9/6 お昼の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△日産<7201>が3000ドル車開発に参加、ルノー・インド社と
日産自動車は仏ルノーとインドの二輪車メーカーが計画している3000ドル（35万円）の超低価格車の共同開発に参画する。2011年ごろに生産を開始する見通し。実現すれば日本の自動車メーカーが開発・生産する乗用車としては最安値となる。日産はこれとは別に、ルノーと7000―8000ドルの低価格車の事業化を急いでいる。インド企業のノウハウを活用して開発・生産をさらに低コスト化、ＢＲＩＣｓなど新興市場での低価格車の開発競争を優位に進める考えだ。ルノーとインドのバジャジ・オートが7月末、低価格車の開発・生産提携の協議を開始。これを受け、日産も初期開発段階から参画することを決めた。将来は3社の共同生産を視野に入れている。エンジンはバジャジが生産し、ルノーや日産に供給する。
（NIKKEI NET）

△住友電設<1949>下げ渋る、年間配当予想の上方修正で押し目買い
住友電設が下げ渋っている。立会い中に、２００８年３月期の年間配当予想を、これまでの８円から１０円に上方修正をしたことから、押し目買いを誘った。前年実績は６円だったため、４円の増配となる。

▼監視委の検査が入っておりコメントできない＝品貸料つり上げ報道で日証金<8511>
日本証券金融は、信用取引で投資家が株券を借りる際に支払う手数料（品貸料）を同社が不当につり上げていた疑いがあるとの一部報道について、「証券取引等監視委員会の検査が入っているためコメントできない」と話した。日証金総務部によると、監視委は今年６月２０日から同社の検査に入っており、検査内容は「業務全般についての検査で、まだ（検査結果の）回答は来ていない」（総務部）としている。６日付の読売新聞は、日証金が品貸料をつり上げるため、入札に参加する証券会社に高めの値段を提示するようはたらきかけていたとみられると報じた。こうした行為が裏づけられれば、投資家保護の観点で問題があるため、日証金は業務改善命令を受けるとみられる、としている。日証金は、株の信用取引の決済に必要な資金や株券の貸付けの大手。

△リンクセオリ<3373>がしっかり、配当金受領で10億円の特別利益
リンク・セオリー・ホールディングスがしっかり。同社は５日、米子会社を通じて出資していた企業から出資配当金１３７７万ドルを受領したと発表した。これに伴い２００８年８月期に１０億２６００万円の特別利益を計上するとしている。２００７年８月期決算への影響はない。

△新日鉄<5401>が下げ渋る、業績見通しへの期待で押し目買い
新日本製鉄が底堅い展開。朝方７８９円まで売られたあとは下げ渋っている。業績予想や配当予想の上方修正期待が強いことから、きょう発表される業績見通しを前に押し目買いが入っているという。

▼オリコン<4800>反落、今期最終損益を下方修正
オリコンが反落。同社が５日に、２００８年３月期連結最終損益予想を下方修正したことなどが材料となっている。通期の最終損益予想は、これまでの３億円の黒字から２億４０００万円の黒字に下方修正となった。同社のグループ企業であるフランクリン・ミントを譲渡する際に株式売却損が発生し、特別損失を計上するためと同社では説明している。

△神戸製鋼所<5406>しっかり、9月中間配を0.5円増配
神戸製鋼所がしっかり。５日に２００７年９月中間配当について、２００６年９月中間配当実績の３円から３．５円に引き上げると発表したことが好感され、全体相場安のなかでも買いが入っているという。

■ファーストリテ<9983>軟調、8月の既存店売上高が1.4％減
ファーストリテイリングが軟調。同社が５日に発表した８月の国内ユニクロ事業の既存店売上高（５６８店舗、速報ベース）が前年比１．４％減少したことなどが材料となっている。８月は猛暑により夏物の処分は進んだが、秋物が伸び悩んだため、前年を下回る結果になった。既存店客数は４．８％減、同客単価は３．６％増だった。

□ソニー<6758>が6日ぶり反落、円高背景に利益確定売り
ソニーが反落。連結金融子会社のソニーフィナンシャルホールディングス<8729>の上場が承認されたことなどを手掛かりに、前日まで株価は続伸していたが、きょうは円高が進んでいることもあり、利益確定売りが先行している。ＳＦＨは１０月１１日に東京証券取引所に上場予定。ソニーは最大で７９万５０００株のＳＦＨ株を売り出す予定で、ソニーの資金調達額は約３３００億円になる見込み。

△アート<9030>が堅調、コムスン傘下の保育事業会社の株式取得
アートコーポレーションが堅調。同社は５日、グッドウィル・グループ<4723>子会社のコムスン傘下の保育事業運営会社である株式会社コティと株式会社グレースの株式を取得し、子会社化すると発表した。これを材料視した買いが先行した。両社の株式取得によるアートコーポレーショングループの２００７年９月期連結決算への影響は軽微との見込みで、業績予想の修正はないとしている。
（ロイター）

△システムＰ<2317>株が買い気配、携帯向けソフト開発が好調－業績上ぶれ期待
携帯電話向けソフト開発などを手がけるシステムプロの株価が買い気配。午前９時２分時点では前日比1000円（1.3％）高の７万8200円買い気配、売り130株、買い259株。携帯端末のソフト共通化需要の高まりからソフト開発が伸びているうえ、機種の多様化で携帯電話の品質検証ビジネスも新たな柱に育ってきた。第３四半期までの業績の進ちょく率が高いことから、通期（07年10月期）業績の上ぶれ期待が高まっている。５日に発表した第３四半期（2006年11月－07年７月）累計連結業績によると、売上高は前年同期比33％増の54億3800万円、経常利益は57％増の10億 700万円、当期利益は41％増の５億4000万円。売上構成比で６割を占める主力のモバイル・ネットワーク事業は、携帯端末の価格を低下させるソフト共通化のためのミドルウェア開発の売り上げが増加。端末の品質検証ビジネスもメーカー向けとキャリア向け両方が大きく伸び、売り上げが44％増えた。金融機関のＩＴ投資拡大の恩恵を受け、ネットワーク・ソリューションズ事業も20％増。直接受注の比率が上昇して利益に貢献した。同社の国分靖哲取締役管理本部長は「携帯電話関連の受注が好調で、特に２年前に立ち上げた品質検証ビジネスが急成長している。キッズケータイからシニア向けまで端末が多様化するとともに、品質への要求が高まったことが追い風」と語る。会社側は通期業績予想を据え置いた。連結経常利益は前期比50％増の14億 5000万円を見込んでおり、第３四半期までの進ちょく率は69％と、前年同期の 66％を上回る。国分氏は「携帯電話向けの好調は当面続く見通し。来期経常利益も中期計画である20億円達成を目指したい」と述べた。
（ブルームバーグ）

△伊藤忠<8001>---商社の中で強い値動きに
しっかり。25日線に上値は抑えられるものの、商社の中で強い値動きに。メリルリンチでは5日付けレポートで鉄鉱石価格前提見直しで割安感強まるとして投資判断を「買い」へ引き上げており、手掛かり材料に。目標株価は1450円。

△日曹達<4041>---25日線および一目均衡表の雲下限が上値抵抗線
続落。25日線および一目均衡表の雲下限が上値抵抗線として意識されている。なお、クレディ・スイスでは中間期営業利益は、1Ｑ後に上方修正した27億円を上回るのではないかとみているようだ。

▼家族亭<9931> 大幅安。
需給悪化懸念が生じているようだ。投資会社のキャス・キャピタルは5日、家族亭に対するＴＯＢが成立したと発表している。応募株数が買い付け予定数を超えたため、超過部分については買い付けを実施しないと。そのため、不成立分による売り圧力が懸念されているもよう。

△日本電工<5563>---一時800円割れで見直し買い
一時800円割れで見直し買い。売り先行で始まり、一時795円と8/27以来の800円を割り込んでいたが、急速に出直りを見せてきている。数量商いがこなせることもあり、値幅取り資金が集中。一目均衡表では雲上限がサポートとして機能。

△ゴールドクレ<8871>---直近の下げで更に需給改善も
小幅ながら4日ぶり反発。下降する25日線に上値を抑えられる格好で膠着が続いていたが、これを大きく下振れる。直近の急ピッチの下げによる見直し買いも。8/31時点の信用倍率は4.78倍と前週の5.17倍から改善。直近の下げで更に改善している可能性。

△日本空港ビル<9706>---昨日の大幅安で買い戻しの動きも
反発。前日大幅安の反動をみせている。8/31時点の信用倍率は0.10倍と売り超が慢性化していることもあり、昨日の大幅安で買い戻しの動きも出ているようである。

△東レ<3402>---逆行高、炭素繊維の用途の広がりに期待も
逆行高が話題に。炭素繊維強化プラスチック製自動車用プラットホームを10分で成形加工する最終実験を秋から実施すると、一部で報じられている。炭素繊維の用途の広がりなど期待感を高める声はあるようだ。その他では、目立った材料は観測されていない。

△アミューズ<4301> 順調なリバウンド基調が継続している。
昨日までのリバウンドで一目均衡表の雲下限を突破し、本日は雲上限（1803円）を意識した値動きに。遅行スパンは過去の実線を捉えてきており、上方転換シグナル発生間近。なお、野村証では、これまで展開が遅れていた音楽配信ビジネス強化などレコード会社依存体質からの脱却、08/3期急回復と。

△トランスＧ<2342> ストップ高買い気配。
抗ＨＩＶモノクローナル抗体の発売が材料視されているようだ。同社は5日、独自技術により開発した抗ＨＩＶ－１モノクローナル抗体を9月5日に発売すると発表している。

△ニイウスコー<2731> 一時ストップ高。
需給を手掛かりにした買い戻し狙いの流れも。債務超過に陥ったことが嫌気されて下落ピッチが強まっていたが、8/31時点の信用倍率が0.99倍と1倍を下回っており、買い戻し狙いの動きに。

▼リコー<7752> 軟調。
メリルが投資判断を「中立」から「売り」に格下げ、妥当株価は2200円と想定している。複写機市場のシェア低下によって、一段の円高が進むなら来期以降減益となるリスクが出てきたとみているようだ。また、キャッシュポジションから、大幅な増配や自社株買いといった施策を期待することも難しいと。

△ＫＤＤＩ<9433>---25日線がサポートとして意識
小じっかり。25日線がサポートとして意識されている。また、日興シティでは通信セクターのカバレッジを開始したようであり、その中で推奨銘柄としているもよう。また、ＫＤＤＩとソフトバンクに強いモメンタムとも。

△ＺＡＰＰ<3770> 売り先行。
四半期決算発表を受け、材料出尽くしと捉えられているようだ。第1四半期は経常利益で前年同期比30.0％増の4.5億円、上期予想に対する進ちょく率では59.9％となった。ただ、株式市場全体の軟化に加え、前日の上昇に期待先行の節があることから、利食い優勢との見方に。

△三井鉱山<3315>---短期資金集中
短期資金集中。売り先行で始まったもののその後は急速に切り返しており、前日の陰線を一気に吸収している。直近で上値を抑えられていたレベルを突破したことで値幅取り資金が向かいやすい。石炭火力発電などを手掛かりにしているとも。

△伊藤忠<8001>---切り返す、メリルでは投資判断「買い」に上げ
切り返す。メリルが投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、目標株価を1450円としている。鉄鋼関連資源への依存度の高さに注目としているようだ。鉄鉱石と強粘結炭の価格前提見直しに伴い、来期以降の業績予想を上方修正したもよう。

△富士製薬<4554> 買い先行。
好業績報道が手がかり材料視されているようだ。無菌技術などのノウハウが必要な注射剤に特化する戦略が奏功していると報じられている。また、ＤＰＣ病院向けに安定成長が見込めるほか、同社が後発医薬品業界の再編を主導する期待感もあるとの一部アナリストコメントも掲載された。

▼日証金<8511>---売り気配、品貸料不当つり上げとの一部報道で
売り気配。一部報道によると、株の信用取引の手数料を不当につり上げたとして、証券監視委が検査に着手したとされている。品貸料の入札において、証券会社に高めの価格を提示するよう働きかけていたとみられると。

▼日立造船<7004>---急落、ＣＢ300億円の発行で希薄化懸念
急落。前日にＣＢ300億円の発行を発表、株式価値の希薄化懸念につながっているようだ。業績は順調な回復ステージに入っているものの、株式市場の先行き不透明感が強いなか、ネガティブな材料には敏感に反応する状況となっている。

□新日鉄<5401>---中間業績見通し発表予定も、期待感先行せず
売り先行。本日の後場に中間期業績見通しを発表予定だが、地合い軟化のなか期待感が先行する状況には至っていない。先には、中間期経常利益は従来予想を 100億円ほど上回る2800億円程度になりそうだとすでに観測報道が伝わっており、短期的な出尽くし感につながるとの見方も。

△ＤｅＮＡ<2432> 8月の月次動向を受け、ＧＳでは投資判断「買い」並びに目標株価56万円を継続したようだ。
夏休み効果もあって、会員数は順調な拡大を継続していると。なお、実績値は会社想定の範囲で推移したと推測している。
（フィスコ）

△テノックス<1905>は安値顔合わせも業績増額見直しＭＭ人気再点火余地
テノックスは前場、６円安の３４５円と３日続落し８月３０日につけた年初来安値に顔合わせした。８月１０日に第１四半期（１Ｑ）決算とともに発表した９月中間期・３月通期業績の上方修正にもマ－ケットメーク（ＭＭ）銘柄人気が不発で下値を探ってきたが、昨年１１月も前期業績の上方修正をきっかけに同水準の３５２円から今年４月の４５１円まで１００円高しているだけに、下値での再現思惑が高まる。業績上方修正のうち通期業績は、売り上げは期初予想を５億円、経常利益は１億６０００万円、純利益は６０００万円それぞれ引き上げ、純利益は２億９０００万円（前期は３５００万円の黒字）と大きく伸びる。主に中間期業績の増額に基づき通期も上方修正したもので、不採算工事の減少や連結子会社テノックス九州の民間建築分野の受注増加が寄与している。ＰＥＲは８倍台、ＰＢＲは０．２倍、配当利回りは２．８％とさらに割安となり、下値でのＭＭ人気待ち伏せも一考余地がある。

△コーナン商事<7516>は続落も１Ｑ黒字転換業績に逆行高要素
コーナン商事は、３３円安の１６４１円と続落している。前日ザラ場に年初来高値１６９７円まで買われ、全般相場急落で利益確定売りが交錯しているものだが、今２月期第１四半期（１Ｑ）の大幅増益・黒字転換決算や信用取組が株不足で逆日歩のつく好需給要因もフォローし安値後はやや下げ渋りとなっている。同社の株価は、７月に同社元役員の不正行為が発覚、過去９年間にわたり特定の取引先に水増しされた建物登記費用などが不正に支出され金額は約１億４０００万円に達し、約２００円の株価下ぶれとなった。一方、１Ｑ業績は、売り上げが前年同期比３％増、経常利益は２４億９９００万円（前年同期は１億９２００万円の黒字）、純利益は７億９５００万円の黒字（同３６億２９００万円の赤字）と高変化した。前年同期の異常気象による売り上げ落ち込みの反動のほか、ホームセンター４店舗などの積極出店策を続け新規出店による賃借料が１１％伸び、人件費や販管費の抑制・削減を進めたことが寄与した。純利益は、前年同期に計上したデリバティブ評価損約１０億８６００万円、減損損失３７億８５００万円が一巡したことにより大幅黒字転換した。中間期・通期業績は、期初予想を据え置き、通期純利益は２０億円（前期は３億２６００万円の黒字）と高変化を見込んでいる。株価は、ＰＥＲでは割高だが、ＰＢＲは０．９倍と割り負けており逆行高展開もありそうだ。

△コンビ<7935>は１Ｑ高進捗業績見直し好配当利回り買いで続伸
コンビは、５円高の７３９円と続伸し７月６日につけた年初来高値７８９円を射程圏に捉えている。８月３日に発表した今３月期第１四半期（１Ｑ）業績で、純利益が前年同期比３２％の大幅減益となったことから下ぶれたが、この減益は前期の特別利益一巡による一過性のもので、経常利益はむしろ期初の中間期予想対比で８２％の高進捗率となるなど好調に推移していることを見直し割り負け訂正買いが続いている。今期配当は、前期の設立５０周年の記念配当５円を落とし２０円配当とするが、配当利回りが２．７％と高く回ることも買い物を誘っている。この日に秋篠宮家の悠仁様が１歳のご誕生日を迎えられたことも背景材料となっている。同社の１Ｑ業績は、前年同期比３％増収と伸び、経常利益は３億９４００万円（前年同期は４００万円の黒字）、純利益は２億８８００万円（同３２％減）と増減益マチマチとなった。国内の少子化進行の厳しい環境下、成長ドライバーとなるアジア、米国での販売を強化、ベビー用品・玩具関連事業で国内が増収増益となったほか、米国子会社、上海子会社の黒字が定着したことなどが寄与した。純利益は、前期に連結子会社コンビウェルネスの全株式をコナミへ譲渡し譲渡益４億５６００万円を計上した反動で減益となる。３月通期業績は、期初予想を据え置き純利益は７億７０００万円（前期比４１％減）としている。株価は、ＰＥＲは１７倍台と市場平均並みだが、ＰＢＲは０．７倍、配当利回りも２．７％と出遅れており、上値余地を拡大しよう。

△協立エア<5997>は業績増額、好配当利回りを見直し小幅続伸
協立エアテックは、１円高の３１７円と小幅ながら続伸している。８月１７日に発表した２００７年６月中間期・１２月通期業績の上方修正を見直し、割り負け訂正期待の下値買いが続いており、低位値ごろで配当利回りが２．３％と高いこともディフェンシブ株人気を高めている。上方修正された同社通期業績は、売り上げが期初予想を５０００万円、経常利益が５５００万円、純利益が３０００万円各引き上げられ、純利益は１億６０００万円（前期比４２％増）と増益率を伸ばす。ビル空調部門で関東地区の大型再開発プロジェクトの受注獲得や九州・東海地区の工場向け産業空調設備の受注増で売り上げが拡大、利益面では特殊ダンパーなど高付加価値製品の売り上げ比率がアップしたことが上方修正要因となった。株価は、今年２月の前期業績の上方修正に対しても反応は限定的で３００円台下位の小動きに終始した。ＰＥＲは１３倍台、ＰＢＲは０．５倍、配当利回りは２．３％と出遅れ顕著となり下値対応も一法となりそうだ。

△トランス<2342>はストップ高気配、抗ＨＩＶモノクローナル抗体を発売
トランスジェニックは、寄り付きから買い気配を切り上げ３０００円高の３万９５０円買い気配とストップ高の急続伸しなっている。前日にエイズ治療薬となる抗モノクローナル抗体を発売すると発表、同抗体の実施許諾契約の締結を発表した昨年７月に新興市場の値上がり率ランキングでトップとなった高人気を連想し買い先行となっている。同抗体は、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構（ＮＥＤＯ）の平成１４年度補正　大学初事業創出実用化研究開発事業で採択されたプロジェクト「高親和性抗体産出ＧＡＮＰ遺伝子導入マウスを用いた抗体医薬創出の基盤技術の開発～エイズ治療薬をモデルとして～」で開発され、財団法人くまもとテクノ産業財団により国際出願された。同社は、昨年７月に同財団から特許の独占的な実施許諾権を受け、事業化の検討をしてきたが、独自技術のＧＡＮＰマウス技術により開発した抗ＨＩＶ－１モノクローナル抗体を９月５日から発売する。同抗体は、ヒト免疫不全ウイルス（エイズウイルス）のうち、ＨＩＶ－１が免疫細胞表面のＣＤ４分子に結合することを阻害し感染を阻止する。株価は、バイオベンチャーとして赤字業績が続き、株価も５月に株式併合後の安値２万２００円まで売られるなど低迷している。全般相場が不透明化した相場環境下で高まるバイオ人気も後押ししリバウンド幅を拡大しそうだ。

△リンクセオリー<3373>は続伸後もみ合う、特別利益発生で業績高変化期待
リンク・セオリー・ホールディングスは一時、２０００円高の１８万２０００円と続伸し、その後は前日終値を挟むもみ合いとなっている。前日に１０億２６００万円の特別利益発生を発表、来期業績の高変化期待を高め買い先行となっている。同社は、今年３月に今２月中間期・８月通期業績を下方修正、通期純利益を６０億円の赤字（前期は１５億５１００万円の黒字）としている。今回の特別利益発生は、同社の米国１００％子会社が５００万ドルの間接投資をしていた米国衣料品企画販売会社セブン・フォー・オール・マンカインド・エルエルシーから出資配当金１３７７万ドル（１ドル＝１１７円換算で１０億２６００万円）を受領することが要因で、同特別利益は来８月期に計上される。株価は、今年３月の業績下方修正で悪材料出尽くし感から底値反転し、米国投資会社の大量保有報告書提出などから一時ストップ高を演じ戻りを窺ってきた。安値で再び強弱感が拮抗する展開が続きそうだ。

■ザッパラス<3770>は１Ｑ好決算も利益確定売りに押され反落
ザッパラスは、７０００円安の１０万８０００円と変わらずを含め６営業日ぶりに反落している。前日に今４月期第１四半期（１Ｑ）決算を発表、２ケタ増収増益と好調に推移したが、全般相場の続急落から利益確定売りが先行している。同社の１Ｑ業績は、前期比１７％増収、３０％経常増益、２３％純益増益と推移した。第３世代携帯電話端末台数が、前年比４０％増と伸びて全体の７７．５％を占める好環境を享受し、モバイルコンテンツでは２１サイト、ＰＣコンテンツでは８サイトを新規投入、全運営サイトがモバイルで２２１、ＰＣで９８と拡大、コマース事業でもモバイル公式ショップが１９サイト、子会社の携帯電話販売ショップが５店舗となったことなどが寄与した。中間期・通期業績は期初予想を据え置き、通期純利益は８億１００万円（前期比２０％増）と連続の過去最高を見通している。株価は、今年３月に前期業績を上方修正してストップ高するなど一時動意付く場面もあったが、新興市場人気の離散から株式分割権利落ちの妥当値を探る動きが長引いた。ＩＴ関連としてはＰＥＲは１８倍台と相対的に割安で、「占いサイト」関連のコンテンツ人気や来年には２部上場との観測も強いだけに目先調整一巡後の再発進が有力となる。

□アステラス薬<4503>は自己株式買い付けも米国株反落響き続落
アステラス製薬は、６０円安の５１１０円と続落している。前日にＴｏＳＴＮＥＴー２（終値取引）によりこの日の８時４５分に前日終値５１７０円で自己株式６５０万株の買い付けを発表したが、６日の米国株価の急反落が響き同社の株価続落を押し止めるまでには至っていない。米国市場では、７月の中古住宅販売仮契約指数が、市場の事前予想を下回って前月比１２．２％低下したことから、サブプライムローンの焦げ付き問題が蒸し返され、ＮＹダウは、１４３ドル３９セント安の１万３３０５ドル４７セント安と急反落、為替相場も１．０５円円高・ドル安の１ドル＝１１５．２０ー３０円となった。同社の終値取引は、８月２８日に決議された８３０万株（発行済み株式数の１．６０％）、４５０億円を上限とする自己株式取得の一環として実施されるもので、今年６月の４５００万株の自己株式消却に続く資本政策となる。
なお同社のほか、東芝機械<6104>も、この日にＴｏＳＴＮＥＴー２により前日終値８９０円で２００万株の自己株式買い付けを発表したが、反応は限定的で１８円安の８７２円と３日続落となっている。親会社の東芝が保有株２２２４万株の売却を決定、つれて７００万株（同４．２％）の自己株式取得を進めているが需給悪化懸念は払拭されていない。全般相場の急落に対応し上場会社の自己株式取得が相次いでいるが、火元の米国の信用収縮不安が一掃されることが、最大の株価対策となる。
（東洋経済新報社）

△ダイユーエイト<2662>は既存店売上高が回復基調に
ダイユーエイトは福島を地盤にホームセンターを展開する。５日、８月度の月次売上高速報を発表。既存店売上高は前年同月比０．６％増とわずかに増え、７月（同横ばい）に続いて回復基調となった。

△Ｊフロント<3086>はゴールドマン証が「買い推奨」で新規カバレッジ開始
Ｊ．フロント　リテイリングに対しゴールドマン・サックス証券が５日付で、投資判断「買い推奨」、目標株価１２００円で新規カバレッジを開始した。百貨店の中で唯一「買い推奨」のレーティングとする理由として、大丸のローコスト運営を松坂屋に今後移植することによる収益効果、東京店リニューアルや統合セールなど短期的収益機会の存在、大丸の業績見通しの達成確度の高さの３点を挙げている。

△ＳＵＭＣＯ<3436>は１０日に中間期決算を発表予定
半導体ウエハーのＳＵＭＣＯは１０日に今０８年１月期の７月中間期決算の発表を予定。市場では、中間期決算時に通期業績を上方修正するのではとの期待が広がっている。同社は５月２８日に中間期業績予想を上方修正。連結営業利益予想は５５０億円→６８０億円（前年同期比９９．８％増）に増額した。一方で、通期見通しは連結営業利益の１２００億円（前期比４２．２％増）など従来予想を据え置いている。準大手証券では、３００ミリウエハーの好調継続を背景に「中間期業績が修正後の会社計画を上ブレる可能性が高い」とした上で、「通期予想を市場コンセンサスの１３８７億円以上に引き上げるとの見方が市場にある」と話していた。
（株式新聞ダイジェスト）

△新型ｉＰｏｄ発表！タッチパネル、無線といえば・・
５日にアップルが新型ｉＰｏｄを発表した。目玉は「ｉＰｏｄタッチ」で、外見がｉＰｈｏｎｅに似たマルチタッチの画面が特徴的。さらにｉＰｏｄでは初となるＷｉ－Ｆｉ（無線ＬＡＮ）機能を内蔵しており、ネット閲覧のほかにｉＴｕｎｅｓから無線でそのまま曲を購入ができる。アップルが今回、新機軸を打ち出したことで、ほかの携帯型音楽プレイヤーや携帯電話、携帯型情報端への影響が注目される。高機能の部品を手掛ける日本のメーカーにとってはこうした競争がプラスに働く可能性もありそうだ。
ちなみに、タッチスクリーンとＷｉ－Ｆｉ機能搭載のｉＰｈｏｎｅ発売時には外資系証券会社のレポートで、関連部品を手掛ける日系企業として、
タッチパネル関連でアルプス電気<6770>、日本写真印刷<7915>、日東電工<6988>などが取り上げられていた。
またワイヤレスネットワークや低消費電力に関わる部品メーカーとして、村田製作所<6981>、ＴＤＫ<6762>、太陽誘電<6976>なども。

▼不動産株が下げ幅拡大、外国人売り続く
三井不動産<8801>や三菱地所<8802>、住友不動産<8830>など大手をはじめ不動産株が軒並み上げ幅を拡大。
東京建物<8804>や東急不動産<8815>、藤和不動産<8834>、アーバンコーポレーション<8868>、ジョイントコーポレーション<8874>、ＮＴＴ都市開発<8933>、野村不動産ホールディングス<3231>など他の不動産関連株にも大きく売られるものが目立つ。日経平均の業種別指数でも不動産は最大の下落率となっている。三井不や菱地所、住友不の３社は８月１７日に付けた年初来安値をそろって更新している。このところ欧州系を中心に海外からのまとまった売り注文が増えており、これを吸収する買い主体が見当たらない。米国における信用力の低い個人向け住宅融資（サブプライムローン）問題に端を発した信用収縮の動きが継続しており、欧米の金融機関もリスク資産への貸し出しを絞り込んでいる。「世界的なカネ余りを背景にした日本国内の地価上昇や大都市圏でのビル賃料の上昇傾向も曲がり角に来ており、不動産株は企業収益などファンダメンタルズ面でも買い材料は少なくなりつつある」（準大手証券）という声が聞かれている。

△伊藤忠<8001>、キヤノンＭＪ<8060>が堅調
伊藤忠商事がしっかり。メリルリンチ日本証券が同社株の投資判断を「中立」から「買い」に引き上げたことが手がかり材料。目標株価は１４５０円。資源価格前提の見直しに伴い０９年３月期の業績を上方修正したという。リポートでは「三井物産に次いで鉄鋼関連資源価格の利益センシティビティが高い当社は相対的にポジティブ」などとしていた。ＭＬではキャノンマーケティングジャパンも「中立」から「買い」としている。株価は堅調。目標株価は２５５０円。リポートでは「ＤＳＣ（デジカメ）の減益リスクを懸念して株価は０７年に入って軟調な展開を続けたが、新製品投入で減益懸念は払拭。一方、為替や米国景気の変動による影響を受けないので、キヤノンＭＪの投資魅力が高まっている」などとしていた。
一方、投資判断を「中立」から「売り」としたウシオ電<6925>、リコー<7752>は安い。
（ラジオNIKKEI）