9/20 お昼の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△吉野家<9861>、郊外店を家族向けに転換・テーブル席を配置
吉野家ディー・アンド・シーは郊外を中心に、テーブル席を備えた家族向け店舗の展開に乗り出す。3年程度をメドに全体の6割に当たる郊外の約600店を順次、新型店舗に切り替える。投資額は100億円強となる見込み。従来の男性中心の客層では成長に限界があると判断、新型店の導入をテコに家族連れや高齢者など多様な顧客を呼び込む。従来の吉野家は、店員が移動しやすいようにＵ字型のカウンター席を設置している。新型店は、2―8人程度が同時に座れるテーブルを配置し、家族連れなど複数で訪れた客が一緒に座れるようにする。カウンター席も一部残す。

△いすゞ<7202>、商用バンに参入・10年メド、海外中心に販売
いすゞ自動車は宅配などに使う商用バンに参入する。自社製品を初めて開発し、2010年をめどに世界で投入する。主力の小型トラック「エルフ」と比べてひと回り小さい車両とし、専用の低公害型のディーゼルエンジンも開発する。国内の商用車市場が成熟する中、多人数乗りや都市での小口配送など幅広い用途を見込める商用バンを世界戦略車に位置付け、海外を中心に販売する。
商用バンはトヨタ自動車<7203>やマツダ<7261>が手掛けている。いすゞは小型トラック、ピックアップトラックの中間に位置する商品として開発する。積載量1―2トン級で、小型トラックより小回りを良くし使い勝手を高める。座席や荷室スペースを柔軟に組み合わせ、乗客輸送、荷物運搬、小口宅配など法人需要を取り込む。

△7－9月の大企業景況判断指数、プラス6.2に改善
内閣府・財務省が20日発表した法人企業景気予測調査によると、７―９月期の大企業全産業の景況判断指数（ＢＳＩ＝「上昇」と答えた企業と「下降」と答えた企業の割合の差）はプラス6.2となり、４―６月期のマイナス0.9から改善した。また、10―12月期の見通しはプラス9.2だった。大企業製造業の７―９月期の景況判断指数はプラス7.7で、非製造業はプラス5.3だった。中堅企業は全産業でプラス0.7で、中小企業全産業はマイナス22.3だった。
（NIKKEI NET）

▼保険業界再編、実際の相乗効果は見られず＝富士火<8763>社長
富士火災海上保険のビジャン・コスロシャヒ代表執行役社長兼最高経営責任者（ＣＥＯ）はロイターとのインタビューで、高齢化によって日本の損害保険市場の拡大は見込めないが、各社は事業拡大のためにＭ＆Ａ（合併・買収）に依存すべきではないとの考えを示した。同ＣＥＯは、世界第２位の規模を誇る日本の保険市場に過去１０年間に押し寄せたＭ＆Ａの波は目立った効果をもたらしていないとの見解を示した。ドライバーの高齢化や自動車の小型化で、近年は保険料収入の伸びが実質横ばいにとどまるなか、革新的な商品開発や経営の効率化こそが成功のカギだと指摘。「過去の業界再編と現在の企業の状況をみると、期待していた実際の相乗効果は目に見える形となって表れていない。効率性の向上やコスト削減が進む一方で、革新や実質的な市場シェア拡大、大幅なコスト削減は実現に至っていない」と語った。

△三菱マテ<5711>堅調、ＵＢＳ証が業績予想を上方修正
三菱マテリアルが堅調。ＵＢＳ証券が１９日付で同社の業績予想を上方修正したことなどが材料となっている。三菱マテリアルが１８日に２００８年３月期通期について２度目となる業績予想修正を行い、連結経常利益予想をこれまでの１１００億円から１２００億円に引き上げたことを受けて、ＵＢＳ証券は会社計画を上回る１２６０億円に上方修正した。銅市況が会社の予想以上に推移しているほか、超硬工具、電子材料の好調などが寄与しているとしている。

△日本エスコン<8892>がしっかり、07年12月期見通しを上方修正
日本エスコンがしっかり。２００７年１２月期の連結決算見通しについて、営業利益を８９億円から９２億円に上方修正したことで買いを誘っている。会社側によると、アセット開発事業において、数年間にわたり継続保有する予定で今期に取得した大型物件に関して、一部を外部に売却することが修正の要因という。

▼ノンバンク株が下落、三菱ＵＦＪニコス<8583>の赤字見通しで連想売り
ノンバンク株が下落。ポケットカード<8519>やセントラルファイナンス<8588>、オーエムシーカード<8258>などが東証１部値下がり率上位に入っている。三菱ＵＦＪニコスが２００８年３月期の最終損益予想を従来予想の１５５億円の黒字から１０００億円の赤字に下方修正する方針と伝えられたことで連想売りが出ているという。市場では「いわゆるグレーゾーン金利が撤廃されノンバンク業界全体に金利低下圧力がかかっているうえ、利息返還請求などもあり、厳しい状況が続いている」（国内証券投資情報部）との声が出ている。
関係筋によると、三菱ＵＦＪニコスは２００８年３月期の業績予想を引き下げ、最終損益を従来予想の１５５億円の黒字から約１０００億円の赤字に修正する。発行済み株式数の６５．５％を持つ三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ<8306>が年内にも１２００億円程度の第三者割当増資を引き受け、来年には１００％子会社化し、上場廃止とする。

▼半導体関連株がさえない、北米半導体製造装置の受注が減速
アドバンテスト<6857>、東京エレクトロン<8035>など半導体関連株がさえない値動きとなっている。国際半導体製造装置材料協会（ＳＥＭＩ）が１９日発表した８月の北米半導体製造装置メーカーの受注額は１３億９０００万ドルとなり、前月比１％減・前年比１９％減。ＢＢレシオ（出荷額に対する受注額の割合）は０．８３だった。足元の受注減速を嫌気する売りが先行している。

■8月北米半導体製造装置ＢＢレシオは0.83＝ＳＥＭＩ
国際半導体製造装置材料協会（ＳＥＭＩ）が１９日発表した８月の北米半導体製造装置メーカーの受注額は１３億９０００万ドルとなり、前月比１％減・前年比１９％減となった。ＢＢレシオ（出荷額に対する受注額の割合）は０．８３だった。ＳＥＭＩのマイヤーズ会長は声明で「北米半導体装置メーカーの受注は、予想通り減少傾向が続いている。５月のピークを１５％下回っている」と指摘した。８月の北米半導体製造装置メーカーの出荷額は１６億９０００万ドルとなり、前月比横ばい・前年比３％減となった。

△イオンディライト<9787>堅調、上期業績予想を上方修正
イオンディライトが堅調。同社が１９日に２００７年８月中間期連結業績予想を上方修正したことなどが好感されている。経常利益予想はこれまでの３２億５０００万円から３８億円に、当期純利益は１７億円から２０億円にそれぞれ上方修正した。積極的な提案活動で、建築設備の経年劣化診断や設備の入れ替え工事、省エネ機器の導入工事など多数の工事を受注したと同社では説明している。

△サイゼリヤ<7581>しっかり、営業利益21％増の報道
サイゼリヤがしっかり。２０日付日経新聞朝刊で、同社の２００８年８月期の連結営業利益が前期推定比で２１％増の８５億円前後と、３期連続の増収増益となる見通しと報道されたことなどが材料となっている。店舗サービスの改善で売上高の改善が続く見込みのほか、製造原価抑制で営業利益率の改善が進みそうだと報道では伝えている。

△アインメディカ<2746>が反発、07年7月中間決算の経常利益は27％増
アインメディカが反発。前日に２１万５０００円の年初来安値を付けたが、切り返している。１９日に発表した２００７年７月中間決算が、経常利益が前年比２７．８％増となるなど好調だったことを好感している。１９日に発表した２００７年７月中間決算の売上高は前年比１４．３％増の６１億１２００万円、営業利益は同２７．２％増の３億４５００万円、純利益は同１４．７％減の１億３４００万円だった。調剤薬局の新規店舗の売り上げがフルに寄与したほか、既存店でも処方せんの枚数や単価が上昇した。純利益は退職給付債務の算定方法変更や減損損失などにより減益となった。

△住友鉱山<5713>がしっかり、東証1部で売買代金第1位
住友金属鉱山がしっかり。９時２０分現在、同社株は東証１部で売買代金第１位となっている。金価格の上昇が手掛かりとされているが、原油価格の騰勢が止まらないことを受け、資源・エネルギー関連株全体への注目度が高まっており、幅広く資金を集めた格好だ。

△サイバーファーム<2377>買い気配、大証が監理ポスト割り当て解除
サイバーファームが買い気配。大阪証券取引所が２０日付で同社の監理ポスト割り当てを解除すると発表したことなどが好感されている。同社は２００６年１２月期の有価証券報告書を期限までに提出できなかったことから、２００７年４月３日から監理ポストに割り当てられていた。

△不動産株が買われる、基準地価で商業地全国平均が16年ぶり上昇
三井不動産<8801>、三菱地所<8802>など不動産株が買われている。９時１７分現在、不動産セクターは東証業種別指数で値上がりトップ。国土交通省が１９日に発表した２００７年７月１日時点の都道府県地価調査（基準地価）で、商業地の全国平均が１６年ぶりに上昇に転じ、住宅地も下落率が縮小するなど、地価に底打ち感が広がってきたことを好感した。

△日本製鋼<5631>が買い先行、9月中間期業績予想を上方修正
日本製鋼所が買い先行となっている。１９日に発表した２００７年９月中間期連結業績予想の上方修正を好感した。営業利益見通しは、従来の１２８億円から１５９億円に引き上げた。天然ガスパイプライン用の鋼管など鉄鋼製品の受注が予想以上に伸長したほか、製造コストの削減が奏功した。中間期業績の好調を受け、０８年３月通期の業績予想も上方修正し、営業利益見通しを従来の２６０億円から２７８億円に引き上げた。

△ランドビジネス<8944>が買い気配、26日に東証1部に指定替え
ランドビジネスが買い気配。東証が１９日、同社株を２６日から２部から１部に指定替えすると発表したことを好感している。ＴＯＰＩＸに組み入れられるため、インデックスファンドなどの買いが期待されている。

▼オリカキャピタル<3570>が売り気配、08年経常損益予想を32億円の赤字に修正
オリカキャピタルが売り気配。１９日に２００８年３月期の経常損益予想を３００万円の黒字から３２億７７００万円の赤字に下方修正したことを嫌気している。貸倒引当金や利息返還損失引当金の積み増しにより赤字となる見通し。０８年３月期予想は営業収益を従来予想の２９億６１００万円から２６億５６００万円に、営業損益を６００万円の黒字から３２億７５００万円の赤字に、純損益を２００万円の赤字から３９億６６００万円の赤字にそれぞれ引き下げた。事業者金融や消費者金融の事業環境が厳しくなるなか、貸倒引当金を積み増した。４─６月期に過払い利息返還請求が増加したことから利息返還損失引当金の積み増しも行う。
（ロイター）

▼ＪＲ東海<9022>が１カ月ぶり安値、中間期に向け持ち高調整売りの見方
東海旅客鉄道（ＪＲ東海）の株価が一時、前日比８万円（6.4％）安の117万円と約１カ月ぶりの安値圏まで下落。東証１部の売買代金の上位にも顔を出し、売りが目立っている。売りの明確な要因は判明していないが、東海東京調査センターの矢野正義シニアマーケットアナリストは、「朝方のレーティングでも変更はなく、目立ったニュースもない。考えられるのは、期末に向けた機関投資家のポジション調整だろう」との見方を示した。　　ＪＲ株は地価動向にも反応する傾向があるが、「昨日発表の基準地価はＪＲ東海の本拠地である名古屋地区も良かったので、株価下落の要因としては直接結び付かない」（矢野氏）という。前10時38分現在の売買高は１万株を超え、９月に入ってからは最高水準。終日ベースでの今年最高の売買高は８月９日の１万6621株だった。ブルームバーグ・プロフェショナルでこの日の歩値・出来高状況を見ると、取引開始直後から100株単位の売買が成立しており、出来高加重平均価格（ＶＷＡＰ）の119万円から算出したこの場合の取引代金は１億円を超え、大口の注文が入っていることがうかがえる。いちよし投資顧問の秋野充成運用部長は「確かに年金や機関投資家などのポジション調整の可能性が高い。利食いか、ロスカットか圧縮かは分からないが、中間決算も近づき、株価も戻ってきたので、そうした動きが始まるころだ」と話していた。　　また秋野氏によると、「ＪＲ東海はファンダメンタルズが良いので、業績で売られる可能性は低い、ただ、流動性が高い大型株なので、９月中間決算が差し迫ったこの時期、ポジション調整するには良い株だ」という。
（ブルームバーグ）

△ＡＣＣＥＳＳ<4813>---直近戻り高値を意識した展開
4営業日続伸。直近戻り高値を意識した展開となっている。今期赤字幅拡大もダブルボトム形成でリバウンド狙い優勢に。5日、25日線との短期デッドクロス拒否。ただ、一目均衡表の先行スパン（雲）下限に上値を抑えられる格好であり、強弱感対立。

△ＪＦＥＨＤ<5411>---強い動き、鉄鋼株は業種別上昇率トップ
強い動き目立つ。本日、鉄鋼株は業種別上昇率のトップになっている。商品市況の反発基調など資源高が関心を集めさせる背景、昨日伝わった8月の粗鋼生産なども支援材料となり、前日も後場からは一段高の展開となっている。本日は、モルガンが鉄鋼各社の目標株価を引き上げ、同社の目標株価は8900円から 9600円にまで引き上げている。

▼ミライアル<4238> 大幅安。
ＳＵＭＣＯに連れ安する格好となっているようだ。ＳＵＭＣＯは一部外資による株価レーティングの格下げや目標株価の引き下げを受け、現時点でストップ安まで下落している。ミライアルはＳＵＭＣＯを主要顧客に抱えているため、ミライアルにも市況の先行き懸念が生じているもよう。

△伊藤忠<8001>---遅行スパンは上方転換シグナル発生
続伸。直近の保ち合いレベルを突破してきている。一目均衡表では先行スパン（雲）下限を突破し、雲上限レベルを捉え、遅行スパンは過去の実線を下から上に突き抜けており、上方転換シグナル発生。原油市況などの上昇を背景に業績上振れ期待は根強い。

△日新鋼<5407>---強弱感が対立し易いところ
続伸で直近抵抗線レベルを捉える。一目均衡表では先行スパン（雲）下限を捉えており、強弱感が対立し易いところ。粗鋼生産や、モルガン・スタンレーによる目標株価引き上げを好感。

▼アドテスト<6857>---半導体関連軟調、悪材料が重なり
同社のほか、東京エレク、東京精密、エルピーダ、ＮＥＣエレクなど半導体関連が総じて軟調な展開となっている。8月の北米半導体製造装置の受注額が約2割減少していることのほか、モルガンによるＳＵＭＣＯの投資判断格下げ、先般の東京精密の大幅下方修正などが重なって、先行き懸念が強まる状況の模様。なお、ハイテク株には一部バスケット売りとの観測も。

△日本通信<9424> ストップ高買い気配。
総務省が日本通信の主張をほぼ認めるとの観測報道が材料視されているようだ。日本通信は7月9日、ドコモとの相互接続に関しての協議が不調であるとして、総務相の裁定を求める申請を行ったと発表していた。これに対して、総務省は通信網の開放に積極的で、日本通信の主張をほぼ認める見通しと報じられている。

▼ＴＩＳ<9751> 急落。
ＵＢＳが投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に、目標株価を3500円から2200円に引き下げており、嫌気売りを浴びる格好となっている。ＪＣＢの新システム稼動時期が遅れるリスクが高まったとしており、今期の営業利益は140億円から74億円に減額修正している。

▼三菱ＵＦＪニコス<8583>---売り気配、大幅赤字転落見通しを嫌気
売り気配。従業員4割削減などの再建策が報じられている。リストラ費用計上などで、今期純利益は約1000億円の赤字に転落する見通しとされており、嫌気売りが先行する展開となっているもよう。また、三菱ＵＦＪでは来夏にも株式交換を実施して完全子会社化する方針とされているが、年内に1200億円の第三者割当増資を引き受ける模様であり、株式価値の希薄化懸念も生じる状況。

△新日鉄<5401>---続伸で8営業日ぶり800円を回復
続伸で8営業日ぶり800円を回復。昨日発表された8月の粗鋼生産量は、前年同月比3.7％増の996万6千トンだった。8月としては過去2番目の高水準に。昨日は大手銀が伸び悩む一方、同社など素材関連中心に強含みの動きが目立っていた。本日もけん引役としての期待。

△大平洋金属<5541>---大幅続伸、ニッケル市況が連日の急騰で
大幅続伸。ニッケル市況が連日の急騰となっており、関連銘柄として関心が向かう展開のようだ。サブプライムローン問題に端を発した世界的な信用収縮懸念が後退の方向、商品市況への資金流入が回復に向かっており、前日のニッケル市況は10％近い上昇となっている。

△東芝<6502>---9月中間期配当取りの動きに
続伸で5営業日ぶり1000円回復で25日線レベルに接近している。9月中間期配当を6円にすると発表しており、これを材料視した買いが向かっている。明日が権利付き最終日となるため、タイミング的にも買いが向かい易い。

△ＣＦＩ<2377> 買い気配から。
監理ポスト割当からの解除が材料視されているようだ。大証は19日、サイバーファーム株を20日付で監理ポスト割当から解除すると発表している。有報の提出遅延や半期報告書の一部訂正を理由に、4月3日付で監理ポストへ割り当てられていた。

▼ＳＵＭＣＯ<3436>---売り気配、モルガンの格下げが響く
売り気配。モルガンが投資判断を「イコールウェイト」から「アンダーウェイト」に格下げしており、売り材料につながる格好へ。300ミリウエハの需給緩和によって、来年度から減益基調に転じると予想している模様。株価調整はこれからが本番としている。目標株価は6400円から3500円にまで引き下げ。また、ＣＳでも、目標株価を5100円から4800円に引き下げている。
（フィスコ）

△新日鉱ＨＤ<5016>は出光興連携強化に米原油価格最高値加わり続伸
新日鉱ホールディングスは前場、２３円高の１１４０円と続伸、引けはやや伸び悩んだ。前日に出光興産（５０１９）との中京地区での連携強化を発表、コスモ石油への産油国資本参加に伴う業績再編思惑を増幅しており、１９日の米国市場で原油先物（ＷＴＩ）価格が、連日の最高値更新となったことも材料視されている。ＷＴＩ価格は、週間石油在庫統計で原油在庫が予想以上に減少したことから一時、１バーレル＝８２．５１ドルと６営業日連続の最高値更新となり、引け値は０．４２ドル高の８１．９３ドルとなった。出光興との連携強化は、新日鉱ＨＤ子会社のジャパンエナジーの知多製油所と出光興の愛知製油所が隣接、これまでも両社共同出資会社伊勢湾シ－バースを通じて原油受入設備を共有化してきたが、さらに製品・半製品の融通拡大、遊休製品タンクなどの有効利用、定期修理時の相互協力などを進め、今後も両社の競争力強化につながる案件は中京地区に限ることなく検討するとしている。株価は、第１四半期決算発表時の８月の今期業績上方修正を見直し、８６５円安値から３００円幅のリバウンドをしているが、ＰＥＲは９倍台と割安である。７月の上場来高値１２８６円が意識されよう。なお出光興の株価も、１４０円高の１万２９８０円と４営業日続伸となった。

△オークネット<9669>は中間業績増額見直しに信用好需給オンし連日の高値
オークネットは、１００円高の２１１０円と４営業日続伸し連日の年初来高値更新となっている。８月１日の２００７年６月中間期業績の上方修正以来、下値を切り上げる動きを強めており、強弱感の対立から株不足、逆日歩のつく信用好需給も押し上げ効果を発揮している。中間期業績の上方修正は、四輪・二輪事業でインターネットオークションの利用顧客増加のために予定していた年間５億円の施策費用が、下期発生にズレ込んだことを要因としている。このため中間期業績は、四輪事業の総落札台数が１８％増と続伸、インターネットオークションの新規会員加入増などもあり前年同期比１１％増収、４５％経常増益、９０％純益増益と伸びた。一方、通期業績は、期初予想を据え置き売り上げ１６５億円（前期比１％増）、経常利益２０億５０００万円（同４％増）と小幅増収益にとどまり、純利益は前期計上の関係会社株式売却益の一巡から１２億円（同５５％減）を見込んでいる。このため株価のリバウンド幅拡大とともに強弱感が対立、株不足から逆日歩がつき需給思惑を増幅している。２段上げ加速の展開も有力となる。

△ランドビジネス<8944>は東証１部指定替え承認をテコにストップ高
ランドビジネスは、寄り付きから買い気配を切り上げ１万円高の８万１０００円まで買われストップ高の急続伸となっている。９月１２日につけた株式分割権利落ち後安値６万６０００円から大きくリバウンドしている。前日に東証から９月２６日付けで東証１部指定替えを承認され、指定替えに際して公募増資や株式売り出しのファイナンスを伴わないことから、株価指数連動型のファンドの買い増しなどの需給好転を期待する買い物を誘発している。同社は、業績も好調に推移している。今９月通期業績は、早くも昨年１２月に上方修正されているが、７月３１日に発表された第３四半期業績は、経常利益が前年同期比４５％増益と伸び、上方修正された通期予想に対して８０％の高進捗率、純利益も同じく５６％増益、８３％の高進捗率となった。不動産投資事業が続伸し、賃貸事業も高利回り物件が積み上がり賃料収入増として業績を押し上げる。不動産株全般の株価は、サブプライムローンの焦げ付き問題の波及で軟調推移が続いているが、同社のＰＥＲ８倍台、配当利回り２．６％は明らかに売られ過ぎとなっている。前日国土交通省から発表された基準地価が、３大都市圏で２年連続上昇した好事業環境もフォローし、１部指定替えに向け積極対処で報われそうだ。

△岡野バルブ<6492>は３Ｑの高進捗率業績を買い手掛かりに急続伸
岡野バルブ製造は、５０円高の９１７円と急続伸している。前日に今１１月期第３四半期（３Ｑ）決算を発表、６月に上方修正された通期業績に対して高進捗率を達成したことがリバウンド期待の下値買いを増幅している。同社の３Ｑ業績は、前年同期比５％増収、６％経常増益、８％純益増益となり、通期業績対比で経常利益は９０％、純利益は９１％の進捗率となった。国内では、大幅な需要好転がないなか、原子力発電所向けのＳＲＶ（主蒸気逃がし安全弁）などの販売に注力、海外では中国の火力発電所向け案件や香港、中近東、東南アジアなどが堅調に推移、メンテナンス事業でも一定の生産量を確保して工場部門の稼働率が向上、工事原価も予想以上に改善したことが寄与している。７月１６日に発生した新潟県中越沖地震による東京電力柏崎刈羽原子力発電所の全停止に伴い、受注したメンテナンス工事は一部次期に繰り延べられるが、他の発電プラントの受注工事でカバー、今期業績に影響はないとしている。株価は、原発関連人気で７月に１７３８円まで急騰、中越沖地震の直撃で業績懸念も強まり９００円超の急落となった。３Ｑ業績評価から戻りを窺う動きが強まろう。

▼オリカキャピタル<3570>は安値更新、業績減額で大幅赤字転落
オリカキャピタルは、１６円安の５６円と急反落し、９月１８日につけた年初来安値６５円を下抜いている。前日に今９月中間期・３月通期業績の下方修正を発表、赤字幅を大きく拡大することから失望売りを浴びている。
同社はユニマット<7560>傘下の消費者金融だが、同業界ではすでにシンキ（８５６８）が大幅赤字に業績を下方修正し、クレディア（８５６７・整理）が、民事再生手続きを申し立て上場廃止になるなどと続き、いずれも株価が急落しており連想を誘っている。同社の場合も、昨年１２月に成立した改正貸金業規正法により過払い利息返還請求が急増するとともに、貸倒引当金・繰入、利息返還損失引当金・繰入を事業者金融部門、消費者金融部門の両部門で引き当てるのが下方修正要因となる。このため今３月期通期業績は、売り上げが期初予想から３億５００万円、経常利益が３２億８０００万円、純利益が３９億６４００万円それぞれ引き下げされ、純利益は３９億６６００万円の赤字（前期は１億４５００万円の赤字）と赤字幅を拡大する。株価は、前期業績の相次ぐ下方修正、今期第１四半期業績の赤字着地などが響き２ケタ台での低位低迷となっている。１９７５年の上場来安値４５円に向けなお下値を探る調整は長引こう。

△ニッピ<7932>は純益大幅増額のサプライズ材料をバネに急伸
ニッピは、３日ぶりに商いが成立し１４日終値に対して２３円高の４６８円と急伸している。前日に発表した今９月中間期・３月通期純利益の上方修正がサプライズ材料となり、超々割安株買いを誘発している。今回の業績修正は、売り上げ、経常利益は期初予想を変更せず、純利益のみの上方修正した。うち通期純利益は、期初予想の６億円を４１億円（前期は１６億９６００万円の赤字）に引き上げ、黒字転換幅を大きく拡大する。固定資産の売却と出資金清算益が、修正要因となっている。固定資産は、大阪市淀川区に保有する賃貸用不動産の土地・建物（合計簿価１５億９０００万円）を９月２８日を物件引渡日に１８億２０００万円で売却、約２億３００万円の売却益が発生する。出資金清算益は、現みずほ信託銀行へ不動産信託し信託受益権を特別目的会社（オーエヌピロパティー）に売却、その特別目的会社を事業者とする匿名組合に約４億２５００万円出資していたが、同匿名組合が解散することになり特別配当（出資金清算益）が発生する。同社は、早期退職者を募集するなど業績が悪化、前期は純益赤字に落ち込み、株価も品薄・値付き難のなか調整一方となっている。今回の純益増額で、ＰＥＲはわずか１．３倍の評価でしかなくなり、大きくリバウンドが予想される。

△日製鋼<5631>は業績上方修正に増配が重なり急続伸
日本製鋼所は、寄り付きの買い気配から７１円高の１７４２円まで買い進まれ急続伸している。前日に今９月中間期・３月通期の業績上方修正と増配を発表、リバウンド狙いの買い物を増幅している。上方修正のうち３月通期業績は、売り上げが期初予想を１０億円、経常利益が１２億円、純利益が１５億円それぞれ引き上げられ、純利益は１４５億円（前期比１５％増）と増益幅を拡大する。中間期に電力・原子力用鋳鍛鋼製品、淡水化プラント用クラッド鋼鈑、天然ガスパイプライン用グラッド鋼管などの鉄鋼製品や、造粒機・押出機・プラスチック射出成形機などの樹脂機械の受注・生産量が期初予想以上に伸び、製造コストの削減効果も寄与し、大きく業績が引き上げられ、これに牽引され通期業績も上方修正した。配当は、期初予想の中間期、期末各３．５円を４．５円に増配、年間配当は９円（前期実績９円）に据え置く。株価は、今期第１四半期業績の２．８倍純益増益に原子力関連人気が相乗し７月に上場来高値２１０５円まで買い進まれ６００円幅の調整となっている。下値では再び信用買い残がやや増加に転じているが、前期は期中に中間期業績を含めて３回の業績増額を繰り返しており、なお業績面からの押し上げ期待が高まろう。

△イオンディライト<9787>は中間業績増額に反応し最高値を窺う
イオンディライトは、９０円高の４１４０円と急続伸し８月９日につけた上場来高値４２００円を窺っている。前日に発表した２００７年８月中間期業績の上方修正が買い手掛かりとなっている。同社の中間期業績は、売り上げが期初予想を９０億円、経常利益が５億５０００万円、純利益が３億円それぞれ引き上げられ、純利益は２０億円（前年同期比７６％増）と増益率を伸ばす。総合ビルメンテンス業界の売り上げトップとして、建築設備の経年劣化診断や設備の入れ替え工事、省エネ機器の導入工事などを多数受注し、警備部門でも世界陸上大阪大会の男女マラソンの特別警備、なにわ淀川花火大会を受託、さらに目黒区区役所の施設管理、小樽市民センター・市民会館・公会堂の指定管理者になったことなどが上方修正につなっがった。通期業績は、下期見通しについて集計中で、１０月４日予定の中間期決算発表時に公表するとしている。同社の業績は、昨年９月に合併したイオンテクノサービスの寄与で大きく伸びており、６月発表の第１四半期業績の大幅増収増益着地をテコに上場来高値４２００円まで買い進まれている。ＰＥＲは割高だが、通期業績の上ぶれ期待もフォローし再現が有力となる。
（東洋経済新報社）

△テクモ<9650>は増額修正、コスモ証では「Ｂ＋」に引き上げ
テクモの今０７年１２月期の６月中間期業績は大幅増収増益となり、通期見通しは増額修正されている。コスモ証券では１８日付で投資判断を「Ｂ」から「Ｂ＋」に引き上げており、今期連結業績について利益面を増額修正、売上高１４２億円（前期比２２．１％増、会社側計画は１４０億円）、営業利益２２億円（同７９．９％増、同２１億円）、経常利益２３億円（同６８．７％増、同２２億円）、純利益１１．５億円（同４１．５％増、同１１億円）とし、来期については売上高１５１億円（今期予想比６．３％増）、営業利益２５億円（同１３．６％増）、経常利益２６億円（同１３％増）、純利益１３億円（同５３．６％増）と試算している。
（株式新聞ダイジェスト）

▼電力株が軒並み安、配当権利落ち後に警戒感も
東京電力<9501>や中部電力<9502>、関西電力<9503>、中国電力<9504>、東北電力<9506>、九州電力<9508>など電力株がそろって安くなっている。９月中間期末の配当権利付き最終売買日を２１日に控え、このところ権利取りを狙った買いが下値を支えていたが、当面は日本の内需企業に好材料は見込めないと見た海外投資家などがまとまった売り注文を出している模様。「配当の権利落ち後に配当額以上に株価が下落するリスクを警戒した個人投資家も見切り売りを増やしている」（準大手証券）といい、積極的な買い手が見当たらない状況となっている。

△楽天証がカプコン<9697>を新規「Ａ」評価
楽天証券経済研究所はカプコンの投資判断を新規に「Ａ」としている。目標株価レンジは３０００円～３２００円。リポートでは「ＤＳ、Ｗｉｉ中心に家庭用ゲーム市場の高成長局面が今後３～４年予想される」、「特に１１月発売のＷｉｉ用『バイオハザード　アンブレラクロニクルズ」はミリオンセラーの期待が大きい」などとしていた。（

△リアルコム<3856>がＳ高、成長期待で見直し買い
上場２日目のリアルコムが値幅制限いっぱいの４万円ストップ高まで買われ、なお買い気配が続いている。文書管理やメール、ブログなど企業の情報系システム全般の統合管理（ＥＣＭ）を支援するソフト開発を主力としているが、新規上場初日の前日は最近の全般の地合いも響いて２７万円の公開価格を下回る２４万２０００円で初値を付け、公開価格を１度も上回ることなく２１万１０００円で取引を終えていた。しかし、取引終了後の会見において同社の谷本肇社長は積極的に顧客を増やし、２０１０年の業績イメージとして売上高が３０～４０億円、経常利益が１０億円程度という考えを明らかにした。これは０８年６月期予想（売上高１８億５５００万円、経常利益３億３２００万円）に対して利益では３倍増を目指すという内容で、その成長性に対する期待感がまとまった見直し買いを呼び込んだ格好。

△住友鉱<5713>など高い、ニッケル価格上昇背景に
住友金属鉱山が１９日のＬＭＥ（ロンドン金属取引所）ではニッケル価格が前日比３０５０ドル高の１トン＝３万３８００ドルとなっていることが材料視されている。
ニッケル関連では大平金<5541>、冶金工<5480>なども買われている。

△電化<4061>が年初来高値、好業績評価の買い続く
電気化学工業は３日続伸の動きで８月９日に付けた年初来高値を約１ヵ月半ぶりに更新している。自動車などに使用される合成ゴムであるクロロプレンゴム（ＣＲ）などの販売拡大が続いており、当面の好業績を評価した買いが国内外の機関投資家からも継続的に流入して株価水準を押し上げている。今月１０日付で同社株に対する投資判断を中立の「３」から強気の「２」に引き上げた野村証券では主力事業のＣＲ市況が予想以上に好調な点を考慮して、同社の０８年３月期以降の業績予想を上方修正。レポートにおいて「今後５年間のＥＰＳ成長率は年率１２％と、ファインケミカルセクター平均の９％を上回る見通し」などと指摘。ＣＲ事業の拡大に加え、機能樹脂事業の採算改善、電子材料事業の需要拡大、シンガポール子会社での稼働率向上なども見込まれ、高成長が続くと予想している。

△商社株が高い、資源価格の上昇を受け
三菱商事<8058>、三井物産<8031>など商社株が高い。原油を始めとした資源価格の上昇を背景に買われている。国際的なインフレ先行指標であるＣＲＢ指数（原油など１９商品の先物相場で構成）が一時約１年ぶりの高値になっている。市場では「アジアなどの新興国の経済成長が継続しており、本来の商社業務も見直されている」との指摘もある。

△不動産株が上伸、基準地価を受け
三井不動産<8801>を始めとした不動産株が堅調に推移している。国土交通省が前日に発表した基準地価（０７年７月１日時点）で、全国平均の商業地が１６年ぶりに上昇に転じたことなどが手がかり。３大都市圏は２年連続の上昇となり、販売価格の上昇や賃料の改善などを期待した買いが入っているようだ。市場では「大手不動産株はこのところの下げの厳しさを考えると、上昇力は鈍い」との声も聞かれた。
（ラジオNIKKEI）