9/30 『株価材料』PART Ⅰ

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■株価材料

△スズキ<7269>、「１人乗り自動車」発表・車体と合体し軽自動車にも
スズキは28日、１人乗り自動車のコンセプトカー「ピクシー」を開発したと発表した。歩道や屋内では歩行者と同程度の時速６キロメートルで移動し、ピクシーを収容できる「ＳＳＣ」と呼ぶ車体と合体すると最高100キロメートルで走る軽自動車に変身する。10月26日開幕の東京モーターショーに出品する。ピクシーの運転はパソコンのマウス操作のように片手で簡単にできる。ＳＳＣと合体時もピクシーに乗ったままで運転する。2030年前後の自動車社会を想定して開発したもので商品化の時期は未定。同ショーでは主に若者を対象にした車高の高い新型軽自動車「パレット」なども出品する。

△ヤフー<4689>、情報漏えい防止システムを刷新
ヤフーは顧客情報などの社外流出を防ぐ情報漏えい防止システムを刷新した。顧客情報の使用許可申請や承認処理などの業務の流れをシステム上で一元管理できるようにし、情報を閲覧する権利がない社員などによる不正なアクセスを即座に見抜けるようにする。
開発を受注した伊藤忠テクノソリューションズ<4739>（ＣＴＣ）と協力して新システムの外販も始める。ヤフーは、クレジットカードや銀行口座などの決済情報を含む約1600万件の大規模な顧客情報を保有。８月には決済システムを他社サイトでも利用できるようにしており、個人情報の照会頻度も増えている。

□外食・小売り大手、外国人雇用体制整備急ぐ
10月１日に施行される改正雇用対策法を受け、外国人アルバイトを多く雇う外食や小売り大手が、人事情報の管理を強化したり外国語のマニュアルを作成するなど社内体制の整備を急いでいる。改正法では外国人労働者の在留期限など国への報告が企業に義務づけられた。人手不足が顕著な都市部では深夜営業などに外国人労働力が欠かせなくなっており、新たな対応を迫られている。
日本マクドナルド<2702>は今月から、店長へ店舗運営を助言する社内コンサルタントら約300人を対象に、改正法の内容や対応の研修を始めた。10月以降は人事部門が店長から、外国人アルバイトの国籍や在留期間などを記した個人情報を集めて一括でハローワークへ届ける。同社は直営店だけで約10万人のアルバイトを雇用、うち外国人は約3000人に上る。
東急ストア<8197>では、25日に各店舗向けのメールに、外国人パートの氏名や生年月日、国籍、在留資格・期限などを記入する用紙を添付した。各店舗が本社に返送し、本社がハローワークに届ける仕組み。
（NIKKEI NET）

■建設中の泊原発3号機で白煙＝すぐ消火、外部への影響なし－北海道電<9509>
29日午後零時半ごろ、北海道泊村で建設中の北海道電力泊原子力発電所3号機の原子炉格納容器内で、養生シートを入れた収納箱から白煙が出ているのをパトロール中の警備担当者が発見、水を掛けて消し止めた。けが人や外部への放射能漏れなどはないという。同社や消防によると、現場では同日午前中、溶接作業が行われており、その際、養生シートが使われていた。作業が終わった後、作業員がシートを丸め、収納箱に入れたという。3号機をめぐっては、今年3月以降、7件の不審火が相次いでいるが、同社は今回の白煙について「不審火の可能性は低い」としている。

▼神鋼<5406>子会社が虚偽書類提出＝無許可業者に下請け－県が業務停止処分・兵庫
神戸製鋼所の子会社で製鉄設備の保全事業などを手掛ける「神鋼エンジニアリング＆メンテナンス」（神戸市灘区）が、兵庫県姫路市発注のポンプ場の設備工事の一部を無許可の業者に発注し、県から建設業法違反で10日間の業務停止処分を受けていたことが29日、分かった。同社は業者が無許可と認識しながら、許可業者に発注したと虚偽の書類を市に提出していた。　

△ジャスダック・大証<8697>の統合軸に＝証取再編論議に着手－日証協
日本証券業協会は10月から、新興市場を含む証券取引所の再編論議に着手する。
ジャスダック証券取引所を大阪証券取引所に経営統合させる案を軸に検討が行われる見通しで、両取引所はトップ同士が水面下で接触している。ただ、ジャスダック内に慎重論が根強いほか、東京証券取引所への統合論も依然くすぶり、年内の取りまとめまでには曲折も予想される。　
（時事通信）

△ビクター<6792>　超薄型液晶ＴＶを欧州市場に投入　佐藤社長
日本ビクターの佐藤国彦社長は毎日新聞のインタビューで、厚さ３．７センチの超薄型液晶テレビを来春、欧州市場に投入する方針を明らかにした。不振が続くリアプロジェクション（背面投射型）テレビについては、今年度中に撤退を含め事業の見直しを行う。
ケンウッド<6765>との経営統合協議については「０８年中の統合に向け順調に進んでいる」と述べた。
――１０月１日付でケンウッドと共同で開発会社を設立しますね。　◆狙いは将来性が期待できるカーナビゲーションのソフト開発。両社の技術を持ち寄れば、商品化のスピードが上がる。オーディオ機器の生産委託や、資材の共同調達にも踏み込みたい。
――ビクターは３期連続で最終赤字と、苦戦が続いています。　◆高い技術力、ブランド力、グローバルな販売網という強みを生かせていなかった。必要なのはマーケティング力。来春、他社に先駆けて投入する超薄型液晶テレビを「強いビクター」の象徴にしたい。液晶テレビ、カーオーディオなど成長分野に投資を集中し、事業にめりはりをつける。
――シャープ<6753>とパイオニア<6773>が資本業務提携を発表するなど、家電業界の合従連衡が盛んです。　◆時代のニーズだ。ケンウッドとの経営統合が成功すれば、新たなビジネスモデルが確立する。更なる提携も排除しない。互いにメリットが見いだせるパートナーが現れれば歓迎する。

▼丸八証券<8700>　３度目の監視委勧告　経営にも大打撃か
証券取引等監視委員会の勧告が出された丸八証券（名古屋市中区）の島田守社長は２８日夕、同市内で記者会見し「関係者に迷惑をかけ、申し訳ない」などと陳謝した。同社は弁護士などによる調査委員会を設置し、内部管理体制を総点検するとともに、関係者を処分する方針。だが、３度目の勧告という事実上の「レッドカード」を突き付けられただけに、金融庁が業務停止命令などの厳しい処分を下すのは必至で、経営にも大きな打撃となりそうだ。同社に対してはこれまで、顧客から個々の取引内容の同意を得ないで行う一任勘定取引を行ったとして、０１年６月、０５年６月に監視委が処分勧告を出しており、０５年分について金融庁は４日間の業務停止を命じた。この事件では吉田則雄会長（当時）が同年８月、相談役に退いたほか、山崎正行社長（同）も減給処分などを受けている。同時に出された業務改善命令も今年１月に終了したばかりで、今回の勧告は同社の業務が改善されていなかったことを浮き彫りにした。会見で島田社長は昨年１１月からの監視委による定例検査で、一任勘定取引と株価不当維持の疑いがあると通知されたことを認め、「３度も勧告を受けるのは極めて問題。徹底的な調査を行いたい」と述べた。一任勘定にかかわった４人の社員のうち、１人は諭旨解雇したほか、１人が自己退職し、残り２人も非営業部門に配置換えしたという。今年６月に退任した山崎前社長についても島田社長は「退任の理由の一つに、今回の事件に関する引責という面があった」ことを明らかにした。だが、「３度目の不祥事」にもかかわらず、過去に支払った役員報酬の返還を求めるといった旧経営陣への責任追及の姿勢は示されないまま。同社の信頼回復への道筋は全くついていない。
（毎日新聞）

△「上海」が日帰り圏に、羽田との定期便就航
羽田空港と中国・上海の市街地に近い「虹橋（ホンチャオ）空港」を結ぶ国際定期便が２９日午前就航し、第１便が羽田空港から飛び立った。当面１日４往復で運航し、東京都心から上海中心部までの時間は片道約４時間と、現在ある成田―上海（浦東）線に比べ約１時間短くなる。上海が日帰り圏内になり、ビジネス客などの増加が見込まれている。羽田空港の国際化推進にも弾みがつきそうだ。虹橋空港は、上海中心部から車で約２０分の距離にある国内線向け空港。
羽田も国内線向け空港のため、形式的にはチャーター便の形を取るが、日本航空<9205>、全日本空輸<9202>、中国東方航空、上海航空が当面、１日各１往復し、実質的には定期便となる。成田―浦東線の１日１４往復を合わせ、上海がぐんと近くなった。

△ＮＹ原油、一時最高値に迫る
２８日のニューヨーク商業取引所の原油先物相場は、国際的な指標であるテキサス産軽質油（ＷＴＩ）の１１月渡し価格が前日比１・２２ドル安の１バレル＝８１・６６ドルで引けた。原油相場は一時、１バレル＝８３・７６ドルまで上昇し、２０日につけた過去最高値の８４・１０ドルに迫ったが、その後、当面の利益を確定させるための売りが広がった。
（読売新聞）

△シーフォーテクノロジー<2355>　有価証券の売却益で債務超過解消へ
シーフォーテクノロジーは９月２８日引け後、投資有価証券の売却を発表した。保有する有価証券１銘柄を２８日に売却し、１億９９００万円の売却益を得た。債務超過の解消に向け、財務体質を強化することを売却理由としてあげているが、１億９９００万円の売却益が出たことで、前期末に発生した債務超過１億８０００万円は解消される見込み。売却益は、特別利益として計上するが、８月１５日に発表している０８年３月期連結及び個別業績予想には、既に織り込まれている。今期連結業績予想は、売上高４１億９０００万円（前期比９１．９％増）、経常利益１億３０００万円（前期１３億２０００万円の損失）、純利益３億２０００万円（同１９億９５００万円の損失）と大幅増収黒字転換を見込んでいる。
（証券日刊新聞）

△ＮＴＴドコモ<9437>　携帯が行動計画を提示　スケジュール管理技術
ＮＴＴドコモは２８日、携帯電話のスケジュール管理機能に書き込まれた内容に沿い、さまざまな情報を端末に配信できる技術を世界で初めて開発したと発表した。新たな広告配信手法としても注目を集めそうだ。「行動支援型レコメンドシステム」は、スケジュール帳に書き込んだ利用者の予定を同社独自の技術で分析。より詳細な行動計画を提示し、それに沿った情報を携帯電話に配信することができる。例えば、１カ月後に京都に出張に行くとスケジュール帳に書き込んだユーザーには、宿泊施設の予約や切符の手配など、その計画を実行するために必要と思われるより詳細な行動計画を、システムがユーザーに提示する。ユーザーがその計画をスケジュール帳に取り込めば、その内容に合わせて対象地域のホテル情報などを事前に配信するという。実用化の時期などについては未定だが、ドコモは１０月２日に千葉市美浜区の幕張メッセで開幕するエレクトロニクス総合展「シーテック　ジャパン」で公開する。

△ＳＢＩ証券<8701>とイー・トレード合併　ネットと対面“両面作戦”
ネット証券業界でも合併に踏み切る動きが出ている。総合金融業ＳＢＩグループのネット専業証券、ＳＢＩイー・トレード証券は１０月１日付で、対面営業を展開するＳＢＩ証券を吸収合併する。「ネット取引を基本として、対面販売の長所を取り入れた新しいビジネスモデルを作る」ことが狙いという。ＳＢＩイー・トレードは、ネット証券業界で最大の１４８万口座を保有。一方のＳＢＩ証券は全国に２７店舗を持つ対面販売型の証券会社で、６万の口座を持つ。ネット専業証券はこれまで、安価な取引手数料を武器に、順調に口座開設件数を増やしてきたが、今年に入って株式相場の低迷や若者人口の減少によって、口座増加数の伸びは頭打ちになっている。他の専業会社に比べて、販売力で勝る対面営業も取り入れることで、ネット専業では扱いにくかった上場会社の公募増資なども手がけ、新たな収益源にしたい考えだ。

△ドトール・日レスＨＤ<3087>　規模拡大で顧客争奪図る
コーヒーショップチェーン大手のドトールコーヒーと、首都圏を中心にスパゲティ店「五右衛門」など外食３４業態を運営する日本レストランシステムも１０月１日付で経営統合し、共同持ち株会社「ドトール・日レスホールディングス」が発足する。外食業界も少子化に伴い、すでに激しい顧客争奪戦が繰り広げられている。両社は業態は違うが、規模の拡大によって生き残りを目指す。ただ、統合に際してはドトール第２位株主の米投資ファンド、ハービンジャー・キャピタル・パートナーズが反対を表明。６月末の株主総会では激しいプロキシーファイト（委任状争奪戦）が展開された。結局、ドトール側の統合議案が約８割にのぼる賛成で認められた。総会後、ドトールの鳥羽豊社長は、「投資で利益をあげるビジネスは間違いではないが、私のスタイルとは合わない」とファンドを批判したが、今後はハービンジャーとどう向き合っていくかが問われているともいえる。

△マルハニチロＨＤ<1334>　相乗効果で流通へ対抗　生き残りへ来月始動
空前のＭ＆Ａ（合併・買収）ラッシュを受け、下期入りする１０月１日に合併や統合に伴う新会社が相次ぎ発足する。「マルハニチロホールディングス」など、いずれも市場縮小や競争激化の強烈な向かい風が吹き付けるなか、生き残りをかけた船出となる。水産業界首位のマルハグループ本社と３位のニチロが経営統合して発足する「マルハニチロホールディングス」。食品業界は、少子高齢化で日本全体の“胃袋”が縮小する一方、原料価格高騰を背景に世界規模の原料争奪戦が激化しており、「内憂外患」にさらされている。食をめぐるＭ＆Ａが後を絶たないなか、勝ち残りには、社内融和を進め、いかに早く相乗効果を発揮できるかがカギとなる。ニチロ、マルハの２００７年３月期の売上高は単純合算すると９８９２億円。１０年３月期には売上高１兆円の大台に乗せる計画を打ち出しており、実現すれば食品業界では、味の素に次ぐ規模となる。１０月１日時点では、持ち株会社「マルハグループ本社」が社名変更し、その傘下に事業会社のマルハとニチロがぶら下がる形式的な統合になるため、「現時点での統合効果はない」（マルハグループ本社）。０８年４月には傘下の２社の事業を統合する計画で、統合推進室が「細部を早急に詰めている段階」（同）という。水産業界では、世界的な健康志向の高まりを背景に需要が急増。資源保護のための漁獲規制強化の影響もあり、価格が急騰し、原料の確保も困難になっている。一方、国内では、少子高齢化に加え、食の多様化で「魚離れ」が進み、市場の縮小に歯止めがかからない。両社の統合は、「グローバルな調達網が重要になっていることに加え、国内市場は飽和感があり、大同団結が不可欠と判断した」（五十嵐勇二・マルハ本社グループ社長）ためだ。「補完できるものが多く強い企業体を作ることができる」（田中龍彦・ニチロ社長）ことが、首位と３位の連合につながった。統合のもう一つの狙いが、再編で先行し巨大化が進む流通企業への対抗だ。田中社長は「流通が再編で発言力を増している」と、危機感をあらわにしている。
流通業界ではスーパー、コンビニ、百貨店を傘下に持つ「セブン＆アイ・ホールディングス<3382>」の発足やダイエー<8263>とイオン<8267>の資本業務提携など巨大化の波が止まらない。流通大手は、仕入れの一本化などによる大量購入でメーカーに値引きを迫るなど価格交渉力を格段に強めており、対抗するにはメーカーサイドも規模拡大を図るしかない。「国内市場縮小・原料高騰・流通巨大化」は食品メーカーにとって共通の課題。
今月７日にはＪ－オイルミルズ<2613>と不二製油<2607>が資本提携に踏み切っており、食をめぐるＭ＆Ａがさらに加速するのは確実だ。

△高級化粧品売り場にエスエス製薬<4537>が出店　国内初「内側からも美しく」
エスエス製薬は、１１月６日にオープンするＪＲ東京駅八重洲口の大丸東京店の２階化粧品売り場に、美容に意識の高い女性をターゲットにした薬店「プリミエール」を開設する。百貨店の高級化粧品売り場に薬店が出店するのは国内では初めてという。プルミエールは女性に特化した薬店で、肌の状態をよくする保険薬やドリンク剤などを中心に２２品目２７アイテムを取り扱う。専門の薬剤師３人とビューティーアドバイザー１人を配置する。同じフロアの高級化粧品売り場を訪れる美容に関心の高い女性に対し、美容に関連の深い医薬品をアピールする狙いだ。エスエス製薬は「インナービューティー（内面の美）＆ヘルス（健康）」をテーマに美薬品分野のブランド力強化に力を入れており、肌のしみ・そばかすを肝臓への働きかけで内側から治療するという「ハイチオールＣ」などのヒット商品がある。同社広報部は「化粧品売り場で外側から、同じフロアのプルミエールで内側から美しくなる発想」と説明している。
（FujiSankei Business i）