10/23 お昼の『株価材料』PART Ⅱ

お昼の『株価材料』PART Ⅱは、"つづきはこちらです"をクリック！

[0回]

■株価材料

△オリンパス<7733>、理研発の創薬ベンチャーに出資
オリンパスは理化学研究所発の創薬ベンチャー、カイオム・バイオサイエンス（東京・文京）と資本・業務提携する。カイオム社に1億9000万円出資し、同社が持つ「抗体」と呼ぶ特殊なたんぱくを効率良く作る技術を活用して、がんなどの病気を早期発見する革新的な診断薬や診断機器の開発を目指す。カイオム社は、ニワトリの細胞を活用し、病気の診断や治療に有効な「抗体」を試験管内で短時間で作る技術を持っている。ネズミなど実験動物を使うと4―6カ月かかる作業が、同社の技術だと1週間強で終わる。同技術が評価され、抗体医薬大手の中外製薬とも提携している。

□全日空<9202>、割安乗り継ぎ運賃導入・従来より１割安
全日本空輸は羽田や大阪（伊丹）など主要空港を経由して地方間を結ぶ路線に割安な「乗り継ぎ運賃」を08年度から導入する。福岡―仙台線など08年度に直行便を廃止予定の路線から採用を始め、採算が悪化している路線に順次導入する。同運賃は直行便より10―15％安い価格に設定し、地方間直行便廃止による乗客の負担を軽減する一方、不採算路線の廃止を進めることで燃油価格の高騰に対応する。全日空は来年度、福岡―仙台線のほか、札幌（新千歳）―松山、札幌―高松、新潟―福岡線など低採算の７つの地方間直行便を廃止する計画を打ち出している。これらの廃止路線に対し、代替路線として羽田や伊丹、中部国際空港などの主要空港を乗り継ぎ拠点とし、２つの地方空港を結ぶ路線やダイヤを新たに設定する。割安の「乗り継ぎ運賃」もあわせて導入することで、飛行距離が長くなることに伴う運賃の負担増を避けることにした。
（NIKKEI NET）

△シャープ<6753>は上げに転じる、営業減益は織り込み済みとの声
シャープが上昇に転じている。市場からは、収益の悪化はある程度、織り込み済みとの声が出ている。シャープは２２日、２００７年９月中間期の連結営業利益が前年同期比１２．４％減の７９０億円になる見込みだと発表した。液晶テレビや携帯電話の販売が好調に推移して売上高は増収の見通しだが、法人税法改正に伴う減価償却費増加のほか、材料高騰による太陽電池事業の収益悪化などが響く。市場では「株価は１０月に入って下げており、収益の悪化はある程度織り込み済みだった。米アップル(AAPL.O: 株価, 企業情報, レポート)や富士通(6702.T: 株価, ニュース, レポート)の決算が好調なこともあり、他のハイテク株への影響は限定的だ」（外資系証券）との指摘があった。

△トヨタ自<7203>しっかり、9月中間期営業益が1割増との報道
トヨタ自動車がしっかり。円高が一服し米国株が上昇するなど外部環境が改善したところに、２３日付日経新聞朝刊が９月中間期連結営業利益（米国会計基準）について、前年同期比で約１割増えて１兆２０００億円強になったもようと伝えたことで、買い戻されているという。２２日は円高などから年初来安値を更新していた。

△日揮<1963>が堅調、08年3月期の業績上振れ報道を好感
日揮が堅調な動き。２３日付けの日本経済新聞は２００８年３月期の連結営業利益が前期比５１％増の４００億円程度になりそうと報じた。従来予想を約２０億円上回り、１４期ぶりに過去最高益を更新するとしている。これを材料視した買いが先行した。報道によると、中近東や東南アジアなど採算性の良い海外プラント工事が伸びる。

△タカトリ<6338>買い気配、07年9月期業績・配当予想を上方修正
タカトリが買い気配。２２日に、２００７年９月期の業績・配当予想を上方修正したことが好感されているという。２００７年９月期連結経常利益予想は、従来の５億５７００万円から７億９８００万円に、年間配当予想は１５円から１７円に、それぞれ引き上げられた。
（ロイター）

▼ライトオン<7445>が４日ぶり反落、月次売上高の落ち込み続く－秋物不振
若者向けカジュアル専門チェーンのライトオンの株価が４日ぶりに反落。全国的に暖かい日が続いたため秋物商品の販売動向が厳しく、既存店売上高が前年同月を大きく割り込む状況が続いており、業績不振の長期化を懸念した売りに押されている。午前終値は前日比45円（3.2％）安の1365円で、東証１部の下落率24位。ライトオンが前日22日に公表した月次の売買動向によると、10月度の既存店売上高は前年同月比17.2％減となり、９月の24.4％減に続いて落ち込みが大きかった。暖かい日が続いたことに加え、春夏から「デニム離れ」が続いているという。今期（08年８月期）の既存店売上高は前期比５％減（上期6.5％減、下期 2.6％減）と計画しているが、9－10月の累計は前年同期と比べて19.9％減と、これを大きく割り込むペースで推移しており、計画通りの業績を達成できるかが懸念されている。ライトオンのＩＲ担当の松本直弥氏は、「ジーンズの代わりにスパッツやレギンスを着る女性が増えており、ジーンズ専門店は非常に厳しい状況」と述べ、女性の着こなしの変化が販売不振につながっていると説明する。秋物に関しては、「西日本は秋になっても夏日が続いており、これほど秋物が動かなかった年はないほどだ」と話していた。一方、ジーンズメイトの株価は３日ぶりに反発。午前終値は前日比１円（0.1％）高の986円。一時は39円（4.0％）高の1024円まで上昇した。10月度の既存店売上高は前年同月比6.8％減と５カ月連続でマイナスとなったものの、９月の13.9％減からは落ち込み幅が小さくなった。客単価は0.7％上昇とプラスに浮上し、客数の減少も前月の12.1％から7.5％に縮小した。ジーンズのＩＲ担当の山本喜広氏は、「９月末は気温の暖かい日が続き、ネルシャツなど羽織アイテムを中心に秋物商品が動かなかった。ショッピングセンターなどの台頭もあり、競合先が多くなっている」としながらも、「10月に入り気温が寒くなり動きが出てきている」と話していた。ライトオン、ジーンズメイトともに毎月20日締めとなっている（10月度売上高の場合は９月21日から10月20日）。

△ＮＥＣエレ<6723>：パワー半導体を増産、50億円投じ能力37％拡大－大津工場
半導体専業メーカーのＮＥＣエレクトロニクスは23日、パワー半導体事業を強化するため、主力の大津工場（ＮＥＣ関西）に50億円以上を投じて2008年10月までに新製造ラインを増設する。生産能力は37％拡大し、８インチ換算で月３万7000枚となる。デジタル家電や自動車関連機器向けなどの需要増に対応する。パワー半導体は、電源やモーター駆動など電力制御の機能を持つディスクリート（個別半導体）の一種。デジタル家電や、ガソリンエンジンと電気モーターを併用するハイブリッド自動車、パソコン（ＰＣ）、携帯電話の充電器、産業機器など多様な製品に搭載されている。高機能化する電子機器の消費電力を抑え、省エネにも役立つため需要が拡大している。同社は09年度にパワー半導体を主体とするパワー・マネジメント・デバイス（ＰＭＤ）部門で06年度比40％増の1155億円の売上高を目指している。

▼協発酵<4151>株が大幅続落、新株発行でプレミアム消失の声も－格下げ相次ぐ
協和発酵工業の株価が続落。一時は前日比 66円（4.8％）安の1312円まで値を下げる場面がみられた。ビール大手、キリンホールディングスの買収提案を受け入れ、キリンが31日から実施する１株 1500円のＴＯＢ（株式公開買い付け）に賛同する意向を22日に示した。今回のスキームが協発酵株主にとって不利との見方があり、売りが優勢となった。野村証券は23日付で協発酵の投資判断を「買い」から「中立」に１段階引き下げた。協発酵とキリンファーマとの経営統合を目途に実施する株式交換で、協発酵側が１億7000万株（現在の発行済み株式総数の44％に相当）の新株発行を行うことを受けた。漆原良一・森田哲史・両アナリストは、キリンファーマの今期営業利益が協発酵の36％にすぎないことを示し、「合併で発行される株数（44％）はこの比率（36％）より多く、１株あたり利益の希薄化が起きる」（両氏）とした。みずほ証券も同様の理由で投資判断を「買い」から「中立」に引き下げた。担当アナリストの田中洋氏は、新会社が2011年度の目標として掲げた腎性貧血治療薬「ネスプ」「エスポー」の年商600億円を不安視する。「競合先の中外製薬が同系統治療薬『エポジン』の値段を下げてきているため、目標達成は厳しい」としている。ＴＯＢ価格はディスカウント・キャッシュ・フロー（ＤＣＦ）法や類似企業比較などで算定され、過去３カ月間の終値平均に32％のプレミアムを乗せた水準に決まった。しかし、19日付の日本経済新聞朝刊の報道をきっかけに協発酵株が急騰したため、22日終値の1378円からみると8.9％のプレミアムにとどまる。ＴＯＢに応募できる株数も最大１億1157万8000株（発行済み株式総数の 27.95％）と少なく、同社株の売買に参戦する向きも限定されているようだ。協発酵株の18日以降の売買高をみると、18日が177万株、日経報道のあった19日が933万株、会社側からＴＯＢ価格の公表があった22日が1067万株。この日は午前10時30分までの90分間で300万株の約定があった。

△日曹達<4041>が急反発、建設部門好調で中間利益上ぶれ－通期予想の増額期待
日本曹達の株価が一時、前日比32円（5.8％）高の582円と急反発。農薬関連の研究開発費など経費の計上が下期にずれ込んだうえ、建設部門の子会社が好調だったことを理由に同社は22日、９月中間期の業績予想を上方修正すると発表した。連結純利益が従来計画から急増する見通しとなり、据え置かれた08年３月期（通期）業績の上ぶれ期待が高まっている。中間期の連結純利益は前年同期比7.4倍の11億円と、従来予想の５億円の 2.2倍に膨らんだもよう。同社総務部の小沢史比彦部長は「委託で行なっている農薬関連の開発費や研究費など経費の計上が下期にずれ込んだうえ、建設部門の子会社２社の業績が好調だった」と上方修正の理由を説明した。売上高は前年同期比10％増の725億円（従来予想比５億円増）、営業利益は同94％増の34億円（従来予想比７億円増）となる見通し。通期業績予想は 11月15日の中間決算発表時に改めて公表するとしている。同社は８月６日にも、殺虫剤「モスピラン」や殺ダニ剤「ニッソラン」が海外向けに伸びていることから、中間期の利益予想を増額修正している。一方、通期予想は期初計画を全く変えておらず、足元の状況から上方修正されるとの期待が高まっている。期初計画では通期連結営業利益は前期比2.8％増の92億円、純利益は20％増の41億円を見込んでいる。市場では「業績が拡大傾向にある中での上方修正により、先行きに強気の見方が広がった」（リテラ・クレア証券の井原翼理事・情報部長）との見方があった。

△図研<6947>株が３日ぶり反発、自動車向け好調で中間業績上振れ－再度増額も
設計システム大手、図研の株価が３営業日ぶりに反発。自動車向けのＣＡＤ／ＣＡＭ（設計システム）が海外で好調に推移、2007年９月中間期の連結営業利益が事前予想を46％上回る見通しになった。会社側は通期業績予想を11月12日の中間決算時に修正するとしたため、再度増額修正があるとみられた。この日は買い気配で取引を開始。午前９時20分すぎに前日比100円（9.2％）高の1183円で２万2500株の約定があった。その後も100株、200株単位の小口の買い注文が続き、一時は9.9％高まで上昇。10％近い上昇率を記録したのは 03年10月20日（19.2％）以来、約４年ぶり。図研が22日の取引終了後に公表した業績予想修正によると、中間連結営業利益は前年同期比53％増の13億7000万円になったもようで、前回予想（９億 4000万円）から４億3000万円の上振れとなった。独子会社を中心に欧州で自動車関連の配線システムが伸長、国内でも採算の良い自社パッケージソフトが伸びたという。　　下半期も上半期の好調が継続できる見通しで、「自動車業界を中心にカスタム化が進んでおり、粗利の高いパッケージソフトが伸びるという方向感は変わらない」（西伸孝財務部長）としている。東海東京調査センターの廣瀬治シニアアナリストは、「自動車向けを中心に納入が進み、原価も改善している点は評価できるが、ＣＡＤ／ＣＡＭシステムの世界はすでに成熟化してしまった」と分析。大きく崩れることはないが、「大きく評価されることもないのではないか」（同氏）と指摘した。　　廣瀬氏は株価について、2004年から続く1000円－1500円のボックス圏で今後ももみ合いを続けるとみており、図研株に対する投資判断は「押し目買い増し」としている。

▼シャープ<6753>株が１年３カ月ぶり安値、９月中間期は減益－海外拠点費など
国内液晶テレビ最大手シャープの株価が３営業日連続で下げ、一時前日比34円（1.9％）安の1790円まで売られた。 1800円割れは昨年7月24日以来、１年３カ月ぶり。米株安などで22日に終値ベースで4.1％安と急落したのに続き、同日夕に９月中間期の減益予想を発表したことが嫌気されている。発表資料によると、９月中間期の連結純利益は前年同期比7.6％減の430 億円、売上高は同12％増の１兆6400億円、営業利益は12％減の790億円になったもよう。海外の液晶テレビ製造拠点の設置費用が予想外にかさんだのに加え、原材料価格高騰に伴い太陽電池事業の収益が悪化、法人税法改正に伴う減価償却負担増も響いた。発表資料と過去の業績を基にブルームバーグ・ニュースが計算したところ、第２四半期（７－９月）連結業績は、売上高が前年同期比9.3％増の8440億円、純利益は同17％減の188億円、営業利益は同26％減の367億円となったとみられる。みずほ証券の張谷幸一アナリストは、中間期の予想数値が23日の株価の下げに直結したとの見方を示した上で、今回の発表した数値は「会社側の内部見通しやアナリストのコンセンサスを下回ったはずだ」と指摘した。シャープは通期（2008年３月期）の業績見通しについては、今春の発表時点ですでに減価償却要因を反映していたこともあり、据え置いている。売上高が前期比8.7％増の３兆4000億円、営業利益が同1.9％増の1900億円、純利益が同3.2％増の1050億円と、増収増益を予想。達成には、下半期に損益面で巻き返す必要がある。クレディ・スイス証券の田端航也アナリストは22日夜、シャープが25日の中間決算発表で下期の採算向上について十分な説明をしない場合、「厳しい見方をせざるを得ない」と述べた。

△協同飼<2052>株が高い、豚や牛用の飼料が好調－中間営業益は２割上振れへ
飼料大手、協同飼料の株価が高い。一時は前日比５円（3.4％）高の153円を付け、５営業日ぶりに25日移動平均線（151円：株価の短中期トレンドを示唆）を上回った。豚向けや肉牛向けの飼料が好調に推移し、2007年９月中間期の連結営業利益が前回予想を20％上回る見通しとなった。業績好調が確認できたため、投資家の買いが増えたようだ。協同飼は22日の取引終了後に連結業績予想を上方修正。中間営業利益予想を10億円から12億円に20％引き上げた。肉相場が高めに推移したことを受けて、豚用や肉牛用の飼料が数量面で伸びた。売上高は前年同期比20％増の 625億円になる予定で、前回予想を24億円（4.0％）上回る。通期（08年３月期）業績予想については、売上高を1250億円から1295億円に3.6％増額する一方で、営業利益以下は期初計画を据え置いた。直近10月の価格改定で飼料価格の引き上げが小幅になったため、「原料高を考えると下半期のスプレッドは厳しくなる」（総務部の竹内秀夫ＩＲ担当）とみたため。協同飼の株価は02年11月18日に付けた66円から06年１月10日の247 円まで上昇したが、その後は下落基調に転換し、約４割値下がりしていた。
（ブルームバーグ）

△レンゴー<3941>---直近空けたマド埋め完了
7営業日ぶり反発。25日線を一気に突破し、直近空けたマド埋め完了。資本提携している日本製紙Ｇが三島製紙を08年2月に完全子会社化すると発表。不採算の国内生産拠点を3ヶ所閉鎖するなど、業界再編の流れが強まっている。

▼ニスカ<6415> 大幅安。
一転しての減益が嫌気されているようだ、07年12月期の業績予想を下方修正しており、経常利益で従来予想の26億円から20億円（前期21.39億円）に減額された。主力のペーパーハンドリング事業で顧客の内製化が進んだほか、機種構成の変動で利益率が低下したなどとしている。

△ＳＭＫ<6798>---しっかり、好決算期待やアップル関連としても
米アップルが想定以上の好決算を発表、時間外取引でも一段高となっているが、アップル関連として位置づけられている同社の刺激材料につながっている模様。過去に、「ｉＰｈｏｎｅ」関連などとして賑わった経緯がある。また、前日にはＣＬＳＡが投資判断「ＢＵＹ」継続で、目標株価を1100円に引き上げている。25日の中間決算発表に向けて期待感も高まる展開。

△洋鋼鈑<5453>---押し目買い優勢、直近2日間の下落率は15％超
3営業日ぶり反発。直近2日間の下落率は15％を超えており、押し目買い優勢に。前日の下げで一目均衡表の雲下限を捉えていたが、本日の反発で雲上限を捉える。信用倍率は0.36倍と1倍を下回る状況であり、雲を確実に突破してこれれば買い戻しの流れも強まりそうだが。

△ＪＳＰ<7942>---原材料高騰の影響も一巡か
6営業日ぶり反発。直近安値を割り込み1月末以来の水準まで下落していた。原油価格がピークを打ったとの見方もあり原材料高騰の影響も一巡か。信用倍率は0.79倍と1倍を下回る状況であり、買い戻しの流れも。

▼東京製鐵<5423>---さえない、ＣＳでは業績下ブレ可能性指摘
さえない。ＣＳでは投資評価「ニュートラル」継続だが、今期業績は会社計画を下回る可能性が高いと指摘。建築基準法改正の影響で建設用鋼材の需要は低迷、一方で原料スクラップ価格は高値圏推移からマージンを圧迫としている。なお、目標株価は1700円から1670円に引き下げている。

△みずほ<8411> 再びリバウンド基調強める。
先日に年初来安値とのダブルボトムを形成した格好。本日は買い先行後に伸び悩むも再びリバウンド基調を強めてきている。米サブプライム問題が再燃する中、ベアスターンズと中国証券大手による資本提携、アメックスの時間外上昇などは下支え要因に。

△保土谷<4112> 大幅反発で一気に25日線を突破し、直近戻り高値レベルに接近。
原油価格の上昇がピークとなり、化学セクターに対する見直し買いの流れも。信用倍率は1.89倍と需給妙味もあり、短期値幅取り狙い。

△フォーサイド<2330> ストップ高買い気配。
自社株買いを実施するとの発表が買い材料視されているようだ。上限は5万株、2億円となっており、上限株数は発行済み株式数の2.1％に相当する。また、併せて余剰金での中間配当の実施を発表していることから、業績面での警戒感が後退しているもよう。

△フュトレック<2468> ストップ高買い気配。
一転しての中間期での黒字見通しが好感されているようだ。07年9月中間期の業績予想を従来の赤字予想から黒字に上方修正、経常損益で従来予想の0.31億円から0.76億円に増額された。音源の携帯電話への搭載台数が増加したほか、経費の効率的な運用が奏功したと。

△ＮＯＫ<7240>---強い動き、メリルでは新規に「買い」格付け
強い動き。メリルが投資判断を新規に「買い」、目標株価3000円としており、本日の買い材料となっている。今下期からＦＰＣ事業の利益成長が予想され、「成長への回帰」が鮮明になると考えているもよう。なお、同じＨＤＤ関連材料を手掛ける昭和電工に対しても、メリルでは新規に「買い」としているもよう。

▼協醗酵<4151> 下げ目立つ。
引き続き、キリンファーマとの合併に伴う株式価値の希薄化が嫌気される格好に。野村、みずほでは投資判断を「２」から「３」にそれぞれ格下げ。株式交換に伴う新株発行で株数は44％増加することになるが、野村では、合併による営業利益の増加と比較して、09.3期ベースでＥＰＳは11％減少と試算。

△大日インキ<4631>---業績上方修正を受けＧＳは目標株価引き上げ
年初来高値を更新。会社は中間および通期の業績見通しを上方修正した。円安効果や新製品の好調などの寄与により通期連結経常利益は前回予想比4.3％増、当期純利益は同15.4％増に増額修正した。ゴールドマンでは会社業績予想の修正に伴い、今後12ヵ月の目標株価を500円から580円に引き上げたもよう。

△日本電産<6594>---大幅高、子会社5社が揃って上方修正
大幅高。前日に子会社5社の中間期一斉上方修正が発表されている。電産サンキョー、電産コパル、電産トーソク、電産リード、日本サーボの5社合計で、営業利益ベースでは25億円程度の上方修正となる。同社の中間営業利益は320億円の予想となっており、上ぶれインパクトが期待される状況に。子会社揃っての上方修正に伴う、グループ展開力への評価も一段と高まる方向へ。

△伊藤忠<8001>---業績上振れ観測
3営業日ぶり反発も25日線の攻防に。2007年9月中間期（米国会計基準）は、連結純利益が1300億円前後と前年同期比3割以上増えたもようとの観測が報じられている。原油高で金属・エネルギー事業の利益が想定を上回ったと。

△ＤｅＮＡ<2432> 堅調、株式分割考慮後の最高値を更新。
モルガンではネットサービス業界についてのレポートをリリースしており、米国出張を受けて急速な見直しの可能性があるとしている。ＤｅＮＡについては知名度が低く、新鮮な銘柄として強い興味を示す投資家が多かったと。
また、株価は急激に上昇しているが、楽天<4755>以外ではバリュエーションに関する議論は多くはなかったとしている。
（フィスコ）

△図研<6947>は中間業績上方修正をバネに安値水準から急反発
図研は、１０７円高の１１９０円まで買い進まれて３営業日ぶりに急反発、９月２１日につけた年初来安値１０１５円からリバウンドする動きを強めている。前日２２日に今２００７年９月中間期業績の上方修正を発表、好感する下値買いが拡大している。同社の中間期業績は、売り上げが期初予想より５億円、経常利益が４億３０００万円、純利益が２億８０００万円それぞれ引き上げられ、純利益は８億８０００万円（前年同期比６６％増）と大きく増益率を伸ばす。欧米や一部の国内子会社の売り上げが好調に推移したことに自社製パッケージの売り上げ増などによる原価率の低減が重なり上方修正された。３月通期業績は、現在精査中で１１月１２日予定の中間期決算発表時に公表するとしている。株価は、１株純資産１００４円を下値にした２５０円幅のボックス往来を続け、この下値を試す展開となっていた。かつて同社社長が馬主だった３冠競走馬の人気波及で急騰した実績もあり、ボックス上限に向け再人気化が予想される。

△日立物<9086>は業績上方修正が出遅れ株買いを誘い急反発
日立物流は、寄り付きの買い気配から８４円高の１３３７円まで買い上げられ３営業日ぶりに急反発している。１０月２６日の２００７年９月中間期決算の発表に先立ち、前日２２日にその中間期・３月通期業績を上方修正、割り負け訂正期待を高め買い増勢となっている。上方修正のうち３月通期業績は、売り上げが期初予想を３０億円、経常利益が３億円、純利益が１億円それぞれアップされ、純利益は７４億円（前期比９％増）と増益率を拡大する。北米のテレビ関連事業の取扱物量減少の影響が懸念されるものの、システム物流事業の拡大継続、作業生産性向上などが寄与して上方修正につながる。株価は、８月の年初来安値１１６１円から今期第１四半期業績の２ケタ増収益見直しや中間期・期末配当増配などが加わり２００円幅の反発を演じた。ＰＥＲ１９倍台と市場平均を上回るが、ＰＢＲは１倍ソコソコと出遅れており、３月の年初来高値１４６７円を上値ターゲットにリバウンド幅を拡大しよう。

△保土谷<4112>は中間業績増額を追撃材料に急反発
保土谷化学工業は、２２円高の３３５円と３営業日ぶりに急反発している。前日２２日に発表した今２００７年９月中間期業績の上方修正が、８月開示の今期第１四半期（１Ｑ）業績の高進捗率着地に次ぐ追撃材料として低位材料株人気を再燃させている。同社の中間期業績は、売り上げが期初予想を１１億円下回るが、経常利益は３億５０００万円、純利益は３億円それぞれ上回り、純利益は８億円（前年同期比７７％減）と減益率を縮小する。建材事業の環境悪化で売り上げを減額したが、高収益事業への転換効果や一部経費発生が下期にズレ込み、持分法投資利益が好転したことが利益上ぶれ要因となった。なお、純利益は、前年同期計上の株式売却益が一巡し減益となる。３月通期業績は、１１月１２日予定の中間期決算発表時に公表するとしている。株価は、１Ｑ業績の大幅経常増益、純益高進捗率を手掛かりに年初来安値２７７円からリバウンド途上にある。ＰＥＲは割高なもののＰＢＲは０．７倍と割り負けており、なお戻りを試す動きが期待される。

△富士通<6702>－は今度は中間業績を一転して上方修正し急反発
富士通は、寄り付きの買い気配から３５円高の８５１円まで買い進まれ３営業日ぶりに急反発している。同社は、今期第１四半期（１Ｑ）決算公表時の今年７月に今９月中間期・３月通期業績を下方修正しているが、前日２２日に今度は一転してその中間期業績の上方修正を発表、信用売りの買い戻し主導で下値買いを誘発している。同社の中間期業績は、売り上げが７月修正値を６３０億円、経常利益が２２０億円、純利益が１００億円それぞれ上回り、純利益は１００億円の赤字（前年同期は１４８億円の黒字）と赤字転落幅を縮小する。前回の業績減額は、１Ｑから実施した「棚卸資産の評価に関する会計基準」の早期適用が要因となったが、今回はテクノロジーソリューション事業のサービスビジネスやパソコン、携帯電話が伸長したほか、サーバ関連などで費用の効率化を進めたことが増額修正要因となった。３月通期業績は、年度末に集中度が高いプロダクト関連で不確定要素があり、ロジックＬＳＩやＨＤＤでも収益性の見極めがつかないとして７月修正値を継続した。株価は、前回の業績減額をきっかけに６３５円安値まで３００円超の急落となり、この急落幅の８５％を戻すＶ字反騰をするなど値動きの激しい展開となった。信用取組は１倍割れと強弱感が拮抗しており、需給主導の展開が続こう。

△総合メディ<4775>は３月通期業績も上方修正し急反発
総合メディカルは、１１５円高の３０８０円と３営業日ぶりに急反発している。同社は、１０月１２日に２００７年９月中間期業績を上方修正しているが、前日２２日にその中間期決算を発表するとともに、今度は３月通期業績を上方修正、再度ディフェンシブ株関連の割安株買いが盛り上がっている。同社の中間期業績は、上方修正通りに前年同期比１２％増収、４．１倍経常増益、５．２倍純益増益と大幅に増益転換した。調剤薬局を１１店出店（閉鎖１店）した増収効果にＤｔｏＤの波及効果や処方せん単価の増加、さらにレンタル関連事業でレンタル物件の入れ替えを抑制し営業費用削減を図ったことが寄与した。３月通期業績は、売り上げを期初予想より１０億８５００万円、経常利益を４億円、純利益を２億１８００万円それぞれアップさせ、純利益は１６億２５００万円（前期比７３％増）と２期ぶりに過去最高を大幅に更新する。株価は、前回業績増額時に２００円高して３０００円大台固め継続となったが、ＰＥＲは通期業績増額で１３倍台とさらに割安となり上値を伸ばす展開を強めよう。

△西友<8268>はウォルマートのＴＯＢ価格にサヤ寄せし買い気配アップ
西友は、寄り付きから買い気配を切り上げ１９日終値に対して１５円高の１０２円買い気配と急伸している。２２日早朝のＮＨＫテレビニュースで米ウォルマート・ストアーズの完全子会社化報道により、前日１９日は終日売買停止となったが、大引け後にウォルマートが、持ち株会社ワイオミング　ホールディングス　ジーエムビーエイチ（スイス）を通じて正式に株式公開買い付け（ＴＯＢ）による完全子会社化を発表、同社も賛同を表明したことから、売買が再開されたこの日はＴＯＢ価格１４０円にサヤ寄せする動きを強めている。西友は、２００２年５月にウォルマートとの資本・業務提携に合意、一連の第３者割当増資によりウォルマートが西友株式を５０．９％保有し、傘下で経営再建を進めてきた。今回の完全子会社化は、ウォルマートが世界第２位の日本の小売市場によりコミットすることを目的としており、西友も企業価値を向上させステークホルダーに長期的な利益をもたらすとして受け入れた。ＴＯＢは、１０月２３日から１２月４日までの３０営業日を買い付け期間に３億５３１６万３０００株を買い付け、追加投資額は約１０００億円となり、ＴＯＢ後は所定の手続きを経て西友は上場廃止となる。
（東洋経済新報社）