8/30 朝の『株価材料』PART Ⅲ

《8/30新規上場》
アークランドサービス<3085>
　公募価格：20万
　主な株主：アークランドサカモト<9842>・ベンチャーリンク<9609>

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[0回]

■株価材料

△東京エレクトロン<8035>の９月中間、純利益42％増
東京エレクトロンの2007年9月中間期は連結純利益が前年同期比42％増の530億円程度に拡大しそうだ。従来予想は34％増の500億円。アジアを中心とする半導体メーカー向けに半導体製造装置の販売が伸びる。4―6月に受注が落ち込んだ影響で下期の装置販売は足踏みするが、7月以降の受注は回復傾向。業績の拡大基調が続いている。売上高は従来予想より約100億円多い16％増の4550億円前後となりそう。米マイクロソフトの新基本ソフト（ＯＳ）「ウィンドウズ・ビスタ」を搭載した法人向けパソコンの買い替え特需を見越し、アジアのＤＲＡＭメーカーなどによる生産設備増強が夏場から本格化。携帯音楽プレーヤーなどに使われるＮＡＮＤ型フラッシュメモリー用の製造装置も、同メモリーの市況底打ちを背景に回復する。

■東和フード<3329>の５―７月、単独営業利益23％増
首都圏で飲食店を展開する東和フードサービスの2007年5―7月期の単独営業利益は、前年同期比23％増の1億7000万円程度になったようだ。主力のパスタ店で原材料費を削減し、売上原価率が改善した。前期に営業赤字だった不採算店5店を閉鎖したことも寄与した。売上高は6％増の28億円になったようだ。前期に集客力のある大型商業施設などに出店した11店が貢献した。主力のパスタ店「ダッキーダック」の売上高は6％増の9億5000万円。カフェの売上高は3割増の5億6000万円だった。
ただ全体の既存店売上高は7月の台風など天候不順の影響で1％減った。

△次世代高速通信、ドコモ<9437>・アッカ<3764>・ＴＢＳ<9401>連合
総務省が次世代高速無線通信用に新たに開放する周波数帯について、ＮＴＴドコモが電話線を使ったデジタル高速通信であるＡＤＳＬ大手のアッカ・ネットワークス、ＴＢＳ、三井物産<8031>と共同で免許取得を進める協議に入ったことが29日明らかになった。
ライバルのＫＤＤＩ<9433>は京セラ<6971>、三菱東京ＵＦＪ<8306>銀行などとの連合を検討しており、免許獲得に向けた競争が激しくなりそうだ。両陣営はいずれもＡＤＳＬ並みの高速通信ができる「ＷｉＭＡＸ（ワイマックス）」と呼ばれる技術を採用する。
アッカは事業化に数千億円規模の投資が必要になるためドコモと手を組む方向で検討に入った。免許取得のための企画会社にアッカが5割程度を、ドコモが3割程度を出資する見通し。残り2割の出資をＴＢＳや三井物産、ＪＲ東日本<9020>などに打診している。
ＫＤＤＩは自社の筆頭株主である京セラを軸に連合を組む。ワイマックスの技術開発を主導する米半導体大手、インテルとも交渉中。ドコモと同じくＪＲ東日本にも参加を呼びかけている。

△ダム建設費膨張９兆円・149基調査、当初計画比1.4倍
国土交通省が全国で建設中のダム149基の建設費が約9兆1000億円と当初見積もりの約1.4倍に膨らんでいることが日本経済新聞の調べで明らかになった。工期の延長や設計変更などが主因で、見積もりの約16倍の建設費を計上しているダムもある。無駄な公共事業の見直しで、いったん建設を凍結したダムでも建設再開の動きがあり、さらに建設費が膨らむ可能性が大きい。国交省から入手した資料によると、149基のダムが完成するまでに必要な建設費は総額で約9兆1000億円。当初の見積もりから2兆8000億円増えた。すでに約4兆5000億円は支出済みで、残りも今後10年以上かけて支出する。これとは別に新たに18基のダムも建設準備に入っている。

△自己資本比率、三菱ＵＦＪ<8306>・三井住友<8316>など上昇
大手銀行6グループの2007年6月末の連結自己資本比率が出そろった。三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループなど4グループが3月末に比べて自己資本比率を上げたが、
みずほフィナンシャルグループ<8411>など2グループは比率を下げた。各グループは7月末ごろに4―6月期の業績を公表した。これを受けて自己資本比率を国際決済銀行（ＢＩＳ）の基準で算出するのに時間がかかっていた。

△三井住友<8316>銀、横浜市団体と資金調達協定
三井住友銀行は31日、横浜市の外郭団体、横浜企業経営支援財団（清水利光理事長）と、中小企業の海外進出や成長段階に応じた資金調達支援を柱とする協定を結ぶ。メガバンクが地方の公的機関と包括的な協力協定を結ぶのは初めてという。同財団が目利きした企業の紹介を受けることで、効率的な営業につなげる狙いもある。同財団には市内の中小企業から年間約6600件もの経営相談が寄せられ、中小企業支援のノウハウを蓄積している。事業の将来性や課題を見極めたうえで、三井住友銀に個々の企業を紹介。三井住友銀は中国や東南アジアなどへの進出を計画している企業に現地のＭ＆Ａ（合併・買収）情報などを提供する。財団の審査を経ることで融資の審査にかかる時間短縮も見込まれる。

△三井物産<8031>、エジプトで軽油設備受注――中東の営業強化
三井物産は韓国大手建設のＧＳ建設（ソウル）と組み、エジプトで軽油精製設備を18億ドル（約2000億円）で受注した。同社が主契約者として手がけるプラントでは過去最大規模になる。経済発展が続くエジプトではディーゼルエンジン車の数が急激に増えており、燃料不足を補う狙い。今回の大型受注を手掛かりに、オイルマネーで潤う中東諸国での営業を強化する。発注元はエジプト石油公社と現地投資ファンドの共同出資会社。カイロ市の北部郊外で大型製油所を運営しており、今回、この隣にハイドロクラッカーと呼ぶ二次装置を建設する。原油を精製した後に残る油分（残さ油）を分解・改質する装置で、軽油を年間150万―250万トン生産できる。

▼綜合臨床ＨＤ<2399>の７月期、経常利益20％減
臨床試験（治験）支援の綜合臨床ホールディングスは29日、2007年7月期の連結経常利益が前の期比20％減の2億4100万円になったと発表した。従来予想は600万円の赤字だった。買収した治験支援子会社と共同で受注を積極化したほか、グループ内の管理業務を効率化したことが奏功した。売上高は5％増の31億円と、予想を2億5700万円上回った。九州や新潟県など地方に地盤のある治験支援企業を傘下におさめ、共同受注を積極的に進めた。グループ内で治験の手順書を統一し、管理業務を集約するなどコストを削減した。治験の進ちょく管理を専門に扱う部署を新設し、症例獲得にかかる時間を短縮。製薬企業から症例組み入れを打ち切られる「カットオフ」の割合は12％と前の期より13ポイント改善した。

▼ビーアイジー<9439>の前期、最終赤字７億600万円
美容院・アパレルのビーアイジーグループが29日に発表した2007年6月期の連結決算は、最終損益が7億600万円の赤字（前の期は9億2100万円の赤字）だった。新しいアパレルブランドの導入に伴い、立ち上げ費用がかさんだ。配当は資本剰余金を使って前の期と同じ年500円とする。売上高は前の期比2％減の48億円。

△ガラス壁使い室内涼しく、ＹＫＫＡＰなど実験成功
ＹＫＫＡＰ、日本板硝子<5202>などは共同で、ガラス製の取り外し可能な壁（カーテンウオール）を使い、気化熱の原理で室内の温度を下げる実証実験に成功した。壁の表面には光触媒が塗ってある。ここに水を垂らすと水の膜が一面に広がり、蒸発時に熱を奪って周囲の気温を下げる。真夏時で冷房にかかるエネルギーを約 20％削減できるという。新エネルギー・産業技術総合開発機構のプロジェクトによる研究成果。
横浜市水道局、積水化学工業<4204>も参加した。同機構が29日、発表した。代表的な光触媒の酸化チタンでコーティングした、広さ約130平方メートルのガラス製カーテンウオールを使って実験。水の膜で覆われたガラス表面の温度が10度程度下がり、室内への熱の流入が抑制されて室温が約２度低下することを確認した。

△ＳＵＭＣＯ<3436>子会社、300ミリウエハー増産・台湾拠点、月産16万枚
シリコンウエハー大手、ＳＵＭＣＯの子会社であるＳＵＭＣＯ　ＴＥＣＨＸＩＶ<5977>（テクシブ）は29日、台湾拠点の直径300ミリウエハー生産能力を増強すると発表した。来年春に月産10万枚とする計画だったが、110億円を追加投資して来年秋に同16万枚とする。台湾半導体メーカーの生産拡大でウエハー需要が増えることに対応する。ＳＵＭＣＯテクシブは台湾・雲林県で台湾プラスチックと合弁工場を運営している。既存棟に製造設備を搬入しウエハー生産能力を増強する。能力増強は来年 10月ごろに完了する予定。台湾ではパソコン用ＤＲＡＭなど半導体工場の新増設計画が多く、ＳＵＭＣＯテクシブはウエハー需要拡大は当面続くとみている。ＳＵＭＣＯテクシブは長崎県大村市の本社工場でも300ミリウエハーの生産能力を増強している。同社全体の生産能力は現在の月産13万5000枚から、来年秋には同34万枚（国内18万枚、台湾16万枚）に拡大する。さらに2009年6月末までには同46万枚（国内30万枚、台湾16万枚）に増える見通しだ。

△なくした携帯、パソコンで操作不能に・ソフトバンク<9984>
ソフトバンクモバイルは29日、同社の顧客が携帯電話を紛失した場合に、パソコンなどからの指示によって携帯電話を一切操作できないようにするサービスを9月1日に始めると発表した。他者による不正利用を防ぐとともに、アドレス帳などの登録データが漏洩（ろうえい）するリスクを減らす。新サービスの名称は「安心遠隔ロック」。各種のオプション機能を組み合わせた「スーパー便利パック」（月額475円）のサービスの1つとして追加する。

▼グッドウィル<4723>の前期、最終赤字407億円に拡大
グッドウィル・グループは29日、2007年6月期の連結最終損益が407億円の赤字（前の期は34億円の黒字）になったと発表した。介護事業コムスンの不祥事に絡む一連の混乱などで、これまでの予想より赤字幅が107億円拡大した。人材派遣事業で日雇い派遣労働者から1日あたり200円を天引きしていた「データ装備費」の2年間分の返還に対する引当金や、コムスンなど介護事業で不適切に請求していた介護報酬の返還などに関連し特別損失を計上した。介護事業からの撤退で予想される費用も特損計上した。売上高は前期比2％増の5090 億円だった。登録者数や労働紹介委託案件の増加などが寄与し、人材派遣事業の売り上げが増えた。
（NIKKEI NET）

△日本航空<9205>、日本の農産物、鮮度保ちアジア輸送

△マーベラスエンターテイメント<7844>、ミュージカル事業　多角化

△ネットＮＥＸＴ　人間関係もデータ化
インターネットに代表されるデジタル革命は世界のあり方を変えつつある。ウェブ、メール、ネットを駆使したビジネスや新製品……。しかしいま、社会のインフラそのものにかかわるような技術開発が進行している。未来を変える可能性のある、新たなデジタル・テクノロジーの動きを追った。
センサーを内蔵した名札で対面時間などを測定、親密度を図面で表示する＝東京都国分寺市の日立<6501>中央研究所

△シチズンマシナリー（シチズンＨＤ<7762>）、中国で工作機械生産――山東省に工場建設

△ＵＳシステム<3390>、外食向けＰＯＳシステムに参入
ジャスダック上場のユニバーサルソリューションシステムズ（ＵＳシステム）は10月にも、外食産業向けのＰＯＳ（販売時点情報管理）システムに参入する。通常のＰＯＳ機能に加え、来店予約状況や顧客履歴、テーブル席の空き状況の把握なども可能にした。１台で店舗運営のほぼすべてを管理できるのが特徴。ＵＳシステムが開発したソフトウエアを、日本ＩＢＭの提供する端末機器と組み合わせて販売。会計機能で販売実績を集計したＰＯＳデータを活用できるほか、従来は別々の端末で行なわなければならなかった予約管理や顧客管理、配卓管理の作業を、１つの端末で同時に連動して行える。

△ＮＥＣ<6701>、甲府市からアウトソーシング契約を受注――ＰＦＩ方式で初
ＮＥＣは29日、甲府市から情報システムのアウトソーシング契約を受注したと発表した。同市がシステムの開発から運用保守までを一括委託して財政負担を抑える、ＰＦＩ（民間資金を活用した社会資本整備）方式を採用した。ＮＥＣが同方式のアウトソーシング契約を獲得したのは初めて。期間は12年間で受注額は約40億円。住民情報、税務管理など基幹業務系と人事給与など内部情報系の両システムについて、開発から運用までをＮＥＣが代行する。開発期間は２年間で、その後10年間運用代行する。

△ソニー<6758>、動画サイトに番組配信――広告媒体に活用
ソニーは自社で運営する動画共有サイト「アイビオ」上に、各種商品を紹介する体験型情報番組を配信するサービスを始める。番組スポンサーを集め、短時間番組を制作。利用者は一般の投稿動画を視聴するように番組を楽しめる。投稿動画以外のコンテンツを増やしつつ、動画共有サイトを広告媒体として活用する。サービス名は「アイビオＴＶ」。30日に番組スポンサーの募集を始め、順次サイト上で情報番組の公開を始める。番組は短編ＣＭのような形式で、人気ブロガー（ブログの書き手）のまつゆうさんがスポンサー企業の商品・サービスを体験映像を交えて紹介する。文字や画像を使った広告に比べ、消費者が商品・サービスを理解しやすい内容にするという。

△エプソン<6724>、小型プリンターに顔・肌の補正機能――女性取り込み狙う
セイコーエプソンは写真専用の小型プリンター「カラリオ　ミー」の新モデル３機種を９月６日に発売する。デジタルカメラやカメラ付き携帯電話で撮影した画像を、メモリーカードなどを差し込むことで印刷できる。上位機種は顔や肌をきれいに見せるよう補正する機能を搭載した。写真の楽しみ方を広げることで、女性層などの取り込みを狙う。「Ｅ―720」と「Ｅ―520」は顔のあごの部分をスッキリさせる小顔補正や、肌を色白に見せる美白補正ができる「ナチュラルフェイス」機能を搭載した。いずれも従来機で2.5インチだった液晶画面のサイズを、3.6インチにして操作性を高めた。Ｅ―720はＣＤとＤＶＤが利用可能。テレビに接続してスライドショーを上映することもできる。２インチの液晶画面を搭載して印刷機能に特化した小型のＥ―300Ｌもある。価格はいずれもオープン。店頭実勢はＥ―720が３万円前後、Ｅ―520が２万5000円前後、Ｅ―300Ｌが１万5000円前後。

△キヤノン<7751>、大判インクジェットプリンター――インク種減らし高速化
キヤノンは大判インクジェットプリンター「イメージプログラフ」の新商品２機種を９月下旬より順次発売する。使用するインクの種類を12色から８色に減らす印刷手法を新たに開発し、印刷スピードを向上した。「８色シリーズ」としてポスター印刷など高速印刷が必要な業務用途で販売する。２機種ともＡ０サイズの光沢紙への印刷時間を、従来の６分39秒から４分50秒に短縮した。内蔵するハードディスク駆動装置（ＨＤＤ）の容量は従来機の倍の80ギガバイトとしており、印刷画像をコンピューターからスムーズにデータ転送できる。インク使用量を約２割削減する「エコノミーモード」も搭載した。価格は最大60インチ幅のロール用紙に対応したｉＰＦ9000Ｓが189万8000円（税別）。44インチ幅に対応したｉＰＦ8000Ｓが59万8000円（同）。

△イーブック、「ビスタ」で電子書籍――無料配信を開始
ソフトバンク<9984>グループで電子書籍作成支援のイーブック・システムズ（東京・港）は29日、マイクロソフトの基本ソフト（ＯＳ）「ウィンドウズビスタ」のコンテンツ閲覧機能を利用して、無料電子書籍の配信を始めると発表した。書籍の公開の場を広げることで閲覧者を増やし、電子書籍関連事業の拡大を目指す。イーブックは紙の雑誌のようにパソコン画面上でページをパラパラとめくれ、動画や音楽なども楽しめる電子書籍約280作品を集めたポータル（玄関）サイト「フリブ」を運営している。このサイトに展開している作品を年内に、ウィンドウズビスタに標準搭載された機能「メディア　オンライン」で読めるようにする。

△東芝<6502>、無線ＬＡＮ搭載の携帯音楽プレーヤー
東芝は携帯音楽プレーヤー「ギガビート」の新製品を10月５日に発売する。無線ＬＡＮ（構内情報通信網）機能を搭載したのが特長。家庭内の無線ＬＡＮ環境で、パソコンを起動せずにインターネット上の音声配信サービスを楽しめる機能を国内で初めて採用した。年間２万台の販売を目指す。新製品「ギガビート　Ｔ401」は、家庭内の無線ＬＡＮのアクセスポイントに無線で接続する。ヤフーとニフティが展開するニュースや語学番組など約9600番組の音声配信サービスを楽しめる。本体に４ギガ（ギガは10億）バイトのフラッシュメモリーを搭載し、パソコンから音楽や動画を転送し、保存・再生ができる。クレジットカード大の縦54ミリメートル×横85.6ミリメートルで厚さは9.9ミリメートル。インターネット直販価格は２万9800円。

△コロムビア<6791>、ヒット曲や効果音を携帯電話の呼び出し音に
コロムビアミュージックエンタテインメントは、自分の携帯電話に電話をかけてきた相手が「プルルル」という呼び出し音の代わりに音楽や効果音を聞けるリング・バック・トーン（ＲＢＴ）の配信を始める。専用の自社サイトを新設し、最近のヒット曲や往年の演歌の名曲などを提供。若者から年配まで幅広い年齢層の利用を狙う。９月３日から自社サイト「モバイルコロムビア♪コール」を通じてＮＴＴドコモ向けに配信を始める。サービス開始当初は約400曲を用意し、新譜や旧譜などを毎月20曲ずつ追加する。料金は月額課金制で、アーティストの楽曲は105円、効果音は21円。９月20日からはＫＤＤＩ（ａｕ）向けにもサービスを始める。
（日経産業新聞）

△日産自<7201>：ポスコと合弁で鋼板加工拠点開設
３０日付日経新聞朝刊によると、日産自動車は韓国の鉄鋼最大手ポスコと合弁で２００８年５月に川崎市に自動車用鋼板など鋼板加工拠点を開設する。ここ数年の鉄鋼需給のひっ迫で鋼材価格が上昇しており、同社はポスコとの関係強化で国内鉄鋼大手に対する価格交渉力を強める狙いがあると報道では伝えている。ポスコは日本に２つの加工拠点を持つが、自動車メーカーとの合弁は初めて。
（ロイター）

△住友金属鉱山<5713>：カナダの探鉱ベンチャー、ソルトロ社が保有するメキシコ西部ハリスコ州のラトルトゥガ権益の51％を50万米ドル（約5700万円）で取得することで基本合意した。
ソルトロ社が28日（カナダ現地時間）発表した。

▼新日本石油<5001>：同社の中村雅仁常務取締役は29日、都内で記者会見し、９月の原油処理量が前年同月比１％減少する見通しを示した。
また、原油調達コストの下落に伴い、９月の石油製品卸売価格は前月比で１リットル当たり2.6円の値下げになるとしている。

▼近畿日本ツーリスト<9726>：07年６月中間期の連結純損益は61億円の赤字だった。
前年同期は15億円の赤字。発行済みの旅行券の未使用分について、将来の使用に備えて旅行券等引換引当金49億円を特別損失に計上したことが響く。通期（07年12月期）の連結純損益は41億円の赤字となる見込み。
（ブルームバーグ）

△シャープ<6753>がポーランドの液晶新工場の概要を発表
シャープが２９日に、ポーランドの欧州市場向け液晶工場の開所式を前日に実施したと発表。式には片山幹雄社長も出席した。同工場は今年７月には液晶モジュールから液晶テレビまでの一貫生産が可能になるなど、順調に稼働を続けている。欧州市場における液晶テレビの需要の高まりを背景に、同工場の生産能力を順次増強し、２０１１年度までに液晶モジュールの生産量を年間１０００万台まで引き上げるという。またテレビ・エアコン・冷蔵庫・洗濯機の家電４品目から回収した廃プラスチック部材を、高品位の再生プラスチックにリサイクルする新技術を開発したと発表。０８年度に再生プラスチック全体の新製品への使用量を１０００トン（０６年度実績６２０トン）まで拡大する。
（株式新聞ダイジェスト）

△日産<7201>、追浜・塗装工場を刷新－水性塗料にも対応
日産自動車は追浜工場（神奈川県横須賀市）の塗装工場を刷新する。「キューブ」などの生産ラインの下塗り（電着）工程から着手。段階的に中塗り、上塗りを環境に優しい水性塗料にも対応できる最新鋭設備に切り替える。総投資額は１００億円規模に達する見込み。日産は販売不振で追浜工場の生産能力を下げている。ただ、０８年度以降に主力小型車の全面改良を予定しており、工場の生産能力を左右するとされる塗装工程を改善し、新型車立ち上げを円滑に進める。日産追浜工場は小型車生産基地。２本のラインでキューブや「マーチ」、「ティーダ」などを生産する。マーチやキューブは全面改良約５年が経ち、新型車効果が薄れている。０６年度の同工場の生産台数は前年度比７・１％減の約３１万台。４月からは生産体制を２直から１直にし、一部ラインでは減産が続く。２本の生産ラインのうち、片方の塗装工場を刷新する。下塗り工程は新しく建屋を建設。中塗り、上塗りは既存工場を流用、乾燥スペースなどを一部増設する見込み。日産は昨年来１１０億円を投じ九州工場（福岡県苅田町）の塗装工場を刷新しており、同様の仕組みを追浜でも展開。高性能小型スプレーガンや複数作業をこなす塗装ロボットなどを導入。生産効率を高める一方で、エネルギー使用量を１割以上削減できるという。また光化学スモッグなどの要因の一つとされる揮発性有機化合物（ＶＯＣ）の排出が少ない水性塗料を使えるようにする。新型車の立ち上げを機に、溶剤系塗料から水性塗料に転換する見通し。自動車業界は自主取り組み削減目標として、２０１０年度にＶＯＣ工場排出量の００年度比３０％削減を掲げ、メーカー各社は水性塗料導入を急ぐ。同塗料は、溶剤系塗料に比べ、乾燥性や色彩の鮮鋭性などで課題があったが、改良が進んでいる。

△沖電気<6703>、製品の設計から生産まで一貫で有害物質を管理するシステム開発
沖電気工業は製品の設計から生産まで一貫で有害物質を管理するシステムを０７年度中に開発する。製品の設計段階で欧州特定有害物質規制（ＲｏＨＳ）に適合できるかを判定、生産段階では使用する部品ごとに禁止物質を含む可能性などのリスク情報を提供する。年度内にも同社グループでシステムの運用試験を行ったうえで外販する。年間約３億円の販売を見込む。同システムは製品がＲｏＨＳに適合するかを設計段階で判定するほか、生産段階で禁止物質を含有するリスクを回避するための手順などを示す。設計時にＲｏＨＳ規制適合を確認しながら、生産を始めてから使用部品変更などで禁止物質を含む製品をつくることを防ぐ。同社が蓄積したＲｏＨＳ対応のノウハウを基に、どの部品に禁止物質含有のリスクがあるかの判別や、検査を実施する頻度などの管理手法を提供する。化学物質管理を設計から生産まで一貫して行える。ＲｏＨＳは電気・電子機器を対象に鉛やカドミウムなど６物質の使用を制限している。汎用的な部品については仕様がほぼ同じであれば、設計時とは異なる部品が使われる場合がある。多品種少量生産が進む中で扱う部品の種類も増えており、生産段階でＲｏＨＳで禁止された物質を含む部品を使用してしまう可能性が大きくなっている。

△兵庫県立大とＳＩＩナノ（セイコーＨＤ<8050>）、動く３次元ナノ構造体を観察
ミクロな３次元物体が動く―。兵庫県立大学の松井真二教授らとエスアイアイ・ナノテクノロジーは共同で、ナノメートル（ナノは１０億分の１）寸法の３次元構造体が形成される過程をリアルタイムで観察することに成功した。半導体製造などに用いる３次元構造を作る集束イオンビーム装置に電子顕微鏡を取り付け、３次元描画装置を組み合わせてシステムを構成した。これまで手探りだった３次元構造体の作製を観察しながら行えるため、「１００ナノメートル以下の微細な３次元構造を自由に、きっちりと作れるテクノロジーが確立できた」（松井教授）という。３次元物体の動的観察は初めて。同教授らはこれを応用し、ピンセットのように細胞内部から葉緑体を一つだけ取り出す実験にも成功している。

△アシストなど３社、アクセス管理ソリューションサービス開始
アシスト、日本ＣＡ、日本オラクル<4716>の３社は２９日、アクセス管理を強化するソリューションサービスの提供を始めたと発表した。サーバＯＳとデータベース（ＤＢ）の両方でアクセス管理し、企業の内部統制強化が実現する。価格は３１５万円から。新サービス「特権ユーザ管理／職務分掌ソリューション」は、日本ＣＡのサーバ・アクセス管理ソフト「アクセスコントロール」と、日本オラクルのＤＢ・アクセス管理ソフト「データベースボウト」で構成。アシストが販売し、導入サポートなどのオプションサービスも提供する。

△エプソン<6724>、樹脂の接合端子を開発－ＬＣＤパネルＩＣ向け
セイコーエプソンは液晶表示装置（ＬＣＤ）パネル用ＩＣ向けに、樹脂を使った接合端子（バンプ）とその実装技術を開発した。バンプ間隔を狭めてチップが小型化できるほか、接続信頼性も大幅に向上する。年内にもこの技術を利用した半導体製品を量産開始する。従来の電解金メッキを使ったバンプと異なり、高さ１５マイクロメートル（マイクロは１００万分の１）程度のかまぼこ状の樹脂バンプをチップに乗せ、その上に金属配線を形成する。金メッキバンプ間のピッチは３０マイクロメートル程度が限界とされるが、今回２０マイクロメートル以下が可能となり、将来的には１０マイクロメートルを目指す。実装技術については、ガラス基板に押し当てられる樹脂に弾性があり、カーブした金属配線は面で接触することから接続信頼性が高まる。このため接着剤には導電粒子を含まずに済み、配線が短絡する危険性が低減できる。コスト面では金メッキの薬液が不要となるほか、既存の実装設備を使える利点がある。同社は同技術を使った半導体製品を供給するほか、他の半導体メーカーにも採用を働きかける。

△日本精工<6471>、生産現場改善へ新小集団活動を導入
日本精工は生産現場改善のための新しい小集団活動「セル改善活動」を始めた。日本のメーカーで一般的に行われているＱＣサークル活動などに比べ、管理などの間接業務が少なく、改善作業を実行するまでに要する期間が短いのが特徴。現場の作業者が比較的自由に改善活動のテーマを設定できる。作業者の自発性と改善意識の向上が狙い。セル改善活動は５―６人で「セル」と称する小集団を作り、職場の身近なところで改善すべきテーマを見つけて１カ月間にわたって取り組む。テーマ設定は自由で、セルの全員が持ち回りでリーダーを務めて月に１度発表会を行う。発表時の書類はＡ４用紙１枚とし事務負担を減らした。同活動を導入したのは産業機械用軸受を生産する藤沢工場（神奈川県藤沢市）と、生産子会社のＮＳＫ福島（福島県棚倉町）。うちＮＳＫ福島では派遣社員も含め全員が参加し全７６のセルを組織した。

△日立建機<6305>、常陸那珂臨港工場を来年６月稼働－超大型ショベル増産
日立建機は本体重量１９０トン以上の鉱山開発用超大型油圧ショベルとダンプを生産する常陸那珂臨港工場（茨城県ひたちなか市）を、０８年６月に稼働する。臨港工場の稼働で超大型ショベル生産能力は、０７年度計画比２２％増の１６５台となる。ただ、同社は臨港工場向けに減速機などの重要部品を供給する常陸那珂工場の生産能力を増強する方針で、１０月に着工する臨港工場も工場増設などの計画変更を行う可能性が出てきた。日立建機の常陸那珂臨港工場は、１９０―８００トンの鉱山開発（マイニング）用ショベル完成車の一極生産拠点とする。最大機種の８００トンと５００トン機は親会社の日立製作所日立工場と、ＪＦＥエンジニアリングに生産委託しており、２社への生産委託は継続する。５００トン未満の本体部品と１９０トン以上の足回り部品は、インドネシア工場（ブカシ）で一極生産する体制に再編する。

△オーネックス<5987>、風力発電機用歯車の熱処理事業を拡大
オーネックスは風力発電機用歯車の熱処理事業を拡大する。３月に稼働した山口第２工場（山口県山陽小野田市）に、２億４０００万円を追加投資し、浸炭炉を２機増設する。既存炉と合わせ、全４機体制とする。
三菱重工業<7011>の風力発電機に組み込む可変速機用歯車の熱処理需要増に対応する。０８年６月期に同事業で約３億円の売り上げを見込む。オーネックスは自動車、産業機械、建機部品向けの熱処理が主力。今後、風力発電機用歯車の熱処理を軌道に乗せることで、主力事業に育てる考え。同事業を担う山口第２工場は敷地面積が約１万５０００平方メートル、延べ床面積は約２２００平方メートル。「同工場が軌道に乗り次第、さらに同敷地内に新工場を増設する」（大屋廣茂社長）。

△三菱重工<7011>、欧のビルマルチエアコン拡販へ代理店支援を強化
三菱重工業は欧州でビルマルチエアコンの販売代理店支援を強化する。ダイキンなど競合他社に比べ手薄な英国、フランスなど欧州の主要市場の各代理店にビルマルの専門営業チームを組織した。また、英代理店が１０月に開設するトレーニングセンターの運営資金を援助する。
ビルマル需要が拡大している欧州のシェアを現状の７％から１０％に増やし、ダイキン<6367>、三菱電機<6503>に次ぐ単独３位をねらう。ビルマルの主要市場は国内と中国、欧州。三菱重工業は欧州のビルマル需要は年率で５―１０％伸びると見る。代理店支援で欧州シェアを増やすと同時に、欧州強化をテコに世界シェアを０８年度にも０６年度比５ポイント増の１０％に引き上げる。欧州のビルマルの主要市場の一つであるドイツの三菱重のシェアは１０％で、ダイキンに次ぐ。一方、独以外のシェアは５％前後で、競合他社に大きく出遅れている。

△大同アミスター（大同特殊鋼<5471>）、プレス金型用ダイプレートの基盤プレート発売
大同アミスターは、プレス金型用ダイプレートの基盤プレート「熱血プレート」を発売した。金型メーカーが自社で製造する場合の約半月に比べ、製造期間を５―７日に短期化する。月間販売目標は１億円。熱血プレートの生産は大阪工場（大阪府寝屋川市）で基盤部分を、生駒工場（奈良県生駒市）で粗加工を、本社工場で熱処理と平面研磨を手掛ける。真空熱処理炉を４基新たに導入し、焼き入れや焼き戻しも含む生産体制を築いた。設備投資は約３億円。各工程の処理状況を一括管理できる工程管理システムも採用した。これらによる生産強化や効率化で熱血プレートの製造リードタイムを縮める。

△アサヒビール<2502>、社有林の間伐材使った割りばしをグループ外食店で利用
アサヒビールは社有林の間伐材で製造した割りばしを、９月中旬からグループ外食レストランで使用する。社有林の整備で発生する間伐材を有効利用するのが狙いで、輸入品が多い割りばしを自社林産に切り替えていく。まず外食レストラン１０店舗を対象に年間７万ぜんを利用する。輸入品の割りばしは、その製造目的のためだけに森林が伐採されることもあるため、社有林の環境整備のほか、世界の森林保全にもつながる取り組みだ。アサヒビールは広島県庄原市とその周辺地域に面積２１６５ヘクタールの社有林「アサヒの森」を所有。森林整備で毎年１００ヘクタール規模の間伐を実施しており、間伐材の辺材部分を割りばしに利用する。国内で使われる割りばしは年間２５０億―２６０億ぜんとされ、そのほとんどが輸入品で国産はわずか数％。同社は森林認証を取得している社有林を活用し、環境活動として割りばしの原材料調達から使用までグループ内で取り組む。

△中部電力<9502>、低温域でセンサー使わず温度を自己調整できる発熱体を試作
中部電力は、マイナス３０―３０度Ｃの低温域でセンサーを使わず温度を自己調整できる発熱体の試作に成功した。温度が上がると電気抵抗も上がるＰＴＣと呼ばれる特性を持つもので、３０度Ｃ以下で同特性を示す発熱体は珍しい。植物育成用の低温域ヒーターなどに用途が期待できる。耐久性を高め、２―３年後の商品化を目指す。自律的に温度調整ができる面状発熱体の技術を持つ中部加工（静岡県浜松市）と共同開発した。この技術は、絶縁性の樹脂中に通電材料として炭素を混合。熱で樹脂が膨張すると炭素の連鎖が切れて抵抗が上がるという仕組み。温度センサーなしで低温部を選択的に加熱し、高温部で発熱を抑制できる。温度センサーがいらないため装置全体を単純にでき、省エネルギー化もできる。すでに４０―６０度ＣでＰＴＣ特性を持つ発熱体が床暖房などに利用されている。

△東レ<3402>、タイで高機能樹脂を増産－５年後２倍の３万トンに
東レはタイの高機能樹脂コンパウンドの年産能力を５年後に２倍の３万トン体制にする。自動車メーカーのグローバル生産体制をにらみ、インドへの供給体制を強化する。同社はアジアでの高機能樹脂市場シェアナンバーワンを目指し、中国やマレーシアで拠点開設や設備増強を進めてきた。供給能力の強化により０６年度にグループ単純合算ベースで１６００億円の樹脂売上高を２０１０年度に２２００億円への拡大を目指す。タイでポリブチレンテレフタレート（ＰＢＴ）、ナイロン樹脂のコンパウンドを生産するタイ・トーレ・シンセティックス（ＴＴＳ）は、７月に年産能力を３０００トン増の１万５０００トンに増強した。当面、インドの需要をカバーするため、順次、生産能力を増強していく。

△日本橋梁<5912>、兵庫・播磨工場で工員の多能工化軸に生産改革
日本橋梁は主力生産拠点の播磨工場（兵庫県播磨町）で、工員の多能工化を軸とした生産改革に着手する。０７年度内に生産リードタイムを２５％短縮、現在の人員で増産可能な体制を整える計画。大規模投資を行わずに生産能力拡大とコスト削減を行い、橋梁入札での競争力を高める。年内に工場内の人員配置やラインの問題点を抽出し、改善を順次進める。０８年度で年間約１億円の生産コスト削減を目指す。溶接で仕掛かり品の滞留が起こった場合、組立工が溶接の段取り工としてラインに加わる案を検討する。たとえば、数十トン規模の大型構造物をクレーンで反転させながら溶接する一連の作業に費やす時間は、３０―６０分程度。反転などの段取り作業を組立工が行うことで時間短縮に努め、仕掛かり品滞留の解消を狙う。

△ジェイアイエヌ<3046>、メガネ・服飾雑貨のネット販売事業に参入
ジェイアイエヌはメガネ、服飾雑貨のインターネット販売事業に参入する。９月１０日をめどに「ジンズ・オンラインショップ」を開設、立ち上げ時はメガネや周辺製品を中心に販売し、１年以内にバッグ、アクセサリーなどの取り扱いも始める。レンズ度数や装着具合の調整などメガネ通販の抱える課題を、度数の事前告知や通販向けに部材を選び直すなどして解消する考え。３年後には既存店の平均年間販売額に相当する売上高１億２０００万円を目指す。ネット販売ではメガネだけでなく、小物を合わせて売ることで客単価を上げる。ジェイアイエヌは実際の店舗でメガネを販売する際、顧客に度数が記載されたカルテを渡している。ネット販売ではパソコン画面に自分の度数を入力し、注文する仕組み。新規客に対しては店舗で無料測定を受け付け、取り込みにつなげる。同社ではフレームの横幅、奥行きを基準に３段階の独自規格を作成。

△西武鉄道、自社線駅構内に中規模商業施設を展開
西武鉄道は２９日、自社路線の駅構内に「Ｅｍｉｏ（エミオ）」のブランド名で中規模商業施設を展開すると発表した。テナント５―１５店舗を集積し、駅構内の魅力を高める。まず３１日に池袋線の練馬駅（東京都練馬区）に１号施設をオープンする。９月中旬には同線中村橋駅（同）に２施設目を開業する。
同社は７月にファミリーマート<8028>と組んだ新型駅売店「ＴＯＭＯＮＹ（トモニー）」を開業している。エミオとあわせ、新たな店舗展開で“駅ナカ”ビジネスを活性化させる。３１日に開業するエミオ練馬は「女性の癒し」をテーマにファッション、コスメティックなどの雑貨店やカフェ、リラクゼーション関連の計４店舗を展開する。施設全体の面積は３３０平方メートルで、年間３億３０００万円の売り上げを目指す。施設には練馬区観光案内所を併設する。エミオ中村橋は「食」をテーマにする予定。

△東洋証<8614>とアイザワ証<8708>、アジア株取引が活発化
東洋証券とアイザワ証券は、アジア株に特化した戦略の効果が鮮明になってきた。東洋証券は０７年度第１四半期（４―６月）の株式委託手数料に占める中国株関連の比率が過去最高の約３０％に達した。アイザワ証券も同手数料に投信手数料などを加えた受け入れ手数料に占めるアジア関連商品の比率が過去最高の２８％に高まった。両社ともアジア株の投資家向けセミナーなどを積極的に展開しており、アジアに特化した戦略が奏功した。東洋証券は早くから中国株に特化した経営を展開しており、８７年には香港に現地法人を設立。中国株の売買注文の取り次ぎや、中国株系ファンドの販売を手掛けている。中国株セミナーも積極的に開催し、年初以降は１００回を超え、延べ約１万人の投資家が参加した。

□モバイルビジネス研、携帯各社社長から報告書案の意見聴取
総務省のモバイルビジネス研究会は２９日、携帯電話・ＰＨＳ事業者５社の社長を招き、研究会がまとめた報告書案に対する意見を聴取した。端末価格や通信料金の透明性・公平性を高めることは各社とも賛同で一致。ただ、その具体策として端末価格と通信料金を分離した料金プランの導入を求めたことについては「他の方法もある」（中村維夫ＮＴＴドコモ<9437>社長）「事業者の自主性に任せてほしい」（小野寺正ＫＤＤＩ<9433>社長兼会長）などの要望が出た。携帯電話事業者を変更しても同じ携帯電話端末が使い続けられる「ＳＩＭロック解除」の実施については、孫正義ソフトバンク<9984>モバイル社長が「ドコモやソフトバンクとａｕは通信方式が異なる。アンバランスな解除になりかねず強制すべきではない」と慎重な対応を求めた。

△０８概算要求／国交省、国際競争力など３本柱－インフラ整備鮮明に
国土交通省は２９日にまとめた総額７兆２５６６億円の０８年度予算概算要求で（１）国際競争力の強化と地域の活性化（２）地球環境問題と少子高齢化への対応（３）国民の安全・安心の確保―の３分野を柱に据えた。重点施策推進要望も行い、限られた予算の中で最大限の効果発現を狙う。本格的な人口減少社会を迎え、経済のグローバル化に対応するインフラ整備と、地域経済の底上げに取り組む姿勢をより鮮明に打ち出した格好だ。政府はアジアの活力を日本に取り込むため「アジア・ゲートウェイ構想」を策定した。その物流基盤となるのが港湾。国交省はアジア主要港で最高レベルのコスト・サービスを目指す「スーパー中枢港湾プロジェクトの充実・深化」として前年度予算比２２％増の６４０億円を要求する。
（日刊工業新聞）

□ホンダ<7267>　二輪排ガス対応着々　業界悲鳴、膨らむ開発費
二輪車の排出ガス規制が強化に向かう中、ホンダは環境性能を武器にした新型バイクを矢継ぎ早に投入する。「２００６（平成１８）年国内二輪車排出ガス規制」に適合できない車種は９月１日以降生産できなくなるためで、３１日に新規制に適合した原付スクーター「トゥデイ」を発売。９月以降に「スーパーカブ」や「ディオ／ディオチェスタ」などの規制対応バイクを売り出す。ただ、国内需要が減少する中、規制対応には開発コストがかかるため、商品ラインアップを再編する動きが広がりそうだ。新排出ガス規制は、国土交通省が２００５年８月に施行。世界で最も厳しい内容といわれ、従来の規制値に比べ、炭化水素と一酸化炭素を７５～８５％削減、窒素酸化物は５０％削減を求めている。まず規制対応が迫られるのが第一種原動機付自転車と軽二輪自動車。継続的に生産している既存車種で規制に適合できない場合は、９月１日以降生産できなくなる。これを踏まえ、ホンダは規制適合車を相次ぎ投入する。年間約１０万台を販売し原付スクーター市場で国内トップシェアの「トゥデイ」を全面改良。ＣＭにイメージキャラクーを起用するなど宣伝活動にも力を入れる。新規制に対応するため新型のトゥデイ、スーパーカブには、電子制御で燃料を供給する電子制御燃料噴射システムを搭載した。環境対応に伴い、新型トゥディの場合、価格は従来型より３万３８１０円アップした。通勤・通学、買い物などで使う原付スクーターの購入の決め手は「経済性」。新規制対応はコストアップにつながり、販売にも響くことから、メーカー各社は頭を痛める。不適合車を８月末までにつくりだめする対応策はあるが、「不良在庫を抱えるリスクは大きく、各社とも手を出しにくい」（二輪車業界関係者）との見方もある。ホンダ以外の５０ｃｃクラスではヤマハ発動機の「ボックス」とスズキの「レッツ４バスケット」が排ガス規制に適合。軽二輪ではホンダを除く二輪メーカー三社が対応モデルを発売済みだ。前回の排出ガス規制では２ストロークエンジンを積んだ２５０ｃｃのスポーツ車が消えた。今回の規制では５０ｃｃクラスに加えて軽二輪のラインアップも大幅に減る可能性が高い。

△産総研と普及推進団体　ロボット間ネットワーク　相互接続で合意
産業技術総合研究所（産総研）と、ソニー<6758>、富士通<6702>、三菱重工業<7011>の３社が中心となって設立したネットワークロボットの普及推進団体「ロボットサービスイニシアチブ」（ＲＳｉ、東京都港区）は２９日、それぞれのロボット間ネットワークプロトコル（接続規格）の相互接続を図ることで合意したと発表した。産総研では、ロボットを構成する機能要素の部品化に注目し、国際的なソフトウエア標準化団体の「オブジェクト・マネジメント・グループ（ＯＭＧ）」で、ソフトの開発を進めてきた。一方のＲＳｉは、２００４年の設立以来、通信ネットワークを活用したパーソナルロボットを家庭や職場に普及させるため、各種サービスを共通で受けられるプロトコル仕様を策定してきた。今回両者は、それぞれのプロトコル仕様に基づいて、ソフトやサービスの相互接続を進め、人と共生するタイプのロボットを広くカバーできるプロトコルスイート（接続規格の集合）の開発を目指す。具体的サービスの実例として、産総研のリアルタイム・ミドルウエア上から、ＲＳｉが提供する「お天気情報サービス」の情報を取得するプロトコル部品を開発。これにより、天気情報に応じて、エアコンなどのさまざまな機器を制御したり、利用者のニーズに応じて文字や画像、音声などで情報を提供したりすることが可能になる。９月１３～１５日に千葉工業大学で開かれる第２５回日本ロボット学会学術講演会で実装方法などを発表。１１月２８日から東京都江東区の東京ビッグサイトで開催される国際ロボット展で、相互運用性を確認するための実証デモを行う。

△かんでんエンジニアリング、部分放電を常時監視　新センサー、来夏にも発売
関西電力<9503>は、子会社のかんでんエンジニアリング（大阪市北区）と共同で、変圧器内のコイルと、変圧器外側の電線を接続している「油入ブッシング」の内部の部分放電を、外部から常時監視できるセンサーを開発した。来年夏にもかんでんエンジニアリングが製品化し販売する。部分放電時に特有の周波数の電磁波が発生することに着目、この電磁波をセンサーで検出する。放電の大きさを４段階で判定、発生回数を含め、データを保守員の携帯パソコンに送信する。変圧器にマグネット固定するだけで簡単に設置でき、付帯工事などが必要ない。電源はリチウムイオン電池で、３年以上使用できる。変圧器内には通常、絶縁のために油が入っているが、内部で放電が発生すると、場合によっては故障の原因になる。このため、定期的にこの絶縁油を採取して、放電時に発生するガスの有無を分析しているが、変圧器の構造上、採取時には機器を停止する必要がある。開発したセンサーにより、機器を停止せずに、常時監視することが可能になる。価格は２０万円程度を予定。他電力会社や、７万ボルト以上の変圧器を使用している工場や電鉄会社などに販売する。

△ニキビ酵素を抑制　植物エキスを資生堂<4911>が発見
資生堂は２９日、ヒマラヤに自生するユキノシタ科の植物「フユベゴニア」のエキスが、ニキビをつくる酵素を抑制する働きを持つことを発見したと発表した。来年以降、薬用化粧品として商品化を目指す。ニキビは、発生させる「リバーゼ」、色素を沈着させ黒ずませる「チロシナーゼ」、皮膚にダメージを与え、くぼみなどのニキビ跡をつくる「エラスターゼ」の３種の酵素が発生し、進行する。フユベゴニアエキスは、この３種の酵素すべてに対し、抑制作用があることをつき止めた。
（FujiSankei Business i）