10/10 朝の『株価材料』PART Ⅲ

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■株価材料

△三洋<6764>、京セラ<6971>に携帯事業売却で大筋合意　週内にも基本契約
経営再建中の三洋電機が携帯電話事業の売却で交渉中の京セラと大筋合意したことが９日、明らかになった。週内にも基本契約を結ぶ見通し。もう一つの懸案である半導体事業の売却では、優先交渉権を与えた国内投資ファンド、アドバンテッジパートナーズと来週中に合意するもようで、再建に向けた事業整理が加速することになる。携帯電話事業については三洋が分社化し、京セラに全株式を譲渡する方向で検討が進んでいる。基本契約を結んだ後、京セラは三洋の携帯電話事業の資産査定を本格的に行うことにしており、売却額は４００億～５００億円の見込み。三洋の所有する知的財産権の扱いも焦点になりそうだ。三洋電機の携帯電話事業は、全売上高の約１５％（約３４００億円）を占める主力分野。かつて１００億円以上の営業利益を稼いだものの、国内販売の激化で、平成１８年度に初の営業赤字に転落した。１機種あたり１００億円以上かかる開発費負担も重荷となっており、９日に両社の役員レベルで売却交渉について大筋合意した。三洋は来年３月末までに携帯電話事業を連結決算対象から切り離す考えで、国内の携帯電話メーカー同士では初の「統合」となる。一方、半導体事業では全額出資子会社の三洋半導体（群馬県大泉町）をアドバンテッジに売却する方向で、最終段階に入っている。

△海藻でバイオマス発電－東ガス<9531>　事業化へ
（産経新聞）

■鉄鋼業界　エネルギー消費量の削減目標１２年までに設定
世界の鉄鋼メーカーが加盟する国際鉄鋼協会は９日、ドイツで開いた理事会で、地球温暖化をもたらす二酸化炭素（ＣＯ２）など温室効果ガスの削減につながるエネルギー消費量の削減目標を１２年までに設けると発表した。業界による国際協力でこうした目標の導入に合意したのは鉄鋼業界が初めて。
（毎日新聞）

△CEATEC07　パナソニック<6752>の全周囲表示カメラシステム
「CEATEC JAPAN 2007」（2－6日、幕張メッセ）にパナソニック（松下電器産業）は、開発中の「全周囲表示カメラシステム」を展示した。複数カメラによる全周囲監視と危険予知を行なうシステムである。特徴的なのが、前後左右4か所に設置したカメラからの映像を合成し、まるでクルマを上方から見下ろしたトップビュー（鳥瞰図）のようにしてモニターに表示すること。あらかじめ登録しておいてあるCGの自車がモニター中央に表示されるので、左後方から接近してくるバイクや自転車などをモニター上で確認しやすい。走行中は、正面の景色からモニターに目をやる必要があるため、別の危険性が生じてしまうデメリットはある。また、モニター上の範囲外から人や自転車などが接近してくる場合も、カメラ自体はそれをとらえているので、接近情報を提供する仕組みにもなっている。さらに、パーキングスペースへの駐車の際にも有効だ。地面の左右の白線や後方の車止めなどの位置を把握しやすく、バックしての駐車が苦手な人もより安心しやすい。システムは、前後左右のモニターを画像合成ECUが統合するというもの。システムは開発が終わっており、販売はまもなくとなっている。

△ジー・トレーディング<3348>、中間期の連結業績見通しを上方修正
ガリバーインターナショナルの連結子会社ジー・トレーディングは、2007年8月中間期の連結業績見通しを上方修正した。売上高は64億8000万円を予想していたが、78億7000万円に上方修正した。ジー・バス販売がリースを利用した販売手法に着手し、売り上げが増加しているため。収益面では、売り上げの伸びに加え、中堅大手顧客の新規開拓を柱とした適正利潤の確保を重視した営業活動が成功したことなどから、経常利益は8500万円の予想から1億5000万円、当期純利益を4000万円から7000万円にそれぞれ上方修正した。

△東京モーターショー07　ダイハツ<7262> OFC-1 は次世代のコペン…ではない!?
軽自動車サイズのボディに660ccのターボエンジンをフロントに搭載、スポーツカーらしいエクステリアデザインでルーフは電動格納式。こうしてスペックを並べれば並べるほど、次世代の『コペン』を感じさせるのがダイハツ『OFC-１』（Open Future Concept 1） だ。このクルマはすでに9月におこなれた「第62回フランクフルト・インターナショナル・モーターショー」で発表されているが、ここまでコペンに近い要素を持っていれば自動車専門誌などで「次期コペン」と紹介されているのも納得できる。しかし、関係者に「コペンとの関連はないのか？」と尋ねると、意外な答えが返ってきた。「確かにコペンは発売から5年が経過し、次期型を期待する声も聞こえてきます（当初の生産計画はわずか2年間だった）。しかし、改良を重ねながら10年くらい作っていこうと思っているんですよ。だから、OFC-1はコペンとは違うもうひとつのスポーツカーだと思ってください」（商品企画部主査惣内茂さん）コペンを10年作り続ける……!?

△東京モーターショー07　トヨタ車体<7221>、コンセプトカー 4台含む8台を出品
トヨタ車体は9日、「第40回東京モーターショー」に、4台のコンセプトカーを含む合計8台の車両を出品すると発表した。「うれしいクルマ、やさしい暮らし。」をテーマに独自技術を生かした車両を披露する。世界初公開のコンセプトカーとして『コムス・バイオプラスチック』を出品する。小型電気自動車コムスのフード、ピラー、ルーフなどのボディを植物由来の素材でつくった。『ヴォクシー』の「TRANS X」をベースにした『ヴォクシー・バイトレック』は、モダンリビング感覚の多目的簡易型キャンピングカーで、旅する大人の夫婦をイメージした。電動可動のセカンドシートとトノボードの組み合わせで4つのモードにアレンジできる。移動ペット美容院『モバイルトリマー』は、『ハイエース』の「スーパーロング」をベースにした。犬や猫などのペットのシャンプーやカットなどに必要な設備を合理的に配置した。『トランスピット』は、ハイエースの「ワイドスーパーGL」がベース。バイクの出し入れがワンタッチで可能なパワーリフトを装備したほか、機能的にレイアウトしたキャビネットと、趣味にくつろぎ空間を融合。元気な団塊世代が、趣味を楽しむ時間と空間を提供する。

△スズキ<7269> スカイウェイブ250タイプM に特別色
スズキは、大型スクーター『スカイウェイブ250』タイプMに赤「マーブルエラキスレッド」の車体色を採用した限定車を設定し、15日から発売すると発表した。スカイウェイブ250タイプMは、電子制御式CVT（無段変速機）の採用により、オートマチックの変速パターン「ドライブモード」と「パワーモード」、マニュアルの変速パターン「7速マニュアルモード」と「MＴアシストモード」の全4モードから、運転状況に応じた変速パターンの選択ができるスポーティーな大型スクーター。今回発売する限定車は、市場からの要望に応え、洗練されたスタイリングに映える鮮やかな赤「マーブルエラキスレッド」の車体色を採用した。500台の限定販売で、価格は69万3000円。

△三菱<7211> ランエボX 発表　“肉感”“艶やかさ”を表現したブリスターフェンダー
三菱自動車は新型『ランサーエボリューションX』を発表した。これで市販決定か？と思わせた05年東京モーターショーの『CONCEPT X』からフェンダー形状を変えてきている。デザイン本部デザイン部エキスパートの松延浩昭氏は、「05年の時点で、ランエボXにブリスターフェンダーを採用することは決まっていた。CONCEPT Xでは、全てを見せたくないという狙いがあった。ランエボVIIから継続的に採用しているブリスターフェンダーにすることで、『ギャランフォルティス』とも一見した違いをつけることもできる」と言った。ヘッドライトが“吊り目”になったことで、ブリスターのラインと繋がり、連続感が出ている。また、そのラインとホイールアーチとの間隔が広くなったことが、先代までの“ギリギリ感”を改善し、視覚的にしっかりして見える様になった。「このランエボXでは、所有する喜びを付加させたいと思いました。“肉感”“艶やかさ”を表現し、見て触りたくなる造形を目指した」と、松延氏。感覚の話だけでなく、ランエボXには「勝つためのディメンジョン」にされているという。松延氏は「ラリーを想定して、出来るだけ短い全長にしたいと考えた。ギャランフォルティスより85mm短くなっている」とのこと。かつ、「ギャランフォルティスは比較的“伸びやか”に見せるアプローチをしていた」と、加えた。短くなったバンパーは、ギャランフォルティスとの差別化にも繋がっているが、フロントクォーターから見たときの“踏ん張り”感を助長している。

△ゼンリン<9474>、電子地図帳Zシリーズ最新版を発売…高速検索エンジンなどを搭載
ゼンリンは、ゼンリン電子地図帳Zシリーズの最新版として『ゼンリン電子地図帳Zi10』（計5タイトル）を11月8日から発売すると発表した。ゼンリン電子地図帳Zi10では、これまでの各機能はそのままに「高速検索エンジン搭載による検索スピードの向上」と「より快適な地図スクロールとズームアップ＆ダウン」、「オーバーレイヤ機能の追加可能レイヤ数の大幅アップ」など、使い勝手の向上を図った。また、2007年4月までに行われた市町村合併情報を反映した地図データを収録した。「DVD全国版」（1万4000円）については、操作・活用方法を視覚的に分かりやすく、オールカラーで解説した活用ガイドブックをセットにした「DVD全国版・ガイドブック付き」（1万6275円）も販売する。

△東京モーターショー07　スバル、ツーリング7シーターコンセプトを発表
富士重工業<7270>は、「第40回東京モーターショー」にツーリング7シーターコンセプトカー、スバル『EXIGA CONCEPT』などを出展すると発表した。今回のショーでは「ファンタスティック・モーメンツ」をテーマに、快適・信頼の走りと地球環境の融合の実現を目指すスバルの取り組みを紹介するとしている。エクシーガ・コンセプトは、スバル車が培ってきたツーリングワゴンのパッケージングノウハウと低重心と重量バランスに評価のある水平対向エンジンを核に、シンメトリカルAWDなどと組み合わせ、大人7人が快適に乗車できるスペースを持つツーリング7シーター。また、次世代リチウムイオンバッテリーを搭載した電気自動車『G4eコンセプト』も世界初公開する。さらに、新型『インプレッサ』のWRX STIやセレクトショップとして有名な「ビームス」とのコラボレーションモデル「インプレッサBEAMS EDITION」などを展示する。スバル独自の環境対応技術や先進安全技術も紹介する。

△日産自動車<7201>は、『マーチ』の発売25周年を記念し、人気ボディカラーの復刻限定仕様車「12Eリミテッドカラー」、「14E FOUR リミテッドカラー」を9日から発売開始した。インターネットで台数限定で予約を受付ける。
マーチは、1982年に初代モデルを発売してから、今年で25年目となる。現在の3代目（K12型）マーチは、2002年の投入時からすでに合計28色のボディカラーを採用してきた。このうち16色が現在は生産を終了している。同社では、マーチ誕生25周年を記念し、「マーチ12E」、「マーチ14E　FOUR（寒冷地）」をベースに、生産終了色のうち、これまでに復活要望の高かった「ショコラ（PM）1」、「パプリカオレンジ（M）」を復刻する。加えて、今年8月3日から8月31日まで、インターネット上で人気カラーの投票を実施したが、最も得票数の多かった「アクアブルー（TPM）」の計3色の復刻限定仕様車を設定し、各色250台、合計750台を限定発売する。価格は12Eリミテッドカラーが126万円。
（レスポンス）

△日立システム<3735>、安全対策機能を統合管理する中規模向け製品発売
日立システムアンドサービスは９日、大企業の支店や中規模企業など向けに１台の機器で複数のセキュリティー機能を統合管理する統合脅威管理（ＵＴＭ）製品を１１月１日に発売すると発表した。セキュリティー機能ごとに個別の機器を利用する場合と比べ、導入が容易で管理コストを削減できる。主力製品「ネットスクリーン」に替わるハード型インターネットセキュリティーシステムとして２年間で１万４０００台の販売を見込む。発売するのは米ジュニパーネットワークスの「ＳＳＧ３２０Ｍ」と「同３５０Ｍ」。価格はそれぞれ８４万円、１０５万円。ネットスクリーンは仮想私設通信網（ＶＰＮ）の構築とファイヤーウォール機能限定だったが、ＳＳＧシリーズは同機能に加え米シマンテックのアンチスパム機能やロシアのカスペルスキー研究所のアンチウイルス機能などを搭載した。

△富士通<6702>と米サン・マイクロ、ＵＮＩＸサーバ普及モデル２種を発売
富士通と米サン・マイクロシステムズは９日、最大６４スレッド（実行処理）に対応した新型プロセッサー「ウルトラスパークＴ２」を搭載したＵＮＩＸサーバ「スパーク・エンタープライズ」の普及モデル２種を発売したと発表した。６４スレッドの多重処理性能と仮想化技術を組み合わせ、高度な仮想化環境を構築できる。即時処理が必要なウェブ系のフロント業務やアプリケーション（応用ソフト）、オンライン業務処理など幅広い需要を見込む。新商品は心臓部のプロセッサーが動作周波数１・２ギガヘルツ対応の「同Ｔ５１２０」と、同１・４ギガヘルツに対応可能で拡張性なども強化した「同５２２０」の２種。１コアごとに浮動小数点演算ユニットを搭載し、処理性能を大幅に高めた。価格はそれぞれ９７万１０００円、１０８万６０００円。業界で初めて毎秒１０メガビットのイーサーネット技術と入出力機能を直接チップ上に組み込むことで、ネットワークの帯域幅と処理速度をアップ。さらにワット当たりの処理性能も引き上げ、業界最高水準の省電力性を実現した。可用性を大幅に改善するため、不良スレッドの切り離しやメモリーの割り当て解除機能などを装備。ウェブブラウザーから本体装置の監視や制御が可能なシステム管理機構なども搭載した。

△パトライト<6825>、０９年３月めどに兵庫・三田工場の生産性１０％アップ
パトライトは主力製造拠点の三田工場（兵庫県三田市）で「ＮＥＯセル」と呼ぶ新生産体系の構築に着手した。セル生産をベースに、多種少量の製品をどの作業者も同じ品質で組み立てられるようにする。数値目標として、０９年３月をめどに三田工場の生産性で現在比１０％アップを掲げる。情報化や生産設備改良などに約１億円を投じる。０７年度中に一定の仕組みを整え、インドネシアなど海外工場へも展開する。パトライトの生産品は表示灯や回転警告灯など約２万２０００種類ある。生産品目は年々増加しており、組み立てから検査、梱包までを１人や複数人で行うセル生産で対応するが、生産の非効率化と工程不具合をいかに減らすかが大きな課題となっている。「ＮＥＯセル」の導入は多品種少量生産を維持しつつ、いつでも、どこでも、誰でも同一品質の製品を組み立てられるモノづくりを狙う。そのため生産現場の状況を数値などで具体的に把握する“可視化”を徹底する。生産単位であるセルごとの稼働状況を瞬時に示せるシステムを０７年度中に導入する。製品ごとの組み立て手順書も電子化。３次元図面の画面表示などで、初心者がすぐに現場で組み立てられるようにし、ネジの締め忘れなど単純なミスを防ぐ“ポカよけ”の仕組みも整備する。色判定や回転方向など製品の検査工程も独自の装置で自動化する。加工工程なども一部を自動化し、人と装置の役割分担を明確にする。多能工を育成するため生産現場のローテーションも０８年１月に実施する。パトカー用回転灯や表示灯の組み立てなど１３の製造現場を原則１年ごとに異動し、多くの現場を経験させる。経験を積んだ多能工には同社独自の称号を授けることも検討する。各製造現場が組み立て能力向上の成果を競うコンテスト形式も採り入れて意識を高める。

△岩崎電気<6924>、太陽電池の特性評価に本格参入－耐久性試験器も投入へ
岩崎電気はキセノンランプを使用した太陽電池用シミュレーターを開発した。瞬間点灯するパルス放射で１００点以上の電流・電圧特性データを測定でき、高精度に太陽電池の性能を評価できる。０８年４月の発売を計画する。メタルハライドランプを使用したシミュレーターに続く製品。さらに耐久性試験器などを開発し、太陽電池の製造・試験装置事業を本格化する。開発した「パルスドキセノンソーラーシミュレータ」は太陽電池の変換特性の測定・評価を行う装置。太陽電池の特性測定では温度変化による発電特性変化を考慮して短時間の発光で測定する必要がある。新装置では発光時間が６０ミリ―１２０ミリ秒のロングパルス方式を採用し、１パルスあたり１００点以上のデータを収集する。従来主流の発光時間が３ミリ秒以下のショートパルス方式では測定データ数が少なく、複数回の発光データを組み合わせる必要があった。新装置ではデータ処理時間が短縮できる。価格は３５００万円以上を予定している。岩崎電気ではメタルハライドランプによる同シミュレーターをすでに製品化している。今回、太陽電池製造・評価装置に本格参入することを決め、新装置を開発した。今後、太陽電池の耐久性試験や紫外線劣化評価装置など開発、製品化する方針だ。

△東芝<6502>、大容量通信向け窒化ガリウム・パワー電界効果トランジスタ開発
東芝は９日、周波数１２ギガ―１８ギガヘルツ（ギガは１０億）のＫｕ帯に対応した窒化ガリウム・パワー電界効果トランジスタ（ＦＥＴ、写真）を開発したと発表した。高周波増幅素子として出力６５・４ワットを実現したほか、リーク電流を自社従来比３０分の１に低減した。０７年中にサンプル出荷を開始、０８年３月末までに月産１００個で量産を始める。ハイビジョン放送データなど大容量通信に対応した衛星通信基地局への採用を見込む。出力を高めるために、熱伝導率の高い炭化ケイ素ウエハー基板上に形成した窒化ガリウム層と窒化アルミニウム・ガリウム層の積層構造をＫｕ帯向けに用いた。また、回路の微細化によるゲートリーク電流を抑制するため、ゲート電極周辺の保護膜形成方法に独自の工夫を施した。

▼８月の産業機械受注額、１２．３％減５４１０億円－産業機械工業会
日本産業機械工業会が９日発表した８月の産業機械受注額は、前年同月比１２・３％減の５４１０億円となり、２カ月ぶりに減少した。国内の製造業向けの減少が響き、内需が同３・０％減の２３８８億円で１０カ月ぶりに減少。外需も同１８・５％減の３０２１億円で２カ月ぶりに減少した。製造業、非製造業、官公需、代理店向けを合わせた内需全体のうち、製造業向けだけが同１６・１％減の９４１億円と低調だった。このうち、官公需は同１０・５％増の５４５億円で１０カ月連続で増加し、非製造業向けも同５・１％増の５９１億円で６カ月連続で増えた。外需のうち、プラントの契約は計２件（中東、南米）のみで、同９８・８％減の２５億円と大幅に減少した。

△住友精密<6355>、英子会社へのＴＯＢが成立
住友精密工業は９日、英国子会社でシリコン深堀りエッチング装置を製造・販売する「サーフェイス・テクノロジー・システムズ（ＳＴＳ）」（ニューポート市）に対するＴＯＢ（株式公開買い付け）が成立したと発表した。ＳＴＳ株の６２・６４％を保有する住友精密は、完全子会社化を目指していた。５日時点で３０・６５％の応募があったという。ＴＯＢ成立により、持ち株比率は９３・２９％に上昇する。ＳＴＳは２４日に英国での上場が廃止される見通し。

△ＮＴＮ<6472>、車用次世代電動ブレーキシステム開発－軽量・小型で高耐久性
ＮＴＮは自動車用次世代電動ブレーキシステム「遊星ローラねじ式電動ブレーキアクチュエータ」を開発した。従来の開発品に比べ、軽量・小型で高耐久性を確保、制動力保持機能も有する。実用化に向けて、ブレーキメーカーと共同で開発を進める意向。将来の量産時には年１３０億円規模の販売目標を掲げる。システムは、モーター部とディスクブレーキを作動させるための直動機構からなる。直動機構には、軸の役割を果たすサンローラーと、外輪とサンローラーの中間に、内向きにかみ合いを求めないネジ（遊星ローラーネジ）を複数配置する。モーターの動力を伝えるサンローラーが、摩擦伝動で遊星ローラーネジに推進力を伝える。外輪部のネジ機構が、それを一部抑止することで、高精度な制動力を生み出すことができる。車両停止中にモーターに通電しなくてもブレーキの押圧状態を維持できる。

△沖データ（沖電気工業<6703>）、タイ工場内に部品在庫スペース新設－外部倉庫を撤廃
沖データは、カラープリンターを生産するタイ工場（アユタヤ県）内に部品在庫スペースを新設し、外部部品倉庫を撤廃した。これにより工場・倉庫間のトラック便を廃止し、部品物流で発生していた二酸化炭素（ＣＯ２）排出量を年換算で７８トン削減した。これは同工場で生産するプリンターの物流時ＣＯ２排出量の１０・５％に当たる。外部倉庫費用と物流コストは併せて約３０００万円削減した。沖データのタイ・アユタヤ工場はプリンターを年間７０万台製造する同社最大の拠点。生産効率化に向け、ライン工程間の距離を短縮するなどの改革に着手し、工場内に約２５００平方メートルの空きスペースを確保。そこに部品在庫スペースを新設し、同じフロア内に生産ラインと部品在庫スペースを隣接させた。

△アイディーユー<8922>など、街並みを全周囲画像で映像化したサイト開設
アイディーユーとアジア航測<9233>は９日、地図で示した地点の街並みの映像を表示するサイト「ロケーションビュー」（ｈｔｔｐ：／／ｗｗｗ．ｌｏｃａｖｉｅｗ．ｃｏｍ）を開設したと発表した。鉄道駅から１キロメートル圏内で車両が進入できる道路の映像データを蓄積。今回は東京２３区内に範囲を限定して公開を始めた。街並みを撮影した全周囲画像をデジタルデータ化してつなげ、映像のように動かして見られるようにした。あらゆる方向の映像をパソコン上で再生するため、街の中を実際に歩いているような映像を楽しめるという。肖像権に配慮し、映っている人の顔や車のナンバーは認識できないよう画像処理を施した。住所、郵便番号、施設名で位置検索ができ、ルート検索機能を使えば、ある地点から別の地点へ実際に走行している画像を映せる。一部の道路では、昼と夜の街並みの違いを２画面表示で比べることもできる。
（日刊工業新聞）

△棚取り合戦「限定」で制す　消費者心理狙い食品各社が注力
食品・飲料メーカー各社が、季節や数量などを限定した「限定商品」に力を入れている。目新しい商品に興味を持ち、「限定」という言葉を見ると思わず手に取ってしまう消費者心理を突き、定番ブランドの販売底上げや、コンビニ、スーパーの店頭で激化する“棚取り合戦”への効果を狙っている。
森永乳業<2264>は、チルド（冷蔵）紅茶飲料「リプトン」で定番のミルクティー、レモンティーに加えて、果物の香りのフレーバーティーを期間限定で投入している。６月はパインアップルティー、７月下旬にグレープフルーツティー、９月にはグレープティーを発売しており、季節に合わせた味わいの商品に２カ月半～３カ月で入れ替えている。「リプトン」は女子高生を中心とした若年層に人気で、同社は「女子高生は新しいものに敏感に反応し、口コミで評判が広がる」（チルド・リテール事業部飲料マーケティング部の長尾香保里さん）とみて、限定商品を定期的に入れ替え、若年層に“新鮮味”をアピール。また、「惜しまれながら店頭から消え、次回への期待感を生む」（同）ことを狙い、入れ替え期間を短くし、消費者を次回の限定商品購入に導く作戦だ。
キリン<2503>ビバレッジもペットボトル飲料「小岩井　純水」シリーズで、定番のオレンジ、りんご味に加え、期間限定商品を定期的に展開している。
ビール業界では、最大手のアサヒビール<2502>が、１３年ぶりの季節限定商品として第３のビール「ぐびなま。冬のやわらかホップ」を２日に発売。サントリーは、第３のビール「ジョッキ生」の６種類目の限定商品「サントリー　ジョッキ濃旨」を１６日に売り出す。各社は「新しい購入層を取り込む」（アサヒ）、「ブランド全体の底上げにつながる」（サントリー）として限定商品を投入、定番ブランドの強化を目指す。
メーカー各社が限定商品に力を入れる背景には、「棚の目立つところには新商品や目玉商品を置く」（大手コンビニ幹部）というコンビニやスーパーの販売戦略がある。新商品としての“賞味期限”がくれば棚から撤去されるため、メーカー側は定期的に新商品を出し続けねばならない。ただ、各社の限定商品が増えれば、「『限定』という目新しさが薄れ、限定商品を出してもコンビニなどで扱われなくなる」（大手食品メーカー幹部）との指摘もある。実際、アサヒが１３年前に季節限定商品の発売を中止したのも、限定商品の乱立で効果が薄くなったと判断したためで、メーカー各社には定番となりうる新商品開発が求められそうだ。

△ヴィア<7918>、居酒屋チェーンの一源を買収　外食業　首都圏の地盤強化
「総本家備長扇屋」や「魚や一丁」、「ぼちぼち」など外食チェーン店を展開するヴィア・ホールディングス（東京都文京区）は、東京都や埼玉県、千葉県など首都圏を中心に居酒屋チェーン店を運営する一源（埼玉県川口市）を買収した。ヴィアＨＤは、一源の小倉順二郎社長らが所有する発行済み株式総数１０００株の全株式を取得、完全子会社化した。買収額は明らかにしていない。外食サービス業を取り巻く環境は、原材料費や人件費などコストの上昇傾向が続いているのに加え、新規参入が後を絶たず、生存競争が激しさを増している。ヴィアＨＤは業態の異なる一源を傘下に収めることで、事業戦略の幅を広げ、厳しい生き残り競争を勝ち抜く考えだ。買収した一源は、首都圏の駅前立地で総合型居酒屋「食彩屋一源」を展開。３６件の直営店舗を持つ。ヴィアＨＤでは、今回の買収について「一源の持つ首都圏の駅前という好立地の商圏を確保できるうえ、当社グループにない新たな店舗形態も加わることで、事業戦略の幅が拡大できる」と期待している。一方、一源は外食サービス業にとっての経営の根幹ともいえる店舗運営・管理、新たなメニュー開発、店舗展開などの戦略で、ヴィアＨＤが持つノウハウを活用できるようになり、今後の事業成長で相乗効果が見込める。

△東京モーターショー　二輪４社　環境、ＡＴ目玉に
国内二輪車メーカー４社の東京モーターショーの出展概要が出そろった。斬新なデザインのコンセプト車に加え、環境対応や自動変速機（ＡＴ）など最新技術を盛り込んだ試作車が注目を集めそうだ。各社とも、二輪車への関心を高め、低迷する国内市場の活性化を目指す。
ホンダ<7267>は、排気量１８００ｃｃの大型エンジンとＡＴを搭載したコンセプト車「ＥＶＯ６（エヴォシックス）」を出展する。同社は、スクーター以外では初の本格的ＡＴを搭載した二輪車「ＤＮ－０１」を来年にも発売する予定。操作しやすいＡＴ車は市場のすそ野拡大につながると期待されており、専用コーナーを設けて積極的にＰＲする。
ヤマハ発動機<7272>は、ガソリンエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド車や、燃料電池車など環境対応車に力を入れる。４本のタイヤを持ちながら、二輪車感覚で運転できる奇抜なコンセプト車「Ｔｅｓｓｅｒａｃｔ（テッセラクト）」も注目を集めそうだ。
スズキ<7269>は、複葉機をイメージしたデザインの「Ｂｉｐｌａｎｅ（バイプレーン）」を出展し、バイクで走ることの楽しさを訴える。
川崎重工業<7012>は、排ガスのクリーン化を進めたスポーツモデル「ＺＺＲ１４００」やフルカウルを装備した２５０ｃｃのロードスポーツモデル「Ｎｉｎｊａ　２５０Ｒ」などを展示する。

△東風ホンダ<7267>、今年の販売１２万５０００台　中国市場、ハイブリッドは年末
ホンダの中国合弁会社、東風ホンダ（湖北省武漢市）の松岡勇・副総経理は８日、北京で開かれた環境フォーラムで、東風ホンダの今年の中国市場での販売目標を１２万５０００台とするとともに、「シビック」のハイブリッド車を今年１２月には投入する方針を明らかにした。東風ホンダは現在、「シビック」とスポーツ多目的車（ＳＵＶ）「ＣＲ－Ｖ」を生産。昨年の販売実績は計６万３０００台だったが、今年１～８月ですでに約７万６５００台を記録している。系列の販売店も今年８月現在の１４０から年末には２００に拡大させるという。ハイブリッド車は当面、すべて日本からの輸入。「中国は、まだ環境で売れる時代ではない」（松岡副総経理）ため、当初は少量で市場の反応を試す見込み。関係者によると、認可手続き次第では１１月に投入する可能性もあるという。ホンダの昨年の中国市場での販売台数は、東風ホンダ、広州ホンダ（広東省広州市）を合わせて３２万３０００台。今年は４０万台を目指している。
（FujiSankei Business i）