9/19 お昼の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△楽天<4755>、ＤＶＤ・ＣＤのネットレンタルに参入
楽天は10月からＤＶＤやＣＤのレンタル事業に参入する。インターネットで予約を受け、利用者の自宅に配送する。当初４万タイトルでスタートし、１年後には宅配レンタルで最大規模となる８万タイトルに拡充する。ＤＶＤなどのレンタルは店舗でのサービスが主流だが、楽天の参入で宅配レンタル市場が拡大する可能性がある。来月２日から「楽天レンタル」の名称でサービスを始め、月額会費制で４種類のプランを用意する。利用者は楽天のサイトで見たいＤＶＤなどを予約すると、自宅にメール便で届く。切手付の返送用封筒が同封されており、視聴後は郵便ポストに投函（とうかん）して返却する。

△食品値上げ、一段と・「バーモントカレー」「サッポロ一番」も
食品業界で値上げの動きが一段と広がっている。ハウス食品<2810>は11月から「バーモントカレー」など主要商品を、サンヨー食品も来年１月に「サッポロ一番」など即席めん全商品を、いずれも17年ぶりに10％前後値上げする。原料価格の高騰が続いており、収益確保のため価格引き上げに踏み切る食品メーカーは今後も増える可能性が高い。ハウス食品は11月から来年１月にかけて連結売上高で３割弱を占める約40の主要な家庭用商品で値上げに踏み切る。値上げ幅は「バーモントカレー」などカレーやシチューのルーと即席袋めんが希望小売価格で約10％。スナック菓子「とんがりコーン」は価格は変えず、内容量を６―８％減らす。外食店向け業務用カレールーなども値上げする。サンヨー食品は即席めん約120品目を値上げする。引き上げ幅は税抜き希望小売価格で10％前後が中心。代表的な袋めん「サッポロ一番」は90円から100円に、カップめんの「サッポロ一番　カップスター」は155円から170円に改定する。

△三菱ＵＦＪニコス<8583>、アメックスと提携・富裕層向けカード発行
三菱ＵＦＪニコスと米クレジットカード大手のアメリカン・エキスプレスは提携カードの発行で合意した。三菱ＵＦＪニコスはアメックスのブランドが付いたカードを来春から発行する。保険などの付帯サービスを充実させて、富裕層に照準を絞った最上級カードとして売り込む。提携カードの年会費や会員特典の詳細は今後詰める。カードはゴールドとプラチナの２種類での発行を検討しており、現在の三菱ＵＦＪニコスのゴールドカード（年会費１万500円）よりも高いランクに位置づける。
（NIKKEI NET）

△商社株がしっかり、原油など商品市況の上昇も手掛かり
三井物産<8031>、三菱商事<8058>など商社株がしっかり。原油価格の騰勢が衰えないほか、非鉄金属も強含みであるなど、米国利下げに伴う金融市場の落ち着きとともに、商品市況の上昇も手掛かりになっている。これらのグループには、海外機関投資家の買いも観測されていた。

△アスカネット<2438>堅調、中間期業績予想を上方修正
アスカネットが堅調。同社が１８日に２００８年４月期１０月中間期の非連結業績予想を上方修正したことなどが材料視されている。経常利益予想はこれまでの１億５０００万円から２億３５００万円に、純利益は８５００万円から１億３３００万円にそれぞれ上方修正となった。高付加価値製品の売り上げが好調だったほか、稼働率と生産効率の向上、経費削減などで粗利益が増加したと同社では説明している。

△大手銀行株が買い先行、信用不安後退で買い戻し
みずほフィナンシャルグループ<8411>、三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>など大手銀行株が買い先行で始まっている。米連邦準備理事会（ＦＲＢ）が１８日、フェデラルファンド（ＦＦ）金利の誘導目標水準を０．５０％ポイント引き下げたほか、「市場に不安が再び台頭すれば追加利下げを行う可能性を示唆した」（国内証券）と受け止められ、米国株式市場で信用不安が後退したことを好感し買い戻しが入っている。また米投資銀行大手のリーマン・ブラザーズが１８日に発表した第３・四半期（６─８月）の決算が、住宅ローンやレバレッジドローン資産償却で３．２％の減益となったが市場予想は上回ったことも安心感を与えているという。

△三菱マテ<5711>が買い気配、業績予想の上方修正を好感
三菱マテリアルが買い気配となっている。１８日に発表した２００８年３月通期業績予想の上方修正を好感した。営業利益は従来の８６０億円から９２０億円に引き上げた。業績予想の上方修正は今年８月に続いて２度目。ロイターエスティメーツによる主要アナリスト８人の予測平均値９０３億円を上回った。銅価格が高水準で推移しており、投資先銅鉱山からの持分法利益や配当金が増加。シリコン関連事業も好調が続いている。売上高は１兆４６００億円から１兆５９４０億円に、経常利益は１１００億円から１２００億円に、純利益は５９０億円から６００億円にそれぞれ引き上げた。

△三菱重<7011>買い気配、ロシア進出報道が材料
三菱重工業が買い気配。１９日付日経新聞朝刊で同社が日本の重電メーカーとして初めて電力整備でロシアに進出すると報道されたことなどが材料となっている。ロシアの大手財閥レノバグループと提携して、同グループへの技術供与を通じて最新の火力発電設備を現地生産する。２０１０年までに６兆円を超す需要が見込まれるロシア市場の取り込みを狙うと報道では伝えている。

△主力ハイテク株が買い優勢、米国株式の大幅上昇を好感
主力ハイテク株が買い優勢となっている。ソニー<6758>、松下電器産業<6752>、キヤノン<7751>などが気配を上げて始まった。米利下げを受けた米国株式市場の大幅上昇を好感している。

△プロトコーポ<4298>が買い先行、中間予想の上方修正を好感
プロトコーポレーションが買い先行となっている。１８日に発表した２００７年９月中間予想の上方修正を好感した。連結経常利益は従来予想の１３億５３００万円から１８億１７００万円、連結純利益は６億７６００万円から９億６１００万円に増額した。自動車関連情報で取引社数の拡大と１顧客当たりの取引単価の維持・拡大を図ったほか、人件費が当初計画を下回ることや広告宣伝戦略の見直しにより広告宣伝費が当初計画を下回る見込みであることも寄与する。通期業績見通しについては、現在策定中としている。
（ロイター）

△シルチェスター：資本政策変更などで戸田建設<1860>、岩手銀<8345>株を５％超保有
英系投資ファンドのシルチェスター・インターナショナル・インベスターズ（ロンドン）が戸田建設や岩手銀行株式の発行済み株式総数の５％超を取得していたことが大量保有報告書で明らかになった。シルチェスターは19日、戸田建設の株式を８月２日から報告義務発生日の９月12日までに取得した分の同報告書（５％ルール報告書）を提出。合計1625 万7000株保有し、発行済み株式に対する保有比率は5.04％となった。そのほかシルチェスターは、岩手銀行株式を報告義務発生日の９月12日までに同5.01％とする大量保有報告書も提出している。保有目的には、いずれも発行者に対して増配、自己株式の買い入れ、金庫株消却その他資本政策の変更を要求することがあるとし、具体的には１）重要な資産の処分または取得、２）借入または転換社債の発行、３）取締役または重要な使用人の選任または解任、４）株式譲渡、５）会社分割または合併、６）株式交換、７）事業の譲渡または譲受などに関して、会社または株主などが提案した議案に対して、反対票も賛成票も投ずることもあるとしている。

△丸善<8236>株が反発、不適切会計処理の影響は軽微－中間業績予想を上方修正
書籍店をチェーン展開する丸善の株価が一時、前日比11円（7.2％）高の163円まで反発。2007年７月中間期の業績予想を上方修正すると18日に発表した背景は、不適切会計処理の影響を踏まえて保守的な業績予想を立てていたことや、償還不能となったプリンストン債で和解が成立したため。中間期の連結純利益が増益に転じる見込みとなり、前日に付けた52週安値（151円）から見直す動きが広がった。同社が発表した新しい中間期業績見通しは、連結売上高は従来予想比7.3％増の542億円（前年同期比2.6％増）、経常利益は同４倍の６億円（前年同期比 30％減）。前期末に発生した不適切な会計処理に関連して、「小売りや学校などからの受注、売り上げが落ち込むと見ていたものの、その影響は予想ほどでなかった」（経理・財務部の糟谷光範氏）という。連結純利益は、従来予想比39％増の12億5000万円（前年同期比30％減）の見通し。プリンストン債に関する係争で和解が成立したため、和解金として８億3600万円を特別利益に計上が寄与する。市場では、「本業事業で利益の改善が目立ってきた。店舗のスクラップアンドビルドで集客力が向上している。今回、通期業績は据え置いたものの、上振れもありそうだ」（ＳＢＩ証券投資情報室の藤井知明次長）との見方が出ていた。

□西友<8268>が小反発、早期退職募集を発表－コスト削減による収益改善期待
米ウォルマート・ストアーズ傘下で経営再建中のスーパー、 西友の株価が４営業日ぶりに小幅反発。本部の仕入れや管理部門を中心とした約450人の早期退職を募集すると18日発表したことから、コスト削減効果が期待されている。西友株は前日比変わらずで取引を開始し、一時は同３円（3.5％）高の89 円まで上昇した。ただ、その後は上げ幅を縮小、午前９時56分現在、同１円（1.2％）高の87円となっている。大和総研の津田和徳シニアアナリストは、「早期退職に伴い、一定のコスト削減効果、業務の効率化などが見込める」としながらも、「社員のモチベーション（士気）低下や優秀な人材の流出などのリスクもある」（同氏）とも指摘した。早期退職は、西友本体のほか北海道西友、東北西友など計６社で実施。間接部門の正社員で満44歳以上、満59歳以下で勤続３年以上が対象となる。募集人数の450人はグループ全体の正社員の約７％に相当する。募集期間は10 月８日から31日まで。通常の退職金に加え、最大18カ月分の退職加算金を支払う。このため、今期（07年12月期）に45億円の特別損失を計上するが、来期（08年12月期）には同程度のコスト削減効果を見込む。特損計上に伴い、今期の連結純損失は従来予想の59億円から104億円に膨らみ、６期連続の最終赤字となる見通し。04年にも店舗勤務の社員を中心に約1600人の早期退職を実施したが、今回は「非効率な管理部門にメスを入れる」（野田亨最高執行責任者）。物流センターの設置や全社的な基幹システムの導入などにより、無駄になった本部組織のスリム化を図るとしている。

△コスモ石<5007>が急反発、アブダビ国営投資機関が筆頭株主に－事業期待も
国内石油元売り大手のコスモ石油の株価が買い気配でスタートし、前日比50円（9.2％）高の594円で寄り付いた。その後10％高の599円まで上げる急反発展開。同社は18日、アブダビ国営の投資機関が資本参加し、20％超の株式を保有する筆頭株主になると発表。産油国との関係を狙ったもので、今後の財務基盤の安定や事業機会の拡大などを期待した買いが先行している。みずほインベスターズ証券の河内宏文アナリストは、「原油価格の高騰で潤う産油国にとって、成熟した日本市場は魅力的な投資先だ」と指摘。日本が中国市場に近いといったことも利点として映り、日本の石油会社に出資すれば、頭打ちの日本国内の需要から生まれる石油製品の余剰を中国に輸出できることが魅力の1つだと解説した。コスモ石は18日、アラブ首長国連邦（ＵＡＥ）のアブダビ首長国が全額出資する国際石油投資会社（ＩＰＩＣ）の特別目的会社に20.76％の株式を割り当てると発表した。同目的会社はインフィニティー・アライアンスで、コスモ石の筆頭株主になり、コスモ石はＩＰＩＣとインフィニティー・アライアンスとの間で業務提携も結んだ。ＵＡＥは日本にとってサウジアラビアに次ぐ原油の供給国。ＵＡＥにとっても日本は最大の販売先で、東京都内で18日に会見したコスモ石の木村彌一社長は「ＩＰＩＣは国営会社で政府と一体」と述べ、ＩＰＩＣと提携関係を結ぶことで、アブダビ政府との関係を強化し、資源の安定供給を確保につなげたいとの認識を示した。コスモ石はＩＰＩＣとの提携で、「高度化」と呼ばれる製油所の設備増強や、米国西海岸、南米、豪州など環太平洋市場での石油製品販売事業の拡大、石油開発事業の強化などに弾みをつけたい考え。ただ、今後強化する事業の詳細については「今後、ＩＰＩＣと詰める」（木村社長）という。インフィニティー・アライアンスへの１株当たり発行価格510円での第三者割当増資により、コスモ石油は892億円を調達。調達資金の使途については、石油化学事業を含む製油所の高度化や石油開発事業、新規事業向けの原資とする計画だが、詳細は明らかにしていない。
（ブルームバーグ）

△テクモ<9650> 反発で2000年4月以来の1500円を回復。
直近の信用倍率は0.24倍と1倍を下回る状況が慢性化しており、需給妙味は大きい。また、明日20日から東京ゲームショウが開催されるが、新たなフェーズに入ったオンラインゲームビジネスと題して同社によるディスカッションが行われる。

△島精機<6222>---大幅反発で8/8以来の年初来高値更新
大幅反発で8/8以来の年初来高値更新。なお、ＵＢＳでは機械セクターの中で、コマツやマキタ、栗田工などインフラ、エネルギー、環境関連に強気のスタンスを継続し、新たに同社も注目しているようである。

△あいおい損保<8761>---賑わう、ＣＳが投資判断を格上げで
賑わう。ＣＳが投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウェイト」に格上げ、目標株価を820円としていることが買い材料になっている。サブプライム関連での損失懸念から株価パフォーマンスはさえないが、経営の根幹を揺るがすほどのエクスポージャーを持っているとは考えにくく、現在の株価は過度にディスカウントされている可能性が高いと指摘。

△ローランドＤＧ<6789>---ＨＳＢＣでは6210円目標で新規買い推奨
ＨＳＢＣでは投資判断を新規に「オーバーウェイト」としている。目標株価は6210円に設定されている。広告業界向け大型プリンター新製品投入サイクルの短縮化、3Ｄ工作機器の市場拡大が中期成長を牽引と想定、中期ＥＰＳ成長率は年率22.6％と予想している。

△三井住友<8316>---昨日の下落分を吸収
寄り付き後も上げ幅を広げ、昨日の下落分を吸収。米国の金融政策によってサブプライム問題に対する警戒感が後退。リーマンの予想上回る決算を好感。また、日本格付研究所（JCR）は同社など主要5行の長期優先債務格付けを一段階引き上げている。

△ワールドロジ<9378> ストップ高買い気配。
自社株買いが好感されているようだ。2000株、1億円を上限とする自社株買いを実施すると発表している。自社株買いに対する意識が高まるなか、自社株買いがストレートに評価されているもよう。なお、上限株数は発行済み株式総数の3.4％に相当する。

□ミライアル<4238> 大幅反発。
株式市場の全面高を受け、本日は前日に急落した反動もあって大幅高となっているようだ。なお、いちよし証券では18日付で、投資判断を「1-B-HR」から「2-B-HR」へと予想成長率レーティングを引き下げている。半導体メーカーの300ミリライン導入が進んできたことに加え、同社のシェアがすでに高いことなどから、今後の利益成長スピードが次第に緩やかになると。中期ＥＰＳ成長率を年率17％と予想している。

△トヨタ自<7203> 大幅反発。
25日線を突破して始まり、その後も上げ幅を広げてきている。米国での金融政策を好感した流れ。また、為替相場は1ドル116円台に乗せてきており、為替の円安傾向も買い安心感に。

▼ＨＩＳ<9603>---下落率トップ、業績予想の下方修正受けて
下落率トップ。前日に第3四半期決算を発表、通期業績予想を下方修正しており、失望売りが膨らんでいるようだ。第3四半期累計営業利益は前年同期比8％減益、通期予想は82.5億円から71億円に下方修正へ。原油市況上昇やユーロ高の影響が業績伸び悩みの背景と見られている。

■コスモ石<5007>---買い先行後は上げ幅縮める
買い先行後は上げ幅縮める。アブダビ首長国政府系の投資機関と資本・業務提携すると発表。これに伴い1億7600万株の新株を発行。なお、ゴールドマン・サックスでは発行済株式数増加により、今後12ヶ月の目標株価を530円から500円に引き下げている。

△フォスター<6794>---大幅反発、みずほでは新規に「２」格付け
大幅反発で直近高値を更新している。みずほが投資判断を「２」で新規カバレッジとの観測、本日の買い材料につながる格好へ。携帯電話用ヘッドセット市場の成長やiＰｏｄなどデジタルオーディオプレーヤー向けの数量増に期待として、目標株価を2500円と設定している。

△ふくおかＦＧ<8354>---出来高トップ、ＫＢＣは新規「ＢＵＹ」
出来高トップ。本日は公募・売出株の受渡期日となっており、利食い売りにやや売りが先行する格好。ただ、銀行株のサブプライム問題に対する過度な懸念後退のほか、ＫＢＣでは投資判断を新規に「ＢＵＹ」、目標株価を780円としており、買い意欲も強まる格好のようだ。ＫＢＣでは、資金調達による親和銀の不良債権処理進展などを期待材料と捉えているようだ。

▼バンクテックＪ<3818> 続落、連日で上場来安値を更新。
月次動向が売り材料視されているようだ。8月の売上高は前年比18.3％減となり、今期中では6月に次ぐ低い水準となっている。また、受注高については同61.8％減と今期最大の減収率となった。

△ヤクルト<2267>---大幅上昇、日興シティが格上げで
大幅上昇。日興シティでは投資評価を「２Ｍ」から「１Ｍ」に格上げ、目標株価を3400円としている。医薬品事業や海外ヤクルト事業の成長を主因として、営業利益は今後7年間で年率17％の成長が見込めるとしており、こうした成長力に比べて、株価水準は割安であると指摘している。

△メディアＳ<4824> 買い気配。
今期の業績拡大観測が報じられており、買い材料視されているようだ。08年7月期は経常利益が前期推定比2.3倍の1億円程度になりそうだと一部で報じられている。四季報予想に沿った数値となっているが、未上場企業の株式売却益が押し上げ要因になる可能性があると伝えられており、株式市場の地合い好転もあって買い安心感が広がっているもよう。

△アビックス<7836> 急騰。
中間期の業績上積みが好感されているようだ。同社は18日、07年9月中間期の業績予想を上方修正している。売上高については従来予想の7.5億円から9.15億円（前年同期8.7億円）に増額、一転して増収となる見通し。また、営業赤字で同1.55億円から0.8億円に上方修正するなど、各利益項目の赤字幅は期初予想に比べて縮小するとしている。

△大平洋金属<5541>---大幅上昇、ニッケル市況の急伸で
大幅上昇。ニッケル市況の急伸が買い材料につながる。0.50％の利下げを受けた米国株式市場の大幅高を受けて、信用収縮への懸念が後退、商品市況のなかでも投機的な色彩が相対的に強いとされるニッケル市況は約7.5％の上昇となっている。関連銘柄の代表格である同社に対して関心が向かう格好へ。

△三菱ＵＦＪ<8306>---買い気配、サブプライム問題への警戒感後退
気配値ベースで大台を回復している。メガバンク各行は買い気配スタート、ＦＯＭＣにおける50ｂｐ利下げでの米国株上昇に加えて、リーマンの決算内容が想定以上となったことで、サブプライムローン問題への過度な警戒感も後退する格好。本日の金融政策決定会合における利上げ見送り観測は既定路線となっており、あらためて嫌気されるといった懸念も少ないようだ。

△みずほ<8411>---気配値で大幅高
気配値で大幅高。ＦＯＭＣでの予想上回る利下げ実施や、リーマン・ブラザーズの予想を上回る決算が好感されている。昨日段階でネット証券経由の買い越しが目立っていたため需給要因が警戒されていたが、回転が利くことで利食い後の押し目買い意欲も高まりそうだ。
（フィスコ）

△住生活Ｇ<5938>は自社株買い見直し下げ過ぎ訂正期待高まり急反発
住生活グループは、６０円高２０５５円と急反発し前日ザラ場につけた年初来安値１９８５円水準で動意含みとなっている。９月１１日に自己株式取得の終了を発表、取得スタート以来の上昇率を下回る下落でダメ押しとなったが、業績実態からは下げ過ぎとしリバウンド期待の打診買いが入っている。同社は、８月６日に９００万株、２００億円を上限とする自己株式取得を発表、株価は１００円高の反応となった。９月１０日までにこのうち約５１１万株、１２３億円の取得を終了したが、株価は世界連鎖株安に巻き込まれ上昇幅を下回る下落となり年初来安値に突っ込んだ。ただ、この安値は業績水準から割安として全般相場の急反発とともにすかさず見直し買いが増勢となっている。同社の今３月期純利益は、８０億円（前期比８％増）と連続の過去最高更新が予想されている。ＩＮＡＸのビル関連事業のマンションリフォーム、ビル改築、リニューアル物件への注力、トステムのホームセンター新店効果が寄与して増収増益を達成、前期のニッタン、ニッタン電子、ニッタン精機の３社連結化による負のノレン代償却に伴う法人税負担増などをカバーする。ＰＥＲは１６倍台、配当利回りも１．９％の低評価で、安値買いは一考余地が高まる。

△大塚商<4768>は純利益再増額見直しを信用好需給が支援し急反発
大塚商会は、３９０円高の１万１１９０円と急反発している。８月１日に発表した２００７年６月中間期業績の上ぶれ着地、１２月通期業績の上方修正、さらに８月２３日の通期純利益の再上方修正を見直して１万円大台固めの下値固めから動意付いているもので、株不足で逆日歩のつく信用好需給も売り方の買い戻しを促している。同社の中間期業績は、期初予想を上ぶれて前年同期比８％増収、１３％経常増益、４％純益増益で着地するとともに、通期業績も売り上げを期初予想より１０８億円、経常利益を８億７０００万円、純利益を４億２０００万円それぞれ上方修正し、純利益は１６４億２０００万円（前期比５％増）と前期に続く過去最高を伸ばす。顧客管理・営業支援システム「ＳＰＲ」の機能強化と活用促進によりシステム提案を積極化するとともに、オフィスサプライ通信販売事業「たのめーる」や統合型基幹業務システムなどに引き続き注力したことが業績を押し上げた。純利益はこれに続き確定拠出型年金移行に伴う特別利益が４２億円と確定したことから、さらに１７２億４０００万円（同１０％増）と再増額した。株価は、全般急落相場下でも１万円大台で下値抵抗力を発揮、強弱感の対立から売り長となった。ＰＥＲは割高だが、売り方の買い戻し主導の上値トライが続こう。

△日樹工<6293>は６４％純益増益を見直し年初安値から急反発
日精樹脂工業は、４０円高の５６４円と前日の年初来安値５１３円から急出直り、７営業日ぶりに反発している。８月３日に発表した今３月期第１四半期（１Ｑ）業績が、減収大幅減益で着地したことから下値を探る動きを続けていたが、立ち上げ直後でまだ量産効果が顕在化していない新型ハイブリッド式成形機の中大型機の寄与はこれからで、つれて通期純利益は８億５０００万円（前期比６４％増）とＶ字回復、下げ過ぎ訂正期待で下値に打診買いが入っている。同社は、射出成形機専業大手で国内シェアは約２割を誇るが、射出成形機のここ数年続いた旺盛な設備投資が一巡し、原材料の樹脂価格も高騰したことから、業界の設備投資はやや鈍化し同社の前期業績は、期中に下方修正されるなど減収減益となり、株価も右肩下がりとなった。これに対して１Ｑは、中国・香港などアジア各国の売り上げやアメリカ地域の販売が大幅に増加に転じてきており、今期業績は、下期回復型で高変化する期待が高まる。株価は、ＰＥＲ１４倍、ＰＢＲ０．３倍と下げ過ぎ示唆となっており、下値妙味は膨らむ。

□ミライアル<42389>は新株交付を前にリバウンド狙いの打診買いで急反発
ミライアルは、５１０円高の５９８０円と７営業日ぶりに急反発し、前日大引け値の株式分割権利落ち後安値５４７０円から戻りを窺っている。同社は今年６月に今期業績を上方修正しており、９月１０日にこの修正通りに２００７年７月中間期の好決算を発表するとともに、通期業績も２ケタ増益の連続の過去最高更新を予想したが、９月２０日が株式分割の新株交付日となっていることで需給要因から反応は限定的となっていた。中間期決算発表から１６００円幅の調整となり、株価的には織り込み済みとして下値にリバウンド期待の打診買いが入っている。同社は、半導体製造業界向けのシリコンウェハの出荷容器を主力製品としているが、半導体一般が在庫・生産調整されている圏外で需要が拡大している３００ミリシリコンウェハ向けの増産が続き新工場を建設するなど積極対応を進めている。この第１期の設備投資が５月末に完了したことなどを要因に、６月の第１四半期決算発表時に中間期・通期業績を上方修正した。中間期業績は、この修正通りの実績となり、１月通期業績も売り上げ１８１億９７００万円（前期比４７％増）、経常利益５３億５８００万円（同２１％増）、純利益３２億７３００万円（同２３％増）と連続の過去最高更新を予想、上方修正値クリアを再確認した。株価は、６月の業績修正と同時に発表した７月末割り当ての１対２の株式分割の権利を落とし下値模索を続けた。ＰＥＲは割高だが、６月には上場来高値１万７０９０円まで買い進まれた急騰習性には定評があり、突っ込み場面の逆張りは一考余地が広がってくる。

△マネパ<8732>は業績再増額、初配当の直近ＩＰＯ人気でストップ高気配
マネーパートナーズは、寄り付きから買い気配を切り上げ５万円高の４１万８０００円買い気配とストップ高の急反発となっている。前日に今１２月気業績の２回目の上方修正と期末の初配当を発表、前回７月の業績修正時の株価急伸を連想、直近ＩＰＯ（新規株式公開）人気が再燃している。同社の今期業績は、売り上げが７月修正値を９億２０００万円、経常利益が１０億円、純利益が５億８０００万円それぞれ上回り、純利益は２５億１０００万円（前期比４．２倍）と大幅に増益率を拡大する。第３四半期も、外国為替市場で主要通貨の変動が想定を上回り、外国為替証拠金取引の新規口座開設が安定的に推移して顧客口座数も順調に拡大、預り証拠金も増加、顧客売買高が大幅増となったことが要因となった。期末配当は、配当性向を純利益の２５％をメドとしていることから５９００円とする。同社は、今年６月に公開価格２１万円で新規公開され、前回業績修正時には上場来高値６０万５０００円高値まで買い進まれた。業績再増額で再現期待が高まってくる。

△丸善<8236>は年初安値から急反発、中間業績再増額で極低位株思惑
丸善は、１１円高の１６３円と７営業日ぶりに急反発、前日ザラ場に顔合わせした年初来安値１５１円から底離れする動きを強めている。前日に今年６月に続き２００７年７月中間期業績の再上方修正を発表、減益予想が増益にプラス転換することが極低位株思惑を再燃させている。同社は、第１四半期決算公表時の今年６月に今期中間期・通期業績を上方修正しているが、そのうち中間期業績を再増額した。売り上げは６月予想を３７億円、経常利益は４億５０００万円、純利益は３億５０００万円上回り、純利益は１２億５０００万円（前年同期比２８％増）と増益に変わる。前期末発生の不適切な会計処理の影響を踏まえ保守的な予想をしていたが、実績は予想を上回るとした。中間期純利益は、既公表のプリンストン債の訴訟和解金８億３６００万円の計上で上方修正となる。通期業績は、書籍小売市場の厳しい市場環境などを踏まえ、６月予想を据え置くとしている。株価は、６月の業績修正に７月の大日本印刷との業務・資本提携が重なり２３０円高値まで買い進まれ人気離散となっている。全般相場の調整期には逆行高する習性には定評があり、極低位値ごろが最大の株価材料となる思惑相場が盛り上がろう。

△三菱マテ<5711>は業績再上方修正が割安株買い呼び急反発
三菱マテリアルは、４０円高の６７３円と急反発している。前日に８月８日の第１四半期決算発表時に続き、今９月中間期・３月通期業績の２回目の上方修正を発表、割安株買いを呼び込んでいる。上方修正のうち３月通期業績は、売り上げが８月予想から１３４０億円、経常利益が１００億円、純利益が１０億円それぞれ引き上げられ、純利益は６００億円（前期比１５％減）と減益率を若干縮小する。中間期業績の上方修正を踏まえて通期業績も増額するもので、銅価格が引き続き高水準で推移、投資先銅鉱山の持分法利益や受取配当金の増加に加え、シリコン関連事業が好調に推移している電子材事業の利益拡大が寄与している。通期純利益は、下期に事業構造改革、資産の健全化対策を見込んだことから小幅修正となった。株価は、８月の業績増額時は今期純利益がなお市場コンセンサスを下回るとして売り先行となり、７月の年初来高値７９９円から５５４円安値まで大きく調整した。この調整幅の３分の１戻しを達成したところだが、ＰＥＲは１４倍台となる。信用買い残の整理未了感はやや残るが、一段の底上げが期待される。

△ソニー<6758>は急反発、ＮＹダウ３３５ドル反発でＡＤＲ高に追随
ソニーは、２４０円高の５５４０円と急反発している。前日１８日の米国市場で、ＮＹダウが米連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）の０．５％の利下げを好感して３３５ドル９７セント高の１万３７３９ドル３９セントと大幅反発し、同社ＡＤＲ（預託証券）も、東京市場の終値に対して１８９円高（円換算値）となっており、追随する動きを強めている。１０月１１日に東証（所属部未定）に新規上場される同社金融持ち株会社ソニーフィナンシャルホールディングス（ＳＦＨ、８７２９）の仮条件が、前日に３８ー４０万円と決定、この日からブックビルディングが開始されたことも先取り思惑を高めている。株価は、このＳＦＨ上場が観測されて年初来安値水準から反発したものの、サブプライムローン問題による世界的な信用収縮懸念、株価動揺、さらに東芝に譲渡観測されたゲーム期用ＭＰＵ（超小型演算処理装置）などの製造ラインに逆に評価損が発生すると懸念され上値が抑えられた。ＦＲＢ（連邦準備理事会）の政策金利引き下げが、この日の日銀金融政策会合の金利据え置きにつながり、サブプライムローン問題が大きな峠を越えれば、前日にＳＯＸ（半導体株）指数が３％弱の上昇をしているだけに、ハイテク株の先行株としてリバウンド相場に弾みをつける展開も想定される。

▼新規上場のリアルコム<3856>は売り気配で始まり公開価格下回る６連敗
リアルコムが、東証マザーズに直接上場された。公開価格は２７万円、公開株式数３０００株となっている。寄り付きから売り気配を下げ９時２０分現在、公開価格を８０００円下回る２６万２０００円売り気配となっている。ＩＰＯ（新規株式公開）市場は、米国のサブプライムローンの焦げ付き問題に端を発した世界的な株価動揺、それに輪をかけた日本の新興市場株の安値追い、さらにフレームワークスの上場廃止などが響き、公開価格割れの初値形成銘柄が前日まで５銘柄連続しており、同社の公開価格が仮条件の上限で決まらなかったことも加わり、時流性のあるＩＴ（情報技術）関連の業態も評価対象とはならず、市場の事前観測を下回る初値形成状況となっている。同社は、ソフトウェアの開発・販売会社で、企業の情報共有やメール、ブログなどの情報系のシステム全般の管理をするＥＣＭ（全社情報共有管理基盤）を実現するマネジメントシステムの開発やコンサルティングを提供している。ＥＣＭをワンストップで提供できるのを強みとしており、導入企業は情報通信、金融、建設などの大手企業中心に累計１４０社に達している。今２００８年６月期業績は、売り上げ１８億５５００万円（前期比３８％増）、経常利益３億３２００万円（同７０％増）、純利益１億９３００万円（同７８％増）、１株利益１万２３７０円を予想している。
（東洋経済新報社）