工場を着工する。新工場はクリーンルームの併設を想定し今後、建物の規模や生産体制など具体的な概要を詰める。新工場で生産するのは血液の成分などを調べる生化学自動分析装置のほか、小型電子顕微鏡や蛍光Ｘ線分析装置など。協力会社に生産を委託している分を、コストや品質などの管理を徹底するため、ＹＭＣＣによる生産に移行する。

△フジキン、水素充填機の制御弁と遮断弁を開発－７００気圧に対応
フジキンは、燃料電池車に高圧水素ガスを供給する水素充填機の制御弁と遮断弁を開発した。水素ガスの充填圧力で業界最高レベルの７００気圧に対応する。両弁の開閉耐久性能は１５万回を超え、約５年の使用に耐える。
同社が日立製作所<6501>、トキコテクノ（横浜市鶴見区）と０７年度中に実用化を目指す水素充填機に搭載する。水素充填機の開発は新エネルギー・産業技術総合開発機構（ＮＥＤＯ）の委託開発テーマ。フジキン、日立製作所、トキコテクノの３社が走行距離を伸ばすため、現行の３５０気圧の倍となる７００気圧対応の高圧水素充填機の実用化に取り組んでいる。フジキンは高圧水素ガスをボンベから車へ最適に送り出す機構を持つ弁などの開発を担当。開発した弁は、化学プラントや原子力・火力発電所向けで実績を持つガス制御用バルブをベースに改良。

△森精機<6141>、トルコに現法設立－工作機を拡販
森精機製作所は２３日、トルコのイスタンブール市に１００％出資の現地法人を新設したと発表した。同国での営業とサービスを手がける。資本金１億円。従業員６人でスタートし、初年度に工作機械１００台の販売を見込む。将来は年間売上高５０億円を目指す。社長にはイスタンブールテクニカルセンタの松尾美和所長が就いた。同国の保税区には支店も開設し、主要機を在庫として保管し短納期にこたえる。同国には欧州の製造業が進出し、工作機械の需要が増大。森精機はすでに７００台出荷した。森精機は従来から営業サービス拠点の駐在員事務所であるイスタンブールテクニカルセンタを設けていた。今後も需要拡大が見込めることから、現地法人に格上げした。

△進和<7607>、ブラジルに販社設立－トヨタ<7201>向け溶接部品を供給
進和は早ければ０８年夏までにブラジルに溶接部品の販売会社を設立する。トヨタ自動車のブラジル工場向けで、人員は数人規模。投資額などは未定。同社の初のブラジル拠点で、７番目の海外子会社となる。現在はタイの製造販売子会社シンワインテックからブラジルに出向き、対応している。現地法人を置くことで、溶接に関する消耗部品などを継続的に供給する体制を整える。ブラジルの他、インドへの進出も検討している。

△日本ガイシ<5333>、４０億円投じ中国で自動車排ガス浄化装置を増産
日本ガイシは中国生産子会社「ＮＧＫ蘇州還保陶瓷」（ＡＣＣ、江蘇省蘇州市）で自動車排ガス浄化装置を増産する。０８年１１月までに、排ガス浄化触媒用セラミックス担体（ハニカムセラミックス）を年間生産能力６００万個（標準品換算）に、コージライト製の粒子状物質減少装置（ＤＰＦ）を同８０万個に、それぞれ２倍に増強する。総投資額は４０億円。設備増強では、成形ラインを１本増やして２本に、焼成炉を３基増やして６基にする。さらにコージライトＤＰＦでは建屋を一部拡大し、目封じ、後加工、検査の各工程の設備も増強する。一部すでに着工しており、０８年４月から段階的に稼働し、同１１月までにすべて稼働する。ＡＣＣは中国市場向けのハニカムセラミックスと世界市場向けのコージライトＤＰＦを量産している。コージライトＤＰＦでは同社唯一の量産拠点。

△ヨロズ<7294>、日産<7201>インド工場への供給に現地社を活用
ヨロズは、インドでの日産自動車へのサスペンション（懸架装置）部品の供給を、技術供与先の現地部品メーカー、ジェイ・バハラット・マルチ（ＪＢＭＬ）との協業を軸に行う。ＪＢＭＬへの生産委託と合弁工場設立の双方を検討している。日産が合弁生産を始める０９年後半当初は生産委託し、完成車生産規模の拡大に連動して合弁工場を立ち上げる計画が有力となる。ＪＢＭＬはインド各地で部品生産を展開。
北部の工場にはヨロズが技術者を派遣し、スズキ<7269>の完成車工場へサスペンション部品を供給している。日産が合弁工場を建設する南部のチェンナイにもＪＢＭＬの部品生産拠点があり、ヨロズはここを活用してスズキ向けと同じスキームで日産への部品供給を検討している。「（この形なら）いつでも（現地供給）できる状態にある」（志藤昭彦社長）。

△三菱マテ<5711>、海外銅鉱山の権益取得に積極投資
三菱マテリアルは銅事業の“上流”に当たる海外銅鉱山の権益取得に積極投資する。現中期経営計画（０７―０９年度）で銅事業が計画する５７０億円と別枠で、数百億円規模の投資を検討する。原料となる銅鉱石の購入（買購）条件が悪化する中、中・長期に原料を安定調達するのが狙い。併せて“中流”の製錬に関連するリサイクル、“下流”の銅加工を強化することで製錬部門の落ち込みを補い、収益の下ぶれリスクを軽減する。鉱山開発投資は今後４、５年中に権益をもつ銅鉱山を、現在のチリのエスコンディーダ、ロス・ペランブレスなど４カ所から１―２カ所増やす。大手非鉄メジャーが新規開発する案件に共同出資を検討する。これにより、自前で原料を調達する指標の自山鉱比率（広義）を、現行の６２―６３％から７５％に引き上げる。

△国交省、橋梁点検制度化へ検討組織を設置
国土交通省は橋梁点検の制度化に向けて、橋梁工学の専門家らで構成する検討組織「道路橋の予防保全に向けた有識者会議」を設置し、２４日に初会合を開く。橋梁の維持管理を徹底して事故防止・長寿命化を図る。０８年３月までに中間報告を取りまとめる。全国の一般道にある道路橋は約１５万カ所。国交省の試算では、建設から５０年以上経過した橋は０６年度時点で６％の８９００橋だが、２０１６年には２０％の２万８７００橋、２０２６年には４７％の６万８２００橋に達する見込み。市町村では約９割が定期点検をしていないなど管理体制が問題となっている。国交省は０７年度から地方自治体に道路橋の「長寿命化修繕計画」策定を求めており、有識者会議で「点検の制度化と点検資格も検討し、実効性を確保する」（道路局国道・防災課）考え。

△積水化成<4228>、１５０度Ｃでも変形しないポリ乳酸発泡体を開発
積水化成品工業は２３日、ポリ乳酸樹脂を原料に使用し、１５０度Ｃに加熱しても変形しない発泡体を開発したと発表した。加熱寸法安定性を従来の６０度Ｃから１５０度Ｃに高める製法を開発。現在、年産１２０トンのパイロットプラントを活用し、自動車部材や食品包装材向けなどに用途展開を進めている。今後２、３年内に年産６００トンの製造設備を新設する。投資額は１億―２億円。新しいポリ乳酸樹脂発泡体は押し出し機で発泡樹脂粒を製造し、成形加工する。成形時にポリ乳酸樹脂を高結晶化したことで加熱寸法安定性を高めた。軽量性や断熱性に加え、ポリスチレン発泡体やポリプロピレン発泡体に比べても加熱寸法安定性に優れている。ポリ乳酸樹脂が本来持つ耐油性、耐候性に優れるほか、発泡樹脂粒を押し出し製造しているため着色しやすい。

△三井化学<4183>、福岡・大牟田に焼却炉設置－汚泥処理後、セメント原料に
三井化学は大牟田工場（福岡県大牟田市）に汚泥処理用の焼却設備を導入する。同社は２０１０年までに産業廃棄物排出量に占める最終処分量を１％以下にすることを目指しており、最終処分量の多い大牟田工場に焼却設備を導入して目標達成を図ることにした。焼却した汚泥はリサイクル原料として供給する計画。０７年度中に着手し、０９年度から稼働する予定で、投資額は十数億円。三井化学の最終処分量は０６年度に２万４４３７トンで、０１年度比約６０％減まで削減している。このうち、焼却設備の充実が遅れていた大牟田工場の処分量は全社処分量の８割強に当たる約２万トンとなっており、新たな設備導入で削減を加速するもの。

△大阪ガス<9532>、ＧＨＰエアコンの水垢防ぐ銀イオン発生器を開発
大阪ガスはシャープ<6753>と共同で業務用ガスヒートポンプ（ＧＨＰ）エアコンの室内機内で発生し、機器トラブルの原因となるスライム（水垢）の抑制技術を開発した。室内機内にたまった水で発生するスライムについて、産生菌の繁殖を銀イオンで防ぐ。ユーザー側で定期的に行っていた清掃作業が不要となるため、大ガスでは空調機メーカーなどに技術を提案し、ＧＨＰエアコンの燃料であるガス需要の拡大につなげる。空気中の水分が凝縮して室内機に滞留する水（ドレン水）をポンプで外部に排出するときに使う配管に、シャープ製銀イオン発生器を取り付けた。銀イオンを加えるのは、ポンプで排出した後に配管内に残るドレン水０・３リットル。水をくみ上げながら銀イオンを発生させた後で、受け皿のドレンパン部に水を戻すと銀イオンが全体に行き渡り、産生菌を効率的に抑制できる。

△９月の世界粗鋼生産量、６．２％増で６９カ月連続プラス
国際鉄鋼協会がまとめた９月の世界６７カ国・地域の粗鋼生産量（速報）は１億１０１１万１０００トンで、前年同月比６・２％増加した。０２年１月から６９カ月連続で前年同月を上回った。圧倒的な生産量を誇る中国の伸びは依然衰えず、同１４・８％増の４１５３万トンで、当月の過去最高記録を更新中。全体に占める中国の比率は３７・７％と前月よりもやや下がったが、それでも高水準を維持した。中国以外の新興経済国では、ロシアが同０・１％増の約５７０万トン、インドが同６・９％増の約４３０万トンで、両国ともに前月のマイナスからプラスに転じた。ブラジルは同４・０％増の約２８６万トン、ウクライナは同４・７％増の約３５１万トンで堅調だった。そのほかの主要生産国では、米国の同３・０％減（約８１７万トン）が目立った。

△日立化成<4217>、車用ディスクブレーキパッドの国内生産拠点を集約
日立化成工業は２３日、０９年３月までに自動車用ディスクブレーキパッド（ＤＰ）の国内生産拠点を、車部品製販子会社の日本ブレーキ工業が全額出資する浪江日本ブレーキ（福島県浪江町）に集約すると発表した。自動車メーカーの海外シフトに伴いＤＰの国内生産の減少が避けられない中、製造拠点を統合して生産合理化などで国内事業の競争力を高める。浪江日本ブレーキでは生産設備を増設し、０９年３月に現行比２０％増の月産４００万個の体制を築く。総投資額は約２０億円を見込む。０８年２月から日立化成の自動車用ＤＰ製造拠点である山崎事業所（茨城県日立市）の製造設備を段階的に浪江日本ブレーキに移管し、０９年３月までに完了を目指す。自動車用ＤＰの国内市場は、長期の需要縮小や海外生産シフトを背景に減少が見込まれている。

△京急<9006>ステーションコマース、商品分析システムを駅売店に来年度導入
京浜急行電鉄グループの京急ステーションコマース（横浜市神奈川区）は、京急沿線の駅売店の商品分析システムを０８年度初めにも構築する。各売店でそれぞれの販売状況に合わせた商品展開が可能な体制を整えるのが狙いで、売れ筋商品の品切れや不人気商品の在庫蓄積といったロスを抑える。他の鉄道事業者と同様、京急電鉄でも駅売店の売り上げが減少傾向にある。商品分析システムの導入で各店の販売力を高め、全体の売上高増加につなげる。京急電鉄はＩＣカード乗車券「ＰＡＳＭＯ（パスモ）」のスタートに合わせて、沿線の全約９５駅売店にパスモ電子マネーを導入。各売店ごとの販売状況や在庫データを毎日収集できる体制を整えている。このデータを基盤としたＩＴ活用の商品分析システムを構築する考え。既製ソフトを数百万円かけてカスタマイズする。

△日本トイザらス<7645>、ベビーと玩具子供用品の併設型を本格出店
日本トイザらスは玩具子供用品専門店「トイザらス」とベビー専門店「ベビーザらス」の併設型店舗の展開に本格着手した。１１月に既存のトイザらス「新潟店」「那覇新都心店」「加古川店」の３店を併設型にリニューアルする。０８年度以降は年間１０店のペースで、既存店のリニューアルなどを通じて併設型店舗を出店する予定という。顧客にとっては子どもの年齢に応じて両店を使い分けられる。同社にとってはベビーザらス単独では出店できなかった中小規模の商圏への出店が可能になる。さらに、既存のトイザらス活性化も図れ、新規顧客獲得に結びつけることができる。併設型店舗の規模は、たとえば１１月９日にリニューアルオープンする新潟店の場合でトイザらス１４１２平方メートル、ベビーザらス１０５７平方メートル。同社は４月に「岡崎店」をこの併設型店舗にしており、売り上げは５月が前年同月比２５％増、６月が同４０％増と確実に伸びているという。

□野村<8604>アセット、米ＲＡとＲＡＦＩ商品の国内独占販売契約の更新せず
野村アセットマネジメントは、米資産運用会社、リサーチ・アフィリエイツ（ＲＡ）と結んだファンダメンタル・インデックス（ＲＡＦＩ）に基づく運用商品の国内独占販売契約について、０８年７月の期間満了後は更新しない方針を固めた。また満了までは、「ＦＴＳＥ―ＲＡＦＩ指数」に基づく受動的（パッシブ）運用に限り、ほかの運用会社や販売会社に対して使用を容認する。野村アセットマネジメントは今後、ＲＡとの提携関係は維持したうえで、新興国を対象としたＲＡＦＩ商品や上場投資信託（ＥＴＦ）の提供など新商品開発に力を注ぐ。野村アセットは、０５年７月に日本でのＲＡＦＩ商品の３年間の国内における販売独占契約をＲＡと結び、さらに今年１月には戦略的事業推進のためＲＡに出資した。

□大証、自主規制委を２９日に発足
大阪証券取引所は２３日、金融商品取引法に定められた社内の自主規制委員会を２９日に発足させると発表した。委員会メンバーは３人で、委員長には大証の社外取締役を務める荒川洋二弁護士が就任する。委員には社外取締役の川本裕子早稲田大学大学院教授と、藤倉基晴大証常務が参加する。
（日刊工業新聞）

▼みずほ<8411>証券　　9月中間赤字　日経
みずほＦＧ傘下の非上場のみずほ証券は、9月中間連結決算が1赤字に転落した模様と日本経済新聞が報じている。海外現地法人の有価証券の損失計上が要因としている。

△武田薬品<4502>　　日経に上方修正の観測記事
武田薬品の08年3月連結営業利益が5300億円（従来予想4700億円）前後になりそうだと、日本経済新聞が報じている。

△シチズンＨＤ<7762>　上方修正の観測　　　日経
日本経済新聞は、シチズンＨＤの中間営業利益が110億円（前年同期比8％増）前後（従来予想77億円（24％減））になったようだと観測記事を報じている。

△リーマンブラザーズ　自動車各社を新規格付け
スズキ<7269>新規１、ホンダ<7267>新規１、ヤマハ発動<7272>新規２、マツダ< 7261>新規２、日野自動<7205>新規２、ダイハツ<8262>新規２、トヨタ<7203>新規２、日産<7201>新規２、いすゞ<7202>新規３、富士重工<7270>新規３、三菱自動<7211> 新規３。
（証券新報）

△ハイブリッド「将来は全車種に」　トヨタ<7203>社長　ディーゼル対応も強調
トヨタ自動車の渡辺捷昭（かつあき）社長は２３日、ガソリンエンジンと電気モーターを組み合わせて走るハイブリッド車について、「将来は全車種にハイブリッド車を導入することになる」と述べた。時期などは明言しなかったが、ハイブリッド車を環境対応車の“本命”と位置づけるトヨタの意気込みを示した形だ。都内で同日開かれた自動車業界の会合「東京国際自動車会議」で明らかにした。渡辺社長はハイブリッド車について「ガソリン以外にもディーゼルエンジン、代替燃料などあらゆるエネルギーに対応できる」とメリットを強調した。現在、トヨタは、国内では主力のハイブリッド専用車「プリウス」のほか、ＳＵＶ（スポーツ多目的車）「ハリアー」、高級車「レクサスＬＳ」「同ＧＳ」、ミニバン「エスティマ」「アルファード」、乗用車「クラウンセダン」などにハイブリッドモデルを設定。北米市場などでは「プリウス」のほか、乗用車「カムリ」のハイブリッド車などを販売している。１９９７年に世界初の量産型ハイブリッド車として「プリウス」を発売以来、ハイブリッド車の世界累計販売台数が今年に入って１００万台を突破。さらに２０１０年代初頭にハイブリッド車を年１００万台を販売する計画で、充電池の能力増強など次世代車の開発も進めている。また、渡辺社長は車体や内装に使う新素材の開発について、「今のクルマには糸や鉄、樹脂などパートナーと一体となった開発が欠かせない」などと述べ、化学・素材メーカーとの共同開発などを一層進める考えを示した。そのうえで「デザインイン（設計段階から協力する開発）では遅い。もっと早い（商品企画の）段階から協力する『コンセプトイン』の協業が必要」と述べた。

△中国、米に営業拠点　自動車向けサスペンション　テイン<7217>が拡販
自動車用サスペンションを製造・販売するテイン（横浜市戸塚区）は、海外事業を強化する。２００８年中に中国に現地法人、米国に営業所をそれぞれ設立する。世界最大の自動車市場を形成する米国と、成長著しい中国市場で営業力を強化することで、業績拡大を目指す。中国・香港市内に設立する子会社は天御香港（テイン香港）で、設立時期は０８年４月を予定している。資本金は３４０万香港ドル（約５０００万円）の計画だが、出資方法は未定。所在地や代表者、従業員数についても検討中で今後、詰める。テイン香港では自動車用サスペンションを販売し、中国市場での拡販に向けた販売網の構築を目指す。米国の営業所は、ジョージア州アトランタに設立する。０８年２月から営業を開始する予定だ。同社は０１年８月に米国子会社、テインＵＳＡ（カリフォルニア州ダウニー）に設立し、本格的に米国市場に参入した。しかし、広大な国土を持つ米国では、西海岸にあるテインＵＳＡ１社だけで全米を網羅するのは難しかった。アトランタ営業所では営業拠点の役割だけでなく、物流拠点としての機能も持たせる。物流コスト削減はもちろん、物流効率化による輸送時間の短縮で、顧客満足度の向上を目指す。

△名人手作り世界に１足　伊勢丹<8238>新宿本店の紳士靴オーダー会人気
伊勢丹新宿本店（東京都新宿区）のメンズ館で毎週末に開催している最高級紳士靴のオーダー会が人気を集めている。イタリア、イギリスなどの世界に名だたる靴職人が日本に出向き、オリジナリティーの高い革靴を作ってくれることが支持を得ている理由のようだ。オーダー会に参加するのは、イタリア、イギリス、スペイン、日本の４カ国から全部で１２ブランド。各ブランドが２～３日の日程を割り当てられ、オーダー会を順に開いている。今月６～８日に開催したイタリアの「シルバノ・ラッツァンティ」のオーダー会では、１足７３万５０００円からと高価なうえ、完成までに半年から１年を要するにもかかわらず、富裕層が数多く注文に集まったという。売り場担当者は「１回に４００万円分の注文をした顧客もいた」と驚いた様子だった。来月３、４日はイギリスの「トリッカーズ」（８万４０００円から）、同１６～１８日には同「エドワード・グリーン」（１３万２００円から）などのオーダー会が予定されている。伊勢丹はいくつかの決められたデザインや革の種類、製法を組み合わせることで「既製にはない自分好みの靴が作れることが人気の要因」と分析している。伊勢丹新宿本店の今年度の紳士靴年間売上高は、前年比２０％増の３０億円超の見込み。

△筋肉内の生体成分「カルノシン」　中高年女性の悩み「しわ」改善を確認　資生堂<4911>が商品化に道
資生堂は２３日、筋肉組織に存在する生体成分「カルノシン」に、しわを改善する効果があることを突き止めたと発表した。カルノシンは筋肉疲労を起こす乳酸の影響を抑制する効果があるとされ、欧米では疲労回復のサプリメントなどに用いられている。高齢化の進展で、アンチエイジング（抗加齢）化粧品へのニーズが拡大すると予想されることから、同成分を活用した化粧品の商品化に取り組む方針だ。資生堂の調べによると、女性が抱える肌悩みのうち、中高年ではしわに関するものがもっとも多い。しわの原因は、加齢に加え乾燥や紫外線など環境ストレスの影響が指摘されている。加齢でできたしわは、環境ストレスによって皮膚の下の真皮や基底膜がダメージを受け、さらに悪化する仕組みだ。一方、強い抗酸化効果をもつカルノシンは、老化につながるタンパク質の変性を抑制するため、しわを抑える効果が期待されていた。このことを資生堂が初めて科学的に実証。細胞試験によってカルノシンが、真皮をつくるコラーゲンや基底膜の中心的成分である「ラミニン５」の生成を促進することを確認できたという。同社は実際にカルノシン配合のクリームと無配合のクリームをそれぞれ２カ月間、被験者の目元に塗布する実験も行った。目元のしわを専用の解析装置で分析するとともに、皮膚科医による写真評価の結果、カルノシン配合のクリームを使った場合、「掘りが浅くなる」「視覚的に改善する」など、しわを改善することが分かった。資生堂では「皮膚の下の真皮にまで働きかける成分は珍しい。現在、肌の悩みを解決する商品の開発を進めている」と話している。

△時を超えて法隆寺絵殿の輝き　超高精細シアター、来月開設　凸版印刷<7911>と東京国立博物館
凸版印刷と独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館は２３日、超高精細の画像表現が可能なシアター「ＴＮＭ＆ＴＯＰＰＡＮミュージアムシアター」を東京・上野の東京国立博物館資料館に１１月２日、開設すると発表した。第１弾として、聖徳太子に縁の深い奈良の法隆寺に伝えられていた「国宝　聖徳太子絵伝」を再現する映像を共同で制作、上映する。現在、東京国立博物館内の「法隆寺宝物殿」に収蔵されている絵を、描かれた当時の色彩で映像化し、聖徳太子の事績などとともに、あたかも法隆寺内での鑑賞を体験できる。シアターはフルハイビジョンの４倍の解像度を持った「４Ｋ」対応のプロジェクターを設置。幅５メートル、高さ３メートルの２４０インチスクリーン上で隅々まで再現された映像を投影できる。「聖徳太子絵伝」は聖徳太子の数々の事績を絵物語として平安時代に入った１０６９年に描かれた絵画で、元来は法隆寺東伽藍（がらん）の絵殿内に飾られていた。シアターでは、現在は１０面に分かれて額装されている絵を、法隆寺内を再現した映像の上に乗せてみせる。東京国立博物館では、シアターのオープンにあわせ、１０月３０日から１１月２５日まで実物の「聖徳太子絵伝」も公開する。

□東電<9501>、圧力容器のふた開放　柏崎刈羽原発で作業公開
東京電力は２３日、新潟県中越沖地震で被災した柏崎刈羽原子力発電所で、２号機の原子炉圧力容器の内部を点検するためにふたを開放する作業を報道陣に公開した。原子炉のふたは三重になっており、今回開いたふたはもっとも内部にある。直径約７メートル、重さ８７トンのふたは天井に据え付けられたクレーンでゆっくりと持ち上げられ、約１５分かけて原子炉の脇に移された。また６号機のタービンを点検する作業も公開。直径約１０メートルのカバーを外し、係員がタービンの羽根に損傷がないか、念入りに調べていた。東電は、年内に柏崎刈羽原発のすべての原子炉でふたを開く作業を終え、内部に損傷がないか詳しく調べる。

△ＥＮＥＯＳフロンティア　ＬＰＧ特約店子会社化　販売態勢を強化
新日本石油<5001>の販売子会社、ＥＮＥＯＳフロンティアは２３日、液化石油ガス（ＬＰＧ）特約店のワシダ石油瓦斯（北九州市戸畑区）を１１月１日付で１００％子会社化すると発表した。ワシダ石油瓦斯が保有する同社株式２９万７９０２株（８８・６％）を、ＥＮＥＯＳフロンティアが買収する。同株式については、新日石がすでに１１・４％を保有しており、新日石グループの完全子会社となる。新日石では、今年２月からＬＰＧ事業の統合再編に向け、出資先企業をＥＮＥＯＳフロンティア傘下への集約を進めており、すでに特約店６社について株式移管などにより集約している。拠点の統廃合を含む効率化や販売ネットワークの連係強化などにより、ＬＰＧ販売態勢の強化を図る方針だ。

△三菱重工<7011>　原発用蒸気発生器　１００基目納入
三菱重工業は２３日、１００基目にあたる原子力発電用蒸気発生器（ＳＧ）を、北海道電力泊発電所３号機に納入したと発表した。ＳＧは加圧水型（ＰＷＲ）原子力発電所のタービン駆動用の蒸気を発生させる役割を持つ。納入したのは国内向け標準機種で全高が約２１メートル、胴部の外径が最大約５メートル、重量が約３３０トンある。内部には外径約２０ミリ、長さ約２０ミリの逆Ｕ字形をした伝導管が約３４００本挿入されている。三菱重工は１９７０年に国産第一号である初号機を納入して以来、３８年間にわたり国内外の原子力プラントにＳＧを納入している。泊発電所３号機は電気出力が９１万２０００キロワットで、２００９年１２月の営業運転開始を予定している。
（FujiSankei Business i）