8/31 朝の『株価材料』PART Ⅲ

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■株価材料

△パーク２４<4624>の11―7月期、経常益７％増の90億円
パーク２４が30日発表した2006年11月―07年7月期業績は、連結経常利益が90億円と前年同期比7％増えた。営業強化で時間貸し駐車場の新規開業が増え、運営台数が19万7751台と29％増えた。昨年6月の道路交通法改正による路上駐車取り締まり強化の影響で、稼働率も高水準だった。売上高は17％増の556億円だった。遊休地を所有する地主向けの営業担当者を大幅増員したことが奏功し、駐車場の新規開設が順調に増えた。取り締まり強化の影響が続き、平均稼働率も48％と高止まりした。

▼ＴＦＰコンサ<4792>の今期、経常赤字5億4000万円
資産運用・経営助言ビジネスのＴＦＰコンサルティンググループは30日、2008年3月期の連結経常損益が5億4000万円の赤字（前期は17億 7300万円の黒字）となる見通しだと発表した。従来予想は23億円の黒字。大証ヘラクレスへの株式上場を予定していた投資先のインターメスティックが上場を延期し、売却益がなくなることなどが響く。売上高は前期比24％減の55億円と、従来予想を18億円下回る見込み。インターメスティックの上場延期が主因。期初計画では10億円の売却益を見込んでいた。別の投資先でも追加資金の投入ができないことから株式を譲渡することになり、10億円の売却損が発生。株式評価損6億5000万円も加わる。最終損益は4000万円の赤字（前期は9億500万円の黒字）と、従来予想を11億4000万円下回る。年間4000円の配当予想は変更しない。
07年9月中間期の業績予想も下方修正し、経常損益は14億1000万円の赤字（前年同期は5億3500万円の黒字）になる見通し。

△日本製紙<3893>、レンゴー<3941>と段ボール原紙生産統合
製紙業界2位の日本製紙グループ本社と4位のレンゴーは来春をメドに、国内紙市場の3割を占める段ボール原紙の生産を事実上統合する。設備廃棄と工場閉鎖で年産能力の1割弱を削減、製品を相互供給して生産性を高める。両社合わせた同原紙の国内シェアは30％強と、首位の王子製紙を上回る。製紙業界の設備過剰は最大手の王子製紙による北越製紙の買収失敗で温存されていたが、経営統合を視野に入れた両社の生産集約により、再編が再び動き出しそうだ。国内紙製品の2006年の生産量は3110万トン。このうち飲食料や製品の輸送・保管に使う段ボールの原紙（生産量932万トン）は需要伸び悩みが目立っている。

△三井金属<5706>、亜鉛鉱山開発へ400億円
三井金属は自動車向けに需要が増加している亜鉛の鉱山開発を強化する。10年間で最大400億円を投じ、ペルーでの鉱山の単独開発や、既存鉱山の権益取得を目指す。国内の鉱石消費の約2割にあたる11万―12万トン（純粋な亜鉛換算）を新たに確保し、海外の鉱山会社からの購入をほぼゼロにする。亜鉛鉱石は世界的に獲得競争が激しくなっている。国内最大手の三井金属が鉱区権益を大幅に増やせば、国内自動車メーカーなどの調達の安定性も増す。亜鉛鉱石は自動車の表面のさび止めなどに使われる亜鉛地金の原料。三井金属は国内シェアの約4割を占める地金メーカーで、年間16万トンの鉱石や7万トンのリサイクル原料をもとに、彦島製錬所（山口県下関市）などの国内製錬所で純度を高めて地金にし、鉄鋼メーカーなどに販売している。

△三洋電機<6764>の携帯販売事業、三井物産<8031>系が買収へ
三井物産子会社のテレパーク<3738>が三洋電機の携帯電話販売事業を買収する見通しになった。三洋子会社のテレコム三洋（大阪市）の全株式を買い取るもよう。携帯販売2位のテレパークはテレコム三洋買収で業界首位となる。
三洋は携帯電話の製造事業も売却・統合に向けてシャープ<6753>や京セラ<6971>との交渉入りを検討しており、同事業の売却が実現すれば携帯電話事業から完全に撤退する。テレコム三洋の2006年度の売上高は384億円で、販売台数は50万台程度とみられる。買収額は50億―60億円のもよう。テレパークの販売台数は 363万台でテレコム三洋の買収により、
三菱商事<8058>と住友商事<8053>が折半出資するエム・エス・コミュニケーションズ（東京・新宿）の370万台を逆転する。
エム・エス社は05年にカルソニックカンセイ<7248>の携帯販売子会社を買収し、業界首位となっていた。

△衣料生産、中国集中見直し・コナカ<7494>やトミヤアパレル<8067>など
紳士服やシャツなど衣料関連企業が東南アジアやインドから、日本国内で売る衣料品の調達を拡大する。コナカがミャンマーとインド、トミヤアパレルはベトナムの現地工場で生産量を増やす。各社が海外生産の主軸とする中国のコストが上昇するなか、日本と東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）が経済連携協定（ＥＰＡ）締結で大筋合意するなど貿易自由化が進展。中国以外での生産強化が有効と判断した。大手紳士服専門店のコナカは国内で1年間に販売する紳士スーツ約100万着のうち、2006年度はインドの提携工場で20万着を生産したが、07年度は 25％増の25万着を生産。ミャンマーでも06年度の2万着から2.5倍の5万着に増強。中国生産の比率は40％と、06年度より約10ポイント低下する。

△毎秒60コマ、世界最速連写・カシオ<6952>がデジカメ開発
カシオ計算機は毎秒60コマで撮影できる世界最速の連写機能を持つデジタルカメラを開発した。デジタル一眼レフでも同十数コマが限界だったが、高性能の撮像素子を活用し大幅に機能を高めた。ボールがバットに当たった瞬間など決定的瞬間を簡単に撮影することができるという。1年以内に商品化する計画で手薄だった中・上級者層の需要取り込みを狙う。商品化する製品の有効画素は600万画素。連続撮影は最高35コマまで可能だ。シャッターボタンを半押しした状態で画像を記憶する機能を静止画で初めて搭載。撮影を可能にする同ボタンを本押しした瞬間以前の画像を保存しておくことができ、本押しするタイミングのずれによる撮影の取りこぼしを防ぐことができるという。

■東京電力<9501>、福島第一原発３号機を31日停止・定期検査で
東京電力は30日、福島第一原子力発電所３号機（出力約78万キロワット）が31日から定期検査を始めるため、運転を停止すると発表した。当初は7月末に検査入りする予定だったが、首都圏の電力需給逼迫（ひっぱく）に対応し、２度延期していた。東電は残暑への警戒を解いていないが、同号機が停止しても、需要に見合う供給能力は確保できるとしている。福島第一原発３号機はデータ改ざん不祥事で過去の臨界事故隠しが発覚。もともと9月初めに計画していた定期検査を前倒しするよう経済産業省から求められ、7月末に停止する予定だった。ただ新潟県中越沖地震で柏崎刈羽原発が停止し、夏場の電力供給能力に不安が生じたため、経産省や地元自治体の了解を得て今月20日、同31日と延期してきた。

△テンプスタッフ<2476>、医師の開業支援・オリックス<8591>と組む
人材サービスのテンプスタッフはオリックスと組み、9月から医師の開業を支援する事業に乗り出す。物件探しから資金調達、職員の採用、開業後の経営指導まで一括して請け負う。労働環境が過酷な勤務医を辞めて開業する医師が増えており、診療所の開設数は増加傾向にある。勤務医としての業務と並行しながらの開業準備は負担が大きいため、一括代行の需要は大きいとみている。子会社のテンプスタッフ・メディカライズ（東京・渋谷）が看護師など職員の採用や研修、全体のコンサルティングを提供。オリックスが資金調達や物件の選定、医療機器のレンタルなどを担当する。

△ベネッセ<9783>、破綻予備校の生徒300人受け入れ
ベネッセコーポレーションは30日、経営破綻した予備校「明聖アカデミー」（東京・文京）の生徒を無償で受け入れることを決めた。ベネッセ傘下のお茶の水ゼミナール（東京・千代田）の東京本校で、明聖の東京お茶の水校に通う約300人が学べるようにする。両校は隣接しており「同じ教育機関として生徒を支援する」（ベネッセ）。受け入れ対象は明聖が破綻した今月10日時点の在籍者で、9月以降の授業料をすでに支払った生徒。お茶の水ゼミへの入学金や授業料を払わず最長で2008年3月まで授業が受けられる。ただ、特別講習や模擬試験などは有料とする。

■薄型ＴＶや衣類乾燥機も家電リサイクル法、政府が追加方針
政府はメーカーに廃棄家電の再資源化を義務付ける家電リサイクル法の指定品目に、液晶・プラズマテレビと衣類乾燥機を追加する方針を固めた。家電製品の不法投棄を減らし、資源の再利用を進めるには、規制対象を拡大する必要があると判断。消費者にとっては、150億―200億円規模の負担増になるとみられる。経済産業省と環境省は2007年度中に家電リサイクル法の政令を改正する。同法では01年の施行以来、指定品目をブラウン管テレビ、冷蔵・冷凍庫、エアコン、洗濯機の四品目に限定してきた。電子レンジについては、メーカーにリサイクルを義務付けなくても自治体の廃棄物処理の枠内で対応できるとして、指定を見送る見通しだ。
（NIKKEI NET）

△東北電<9506>、バイオ燃料、副産物を活用、装置開発へ

△日本ビクター<6792>、“家が映画館”、家庭用プロジェクター、価格抑え実現

△伊藤忠<8001>都市開発、マンションに、「グリーン電力」導入

△先読みマーケット　倉庫株、日経ＢＩを後追い

△日本郵船<9101>と商船三井<9104>、活況海運、分かれる戦略、強気と慎重、鮮明に

△日立<6501>と東大、理論的に盗聴不可能な光通信技術を開発

△トッパン・フォームズ<7862>、催事来場者管理システムを開発――コスト納期・半分

△ＯＳ・ウイルス対策ソフトをＡＳＰで自動更新――大塚商会<4768>、月500円で

△三菱電機<6503>、監視カメラの営業強化――顔認識機能アピール

△テルモ<4543>、補助人工心臓の開発加速――米で08年度にも治験

△日本オラクル<4716>、ＮＥＣ<6701>や日立<6501>など８社とリナックスを保守
日本オラクルは30日、ＮＥＣや日立製作所など８社と共同で無償基本ソフト（ＯＳ）の「リナックス」の保守サービス事業を開始すると発表した。契約顧客向けに、不具合を修正するプログラムを提供するほか、休日夜間の技術問い合わせにも応じる。商用ソフト並みの保守サービス体制を提供し、顧客にリナックスの本格採用を促す。「オラクル・アンブレーカブル・リナックス」の名称で９月１日から始める。修正プログラムをオラクルが独自に開発し、契約顧客に配布する。最新版だけでなく、旧版での動作を保証するなど、顧客が企業システムに安心してリナックスを採用できる環境を築く。保守サポート料金はオラクル版リナックス向けで年間１万2400円から。

△グロース・パートナーズ、「出遅れ」銘柄表示・投資家サイト拡充
ジャスダックに上場するデジタルガレージ<4819>子会社で投資家向け情報サイトを運営するグロース・パートナーズ（東京・渋谷、林郁社長）は31日、自社サイト「ストック・カフェ」の機能を拡充する。株価の上昇率が相対的に低く、出遅れ感のある銘柄をランキング表示するほか、株主優待などの評判を投稿する機能も付ける。個人投資家の興味をひく機能を加え、会員獲得につなげる。同社は全上場銘柄を400以上の業種に分類。その上で直１週間で株価上昇率が高い業種を４業種選ぶ。さらに４業種の中で株価の上昇率が低い出遅れ感のある銘柄をランキングする。また、株価下落率の高い４業種の中から、下落率が低い「しっかり銘柄」もランキングする。

△市進<4645>、卒業生対象にＳＮＳを構築
ジャスダック上場の市進は30日、同社の小・中・高校部門の学習塾の卒業生で大学１年生以上になった生徒を対象に、ソーシャル・ネットワーキング・サービス（ＳＮＳ）を始めると発表した。自社でＳＮＳコミュニティーを開設し、９月１日から運用を始める。塾で一緒に学んだ仲間と進学後も交流できる場を提供し、市進ファンを増やす狙い。ＳＮＳの名称は「ＷＩＮＧ　ＰＡＬ（ウイング・パル）」。来年２月までに約1000人の参加を見込んでおり、中期的には１万人規模を目指す。ＳＮＳの中に大学ごとのコミュニティーを構築したり、アルバイトの紹介や就職相談に使ったりすることも検討している。

△ダイキアクシス、株式公開へ・ジャスダックに上場検討
環境関連機器メーカーのダイキアクシス（松山市、大亀裕社長）は株式公開する方針を固めた。ジャスダックへの上場を検討しており、2008年中の上場申請を目指す。上水や排水処理、バイオディーゼル燃料製造といった環境関連分野の技術開発を強化する。
ダイキアクシスは05年７月に設立。ＤＣＭＪａｐａｎホールディングス<3050>傘下のダイキ（松山市、佐藤一郎社長）のホームセンター事業以外の事業を引き継いだ。主な事業は環境機器や住宅機器の設計・施工・販売、バイオディーゼル燃料の精製・販売など。

△ｎｇｉ<2497>、大学教授にインターンシップ実施
投資関連事業のｎｇｉグループが大学教授に対し、インターンシップを実施する試みを始めた。研究の場では得ることが難しい事業化ノウハウを身につけてもらい、起業を後押しする。インターンシップは学生に就業体験の機会を提供するのが一般的だが、大学教授向けは「例がないのでは」（同社）という。インターンシップに参加したのは九州大学情報基盤研究開発センターの広川佐千男教授（52）。27日から９月５日まで東京・赤坂のｎｇｉ本社に出社し、ネット関連技術の事業化の講義や討論、他社との商談や会議へのオブザーバー参加などの研修をこなす。

△パソナ<4332>、香港で日系企業の人事担当者組織を発足
パソナのグループ会社、パソナアジア（香港、戸崎悦子董事長）は９月３日、日系企業の人事担当者を集めた会員組織「日本ＣＨＯ協会・香港分科会」を発足する。香港と中国華南地区に進出している企業を対象として、現地での人事労務管理の情報交換の場とする考え。パソナは84年の香港進出を皮切りに、アジアでの人材ビジネスを拡大している。分科会は１カ月に１回程度、現地での人材管理に関するセミナーや勉強会を開催する。参加費は無料。分科会を通じ参加企業との関係を深め、具体的な人材関連ビジネスの提供につなげる考え。

△綜合臨床ＨＤ<2399>、トライアルサポートを子会社化
臨床試験（治験）支援の綜合臨床ホールディングスは30日、四国を地盤にする同業のトライアルサポート（高知市、寺川和仁社長）を31日付で子会社化すると発表した。株式の取得額は12億円。同社を足がかりに四国の医療機関から受注を拡大する。トライアルサポートは四国を中心に約50病院で治験支援の実績がある。2007年３月期の売上高は６億9900万円。31日に発行済み株式の80％を綜合臨床ＨＤが取得する。08年１月31日に残りの全株を取得する予定。

△北陸電力<9505>、現場の熟練者認定制度・技術伝承を促す
北陸電力は30日、優れた技術などを持つ熟練した従業員を「技術マスター」として認定する制度を導入したと発表した。同日、原子力など各部門から選ばれた13人に永原功社長が認定証を手渡した。技術伝承を促し、電力の安全・安定供給へ健全な設備の維持・運用につなげる。新制度は「現場技術技能保有者認定制度」。各部門で技術力が高く、人間性なども評価される従業員を推薦。副社長をトップとする委員会で決める。同社は毎年数万円程度の報奨金を出し、技術を磨くよう促す。同制度の創設は、臨界事故隠しの再発防止策にも盛り込まれていた。

△三洋電機<6764>、フルＨＤ対応で世界最小・最軽量のデジタルムービーカメラ
三洋電機は30日、高精細のフル規格ハイビジョン（フルＨＤ）に対応したデジタルムービーカメラでは世界最小・最軽量の新製品を発売すると発表した。録画した映像や写真を横長のハイビジョン対応テレビで再生するのに適した大きさで記録するという。９月中旬から量販店などで売り出し、世界で初年度約10万台の販売が目標。発売するのは人気シリーズＸａｃｔｉ（ザクティ）の「ＤＭＸ―ＨＤ１０００」。大きさは横90.0ミリ、高さ112.6ミリ、幅 54.5ミリ。重さは本体だけで268グラム。２つのチップで構成していたＩＣを１つにまとめることで電子回路を小型化することに成功した。価格はオープンだが、実勢は12万円前後。

△ＩＮＡＸとトステム（住生活グループ<5938>）、ゴミ処理排水口搭載ユニットバス・北海道でも販売
住生活グループのＩＮＡＸとトステムは、毛髪やゴミをまとめて捨てやすくする「くるりんポイ排水口」を、北海道で販売するユニットバスにも９月３日から搭載し始める。浴槽の残り湯の排水を利用して渦巻きを発生させる仕組みで、両社が共同開発した。搭載する機種は「プレシオ」と「ルキナ」で、価格はそれぞれ107万8350円からと58万1700円から。北海道では配水管の構造が違うため、搭載モデルを販売していなかった。排水口の接続口を改良したことで、販売エリアを北海道にも拡大する。
（日経産業新聞）

△常陽銀行<8333>：英系投資ファンドのシルチェスター・インターナショナル・インベスターズが常陽銀行の発行済み株式総数の5.04％を取得していたことが大量保有報告書で明らかになった。
シルチェスターはその一方で、山武<6845>株式の保有比率を同5.93％から4.86％に引き下げる変更報告書（大量保有報告書）も提出した。

▼佐渡汽船<9176>：６月中間期の連結純損益は２億9100万円の赤字となり、従来予想より１億1200万円悪化した。
観光客の減少傾向に歯止めがかからず、輸送人員、車両航送台数などが計画を下回った。過年度従業員給与を特別損失に計上したことも響く。新潟県中越地震の影響による予約取り消しも発生したことで、通期（12月期）業績予想を下方修正。純利益は従来予想６億 2100万円から２億2600万円に減額した。
（ブルームバーグ）

△大手ゼネコンに人気復活の芽との声
建設セクターが見直される気配だ。注目点は国土交通省が３１日に発表する７月分の大手５０社建設工事受注。１カ月前に公表された６月の受注が総額で１兆３６８０億円（前年同月比２６．４％増）で、そのうち民間受注は１兆６４９億円（同３８．１％増）と９カ月連続の増加となっただけに、７月の好調持続が確認されるようだと、建設株への追い風も強まっていく。もう一つのポイントは、２９日に国交省が発表した０８年度予算の概算要求だ。メリルリンチ日本証券では、経済活性化のための別枠として国交省が２５００億円を要望した点に着目。このうち２０００億円程度が認められると、総額では公共事業費の削減幅を埋める効果を発揮する見通し。また、大都市の空港整備や国際物流に対応した基幹道路の整備など「予算の中身もメリハリがでている」と、３０日付のリポートで指摘した。

△博報堂ＤＹ<2433>にはクレディスイス証が「日本郵政公社の民営化告知受注、売上押し上げの可能性高い」と
博報堂ＤＹホールディングスに対してクレディ・スイス証券は２９日付の「広告・メディアマンスリー」の中で広告動向に触れ、同社の好調が続いているとした。投資評価は「アウトパフォーム」、目標株価は８９００円。同社は日本郵政公社の民営化告知を受注し、売上を押し上げる可能性が高いと指摘。

△大同特鋼<5471>には業績好転を買う動き強まる、信用需給も後押しと
大同特殊鋼には特殊鋼鋼材や電子・磁性材料の需要拡大に加え、利益面でのネックとなっていたニッケル市況が落ち着きを取り戻しているため、今０８年３月期の業績好転を買う動きが強まっている。６月初旬まで１２００万株を超えていた信用買い残はその後、機関投資家の玉吸い上げによって着実に減少。８月２４日申し込み現在では２４８万８０００株と０５年１１月以来の低水準で、信用倍率は０．６６倍。今後、株価が１０００円台を回復するようだと売り方は厳しい局面に追い込まれ、その買い戻しによって上値追いが加速する可能性がある。

△日本精機<7287>が民生機器事業でタイに新合弁会社設立を発表
日本精機が２９日の引け後に民生機器事業でタイに新合弁会社を設立したと発表した。タイの合弁会社は同社が８０％、新光商事 <8141> の現地法人が２０％出資して設立したもの。日本、中国およびタイにおける民生機器製品の生産能力拡大が目的で、工場の内装工事を今年１１月に完成させ、０８年２月から量産を開始する予定。同社はこれによって現在２６７億円（前０７年３月期実績）である民生機器事業の連結売上高を、１１年度には５００億円に拡大させる計画。足元業績も順調。第１四半期連結決算では前年同期比１４．６％の営業増益、１１．９％の経常増益、１２．３％の最終増益と２ケタ増益を確保。中間期予想に対する進ちょく率も営業利益で６１．４％、経常利益で６２．３％、純利益でも６１．２％に達している。
（株式新聞ダイジェスト）

■06年度、過去最多の13件告発＝日興<8603>に課徴金5億円勧告－監視委
証券取引等監視委員会は31日付で、2006年度（06年7月～07年6月）の活動状況について発表した。検察当局に告発した件数は13件（05年度 11件）に上り、過去最多を更新した。また、日興コーディアルグループによる利益かさ上げに関して、過去最大額となる課徴金5億円を勧告した。監視委によると、「証券市場の国際化やインターネットの普及で、告発案件が地方にも拡大し、海外での調査も増えた」（幹部）という。また、厳正な会計監査が求められる中、企業の有価証券報告や情報開示を厳しく調査した結果、日興コーディアルの勧告などにつながった。
（時事通信）

△三洋<6764>、カーナビ軸に－携帯に代わる柱

■不払い調査、泥沼－大手生保「９月末」黄信号
（朝日新聞）

▼脳梗塞治療薬を投与の８人死亡、厚労省が文書改訂指示
脳梗塞（こうそく）や心筋梗塞の治療薬「ｔ―ＰＡ製剤」（商品名・グルトパ、アクチバシン）を服用した８人が、過去３年で副作用とみられる、胸部大動脈解離の悪化や胸部大動脈りゅう破裂で死亡していたことが３０日わかった。
厚生労働省は同日までに、製造販売元の「三菱ウェルファーマ（三菱ケミカルＨＤ<4188>）」（大阪市）と協和発酵工業<4151>（東京都千代田区）に薬の添付文書を改訂するよう指示した。
（読売新聞）

□トヨタ<7203>　国内販売　１年ぶりプラスに
トヨタ自動車の渡辺捷昭社長は３０日、同社の８月の国内新車販売が昨年８月以来１年ぶりに前年同月の実績を上回り、単月でプラスに転じる見通しを明らかにした。同日の新車発表会の質疑で答えた。一方、７月の米国の新車販売は前年同月比７％減の２２万４０００台。

△エアバス　世界最大の旅客機、１０月にデビュー　
欧州航空大手エアバスの世界最大の旅客機Ａ３８０が１０月にデビューする。総２階建てで、座席数は米ボーイング社の７４７―４００型機（ジャンボ機）の１．３倍、重さは１．４倍とその巨大さは目を見張る。導入を決めた世界の航空各社は、ライバルに差をつけようと超大型機でしかできないサービスを検討中だ。
（毎日新聞）

△日本精工<6471>、サービスロボット分野に参入
日本精工はサービスロボット分野に参入する。第１弾として、自動的に階段を認識して上り下りできる４足ロボットを開発した。地面に特別なマーキングをしたり、あらかじめ動作を覚えさせたりすることなく、自律的に段差を認識して上り下りするのが特徴。２０１０年に盲導犬ロボットのプロトタイプ（試作機）を投入する計画で、その重要なステップとなる。同社はベアリングやボールネジなどロボット関連事業を展開しているが、産業用を含めロボット本体の開発を手がけるのは初めて。開発した４足ロボ「ＮＲ００２」は、それぞれの足に、三つの関節軸と一つの駆動車輪の計４軸を備える。平地を走るときは車輪を駆動させて走行。段差を上り下りする際には姿勢を変えて、関節軸を動かして４足歩行する。９月１３―１５日、千葉工業大学（千葉県習志野市）で開かれる日本ロボット学会学術講演会で技術成果を発表する。「ＮＲ００２」は画像と距離の２種類のセンサーを搭載。距離センサーで階段の凹凸などの特徴点を検出し画像に投影することで、マーキングなしで階段の形状を正確に把握することが可能になった。階段の向きに応じてロボット本体の姿勢を修正することで、段差部分でも安定して歩行できる。４本の足はそれぞれ独立して駆動、操舵するため車輪走行時には柔軟な動作が可能。足の先端には接地センサーを持ち、常に重心の位置を計算することで倒れずに４足歩行する。電気通信大学の下条誠教授、金森哉吏准教授と共同で開発した。車輪走行時の速度は最大時速３・７キロメートル。今後は筐体の軽量化や、制御システムのネットワークの改善などで一層機敏な動作が可能になると見ている。日本精工はロボット関連事業として、産業用を中心に各種ロボットに使われるベアリングやボールネジ類を製造販売しているが、自社でロボット本体を開発中であることは明らかになっていなかった。今後、２０１０年をめどに盲導犬ロボットのプロトタイプを出し、早期実用化を目指す。

△村田製作所<6981>など、西陣織技術でテラヘルツレベルの光学部品を開発
村田製作所は財木と共同で、織物と同様のしなやかさを持ち、テラヘルツ（テラは１兆）レベルの高い周波数を扱える光学部品「ワイヤーグリッド布（電波用西陣フィルター）」を開発した。必要な大きさや形を切り出して３次元形状でも利用できるため、分析装置などへの組み込み自由度を高められる。同部品の生産技術は外部に供与する方針。財木の西陣織技術を応用した。縦糸に電磁波を吸収しにくい絹を使い、横糸には太さ３０マイクロメートルのステンレス線を使用。縦糸の間隔を変えながら、１ミリメートル幅に１０本の横糸を織り込んだ。１・２テラヘルツまでの周波数の電磁波を偏光できる。たんぱく質分析装置などに利用が見込める。既存の織機を使うため生産コストも削減できる。

△新日本無線<6911>、ワンセグ受信用低雑音増幅器をサンプル出荷
新日本無線はガリウム・ヒ素ウエハーを採用した移動体通信向け地上デジタル放送（ワンセグ）放送受信用広帯域低雑音増幅器「ＮＪＧ１１３１ＨＡ８」のサンプル出荷を始めた。シリコンウエハーよりも電子が移動しやすく主に高周波数帯の通信デバイスに使われるガリウム・ヒ素をワンセグ受信向けに採用し、低消費電流で速い駆動スピードを実現。携帯機器の電池寿命を延ばせる。サンプル価格は５０円。９月から月５０万個の生産を予定する。雑音指数が標準で１・４デシベルと低く、受信感度を高められる。基地局近くの受信波の強い環境で安定した受信が可能になった。パッケージのサイズは１・０ミリ×１・２ミリ×０・３８ミリメートルと小型化した。携帯電話やカーナビゲーションシステムをはじめ、ワンセグ受信機を内蔵した小型携帯端末の需要が増えているため開発した。

△三菱重工業<7011>、和田沖工場にリニア実験線を新設－海外向け車体検証
三菱重工業は磁気浮上式リニアモーターカー（ＨＳＳＴ）の海外販売に向け、０８年春に交通システム事業拠点の和田沖工場（広島県三原市）に約５００メートルの実験線を新設する。また２０１０年までに同工場にある次世代型路面電車システム（ＬＲＴ）の実験線も増設する。急拡大する海外での都市交通システム需要に対応する。初受注を目指すＨＳＳＴとともに、海外でのＬＲＴの受注にも本格的に取り組む。ＨＳＳＴは車輪がなく、磁気で浮上。走行時にレールと車体が接触せず、従来の鉄道よりも振動や騒音が低い。急傾斜や急カーブでも円滑に走行する。最高時速は約１００キロメートル。
三菱重工は名古屋鉄道<9048>や愛知県などが共同出資するＨＳＳＴの開発技術を保有する中部エイチ・エス・エス・ティ開発（名古屋市中村区）から設計・製造のほか、海外での独占販売ライセンスを獲得している。今回新設する実験線を利用して、海外向けに設計した車体を検証する。

△ニッキ<6042>、電子系の燃料噴射装置事業に参入－環境市場へ攻勢
ニッキは、ガソリン燃料エンジン用の電子制御式の燃料噴射装置（フューエルインジェクション＝ＦＩ）事業に参入する。０８年内にも２輪車や、草刈り機などの汎用機向けに供給を開始する。同社は、ガス燃料車用の気体噴射システムが主力。２輪車や汎用機は今後、環境規制への対応などで気化器からＦＩへの移行が進むと見られ、これら市場の取り込みを狙う。将来は、４輪車への展開も図る考え。２輪車用のＦＩは、海外の２輪車メーカーと０８年の商品化に向け開発中。小型と低コスト生産が他社商品に比べた特徴で、アジア、欧州向けに採用される見通しだという。とくにアジアの２輪車は環境規制を背景に今後、ＦＩの搭載が広がるため、同市場向け製品で海外メーカーを中心に攻勢をかける。

△双日<2768>、カナダ・ボンバルディア製の最新小型ジェット機の試乗会
双日は３０日、カナダのボンバルディア製の最新小型ジェット機「ＣＲＪ９００ネクストジェン」（９０人乗り）の試乗会を行った。同機は今回、初めて羽田空港にお目見え。試乗会に参加した航空会社ら関係者約７０人が、大島空港（東京都大島町）までの往復１時間の空の旅を体感した。同機は欧米などで約２００機が飛行している「ＣＲＪ９００」の改良機。窓や荷物入れなどを大きくし、機内の居住性を向上した。エンジンは米ゼネラルエレクトリック（ＧＥ）のＣＦ３４―８Ｃ５を２基搭載。最大航続距離は３６６０キロメートル、最大巡航速度は毎時８８１キロメートル。ボンバルディア製航空機の代理店である双日は「日本の航空会社でも、ぜひ購入を」と盛んにＰＲ。地域間の航空機として同機の売り込みに懸命だ。

■昨年度の中古建機需要、５％減の１０万６４６０台－２年ぶりマイナス
日本建設機械工業会がまとめた０６年度の中古建設機械需要台数は、前年度比５・０％減の１０万６４６０台となり２年ぶりに減少した。国内外需要とも前年度比で減少したが、海外向けはベトナム、タイなど新興工業地域向けを中心に同４・８％減ながらも７万６６５０台の高水準を維持。工事の機械化の流れが世界的に広がっていることをあらためて裏付けた。０６年度の国内中古需要は同５・７％減の２万９８１０台で、２年連続の減少。海外向け中古需要は２年ぶりの減少。海外向け比率は同０・２ポイント増の７２・０％に拡大した。国内の０６年の中古建機発生台数は、同６・２％減の１１万２０台で２年ぶりに減少。国内の新車販売台数に対する中古発生率は、同２８・４ポイント減の１４５・９％で４年連続の減少。０６年度中古発生率は、ピークだった０２年度の２２５・０％（０１年度比５０・２ポイント増）から７９・１ポイント縮小している。

△住友重機<6302>、中国で減速機の生産拡大－４０億円投じ設備強化
住友重機械工業は中国での減速機の生産を拡大する。現地製造・販売子会社「住友重機械減速機」（ＳＣＴ、天津市）に３０億―４０億円投じて生産設備を増強中で、中国での製鉄会社や、現地進出している日系自動車メーカー向けの需要急増に対応するのが狙い。０９年度までに中国での年間売上高を現在の２０億―３０億円から１００億円に引き上げる計画。ＳＣＴは住重が日本から減速機の基幹部品を供給し、生産している。新たに３０億―４０億円を投じて、インフラ整備を急ピッチに進める中国での需要増に対応する。製鉄会社や自動車メーカー向けの減速機需要がここ数年拡大し、ＳＣＴではフル生産を続けているという。こうした需要に迅速に応えつつ、コスト競争力向上を進める。住重は中国の減速機市場で現地生産している欧米大手メーカーの後塵（こうじん）を拝している。減速機の現地生産増強により、中国での販売を拡大し、欧米メーカーを追い上げる。

△ブラザー工業<6448>、工作機械の生産拠点を愛知・刈谷工場に移転
ブラザー工業は３０日、工作機械の生産拠点を現在の瑞穂工場（名古屋市瑞穂区）から刈谷工場（愛知県刈谷市）に移転すると正式発表した。刈谷工場の敷地内に新棟を建設し、０９年夏までに段階的に機能を移す。分散する生産ラインを新棟に集め、生産効率を高める。瑞穂工場は通信機器などの研究開発拠点にする。総投資額は４０億円。新工場棟は西棟と東棟の２棟。総延べ床面積は２万４０００平方メートルで、一部２階建て。東棟に部品加工工程、西棟に組立工程を置く。研究開発部門などは２階に入る。瑞穂工場は工作機械と工業用ミシンの生産拠点だったが、工業用ミシンはすでに３月に刈谷工場の既存工場棟に移転済み。工作機械の移転で、生産拠点としての役割を終える。

△欧米の車部品各社、日系との連携強化
欧米の自動車部品各社が、日本で研究開発体制を強化している。独ロバート・ボッシュ<6041>グループは横浜の開発拠点（横浜市都筑区）で、０７年から段階的に技術者を０６年比２０％以上増やす。加マグナ・インターナショナルは、愛知県豊田市や静岡県浜松市に開発拠点の設立を計画する。各社はいずれも売上高が同部品世界トップクラスだが、主要取引先は米ビッグスリーや欧州自動車メーカー。好調な日系自動車メーカーとの取引拡大を成長戦略の柱に据え、開発の初期段階から連携を深める。
世界の売上高４位のマグナは豊田、浜松の拠点新設で、トヨタ自動車<7203>とスズキ<7269>との取引強化を狙う。神奈川県厚木市、宇都宮市、広島市には、それぞれ日産自動車<7201>、ホンダ<7269>、マツダ<7261>に密着した開発拠点を持っており、日本の主要自動車メーカーをさらに網羅したい考えだ。

△カルソニックカンセイ<7248>、セカンドキャリア支援を実施
カルソニックカンセイは３０日、セカンドキャリア支援制度を実施すると発表した。社外でのセカンドキャリア選択を希望する社員に、年齢に応じた退職加算金を支給する。対象は４５歳以上、勤続５年以上の従業員で１８００人が該当する。実施期間は１１月１日―１２月末。同社はかねて、期間工の削減や定年退職者の自然減などで、０８年までに１０００人規模の削減を計画していた。

■今年の国内販売目標、「達成厳しい」－渡辺トヨタ<7203>社長
トヨタ自動車の渡辺捷昭社長は３０日、都内で開いた新車発表会で記者団に、０７年の国内販売計画（１７２万台）について「目標達成は極めて厳しい」との認識を示した。８月の新車販売は前年同月比約３％増の見通しで「（地域特別車など）きめ細かい戦略で９月以降も前年比増を続ける」とし、当面目標は据え置く。またサブプライムローン（信用度の低い個人向け住宅融資）問題が顕在化している米市場は「（０７年の全体需要は）昨年を少し下回りそうだが、トヨタは市場全体（の動き）より勝っている」と計画達成に自信を示した。一方、競合各社が日米でクリーンディーゼル車の投入を相次ぎ表明していることに「日米の環境規制にディーゼルで対応するとコスト高になる。ハイブリッド車がいい」と現時点で参入計画がないことを明らかにした。

△曙ブレーキ<7238>、アルミ鋳造を確立へ－９月に専門組織を新設
曙ブレーキ工業は、本格的なアルミ鋳造技術の確立に取り組む。９月にそのための専門組織を社内に立ち上げ、技術開発のプロジェクトを開始する。今後、高級車などに搭載するハイエンドのブレーキ製品生産に、同技術を展開していきたい考えだ。同社はこれまでアルミ鋳造を、次世代に向けた技術課題の一つとして検討してきた。今後は専門のプロジェクトを発足させ、具体的な製造技術の開発などを進める。量産化の時期は未定だが、早期の実現を目指す。同社は０２年に設備老朽化などで鋳物部品の製造から撤退、以降はその調達を外部に依存してきた。しかし主要顧客である日系自動車メーカーの増産への対応や、自社の部品調達安定化などを狙って一部を内製に戻すことを決め、鋳造技術の強化に乗り出した。０８年４月には、群馬県館林市に建設中の新たな鋳物工場が稼働する予定となっている。

△ＮＴＮ<6472>、給油レスのエンジン用バネ式チェーンテンショナを開発
ＮＴＮは、油圧システムを使用しない自動車エンジン用タイミングチェーンの張力調整装置「給油レス　チェーンテンショナ」を開発した。自社の油圧式従来品と同等の張力調整性能を確保した。エンジンオイルの影響を受けないため、低燃費を実現できるという。自動車メーカーに提案を進め、２０１１年度に年間１５億円の販売を目指す。従来のテンショナーは、振動を受け止める機構（ダンパー機構）に油圧式を用いている。ＮＴＮはオイルに代えてバネ式のダンパー機構を採用し、給油レスを実現した。エンジンオイルを使用しないことで、テンショナーへのオイル配管が不要となる。エンジンの負荷を軽減でき、低燃費化に貢献する。オイルポンプの小型化にも貢献可能。劣化したオイルや特殊オイルの使用による調整性能の変化も回避できる。

△三井造船<7003>、廃液残さ処理不要のバイオエタノール発酵技術を導入
三井造船はスウェーデンのケマトアと近く技術提携し、ケマトアが保有する廃液残さ処理が要らないバイオマスエタノール発酵技術を日本に導入する。第１号は全国農業協同組合連合会（全農）が新潟市で行う年産１０００キロリットルのコメからのバイオエタノール実証プラントに採用する。同社は岡山県真庭市で実証中のセルロース系エタノールプラントと合わせ、日本でのバイオエタノール事業でエネルギー作物と、木や草類などのセルロース系の双方に対応できるシステムを導入していく。バイオエタノールはまず、でんぷん系や糖蜜といったエネルギー作物からの導入となり、農水省も北海道と新潟県での三つのプラントで実証を行う。三井造船はこの新潟県でのプロジェクトへ第１号を納める「ビオスチル装置」を保有するケマトアと提携する。この技術はもともとスウェーデンのアルファラバルが保有していたのをケマトアが買い取った。

△中国電<9504>、木質バイオマス混焼発電の本格運転を開始
中国電力は３０日、新小野田発電所（山口県山陽小野田市）で、木質バイオマス混焼発電の本格運転を開始したと発表した。新エネルギー利用拡大などを目的に、木質バイオマスを利用するもので、原料は山口県バイオマスエネルギー地域システム化実験事業などから供給を受ける。最大３％の混焼割合で燃焼させ、年間約３―４・５トンの二酸化炭素（ＣＯ２）の削減を見込んでいる。中国電は「電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法（ＲＰＳ法）」の義務量達成のために、０４年から新小野田発電所などで木質バイオマス混焼の実証試験をしていた。今回、石炭専焼と同様の安定した運転を確認できたことから、本格運転に踏み切った。

△東邦亜鉛<5707>、０７年度もタイヤ向け酸化亜鉛のフル生産を継続
東邦亜鉛は０７年度もタイヤ向け添加剤に使われる酸化亜鉛「銀嶺（ぎんれい）Ｒ」のフル生産を継続する。東南アジアなど海外を中心に堅調なタイヤ需要に対応する。ただ、原料となる電炉ダストは電炉メーカーのフル操業を受け、品位が下がる傾向にある。このため、０７年度の生産・販売量は１万４５００―１万５５００トンと想定、小幅な増加を目指す。酸化亜鉛は同社が非製錬事業の柱と位置づける環境・リサイクル事業の主力商品。タイヤ向けで約３５％のシェアがある。０６年度の販売量は１万４５７２トンと、前年度比７・７％減少した。電炉メーカーの生産好調を背景にダスト品位が下がり、生産効率が落ちたのが主因。０７年度も足元では電炉メーカーの生産が堅調に推移していることから、フル生産を通じて小幅な増加を狙う。また、中国や東南アジアでは現在、環境規制の面から現地で原料の電炉ダストを安定的に確保できない。

△積水化<4204>、建築向け断熱材に参入－２０１０年度売上高４０億円目指す
積水化学工業は３０日、建築向け断熱材市場に本格参入すると発表した。このほど業界最高水準の高い断熱性能を持つ断熱材を開発、１２月から全国販売する。環境意識の高まりを背景に、省エネルギーに貢献する建材の需要が拡大すると判断した。価格は厚さ４０ミリ×幅９１０ミリ×長さ１８２０ミリメートルのサイズで１枚４０００円。住宅会社など向けに２０１０年度で４０億円の売り上げを目指す。新製品「フェノバボード」は発泡したフェノール樹脂を採用した板状断熱材。熱伝導率が１メートルケルビン当たり０・０１９ワットと業界トップクラスの断熱性能を持つのが特徴。住宅の屋根や壁、床下などに取り付けて使う。フェノール系の板状断熱材は旭化成建材（東京都港区）が競合相手で、市場規模は０５年で１１０億円とみられる。

△日本バイリーン<3514>、独社との連携強化へ企画部に戦略立案機能を付加
日本バイリーンは最適投資や関連会社の活用・連携、合弁相手であるドイツのフロイデンベルグとの調整役として、企画部を戦略企画部に機能強化する構想を明らかにした。自動車向けフロアマットや不織布事業、衣料事業などで、米国や中国などグローバル生産・販売が拡大。連結経営や連結納税の導入で、関連会社や提携先企業とコンプライスを含めた連携体制の強化が不可欠となる中、戦略立案を含めた調整役が不可欠と判断した。現在の３人体制を順次、増員していく。現在、企画部はフロイデンベルグとの連絡や合弁企業の投資窓口の機能を果たしている。「組織が拡大する中、日本バイリーンとして最適な投資や関連企業の活用を検討する必要が高まっている」（菅野光雄社長）とし、企画部に戦略立案機能を付加する計画。

△飛島建設<1805>、吹付型吸音工法を凹凸のり面にも使える工法確立
飛島建設は湾曲した擁壁やトンネルの壁などで吸音処理ができる「吹付型吸音工法」を凹凸のあるのり面にも使える施工法を確立した。パネルを使用した場合に生じがちなまぶしさの発生や景観の著しい変化がなく、騒音の低減が可能になる。吹付型吸音工法はセメントモルタルを現地で吹付し、吸音材を施工する。パネルタイプでは下地処理を要するなど対応が難しくなる曲面でも直接施工できるのが特徴。同社は今回、阪神高速道路の環境改善工事で、スプリットンブロックによる凹凸形状の反射面に吹付型吸音工法を採用した。施工後の割れなどの変異を監視できるため、パネルタイプより維持管理がしやすいという。今後、最小限の形状・景観変更が求められる騒音対策で、同工法の営業を展開する考え。また、光触媒を付加することが可能なため、大気浄化機能も要求される案件にも対応していく。

△三井住友<8316>銀、バイオエタノールとパーム油のデリバティブ取り扱い
三井住友銀行はデリバティブ（金融派生商品）取引の商品ラインアップを拡充する。環境にやさしい次世代燃料として注目されているバイオエタノールとパーム油のデリバティブの取り扱いを始めた。将来の購入価格があらかじめ固定されることで、価格変動のリスクを回避することができる。石油元売りや食品メーカー、日用品メーカーなどに販売していく。三井住友銀行とエタノールやパーム油を購入する企業との間で、固定価格や期間、仕入れ量などをあらかじめ決める。実際の価格が固定価格を上回った場合、デリバティブ購入企業に同行が差額分を支払う仕組みだ。原材料価格が高騰しても、製品価格への転嫁は容易ではなく、製造業にとって、価格変動リスクの軽減は経営の重要課題。デリバティブ取引により、仕入れ価格を安定化させやすい利点がある。同行では、環境に考慮した原材料としてバイオエタノールとパーム油が注目されていることから取引を始めた。

△０８概算要求／総務省、ＩＣＴ分野の国際競争力強化へ１５７億円計上
総務省は３０日、０８年度予算の概算要求をまとめた。一般会計の総額は０７年度当初予算比７・６％増の１７兆４０８９億円を要求。地方交付税などの特別会計への繰り入れ分や恩給費を除いた政策経費は同６・９％減の３５２３億円。このうち通信・放送関連では、情報通信技術（ＩＣＴ）分野の国際競争力強化について同３・３倍の１５７億円を要求した。重点施策推進要望は総額５２億円。最先端のＩＣＴサービスの実証実験を行うユビキタス特区事業に２０億円、インターネット・プロトコル（ＩＰ）を使ったテレビ向け映像配信を多様なネットワーク環境で実現する伝送技術の実証に５億円を盛り込んだ。地域活性化関連では、頑張る地方応援プログラム推進事業に３億円を計上。財政支援とともに、人材の紹介や派遣を通じて地域人材の育成をサポートする。
（日刊工業新聞）

△住友ゴム<5110>グループ　ゴルフスクール２００に倍増　インドアタイプ全国展開
住友ゴム工業グループでゴルフスクールを運営するダンロップゴルフショップ（神戸市中央区）は、ダンロップ契約のプロゴルファーのノウハウや、独自技術のスイング診断システムなどを盛り込んだ、新たなインドアタイプのゴルフスクール「ダンロップゴルフスクエア」を全国展開、スクール事業の強化を図る。新タイプのスクールは、契約プロ監修の練習メニューや、デジタル技術を駆使してスイングを診断するシステムを導入。さらに健康に関心の高いゴルファー向けにコンディショニング診断も実施し、初心者から上級者、ジュニアからシニアまで、幅広いゴルファーに対応する。現在、契約プロとメニューの調整を進めている。また、主要都市圏のゴルフ専門店、ゴルフ場、スポーツクラブなどを対象にスクール開設を提案しており、年内に１号店を立ち上げ、３年以内に、全国の主要都市で１０カ所程度を開設する予定だ。同社は現在、ゴルフ練習場を中心に全国１００カ所（うち１１カ所はインドアタイプ）でゴルフスクールを展開している。今回、新たに手がけるスクールで事業拡大に弾みをつけ、５年後をめどに、拠点数を２００カ所に倍増させ、スクール生徒数も現在の約８０００人から２万人への拡大をめざす。事業拡大に向け、関東、関西で１１のゴルフ場を運営するパシフィックスポーツアンドリゾーツ（東京都千代田区）と業務提携した。新展開する「ダンロップゴルフスクエア」の開設に、パシフィックのノウハウを活用するほか、共同でジュニアキャンプや初心者の女性向けスクール開設など多彩なイベントを開く。さらに、ゴルフ場や練習場の運営面でも協力するほか、コース備品などの共同購買も実施し、スケールを生かしたコスト削減なども進める。

△ＤＴＳ<9682>、中国に初の現地法人　上海で日系向けサービス
総合情報サービスのＤＴＳは３０日、中国・上海市に全額出資で「ＤＴＳ上海」を１１月１日に設立すると発表した。中国に進出した日系企業を主な対象にＳＩ（システムインレグレーション）サービスなどを行う。昨年１１月に設置した大連市の駐在員事務所に次いで中国では２つ目の拠点で、現地法人は上海が第１号となる。新会社の資本金は５００万元（約８０００万円）。当初は６人で業務をスタート、３年後の２００９年度に売上高８億４０００万円を見込む。当面、日系企業からのシステム開発需要に対応、とくに金融機関向けのＳＩ、システムマネジメントサービスを展開する。ＤＴＳでは、増大する中国でのシステム開発需要に対応し大連市に駐在員事務所を開設、オフショア（海外委託開発）業務を推進してきた。今回、国内における金融機関向けシステム開発での実績をベースに、日系金融機関の多くが中国での母店を置いている上海市に現地法人を設立することで、システム開発需要を取り込み、中国でのオフショア業務の強化を図る。システム開発については、中国のソフト企業との協力関係を構築、現地採用スタッフに対する上級技術者の養成など教育体制を整備する方針。今後はシステム開発に加え、自社商品の営業拠点としても位置付ける考えだ。
（FujiSankei Business i）