8/26 『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△レイク、再編の台風の目に　米ＧＥが９月入札方針　プロミス<8574>、アコム<8572>、アイフル<8515>生存かけ…外資も食指　リスク大きく…売却交渉は難航か
米ゼネラル・エレクトリック（ＧＥ）が、国内消費者金融６位の「レイク」を展開する日本法人ＧＥコンシューマー・ファイナンス（ＧＥＣＦ）の売却を検討している。９月に入札を実施し、売却先を絞り込む方針で、大手のプロミス、アコム、アイフルなどが関心を示している。
プロミスと三洋信販<8573>の経営統合に続く業界再編の動きだが、逆風が吹き荒れているだけに、「交渉は簡単にはまとまらない」との声も出ている。ＧＥＣＦの貸付金残高は約８０００億円、従業員は約２６００人。売却額は４０００億～５０００億円になるとみられている。ＧＥは強固な財務基盤を武器に本国のほか、世界各国で金融事業を展開。１９９４年に日本に進出し、９８年にレイクを買収、消費者金融事業を展開してきた。しかし、利息制限法の上限金利を超える「灰色（グレーゾーン）金利」の撤廃や一人当たりの融資額に枠をはめる総量規制を盛り込んだ改正貸金業法が昨年１２月に成立したほか、過去の過払い利息の返還請求が急増。経営環境が大きく悪化するなか、日本での消費者金融事業からの撤退を決断した。ＧＥＣＦの売却について、大手消費者金融幹部は「外資にとっては灰色金利に基づく高収益が、日本で事業展開する上での最大の魅力だった。それが無くなれば、当然、撤退ということになる」とみている。ＧＥＣＦの入札に関心を示しているのは、規模の拡大によって生き残りを図ろうとする大手のプロミスやアコム、アイフル。このほか、外資系金融機関も食指を動かしているもうようだ。
プロミスとアコムは、それぞれ三井住友フィナンシャルグループ<8316>と三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ<8306>に入っており、後ろ盾となるメガバンクのスタンスが、入札参加のカギになるとみられている。最大手のアイフルも巨額の買収資金の調達などに課題があるが、現在、子会社の統合などグループ戦略の見直し作業を進めており、グループ再編の一環として、買収に乗り出す可能性がある。
これに対し、武富士<8564>は入札参加を見送る方針だ。業界では、「市場のパイが縮小するなかでは、規模とシェアの拡大が生き残りのカギ」との声は多い。ただ、ＧＥＣＦは非上場で、詳しい財務内容が公表されていないうえ、過払い利息の返還金請求による損失見通しがたっていないことも、各社を躊躇（ちゆうちよ）させる一因となっているようだ。ＧＥＣＦと同じ外資系の消費者金融では、米シティグループ系のＣＦＪが展開する「ディック」も店舗閉鎖などのリストラを実施するなど日本戦略の見直しを迫られており、その動向に注目が集まっている。いずれもプロミス・三洋信販に続く再編の台風の目になるのは確実。ただ、買収後に損失が拡大する懸念もあるだけに、業界内では「過払い請求による損失見通しがたたない段階で売却先を絞り込むことは、売り手、買い手ともにリスクが大きすぎる」（中堅消費者金融幹部）と、交渉難航を予想する声が多い。

△世界陸上２１０億円特需　きょう大阪で開幕　「かつてない忙しさ」ホテル業界
世界のトップアスリートが一堂に介する「第１１回世界陸上競技選手権（世界陸上）大阪大会」が２５日、大阪市東住吉区の長居陸上競技場で開幕する。世界的なスポーツイベントだけに“特需”も期待されている。関西大学大学院の宮本勝浩教授は、世界陸上大阪大会の経済効果は約２１０億円と弾き出した。内訳で、最も大きいのは大会運営費の９７億円。次いで観客が飲食したり土産物などを購入する消費効果が５７億円と試算する。観光効果は１３億円、スポーツ用品の購買効果も７億円とみる。今大会は世界２００カ国でテレビ放映され、約４０億人がテレビ観戦する見込みで、数多くの海外メディアが大阪を訪れている。宮本教授は、こうしたメディア滞在費の経済効果は１２億円に達し、メディアと海外からの観客の旅費も計２億円にのぼるという。今のところ最も恩恵を受けているのが大阪市内のホテル業界。例年８月は盆を過ぎると宿泊客は減少するのに対し、今年は「月末までピークが続く。かつてない忙しさ」（関係者）とうれしい悲鳴をあげる。スイスホテル南海大阪（大阪市中央区）は２５日と来月１日はすでに満室で、その他の日もほぼ満室。
リーガロイヤルホテル（同北区）やホテル日航<9205>大阪（同中央区）も大会期間中はほぼ満室だ。
一方、関連グッズは、ミズノ<8022>が大会マスコットキャラクター「トラッフィー」をあしらったＴシャツなどを公式ショップで販売しており、約２億円の売り上げを見込む。もっとも、運営費に含まれる観戦チケット収入は約５１万枚の販売が見込まれているが、現在の販売状況は４６％にとどまっている。このため大会運営委員会は、サイン入りの日本代表ユニホームやカメラ、時計などを連日、プレゼントすることを急遽（きゅうきょ）決めるなど集客に躍起。関淳一大阪市長は「最後までセールスプロモーションをやっていく」と、大会期間中の巻き返しに意欲を示している。

△富士電機制御機器　インバーターで中国拡販　１１年度、売上高２倍に　無錫工場、清算増強
富士電機ホールディングス<6504>傘下の富士電機制御機器（東京都中央区）は、モーターの回転数を効率よく制御するインバーターの中国での売上高を２０１１年度に０６年度比約２・２倍の２７０億円に引き上げる計画だ。中国では来年の北京五輪を控えてビルや商業施設などの建設ラッシュが続いており、エレベーターやクレーンのモーターを制御するインバーターの需要も急増しているのに対応する。同社は０６年度のインバーター売り上げ約４００億円のうち、中国向けが３割を占める。今後も海外市場は中国を中心に需要が拡大すると予想し、中国を拠点とした海外戦略を順次行う方針。その第１段階として、今年３月に米ゼネラル・エレクトリック（ＧＥ）との合弁契約を解消。生産拠点のメキシコ・モントレー工場をＧＥが、中国・無錫工場を富士電機制御機器が引き取った。４月には１０億円を投資し、神戸工場の生産機能を三重県の鈴鹿工場に移転。生産拠点を中国・無錫と鈴鹿の２カ所に集約し、業務の効率化を図った。肥後直人戦略企画本部長は「合弁解消に伴い、海外戦略を自社単独で自由に行えるようになった。生産拠点を増やすよりも、まずは主戦場となる中国の足場固めに注力する」と話し、無錫工場の生産能力を増強するための投資を行う計画だ。「現在は中国で生産した完成品を海外に輸出している。次の段階は、海外に新しい組立工場を設置し、中国で作った主要部品を現地で組み立てる」（同）と話す。具体的な生産拠点は未定だが、欧州、インド、米国の３地域が有力候補として挙がっている。同社は新しい組立工場を早期に設置する方針で、１１～１２年度中にインバーターの世界シェアを現在の８％から１０％へ引き上げる計画だ。

▼強まる「液晶優位」　４－６期、薄型テレビ世界市場調査
米調査会社のディスプレイサーチによると、薄型テレビの４～６月期の世界市場は、液晶テレビが前年同期比７０％増の１６１０万台と大幅に拡大する一方、プラズマテレビは１％増の２２０万台と伸び悩んだことが分かった。液晶テレビは売上額でも２８％増の１４４億ドルと伸長し、全テレビ市場に占める金額シェアは６４％となった。製品の大画面化が進んだことによって４０～４４型の薄型テレビ市場における液晶とプラズマの構成比は１～３月期の液晶５８％、プラズマ４１％から、４～６月期は液晶６３％、プラズマ３６％となり、液晶の優位性が強まった。また、主要メーカー別の動向ではサムスン電子がシェアを拡大し、引き続きシェアを堅持した。
ソニー<6758>やシャープ<6753>といった日本勢はシェアを落とした。一方、プラズマテレビは、５０～５４型の薄型テレビ市場での構成比を１～３月期の５９％から４～６月期は７０％に拡大。液晶の大画面化に押されるかたちで、一段の大型商品に製品をシフトする動きを強めていることを示した。

△レストランは深夜まで　大丸<8234>が新東京店のフロア概要を発表
大丸は２４日、１１月６日に東京駅八重洲北口「グラントウキョウ　ノースタワー」に移転増床し、オープンする「大丸東京店」のフロア概要を発表した。レストラン街の一部店舗で営業時間を午前０時まで延長するなど、百貨店としては珍しい取り組みを行う。百貨店の顔となる１階部分には百貨店では珍しい和洋菓子を設置。日本初出店となるパリの老舗チョコレート店「ボワシエ」など有名店をそろえた。「デパ地下」と呼ばれ、各社が注力している地下１階の食品フロアは、食の安全に配慮し、有機ＪＡＳ野菜専門店「ビオマルシェ」などを誘致した。２階の化粧品売り場は都内最大級の１５００平方メートルの広さに４３ブランドが出店。３階の婦人靴売り場には靴を試す際に利用する１００席の椅子（いす）を設置し、居心地良く買い物ができる環境とした。４～６階の婦人服フロアには、パリコレデザイナーが展開する「ジョンガリアーノ」など新規出店の店舗も多く、顧客の趣向に合わせたフロア展開が特徴だ。トイレのデザインや館内音楽は各フロアのコンセプトに適応し、落ち着いて買い物や休憩ができる店舗を整えたという。

△天候不順で７カ月ぶり減　７月外食売上高
日本フードサービス協会は２４日、７月の外食産業市場動向調査結果を発表した。梅雨明けが遅れたことや台風４号などで天候不順が続いて客足が伸び悩んだ上、土曜日が昨年より１日少なかったため、既存店の売上高は前年同月比２・３％減。昨年１２月以来７カ月ぶりに前年を下回った。業態別では、ファストフード店が３・０％増とプラス基調を持続。
牛丼販売が好調な吉野家ディー・アンド・シー<9861>や日本マクドナルド<2702>が寄与した。喫茶も１・３％増と堅調だった。

△ブリヂストン<5108>　「コクピット豊洲」に新店舗、１０月オープン
ブリヂストンは２４日、高級スポーツ車の愛好者などをターゲットとするカー用品専門店「コクピット豊洲」を１０月１２日に東京都江東区に開設すると発表した。同社は、顧客の特定ニーズに特化した専門店の展開を高付加価値タイヤの提案力向上に結びつける戦略を加速しており、ニーズ特化型店は今回で２０店舗目となる。同社は、顧客１人１人の理想の車づくりを実現する思いを込めた「カスタマイズのコンシェルジェ」というコンセプトを掲げ、ニーズ特化型店を全国展開。「輸入車オーナー」「車のスタイルにもこだわる顧客」「走りを追求するドライバー」に的を絞った３タイプの店を設置している。ブリヂストン東京販売子会社の直営店「コクピット豊洲」のメーンターゲットは、スポーティーな国産車や輸入車にこだわるユーザー。総敷地面積は１０７９平方メートル、売り場面積が２１７平方メートル。タイヤやホイールなどの基本的なドレスアップからオーディオのコーディネートまで手掛け、技術的なサービスも充実させていく。国内の高付加価値市場を深耕する前線基地として機能させたい考えだ。
（FujiSankei Business i）

△コカ・コーラＧ、ミネラルウオーターの新生産ライン導入
コカ・コーラグループは24日、鳥取県内の工場にミネラルウオーターの新規生産ラインを導入したと発表した。
コカ・コーラウエストホールディングス<2579>子会社のコカ・コーラウエスト大山プロダクツ（鳥取県伯耆町）が約30億円を投じ、大山工場（同）の建屋を拡充したうえ既存の生産ラインと入れ替えた。新生産ラインは従来の2リットル容器に加え、500ミリリットル容器のミネラルウオーターを製造できるようにした。能力は明らかにしていないが、月内に生産を開始する。同グループのミネラルウオーターの今年上半期の販売数量は前年同期比25％増と好調に推移している。

□味の素<2802>、中国のグループ企業を解散・生産を集約
味の素は24日、グループ企業の中国しょうゆメーカー、上海金山アモイ・フーズ（上海市）を解散すると発表した。中国しょうゆを生産・販売する別のグループ企業、上海アモイ・フーズ（同）に生産を集約する。上海金山の従業員は希望に応じて上海アモイが引き受ける。

□ヤマトＨＤ<9064>、創業家の小倉氏が海外留学・ＭＢＡ取得視野
ヤマトホールディングス（ＨＤ）は24日、創業家の小倉康嗣専務執行役員（47）が9月1日付で社長付となり、海外留学すると発表した、米国で経営学を学び、グループの海外戦略の強化につなげるのが目的と同社は説明している。経営学修士（ＭＢＡ）の取得を視野に入れ、期間は1年以上の見込みという。小倉氏はヤマト運輸を宅配便最大手に育てた故昌男氏の長男。2005年11月に持ち株会社ヤマトＨＤの事業子会社となったヤマト運輸の社長に就任し、07年3月にヤマトＨＤの専務執行役員に転じた。

△トヨタ<7203>、ソニー<6758>の開発要員受け入れ・ロボットに活用
トヨタ自動車がソニーからロボットや次世代車両の開発要員を受け入れたことが24日、分かった。ソニーは次世代の1人乗り移動手段の研究に取り組んだことがあるが、事業化のメドは立っていなかった。トヨタはソニーの研究成果を引き継ぎ、開発中のロボットなどに活用する。トヨタはソニーの開発陣のうち5人程度を受け入れたほか、関連する知的財産権も買い取ったもよう。トヨタの張富士夫会長が2006年6月からソニーの社外取締役に就任するなど両社は関係を深めていた。

△がん対策、３割増の282億円・来年度予算、厚労省方針
厚生労働省は24日、2008年度のがん対策予算を今年度に比べて3割増やし、282億円にする方針を固めた。放射線療法などの推進や専門医育成などにあて、がんの死亡者の減少や患者の苦痛軽減を目指す。このほか、新型インフルエンザ対策費も3割増の244億円にする方針だ。医師不足対策などと併せ、今月末の概算要求に盛り込む。政府が6月に閣議決定した「がん対策推進基本計画」では(1)がんによる死亡者の2割削減(2)患者・家族の苦痛軽減と療養生活の質の向上――を目標に掲げていた。目標達成に向け、厚労省は他の先進国に比べて遅れている放射線療法と化学療法について、5年以内にすべての地域の拠点病院で実施する体制を整備する方針。来年度予算はその初年度と位置づけて大幅に増やすことにした。

■ヨーカ堂の「カリスマバイヤー」、藤巻衣料事業部長が退任
セブン＆アイ・ホールディングス<3382>は24日、傘下のイトーヨーカ堂の藤巻幸夫取締役衣料事業部長（47）が27日付で同職を離れることを明らかにした。同氏は2005年にヨーカ堂グループに入社。販売不振が続く衣料品部門の立て直しを担ってきたが、改革途上での退任となる。セブン＆アイでは本人の健康上の理由としており、取締役としては留任する。藤巻氏は伊勢丹在籍時代に若手デザイナーのブランドを集めた売り場「解放区」をつくるなどして「カリスマバイヤー」と呼ばれた。03年からは破綻した老舗靴下メーカー、福助の社長として同社の再建に貢献した。
（NIKKEI NET）

△日本企業の買い増し続けるスティール、撤退観測の打ち消しか
ブルドックソース<2804>に対するＴＯＢ（株式公開買い付け）に失敗した米系投資ファンドのスティール・パートナーズが、ＴＯＢ期間にブルドック以外の投資企業への買い増しを加速していたことが分かった。ブルドックに実施したＴＯＢ前後で比べると、株式を５％超保有する企業への買い増し金額だけで３２５億円。ブルドックとの攻防で敗色が濃くなるにつれ、市場ではスティールの日本撤退観測が急速に浮上、放っておけば、投資先企業の株価が下落しかねず、自らの資産を防衛するために買い増した可能性もある。スティールは、ブルドックの株主総会や法廷闘争でＴＯＢの失敗の見通しが色濃くなる７―８月にかけての株式取得を進めた。ブルドックへのＴＯＢは５月１８日に開始し、ＴＯＢ価格の変更と期間延長を繰り返して８月２３日に終了。全株取得を目指すとしていたが、応募は１．８９％にとどまり、ブルドック買収は失敗に終わった。大量保有報告書によると、このＴＯＢの前にスティールが５％超保有する銘柄はブルドックを含めて３０社、投資金額は３３７３億円だったが、ＴＯＢの結果を公表した８月２４日時点では３０社に対する投資金額は３７２５億円に拡大した。
ＴＯＢ期間の３カ月で買い増した銘柄は、シチズンホールディングス<7762>、ノーリツ<5943>、ブラザー工業<6448>、松風<7979>、金下建設<1897>、みらかホールディングス<4544>などがある。
特に、２００６年の明星食品とのＴＯＢ攻防戦の末に取得した日清食品<2897>は投資攻勢が目立っており、ブルドックＴＯＢ前に１３．６７％だった保有比率は１６．９５％に達し、投資額は保有する日本企業の中で最大の７４６億円になっている。
天龍製鋸<5945>に対しては７月４日までＴＯＢを実施して保有比率を１１．１８％に引き上げている。　
ブルドックの買収防衛策の差し止めをめぐる法廷闘争で、最高裁がスティールの主張を退けたのは８月７日。ＴＯＢ攻防が事実上の「敗北」となった瞬間だが、これ以後にスティールが投資先企業の１％以上の買い増しで提出した大量保有報告は５銘柄におよぶ。７月の大量保有報告書の提出は天龍製鋸を含み３件、６月は３件、５月はゼロ件だった。買い増しは、６月２４日の株主総会で多数の株主がブルドックを支持し、７月９日に東京高裁がスティールを「乱用的買収者」と断定するなど、ブルドックの買収戦略が揺らぎ始めた時期と重なる。
ブルドックとの攻防の敗北で、スティールが日本市場から撤退するとの観測が高まれば他の投資銘柄の株価の下落につながり資金の回収に響く。法廷闘争の最中で、スティールの関係者は「日本撤退は考えていない。さらにコミットメントを高めていく」との意向を強調していた。大和総研の藤島裕三主任研究員は、スティールの株式買い増しについて「株価が安くなったこともあるが、もうひとつは今後も日本株への投資を継続していくことの意思表示の意味合いもあるのではないか」と指摘する。

▼Ｓ＆Ｐ、伊勢丹<8238>を格下げ方向でクレジットウォッチに
スタンダード＆プアーズ（Ｓ＆Ｐ）は、伊勢丹の長期格付けを引き下げ方向でクレジット・ウォッチに指定した。Ｓ＆Ｐによると、格下げ方向でのクレジット・ウォッチの指定は、伊勢丹と三越<2779.T>（格付けなし）が共同持ち株会社を設立し、経営統合することで正式合意したことを受けた措置。

△日立物流<9086>が続伸、ＵＢＳは「Ｂｕｙ」に引き上げ
日立物流が続伸している。ＵＢＳ証券が投資判断を「Ｎｅｕｔｒａｌ」から「Ｂｕｙ」に引き上げたことを材料視した。目標株価は１５００円を継続している。同証券によると、３ＰＬ（サード・パーティー・ロジスティクス）事業の需要環境は引き続き良好。順調な業績にもかかわらず株価が１株純資産並みに下落しており、上昇余地が高まったと判断している。

△住友金属鉱山<5713>が後場しっかり、好業績で割安との声
住友金属鉱山が後場しっかりの展開。前場は戻り売りに小安い場面もあったが、後場に入り上値を伸ばしている。市場では「非鉄市況の回復傾向を手掛かりに買いが続いているようだ。やはり業績が期待できて割安なバリュー系銘柄に資金が向かうのが基本だろう」（国内証券）との声が出ている。予想株価収益率（ＰＥＲ）は約１０倍。

△ワールドインテック<2429>、発行済み株式の4.85％の自己株取得を決議
ワールドインテックは２４日、発行済み株式の４．８５％にあたる２７００株の自己株取得を決議したと発表した。取得総額の上限は８億円。取得期間は２７日から１２月１４日まで。取得の理由は、機動的な資本政策を遂行するためという。

△山陰合同銀行<8381>、発行済み株式の1.16％の自己株取得を決議
山陰合同銀行は２４日、発行済み株式の１．１６％にあたる２００万株の自己株取得を決議したと発表した。取得総額の上限は２０億円。取得期間は２７日から２００８年３月１４日まで。取得の理由は、株主への利益還元を図るためという。

△ＣＫＤ<6407>、発行済み株式の2.94％の自己株取得を決議
ＣＫＤは２４日、発行済み株式の２．９４％にあたる２００万株の自己株取得を決議したと発表した。取得総額の上限は３０億円。取得期間は２７日から１２月２７日まで。取得の理由は、機動的な資本政策を実施するためという。

△神戸物産<3038>、発行済み株式の2.05％の自己株取得を決議
神戸物産は２４日、発行済み株式の２．０５％にあたる１８万株の自己株取得を決議したと発表した。取得総額の上限は５億円。取得期間は２７日から１１月２６日まで。取得の理由は、機動的な資本政策の遂行を可能にするためという。

△学情<2301>、発行済み株式の6.4％の自己株取得を決議
学情は２４日、発行済み株式の６．４％にあたる１００万株の自己株取得を決議したと発表した。取得総額の上限は５億円。取得期間は２７日から１０月２４日まで。取得の理由は、機動的な資本政策を遂行するためという。

△総合メディ<4775>が三井物<8031>と業務提携、第三者割当などで約32億円調達
総合メディカルは２４日、三井物産と業務提携するとともに、同社を割当先に第三者割当増資と処分される自己株式の募集を行うことで約３２億円を調達すると発表した。今回のエクイティファイナンスにより、三井物産は総合メディカル株式の２１．０２％を保有し、筆頭株主となる。第三者割当増資の調達額は１２億７８７５万円で、４５万株を発行する。一方、処分する自己株式は６９万５０００株で、これにより１９億８３１２万５０００円を調達。いずれも三井物産を割当先とする。総合メディカルでは、調達した資金について、調剤薬局出店に伴う店舗用建物などの取得資金に７億６０００万円充当し、残額については借入金の返済に充当するという。

△米投資会社がＮＥＣエレ<6723>株を買い増す意向、4.7％から5％超へ
ＮＥＣエレクトロニクスの第３位株主の米投資会社ペリー・キャピタルが、ＮＥＣエレ株を現在の約４．７％から５％超まで買い増す意向であることが明らかになった。関係筋が２４日、ロイターに述べた。
ＮＥＣ<6701>とＮＥＣエレの「親子上場」を非難するペリーは、保有比率を引き上げてＮＥＣにプレッシャーをかけたい考え。ペリーは７月、ＮＥＣが保有するＮＥＣエレ株約７０％のうち、２５％を買い取ることをＮＥＣに提案。ＮＥＣの持ち株比率を４５％程度まで引き下げることで、業績が低迷するＮＥＣエレの経営の自由度を高めたいと考えていた。しかし同関係筋によると、ＮＥＣは先週になって提案を拒否する書面をペリーに送付。これを受けてペリーは、ＮＥＣエレ株を買い増す意向を固めた。ＮＥＣの広報担当者は「個別の投資家とのやりとりはコメントできない」としている。
（ロイター）

△ＭＰＴ<3734> ストップ高。
カナダ子会社の四半期決算発表が手がかり材料となっているようだ。ＭＰテクは前引け後、カナダ子会社が08年3月期の第1四半期決算を開示したと発表している。カナダ子会社による07年3月期の決算発表が2ヶ月弱にわたって遅れたため、ＭＰテクは07年7月期の第3四半期決算発表を幾度となく延期、21日に発表したばかりであった。一方、今回は10日の遅延にとどまったため、意外感が生じているとみられる。

△ショーボンド<1988>---堅調、三菱ＵＦＪでポジティブレポート
堅調。三菱ＵＦＪでは投資判断未付与ながら、ポジティブなレポートをリリースしている。補修分野での予算の重点配分など期待で、同社収益は好循環パターンを迎えるとみているようだ。米国ミネソタでは建設約40年の橋梁が崩壊したが、2006年時点でわが国では、建設40年以上経過している橋が2850程度あると推定しているもよう。

△東芝<6502>---テクニカル妙味高まる
5営業日続伸で25日線に接近。じりじりとリバウンド基調を強めてきている。ＮＡＮＤフラッシュメモリでの優位性、傘下の米ＷＨによる原発総合企業への期待。25日線レベルには一目均衡表の雲上限が位置しており、同水準クリアでテクニカル妙味も高まる。

▼伊勢丹<8238>---反落、三越との経営統合に評価高まらず
反落。三越との経営統合、統合比率などを正式発表しているが、足元の株価は下落トレンド、三越の頭の重い動きが続いており、再編の動きが評価される状況には至っていない。ＵＢＳでは統合効果を織り込める段階ではないとして、統合比率によるディスカウントのみを反映させて目標株価を引き下げへ。ＧＳでも三越の売上回復にはハードルが高いとして、統合効果は期待しづらいとの見方。

▼エスティック<6161> ストップ安、1週間ぶりに上場来安値を更新。
修正率の大きさがネガティブサプライズとして受け止められているようだ。23日に中間期並びに通期の業績予想を大幅に下方修正しており、07年9月中間期については売上高で従来予想の14.89億円から8.95億円に減額された。また、経常利益に関しては同3.17億円から0.92億円にまで引き下げられており、中間期は一転して減収減益となる見通し。

△ニコン<7731> 5営業日続伸も雲が上値抑える。
デジタル一眼レフカメラの新製品発表、映像カンパニ事業説明会を材料視。ただ、5日続伸となるものの、一目均衡表の雲下限が抵抗線として意識される状況。なお、ドイツ証券では「BUY」に引き上げ、目標株価を4500円としている。
（フィスコ）

△オリンパス<7733>が高値うかがう、高画質デジカメ「ＦＥ―３００」発表、チャートも好転
オリンパスが続伸。一時１００円高の４８４０円まで買われ、７月３１日の上場来高値５０６０円をうかがう動き。５日移動平均線が２５日線に下から接近しており、チャートも好転している。同社は２３日、１２００万画素で最薄・最軽量を実現したデジタルカメラ「ＦＥ―３００」を８月下旬から発売すると発表した。このほか、コンパクトデジカメ「μ―７９０ＳＷ」「ＦＥ―２８０」「ＦＥ―２９０」など全４製品を発表。ペンタックス <7750> も新製品を発表した。
これでキヤノン<7751> 、ニコン<7731>に続き、デジタルカメラ国内主要４社がデジカメの新製品の発表を終えたことになる。

△パイロット<7846>が連日の高値、業績好調に買い物続く
パイロットコーポレーションが好人気、６万円高の１０９万円まであり、連日の高値更新。足元業績が順調に拡大していることを評価しているもので、ＰＥＲがまだ１６倍台にあるだけに上値余地を残すと見たい。６月中間期は海外でノック式ゲルインキボールペン「Ｇ―２」や油性ボールペン「スーパーグリップ」が好調、欧州では温度設定により色が変化するメタモインキ搭載ボールペン「フリクションボール」が大幅伸長した。通期予想は連結営業利益７０億円（前期比１１．８％増）、経常利益５５億円（同２６．５％増）、純利益３０億円（同７８．１％増）と、前期に続いて過去最高利益を大きく更新する見通し。中間期決算の通期予想進ちょく率は営業利益で５４．３％、経常利益では６２．０％、純利益では６４．５％となっている。

▼伊勢丹<8238>、三越<2779>が安い、統合効果に疑問の声も
伊勢丹と三越が安い。伊勢丹は３９円安の１６４８円と５日続落、２２日の年初来安値１６６４円。三越も１０円安の５４７円と反落した。両社は２３日、経営統合を正式に発表、０８年４月に共同持ち株会社を新設する。株価も経営統合の効果がはっきりと見えないことで軟調な推移。特に伊勢丹はリニューアルした新宿本店が好調と見られ、「収益が悪化している三越との統合が必ずしもプラスに働くとはいい難い。経営でバッティングするところも多い」（準大手証券）との声が聞かれた。ゴールドマン・サックス証券は２４日付サマリーで、経営ノウハウの移植による効果は見通せても、シナジーを追求することは困難とコメントしている。伊勢丹から三越の売上回復を期待するのはハードルが高い（駅前商業施設との競合が多く立地の壁が高い）という。

△モスインス<2316>が激しい値動き、短期急騰後の波乱局面
モスインスティテュートの値動きが激しい。朝方には前日比３９円高の２７６円まで買われたが、後場には一時２６円安の２１１円まで売られる場面があった。特段の材料はなく短期売買が主と見られ、資金の逃げ足も速い。また、大証および大証金による増担保規制も嫌気されているようだ。同社株価は今週に入り出来高を伴って３倍超に上昇するなど荒い値動きとなっていた。

△ジーダット<3841>が朝方にストップ高となり同値カイ気配、子会社がアナログＩＰ製品で業務提携
ジーダットが３万円ストップ高の１８万１０００円まで上昇し、なおカイ気配となっている。２３日引け後、子会社のＡ―ソリューションとポルトガル企業がアナログＩＰに関して業務提携を行うと発表し、評価買いが広がった。ジーダットの子会社が提携するのは世界ナンバーワンのシェアを持つアナログＩＰベンダーで、ポルトガルに拠点があるＣｈｉｐｉｄｅａ社。情報家電や携帯機器の開発競争には高性能なＬＳＩの短期開発が重要視されており、そのための有力手段として良質なＩＰを入手し活用する必要があるという。Ａ―ソリューションはＣｈｉｐｉｄｅａ社が持つ多くのアナログＩＰ製品の中から日本の顧客ニーズに合うものを紹介するほか、高度な活用の手助けを行う。９月１日から販売活動を開始。現時点でジーダットの今期連結業績に与える影響は軽微という。
（株式新聞ダイジェスト）

□しまむら<8227>８月既存店＋５．６％～上期は計画に届かず
しまむらが２４日に発表した８月度（２０日締め）の月次売上速報は、しまむら業態の既存店売上高が前年比１０５．６％となり、７月度の９１．２％から急回復した。梅雨明け後の天候回復、気温上昇とともに夏物衣料中心に売上を伸ばした。これでしまむら業態の上期の既存店売上高は１００．２％となった。７月の天候不順が響いて、期初の計画＝１０１．１％には届かなかった。

△荏原ユージ<4975>、株主優待制度を新設
荏原ユージライトは２４日、株主優待制度を新設すると発表した。毎年９月末と３月末現在の１単元（１００株）以上保有の株主に対し、２５００円相当のカタログギフトを贈呈する。
（ラジオNIKKEI）