8/31 お昼の『株価材料』PART Ⅰ

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■株価材料

▼京王<9008>線脱線事故＞運転士が眠気、ブレーキ遅れる　事故調
東京都杉並区の京王線下高井戸―桜上水間で昨年１１月、新宿発下り普通電車（８両）が踏切内に立ち往生した乗用車と衝突し先頭車両が脱線した事故で、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は３１日、「眠気に襲われた運転士が踏切内の異常を知らせる信号に気づかず、ブレーキ操作が遅れた」とする報告書をまとめた。事故調は踏切内でトラブルが発生した際に運転室に警報を発する装置の検討を事業者に求める提言を行った。事故調は昨年９月にも別の事故を巡る報告書で同様の提言をしている。事故では、踏切の障害物検知装置が作動し、踏切手前４５メートルにある五角形の特殊信号発光機が赤い光を回して異常を知らせた。踏切の約４００メートル手前の下高井戸駅に停車中の普通電車にも光は届いたが、運転士（３２）は気づかずに発車し、踏切手前約３００メートルの信号確認地点でも見過ごした。時速約６５キロで踏切手前約１００メートルまで近づいて信号に気づき、非常ブレーキを掛けたが間に合わなかった。少なくも信号確認地点でブレーキを掛ければ衝突を避けられた。乗客約１２００人と運転士にけがはなく、車の女性も逃げて無事だった。運転士は「新宿駅出発時から眠く、事故直前は眠ってしまう寸前だった」と話した。健康診断で異常はなく、事故調は前日深夜まで飲食店にいたことによる疲れが影響したとみている。

■高島屋<8233>　「ワンブランドで独立貫く」鈴木社長
大丸と松坂屋ホールディングスに続き、三越<2779>と伊勢丹<8238>が経営統合を決めるなど、大型再編が進む百貨店業界。高島屋の鈴木弘治社長は３０日、毎日新聞のインタビューで「独立独歩の強みを生かす」と、今後も単独路線を貫く姿勢を示した。
－－他社の統合で業界首位から３位に転落する。◆売り上げ競争で負けたわけではなく、順位はまったく意識していない。首位を取り返すために、統合相手を探すというのは極めてナンセンスだ。高島屋は一定以上の規模があり、今後も競争に負ける懸念は持っていない。統合の可能性を１００％否定はしないが、ほとんどありえない。
－－独立路線にこだわるのはなぜか？◆統合すれば競争力のポテンシャルが高まるのは確かだが、百貨店はブランドが大切だ。二つの百貨店が一緒になることで、ブランドの個性が薄れ、お客が離れてしまう可能性もある。われわれは統合の苦労をする必要はなく、「ワンブランド」で行く強みを打ち出していく。
－－競争力をどのように高めるか。◆旗艦店の改装を進めるなど、今持っている経営資源に磨きをかけることを優先させる。また、将来の成長に向けてアジア地域への出店も加速させたい。
（毎日新聞）

△接待の翌朝に効果あり!?　二日酔い治療薬　「アルケシクール」エスエス製薬<4537>
エスエス製薬は9月3日より二日酔いやだるさを改善する医薬品「アルケシクール」を販売する。接待の翌朝、辛い二日酔いでも出勤しなくてはならない働き盛りの30代から40代のビジネスマンなどを対象に発売するもの。肝臓でのアルコール代謝・解毒を進め、二日酔いに効くほか、二日酔いによる体のだるさも改善する。アルケシクールに配合されるL-システインには、肝臓でアルコールを分解するSH酵素を活性化させる役割があり、二日酔いの原因物質となるアセトアルデヒドに直接働きかけて代謝・解毒を早める作用がある。希望小売価格は、12錠599円、72錠2,100円（税込み）。
（J-CASTニュース）

△ＮＥＣ<6701>、小容量システムに特化した超小型マイクロ波通信システムを発売

△ジャストシステム<4686>、「Ｎｏｔｅｓ」蓄積の文書データを有効活用するシステムを発売

△ヤマハ発動機<7272>、釣り機能と居住性両立のフィッシングボート「ＦＲ－３２」を発売

△ＮＦ回路<6864>、組み込みタイプの４チャネル・サーボアナライザを発売

△ＳＲＩスポーツ<7825>、風合いとグリップ力を両立したフィット感向上のゴルフグローブを発売、安定スイングと歩きやすさを兼ね備えたゴルフシューズを発売、「スリクソンモンスターキャディバック」などキャディバックなど発売

△デジタルアーツ<2326>、「コーラルネット」やＣＡＴＶ３社で「ｉ－フィルター」を採用

△ソフトバンク<9984>ＢＢ、統合コミュニケーションサービス「ＢＢコミュニケーター」を提供開始

△東陽テクニカ<8151>、次世代無線ＬＡＮ機器テストシステムを発売

△松下電工<6991>、高速データ通信に最適な２．４ＧＨｚＳＳ無線機器を発売
（日経プレスリリース）

△ＪＣＯＭ<4817>３日続伸
ジュピターテレコムが３日続伸。底入れ観測が強まっており、当面は９日の９万７０００円を抜いて、１日の８万６１００円と２９日の８万７０００円の２点底確認でリバウンド本格化するかに注目集まる。

△ＰＣデポ<7618>、大幅高
ピーシーデポコーポレーションが大幅高で４日続伸。２９日発表の４０００株、２億円を上限とする自社株買いの発表が手掛かり。

△大和重<5610> 広島市の本社工場の溶解炉を老朽化により更新へ。工作機械、造船業界向け需要増が背景。２５トン電気炉２基。

△オーネックス<5987> 近くマーケットメーク銘柄から通常のオークション方式に変更する模様。商いがやりやすくなり、これから上げが本格化するという。

△東亜ＤＫＫ<6848> 頑強。
玉集めが進み６月高値４２５円が射程圏に入る。田淵電機と同時並行で東西の有力筋が強気と。

△タスコシステム<2709>は戻り急
タスコシステムが続伸して５０００円台回復。２９日年初来安値４３９０円を下値に戻り急。３０日に今１２月期中間決算を発表、経常損益は１０．６４億円赤字で計画通りに着地。通期は３年ぶりの４１００万円黒字転換見通しのため、業績変化率が見直されているようだ。多業態の飲食店を展開。

△イビデン<4062>が大幅続伸
イビデンが大幅続伸。ディーゼルエンジンの排ガス浄化装置向けフィルター（ＤＰＦ）が急拡大。０９年秋から欧州の排ガス規制ユーロ５の導入で成長に弾みが付くと期待されている。７月末に９月中間期の連結経常利益予想を３１０億円から４１４億円（前年同期比２２％増）に上方修正している。

□東和フード<3329>は小動き
東和フードサービスは小動き。３０日に今４月期第１四半期（５?７月）決算を発表した。売上高２８．３１億円、経常利益１．９億円と前年同期比各５．５％増、１２．９％増を達成。通期計画に対する進ちょく率は各２４．１％２６％と順調。スパゲティ専門店など各種飲食転の運営が中心。

▼グッドウィル・グループ<4723>は特損を嫌い反落
グッドウィル・グループが反落。子会社コムスンの事業撤退に伴う費用が０７年６月期に子会社に関する特別損失８２億円を計上すると発表したことで売られた。

△学研<9470>は外資系ファンド買い増しで思惑
学習研究社がしっかり。シンガポール籍の投資ファンド、エフィッシモキャピタルマネジメントが同社株を買い増し、保有比率が１５．５７％になったことで思惑買いが入りだしたようだ。投資目的が純投資だけでなく、経営陣への助言、提案が加わっただけに今後の成り行きが注目される。

△アークランドサービス<3085>が高い
アークランドサービスが高い。３０日に、ジャスダックに新規上場。人気の外食関連で「セカンダリー妙味がありそう」（市場関係者）。
（株式市場新聞）

△古河電気工業<5801>が急反発し２２５採用銘柄の値上がり率第１位
古河電気工業が、前引け３２円高の５４０円と３日ぶりに急反発し２２５採用銘柄の値上がり率第１位となっている。前日、同社が発行済み株式総数の１．４％に相当する１０００万株、５０億円を上限とする自己株を取得すると発表、これを好感した買いが入っている。取得期間は８月３１日から９月２７日までとしている。本日は、同社をはじめ富士通＜６７０２＞（東１）、富士電機ホールディングス＜６５０４＞（東１）など旧古河グループ銘柄の上昇が目立っており、月末特有のお化粧買いと思われるフシもある。

△三菱倉庫<9301>はレーティングを手がかりに続伸。今朝は倉庫・運輸関連業セクターが高い
三菱倉庫は続伸。７１円高の１５８６円まで買われている。ＳＭＢＣフレンド調査センターが、２８日のレーティングで「中立」から「やや強気」に引き上げたことが、手がかり材料となっているもようだ。また、今朝は東証１部業種別株価指数で倉庫・運輸関連業セクターが高い。一時、値上がり率トップとなる場面が続いた。今朝は円安・ドル高で始まっており、輸出関連株が人気。ツレて、同セクターに買いが入っているもようだ。
同社のほか、日新<9066>、三井倉庫<9302>、宇徳運輸<9358>、近鉄エクスプレス<9375>などが値を上げている。三菱倉庫のチャートを見ると、他の多くの銘柄と同様、この２ヵ月ほどで続落。２０００円台から、今月２９日につけた年初来安値１４７２円を底に、反発している。このままジリ高で、まずは次のフシ１８００円までは戻したい。中期では、急落前の２０００円台回復が目標となろう。

△浜松ホトニクス<6965>が続伸、新たな半導体レーザー開発を材料視
浜松ホトニクスが、５０円高の３４７０円と続伸している。同社が前日、自動車のエンジン開発や資源探査などに必要な微量なガス分析向けに、新たな半導体レーザーを開発したとの発表を材料視した買いが入っている。１ＰＰＢ（１０億分の１）レベルの微量ガスを検出できる。動作時の温度上昇を抑える新たな構造を採用することで冷却装置を不要にし、分析機器を従来装置の１０分の１以下に小型化できるようにしたとしている。株価は、７月１３日につけた年初来高値３９７０円から２９日に３３５０円まで下落し目先底打ち感が出ており、徐々に上値を追う動きとなりそうだ。

△三井金属<5706>は続伸。亜鉛鉱山開発報道を手がかりに、高配当も狙う
三井金属は続伸。１７円高の４６４円まで買われている。今朝の日経新聞で、「亜鉛鉱山開発へ４００億円」と報道された。自動車向けに需要が増加しているため、全量を自社鉱区から産出することで、安定調達を図る。１０年間で最大４００億円を当時、ペルーでの鉱山の単独開発や、既存鉱山の権益取得を目指す。また、今朝の市場は堅調なので、東証１部業種別株価指数でも、多くのセクターが上げており、同社を含めた非鉄金属セクターも買われている。
同社のほか、日本軽金属<5701>、古河電気工業<5801>、フジクラ<5803>、リョービ<5851>などが値を上げている。もうひとつの材料は、同社は配当が高めな点。２００８年３月期末で、１２円を予想している。現在の株価で、配当利回り約２．６％となる。チャートを見ると、現在は安値圏。７月に６００円ラインから急落し、今月１７日につけた年初来安値４２９円を底に、反発局面にある。まずは急落前の水準５５０～６００円あたりまでの戻りが目標だ。あるいは、これ以上の下落はないと見て、今の安値で買って、期末配当を待つか。

△日清紡<3105>が続伸、自己株取得発表を好感
日清紡が、４２円高の１３８７円と続伸している。前日、同社が発行済み株式総数の３．５３％に相当する７００万株を上限に自己株を取得すると発表、これを好感した買いが入っている。取得総額上限は１００億円。取得期間は８月３１日から１０月３１日までとしている。株価は、８月１０日の安値１２２２円、１７日安値１２８１円と目先底打ち確認から下値を切り上げる動きとなっており、直近１４日高値１４７４円を上回れば、一段高へ進む可能性もあろう。

△テレパーク<3738>は続伸。三洋電機の携帯電話販売事業を買収との報道
テレパークは続伸。前日終値と同額の１３万４０００円で始まったが、寄り後は１３万６０００円まで買われている。
今朝の日経新聞で「三井物産<8031>子会社のテレパークが、三洋電機<6764>の携帯電話販売事業を買収する見通しになった」と報じられた。三洋子会社のテレコム三洋（本社・大阪市）の全株式を買い取るもようだとされている。報道によると、テレコム三洋の２００６年度の売上高は３８４億円で、販売台数は５０万台程度と見られる。買収額は５０億～６０億円のもようと報道されている。テレパークのチャートを見ると、続落トレンドで来て、今月２９日には上場来安値１２万５０００円をつけた。以降は反発している。現在の株価で、ＰＢＲはまだ２．７５倍だが、ＰＥＲは９．８７倍と、業績堅調な、ブッサン系の優良企業にしては、割安になっている。このままジリ高で、まずは１３週・２６週移動平均線１６万円台へ、続いて次のフシ１８万円ラインまで持って行きたい。

△オークネット<9669>が連日年初来高値を更新
中古車オークション中堅のオークネットが、３円高の１８９２円と５日続伸し連日の年初来高値更新となっている。８月７日に発表の６月中間期決算が大幅増益となったことを受け、１５日付で国内大手証券系調査機関が投資判断を｢２｣→｢１｣に格上げしたことが買い手掛かりになっている。株価は、昨年６月からモミ合いとなっていたが、昨年１２月高値１９３４円が視野に入ってきたようだ。

△竹内製作所<6432>はギャップアップ。手がかり難のなか、優良銘柄の上方修正に買い集まる
竹内製作所はギャップアップ。４４０円高の６０６０円で始まり、寄り後は６１００円台に乗せている。きのう大引け後に、業績予想の上方修正を発表した。連結・単独とも、８月中間・２００８年２月通期とも、売上高、経常・純利益とも、上方修正となった。建設機械事業では、米国における住宅投資の大幅な減少を受け、ミニショベルなどの需要が予想より減少すると見ているが、欧州では需要が好調に推移すると予想した。加えて、為替レートが前回予想より円安に推移しているため。また、きょうは月末で手がかりに乏しく、同社のような手堅い優良企業で材料の出た銘柄に買いが集まっているもようだ。チャートを見ると、１７日につけた直近安値４７６０円を底に、反発→続伸トレンドで来ている。現在の株価は、ちょうど２５日移動平均線に引っかかっているところ。このまま続伸して、まずは次のフシ６５００円ラインまで戻したい。

△株マニ注目の日本合成化学工業<4201>が上昇
株マニ注目の日本合成化学工業が、２５円高の６６０円と上昇し８月７日につけた年初来高値７００円を視野に入れてきた。
三菱ケミカルＨＤ<4188>系でＰＶＯＨ・ＥＶＯＨ樹脂を世界展開する日本合成化学工業は、２日に発表された第１四半期決算は売上高が前年同期比１３．６％増、経常利益が同７２．２％増、純利益が同８３．６％増と２ケタ増収・増益と好調だった。これを受け、今月７日に年初来高値７００円をつけた後、１７日に５６３円まで下落、半値戻りを達成からモミ合いとなっていたが、本日一時６４５円まで買われ直近２４日高値６４２円を抜いた。４日付で銀行系証券では、通期業績が会社予想を上回る大幅増益を予想し投資判断を｢１｣継続としており、一段高が期待されよう。

△ソフトバンク・テクノロジー<4726>　電子コミックオンライン配信サービスの共同開発・販売を開始
ソフトバンク・テクノロジーは３０日、デジタルカタパルト（本社：東京都千代田区）と資本・業務提携し、電子コミックオンライン配信サービスの共同開発・販売を行うと発表した。ソフトバンク・テクノロジーは、約１０年以上にわたってＥＣサイト構築やコンテンツ企画、運用管理、コールセンター運営、決済・回収、ＷｅｂプロモーションなどＥＣサイトに関する一連の業務を手がけてきた実績から、現在では「ワンストップＥＣサービス」としてトータルで提供している。一方のデジタルカタパルトは、ＰＣ、携帯向けの電子コミックの制作、編集、販売や、各配信先に合わせたコンテンツのフォーマット変換、配信等を行っている。両社はすでに共同で、今年５月にオープンした小学館の電子書籍オンライン配信サービス『ソク読み』（http://sokuyomi.jp/）のサイト構築・運営を行っているが、今回の提携により、ＰＣ向けだけではなく今後特に伸びが予想される携帯向けの配信サービスにおいても、両社の強みを活かして安価かつセキュアなサービスを共同で開発するとともに、プロモーションと販売についても協力して行っていく。今後は、国内外を含め数１０社の電子コミックオンライン配信サイトの受託が目標。電子書籍のマーケットは年々拡大しており、特に電子コミックの伸びは大きく、２０１０年には市場規模１０００億円以上と予測されている。なお、ソフトバンク・テクノロジーは、デジタルカタパルトが７月に実施した第三者割当増資を引き受け１７．３％の出資をしている。

△竹内製作所<6432>　今２月期業績予想を上方修正、減益から一転２ケタ増益見通しへ
竹内製作所は、８月３０日引け後、０８年２月期中間期及び通期業績予想の上方修正を発表した。通期連結業績予想の売上高は、従来予想を６６億円上回る８６６億円（前期比１７．０％増）、経常利益は２５億９０００万円上回る１１５億円（同１７．４％増）、純利益は１６億３０００万円上回る７０億円（同１６．５％増）と当初の減益見込みから一転して２ケタ増益を確保し、最高益更新となる見通し。米国における住宅投資の大幅な減少を受け、ミニショベル及びクローラーローダーの需要は予想よりも減少するが、欧州においては、建設投資の増加に伴い、ミニショベル及び油圧ショベルの需要が好調に推移すると見ており、全体として需要は当初より上回ると予想。また、為替レートが想定より円安で推移していることも売上高、利益の押し上げ要因となっている。
（証券日刊新聞）

▼グッドウィル<4723> 下方修正
グッドウィルは、2007年6月単体予想の下方修正を発表した。営業収益105億円（前予想56億円）、経常利益16億円（同14.8億円）、当期純利益305億円赤字（同15.94億円）。

△広栄化学<4367> 上方修正
広栄化学は、2008年3月通期連結予想を発表した。売上高252億円（前予想256億円）、経常利益19億円（同14.6億円）、当期純利益10億円（同6.8億円）。
（証券新報）

△サイボウズ<4776>　Ｄｏフィナンシャルにネットワーク端末納入
グループウエアを開発・販売するサイボウズ（東京都文京区）は３０日、ファイナンス会社のＤｏフィナンシャルサービス（東京都港区）に、シンクライアント端末（ネットワーク端末）「Ｎｅｘｔｅｒｍ」とグループウエア「サイボウズＯｆｆｉｃｅ」の納入を開始したと発表した。Ｄｏフィナンシャルサービスは、消費者金融業プロミスの全額出資子会社として設立され、７月に営業を開始。自動車購入ユーザー向けの「オートクレジット」と自動車売却ユーザー向けの「オート残債ローン」の２商品を販売している。シンクライアント端末は、端末側に記憶装置を持たないため情報セキュリティー上の安全性が高いほか、主な情報処理はサーバー側で行うため端末の買い替えサイクルも長いのが特徴。また、サイボウズＯｆｆｉｃｅは、スケジュール調整などの中間業務を省力化できるほか、知識やノウハウも蓄積して共有できる。

△松下電器<6752>　次世代プラズマを強化　茨木第１工場、開発拠点に転換
松下電器産業は３０日、プラズマテレビの価格競争力強化と次世代プラズマの研究開発を加速するため、国内プラズマ生産拠点のスクラップ・アンド・ビルドに乗り出す方針を明らかにした。生産効率の低い茨木第１工場（大阪府茨木市）でのプラズマパネル生産を０８年度をメドに停止し、同工場を次世代プラズマの研究開発拠点に転換する。一方、国内唯一のプラズマテレビ組立拠点、茨木第２工場（同）の２００７年度の家庭用テレビ生産台数を前年度の５割増の９０万台に引き上げ、プラズマテレビ首位の座を盤石にする。松下は、プラズマパネルからテレビ組み立てまで一貫生産する垂直統合戦略を軌道に乗せ、高いコスト競争力を実現。プラズマテレビで世界首位の座を獲得した。だが、プラズマの牙城（がじょう）だった大画面市場に液晶陣営が攻め込んでくるなど、競争が激化している。このため松下は、同市場での競争力強化を図るため、国内プラズマ生産体制を見直す。現在、プラズマパネルは茨木第１、第２工場、尼崎第１、第２工場（兵庫県尼崎市）、中国・上海の計５カ所で生産している。０９年５月に稼働する尼崎第３工場がフル操業に入れば、同社全体のパネル生産能力は年間２０００万枚超（４２型換算）と現行の３倍に拡大する。尼崎第３には１枚のガラス基板から４２型のパネルを１２枚取れる最新鋭設備を導入、パネルの月産能力は１００万枚を予定している。これに対し茨木第１工場は同社初のプラズマパネル生産拠点として０１年６月から生産を開始。設備が老朽化しており、ガラス基板１枚からパネルを１枚しか取れない。月産能力も３万枚にとどまり、尼崎第３に比べ生産効率は著しく低い。「薄型テレビは年率２～３割も価格が下落しており、勝ち残るには生産性を高めねばならない」（幹部）とし、茨木第１でのパネル生産の停止を決めた。また、茨木第２のパネル生産は「６５型を効率的に量産できる」（同）ため継続する。茨木第１工場は次世代プラズマの研究開発拠点に生まれ変わり、液晶や有機ＥＬ（エレクトロルミネッセンス）など他の薄型ディスプレーに打ち勝てる商品開発を急ぐ。松下は、０７年度の家庭用プラズマテレビの国内市場が０６年度比６割増の１３０万台に膨らむと予想。このため、国内向けプラズマテレビの組立拠点である茨木第２の人員増強などで生産能力を５割アップして、プラズマの国内シェア７０％をキープする方針だ。

□岡三<8609>オンライン証券　来月から香港株最低手数料半額に
インターネット専業の岡三オンライン証券は３０日、中国（香港）株式取引の最低手数料を９月３日から半分に引き下げると発表した。同社の現行の手数料は、売買の約定金額が５万香港ドル（約７５万円）超の場合、約定金額の０・２１％に設定。５万香港ドル以下は一律１０５ドル（約１５７５円）としている。改訂後は、約定金額２万５０００ドル以下について、半額の５２・５香港ドル（約７８８円）に引き下げる。２万５０００香港ドル超は従来通り約定金額の０・２１％とする。

△ローム<6963>が新型スイッチＩＣ　信号の劣化を回復
ロームは３０日、劣化した信号を回復するイコライザー機能を持った世界初のＡＶ機器向け３入力切り替えスイッチＩＣを開発したと発表した。９月からサンプル出荷を開始し、１１月から月産１０万個規模で量産に入る。イコライザー機能のほかに、複数の信号から一つの信号を選び出すマルチプレクサ、通信線路間の処理速度の差を補正するバッファなどの機能を１チップに内蔵した。従来に比べ色深度（鮮明さ）を１６倍に向上、１０キロボルトを超える静電破壊防止の強化を図った。これまでの１０メートルを超える２０メートルのロングケーブル使用時でも安定したデジタル映像、音声を伝送できるという。サンプル価格は１個６００円。

△地デジ、ＢＳ、１１０度…３波受信可能モジュール量産
デジタル家電向けモジュール機器などの開発や製造を手掛けるゼンテック・テクノロジー・ジャパン<4296>（東京都千代田区）は、日本の地上波デジタルやＢＳ（放送衛星）、ＣＳ（通信衛星）１１０度の３つのデジタル放送を受信できる組み込み型モジュールを開発し、今月３１日から量産を開始する。デジタル３波モジュールは、３波のデジタル放送に対応しているほか、電波産業会（ＡＲＩＢ）規格のデータ放送「ＢＭＬ」に利用されるブラウザを搭載しており、コンテンツも見ることができる。また、待機電力の消費も大幅に低減させた。　今回開発したデジタル３波モジュールを薄型テレビやＤＶＤ・ＨＤＤレコーダーに組み込めば、同社では「開発期間の短縮につながる」と家電メーカーのメリットを強調している。また、既存のアナログ・モジュールと接続可能なため、そのまま外付けのデジタル・チューナーセット・トップ・ボックスとして利用できる。
（FujiSankei Business i）