8/3 朝の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

■カード・消費者金融、貸出金利上限下げ「18％以下」広がる
2009年末にも予定されている改正貸金業法の全面施行を控え、クレジットカードや消費者金融業界で、個人向けローンの貸出金利の上限を引き下げる動きが一段と広がってきた。オーエムシー<8258>（ＯＭＣ）カードは9月、現在の28.8％を18％に下げるほか、
アイフル<8515>も8月から新規客向けを28％台から20％にする。上限金利下げは収益悪化につながるが、前倒しで引き下げることで、利息返還請求の長期化を避ける狙いがある。
大手カード会社のうち三井住友<8316>カード、三菱ＵＦＪニコス<8583>、ジェーシービー（ＪＣＢ）などは6月までに、キャッシング金利の上限を従来の26―27％台から18％に引き下げた。クレディセゾン<8253>も7月から24―25％を18％に下げた。同社は新規の貸し出しだけでなく、既存の貸し出し分にも新たな金利を適用する。

■私募不動産ファンド、運用資産残高の増加率鈍る
私募不動産ファンドの運用資産残高の増加率が鈍り始めた。住信基礎研究所の調べによると、6月末の私募不動産ファンドの運用資産残高は6兆7000億円と過去最高を更新したが、都心の地価高騰などから新規物件の取得が鈍化。半年ベースの増加率は、9.6％と調査を開始した2003年以来、初めて一ケタにとどまった。今回の調査では私募ファンドの資産増加が鈍る一方、名古屋や関西など特定地域に特化したファンドの新規設定が目立った。今年1―6月に設定された新規ファンドのうち、「地方特化型」が3割を占めた。「都心物件を中心に需給が逼迫（ひっぱく）し、物件取得が困難になってきた」（住信基礎研）ことが背景にある。

△ＥＰＳ<4282>経常益2.2倍・06年10月―07年６月
臨床試験（治験）支援のイーピーエスが2日発表した2006年10月―07年6月期の連結業績は、経常利益が前年同期比2.2倍の19億9200万円だった。製薬企業が治験の外注を進めており、治験のデータ解析事業などが伸びた。売上高は18％増の127億400万円だった。抗がん剤や糖尿病治療薬を中心に治験の受注が拡大した。人員増などで販管費は増えたが職員の稼働率が上がり、営業利益は2.2倍の19億6400万円だった。

▼理想科学<6413>の４―６月期、経常益３％減
事務用印刷機の理想科学工業が2日発表した2007年4―6月期の連結経常利益は、前年同期比3％減の15億6700万円だった。好採算の印刷機「リソグラフ」の消耗品販売が減少した。期初の想定より円安に推移したことで為替差益が3億円弱発生したが、補えなかった。売上高は3％増の220億7700万円。フルカラー印刷機「オルフィス」の高級機種が欧米市場を中心に伸びた。営業利益は25％減の11億1500万円だった。国内を中心に営業人員を増強したことや原材料費の高騰が響いた。

△ベネフィット・ワン<2412>の４―６月期、経常赤字幅縮小
福利厚生代行のベネフィット・ワンが2日発表した2007年4―6月期の連結業績は、経常損益が6800万円の赤字（前年同期は9600万円の赤字）だった。第1四半期は会員向けカタログの制作費負担が重い。福利厚生制度の手厚さを採用にいかそうとする企業からの受注が伸びて、赤字幅は縮小した。売上高は前年同期比33％増の32億1700万円。主力の福利厚生代行事業の売上高は32％増の29億5700万円。採用を増やしている大手企業を中心に顧客開拓が進んだ。

△福山コンサル<9608>、前期末12円配
土木コンサルティングの福山コンサルタントは2日、2007年6月期の期末配当を12円（前期は9円）と従来予想より3円増やすと発表した。道路建設のコンサルティング事業が好調で期初の業績目標を上回ったため普通配当を1円増配、加えて新長期計画の開始にあたり2円を上乗せする。

△ベルパーク<9441>、今期93％経常増益
携帯電話販売のベルパークは2日、2007年12月期の連結経常利益が前期比93％増の21億円になる見通しだと発表した。従来予想を4億円上回る。料金プランや機種の拡充で端末の販売が伸びる。売上高は24％増の303億円の見通し。従来予想は288億円。ソフトバンクショップの出店を強化し、年内に20店舗の新規出店を目指す。不採算のコールセンター事業の縮小も寄与し、純利益は83％増の10億2000万円を見込む。

△ＵＳＥＮ<4842>、子会社ＵＣＯＭへの出資比率下げ
ＵＳＥＮは光ファイバー通信子会社のＵＣＯＭ（東京・港）への出資比率を引き下げ、持ち分法適用関連会社にする。保有株式の一部を投資会社のユニゾン・キャピタル（東京・千代田）に８月中にも売却する。売却額は50億円程度とみられる。ＵＣＯＭの上場準備が狙いでＵＳＥＮの財務体質改善にもつなげる。ＵＳＥＮはＵＣＯＭの発行済み株式の約48％を保有するが、35％程度まで低下する見通し。ユニゾンは従来、ＵＣＯＭ株の約25％を保有、今回の株式取得で保有比率は38％程度となりＵＳＥＮを上回って筆頭株主となる。

□マルハ本社<1334>の連結営業利益、４―６月期は前年比で横ばい
マルハグループ本社の2007年4―6月期の連結営業利益は 40億円強と前年同期とほぼ同水準になったようだ。海外から水産物を輸入する商事部門は円安や魚価高に伴う仕入れコスト増加で苦戦。半面、海外エビ養殖事業からの一部撤退や冷凍食品の原材料見直しなどを進め、不採算部門の収益が改善した。売上高は前年同期比1％減の1820億円強とみられる。前期にレストラン事業など非中核部門や不採算部門を切り離した影響を他事業で補えなかった。経常利益は20％増の50億円前後になったもよう。為替が予約時点の想定よりも円安に振れ為替差益が発生。営業外収益が増えた。
08年3月期通期は連結売上高が前期比2％増の7500億円、営業利益は32％増の160億円を見込む。新規のＭ＆Ａ（合併・買収）による増益効果（約18億円）が含まれるが、これを除けば4―6月はほぼ計画通りとみられ、中間期と通期業績の予想を変更しない公算が大きい。

▼フルキャスト<4848>、事業停止・不正派遣で厚労省命令へ
人材派遣大手のフルキャストが労働者派遣法に違反し、派遣が禁じられている業種に登録スタッフを派遣したとして、厚生労働省は2日までに、同社の全店舗に対し事業停止命令を出す方針を固めた。同社は同法違反の派遣を繰り返しており、同省の東京労働局は極めて悪質と判断。厳しい措置に踏み切る。関係者によると、事業停止は全店舗が対象で、10日間程度になる見通し。実際に違法行為があった店舗は1カ月以上になるとみられる。

△コマツ<6301>、ロシア生産・油圧ショベル、2010年めどに工場
コマツは建設機械の世界大手として初めてロシアでの完成品生産に踏み切る。2010年をメドに地面の掘削などに使う油圧ショベルの工場を建設する。経済の急成長が続くロシアでは道路などのインフラ整備が本格化し、建機需要が年率4割のペースで拡大している。世界シェア2位のコマツは中国、インドでいち早く現地生産に乗りだしており、ロシアでも輸出から現地生産に切り替えて新興国戦略を強化。世界首位の米キャタピラーを追撃する。日本企業のロシアへの工場進出は、今年末の生産開始を目指しているトヨタ自動車<7203>などの自動車や電機に続き、機械にも広がってきた。

□ローソン<2651>、24時間営業見直し・地方など最大200店
ローソンはコンビニエンスストアの24時間営業体制を見直す。全国に約8500店ある店舗のうち、採算性が低い店の営業時間を短縮し、売り場面積も縮小する。主に地方で売り上げ低迷を理由に閉店する店舗経営者（オーナー）が増えている。ローソンは地方店舗の採算を改善し、店舗網を維持するため、大手コンビニで初めて24時間営業の原則を変更する。他のコンビニやスーパーとの競合が激しく、閉店を検討している既存店が営業時間と売り場面積見直しの対象となる。近隣のローソン店のオーナーがこうした店の運営を引き継ぎ、人件費などを圧縮して経営効率を高める。店舗面積は通常の半分の約60平方メートルに縮小し、残り半分の売り場にはクリーニング店などのテナントを導入する。

△三井物産<8031>・郵船<9101>、ＬＮＧ4隻を20年契約・アンゴラ―米で運航
三井物産や日本郵船などの企業連合はアフリカ西部のアンゴラでＬＮＧ（液化天然ガス）を開発中の米資源大手などから、ＬＮＧ輸送船4隻を20年にわたり用船（チャーター）する契約で受注の内示を受けた。用船料の総額は2700億―2800億円にのぼる見通し。日本企業主体の用船契約では、過去10年間で 2番目の大型契約になる。ＬＮＧは主に米国向けの輸送で、世界的な資源取引の拡大が日本の海運会社に事業拡大の機会をもたらしている。9月末をめどに開発主体と正式契約を結ぶ。三井物産が34％、日本郵船とカナダの船会社ティーケー社が33％ずつ出資して特別目的会社（ＳＰＣ）を設立。このＳＰＣが、ＬＮＧの開発主体と契約を結ぶ。

□太陽誘電<6976>、台湾製ＤＶＤ－Ｒの輸入差し止め申請・「特許を侵害」
太陽誘電は2日、国内の安売り店などが販売する台湾製ＤＶＤ―Ｒ（追記型ＤＶＤ）について、同社の特許を侵害しているとして東京税関に輸入差し止めを申し立てた。製品の分解や分析をすることで、外観では判別が難しい特許侵害を見分ける手法を使う方針。大量に出回っているとみられる特許侵害のＤＶＤ―Ｒを減らせるとみている。まず台湾の大手メーカー1社が製造するＤＶＤ―Ｒの輸入差し止めを求めた。太陽誘電は自社が保有する光ディスクの製造に関する特許を無断で使われ、使用後のライセンス料も受け取っていないと主張している。今後、同様の特許侵害をしているとみている他の台湾メーカーへの差し止めも求めていく考えだ。

△ユーチューブ、日本企業と提携拡大・吉本興業など動画配信
米グーグルは2日、動画共有サイト「ユーチューブ」を運営する子会社の米ユーチューブ（カリフォルニア州）が日本企業との提携を拡大したと発表した。
吉本興業<9665>などが動画配信を始めた。今秋までに著作権を侵害する違法な動画を自動検知するソフトウエアを開発し、権利保有者に提供することも表明した。番組の無断投稿の放置で関係が悪化したテレビ局などとの関係を正常化させて、事業拡大につなげることを目指す。
吉本興業と同社の関係会社、アニメ企画制作のＧＤＨ<3755>が新たに公式チャンネルを開設し、番組のプロモーション映像などの無料配信を始めた。提携各社はユーチューブの集客力を活用し、作品の宣伝や自社サイトへの誘導を狙う。グーグルは2日に都内で記者会見を開き、デービッド・ユン副社長が「日本は米国に次ぎユーチューブの利用が多い戦略市場。提携拡大でコンテンツの多様性を確保したい」と語った。
（NIKKEI NET）

□エルピーダ<6665>社長に聞く、ＤＲＡＭ価格、回復は小幅

△パソナ<4332>、金融向け派遣資格の取得支援を全国で
総合人材サービス大手のパソナは、派遣スタッフとして金融業界で働きたい人への資格取得支援を全国で始める。対象は証券外務員の２種外務員資格。セミナーを開き、教材などを提供する。資格取得後は派遣スタッフとして登録してもらい、証券会社や銀行などの仕事を紹介する。セミナーは札幌、仙台、高知、福岡など13カ所の地方都市で順次開き始めた。これら地方都市の参加者向けに通学の必要のない通信コースを新しく設定した。セミナーは東京、大阪、名古屋などでは2005年から開催していた。

△アクロディア<3823>、ドコモ<9437>とソフト包括供給契約
東証マザーズ上場で携帯電話ソフト開発のアクロディアは２日、ＮＴＴドコモとソフトの包括供給契約を締結したと発表した。アクロディアの主力ソフトである、後から操作画面の変更が可能になる「ビビッドＵＩ」と動画の圧縮伸長ソフトの「ビビッド・ムービー」を、ドコモが携帯電話に搭載することになる。
ＵＩはこれまで、シャープ<6753>やＮＥＣ<6701>がドコモ向けの端末に個別で採用してきた。今回、ドコモと包括的に契約したことで、搭載台数の大幅な拡大が見込める。今秋発売予定の端末から本格的に搭載される。

△カシオ<6952>、「ユーチューブ」対応デジカメ・今秋にも発売
カシオ計算機は動画共有サイト「ユーチューブ」に対応したデジタルカメラを今秋に世界で初めて発売する。撮影した動画をユーチューブに簡単に投稿できる機能をもつ。ユーチューブの普及を契機にデジカメで動画撮影を楽しむ利用者が増えると判断。動画機能を強化することで勝ち残りを目指す。発売するのは「ＥＸ―Ｓ８８０」。ユーチューブのサイトに最適な動画のサイズや画質で撮影できるモード機能をつけた。付属ソフトをパソコンに搭載すれば、同カメラをパソコンにつなげるだけでユーチューブのサイトが立ち上がり動画を投稿できる仕組みになっている。

△ＮＥＣエレ<6723>、化合物半導体売上高を1.5倍の750億円に・2010年度目標
ＮＥＣエレクトロニクスは２日、化合物半導体事業の戦略説明会を開き、「化合物デバイス」事業の売上高を2010年度に06年度比1.5倍の750億円に増やす目標を明らかにした。携帯電話などに使われる小型のスイッチＩＣや光半導体事業を強化する。レーザーダイオード光半導体や、マイクロ波半導体を生産するのが化合物デバイス事業で、ＮＥＣエレ全体の売上高の８％程度を占める。同事業の売上高は06年度で510億円。2010年度に売り上げを1.5倍にするが、なかでも「フォトカプラ」を２倍、ガリウムヒ素半導体を使ったスイッチＩＣを３倍に伸ばす。

△ＳＩＩ（セイコーＨＤ<8050>）、次世代の磁気記録装置用基幹部品を開発・記録密度20倍
（日経産業新聞）

■東京電力<9501>
経済産業省の原子力安全・保安院は２日、国際原子力機関（ＩＡＥＡ）が８月６日から10日に調査団を派遣し、新潟県中越沖地震で被災した東電柏崎刈羽原子力発電所の調査や、関係者からのヒアリングを行うと発表した。

▼日本テレビ放送網<9404>：第１四半期（2007年４－６月）の連結営業利益は前年同期比27％減の75億円。
主力の地上波テレビ広告市場が低迷した上、通信販売ビジネス拡大に伴う仕入原価の増加や、改編などに伴う番組制作費の増加が響いた。

▼ヱスビー食品<2805>：第１四半期（07年４－６月）の連結純利益は前年同期比39％減の４億9900万円。
売上高は伸びたものの、売上原価率の上昇や、販売促進費・広告宣伝費が増えたことで収益を圧迫した。

▼ニッキ<6042>
米国の製造子会社の立ち上がり費用が当初計画を上回る見通しとなったことで、通期（2008年３月期）の連結純損益は従来予想の8000 万円の黒字から一転し、１億円の赤字になる見通しと発表した。
（ブルームバーグ）

△新和海<9110>が２日後場、３月通期の業績予想を上方修正
新和海運が２日後場に今０８年３月期の第１四半期（４～６月）業績を発表。連結経常利益は６２億３００万円（前年同期比の約３倍）と大幅増益だった。鉄鋼原料などの海上輸送の需要増を受け、外航海運業が活況だったことが利益を押し上げた要因。同社は通期の業績予想を上方修正し、連結経常利益を期初予想の１５７億円から１９５億円（前期比３３．６％増）に引き上げた。

△石油資源<1662>が吉井油ガス田の操業を再開
石油資源開発が１日、７月１６日の新潟県中越沖地震発生以降、吉井鉱場での天然ガスおよび原油生産を停止していたが、給水が復旧したことで７月３０日に操業を再開したと発表した。ただ、原油輸送のパイプライン復旧時期は未定としている。

▼ＡＤＥＫＡ<4401>の第１四半期決算は食品関連事業が落ち込み２．６％の経常減益
ＡＤＥＫＡが２日後場、今０８年３月期の第１四半期業績（４～６月）を発表。連結経常利益は４１億６８００万円（前年同期比２．６％減）と微減益にとどまった。利益面では特に食品関連事業での落ち込みが大きく、業界での低価格化志向や市場競争の激化、製品原料価格の高騰などが複合的に作用した。業績予想の修正は行っていない。

△トヨカネツ<6369>の第１四半期連結経常益の中間進ちょく率は６０％台に
トーヨーカネツが２日の後場に今０８年３月期第１四半期連結決算を発表した。それによると第１四半期連結決算は主力の機械・プラント事業の伸長を背景に、前年同期比８３．４％の営業増益、９６．１％の経常増益を確保した。株式の受け取り配当金が増加したことも利益増大に直結したという。会社側では「概ね計画どおりの推移」として中間期並びに通期予想数字は変更していないが、中間予想に対する進ちょく率は経常利益で６０．６％、純利益で５９．１％となっている。また、配当については年３．５円（前期３．０円）を実施する方針。

□ツルハＨＤ<3391>の７月月次売上高は既存店前年度比で０．８％増加
ツルハホールディングスが２日前場引け後、７月（６月１６日～７月１５日）の月次売上高を発表。既存店売上高が前年度比で０．８％増加した。既存店の客数は１．８％減だったものの、客単価は２．６％上昇。全店の売上高は、今期から「くすりの福太郎」の実績も含めているため、前年度比３１．６％増加した。
（株式新聞ダイジェスト）

△三井化学<4183>、新型農薬を欧米へ投入　作物増産に“効き目”
三井化学は２日、独自開発した新型農薬を来年にも欧米の環境当局に承認申請する方針を固めた。新型農薬はうどんこ病や黒星病など病気の原因となる菌の広がりを抑える効果があり、米国を中心に作付けが増えている遺伝子組み換え作物の増産にも有効という。欧米に販路を広げるため、すでに米化学大手デュポン社と新型農薬の供給や欧米での販売権契約を結んでおり、２０１１年中の販売開始を目指している。三井化学によると、新型農薬はきゅうりやトマトなどの野菜に被害を与える、うどんこ病や灰色かび病、果樹の黒星病などへの高い効果が確認された。これまでの検査で環境汚染などの薬害は確認されておらず、安全性も高いという。バイオ燃料需要の高まりもあって、米国では収穫量を増やせる遺伝子組み換え植物の作付けが増えており、すでに作付面積で大豆の９５％、トウモロコシの７８％が遺伝子組み換え植物になっている。ただ、遺伝子組み換え植物は除草剤や病害虫への耐性は高いものの、カビなどの耐菌性が課題となっている。欧州でも、ぶどうなどの果樹栽培が盛んで、三井化学では欧米での新型農薬の需要は高いとみている。日本を含むアジア地域では、三井化学が自社で販売する方針で、農水省などへ承認申請もしているが、欧米に販路を拡大するため、デュポンと販売権契約を結んだ。欧米環境当局の承認は申請から２年程度かかると見込んでおり、発売後の１０年間で全世界で５００億円の売り上げを見込んでいる。
（産経新聞）

▼賞味期限切れマグロ使用、マルハ<1334>子会社社長が出荷黙認
水産大手「マルハグループ本社」の子会社「北州食品」（東京都中央区）が、業務用として販売したマグロの加工食品に、賞味期限切れのマグロたたきを混ぜて出荷していた問題で、筒井明彦社長が今年１月、社員から混入の事実について報告を受けながら、出荷を黙認していたことがわかった。問題の商品は３月まで出荷され、同社が６月に自主回収を始めた時には、すでに大半が消費されていた。事態を重く見た水産庁では、品質管理の徹底を求める通知を業界団体に出した。北州食品によると、今年１月中旬、同社の品質管理部長（当時）が宮城県の仙台工場を点検中、従業員が、昨年７月に賞味期限の切れたタイ産冷凍品「鮪（まぐろ）タタキ」を、原料の一部として使っているのを見つけた。品質管理部長は、この事実をすぐに本社に報告し、筒井社長にも伝えられた。
（読売新聞）

□ＮＯＶＡ<4655>　３カ月間で講師７００人増員へ
不適正な解約手続き問題が発覚した英会話学校最大手「ＮＯＶＡ」が、３カ月間で講師数を約７００人増やし、講師１人当たりの受講者数を改善するとした報告書を東京都に提出していたことが分かった。同社を巡っては、講師数が足りず「予約が取れない」という苦情が急増、生徒が中途解約する背景になっていた。
（毎日新聞）

△YouTubeが日本戦略加速　成功のカギは「パートナー」
YouTubeが日本戦略を積極化している。来日したGoogle幹部は、メディア企業にとって最大の懸念となっている著作権侵害対策に理解を求め、YouTubeの“ポジティブな面”を評価してほしいと語った。“ポジティブな面”をいち早く評価し、YouTubeのパートナーとなったメディア企業もある。
スカイパーフェクト・コミュニケーションズ（スカパーＪＳＡＴ<9412>）、東京メトロポリタンテレビジョン（TOKYO MX）、GDH<3755>、吉本興業<9665>はすでに公式チャンネルを設置した。
ミクシィ<2121>は、YouTube動画をmixi日記に投稿できるようにし、カシオ計算機<6952>は米国で「YouTubeデジタルカメラ」を発売する。角川グループ<9477>も、YouTubeとの連携を模索している。
（ITmedia News）

△日本通信<9424>、米でＭＶＮＯの携帯電話事業を来月開始
日本通信は米国で仮想移動体通信事業者（ＭＶＮＯ）による携帯電話事業を９月に始める。米６位の携帯電話事業者ＵＳセルラーの第３世代（３Ｇ）携帯電話網を利用し、３Ｇ網では世界初となるデータリンク層（レイヤー２）で相互接続する。日本通信は日本でも同形態での事業を計画。ＮＴＴドコモと相互接続交渉を続けてきたが不調に終わり、総務省に裁定を求める申し立てをしている。米国で実績を築き、日本でのＭＶＮＯ型サービスの実現を後押しする狙いもある。日本通信は４月にＵＳセルラーとＭＶＮＯ事業での提携に合意。相互接続を行うためのデータセンターの選定やサーバなど接続機器の設置作業を進めてきた。近く複数の企業ユーザーを対象にデータ通信の試験サービスを始め、９月に本格的な商用サービスに移行する。ＵＳセルラーの３Ｇ網との相互接続で発生する接続料は、日本通信がウィルコムのＰＨＳ網を利用するのに支払う料金と同程度で合意している。日本通信はユーザーに通信サービス全体の料金設定を行い、通信速度で料金を決める帯域幅課金型で提供する。日本通信は７月、総務相にＮＴＴドコモとの相互接続協議に関する裁定を求める申請を行った。これに対しドコモは、日本通信側の裁定申請の考え方について反論を総務省を提出するなど抵抗する姿勢を見せている。総務省は８月中に裁定案を電気通信事業紛争処理委員会に諮問する方針だ。日本通信は「ドコモ側にＭＶＮＯ事業は双方にとってメリットがあることを実証するためにも米国での事業を成功させたい」（三田聖二社長）としている。

△日本電波<6779>、振動子など水晶デバイスを１０％超増産
日本電波工業は年末をめどに、水晶振動子や温度補償水晶発振器（ＴＣＸＯ）、光学フィルターなどの水晶デバイスの生産能力を１０％以上増強する。水晶デバイスを生産している国内４拠点と海外２拠点に生産ラインを増設し、０８年度以降の増産に備える。合計の設備投資額は６０億円以上になる見込み。０８年度以降も携帯電話やデジタル家電などの需要が新興国を中心に拡大すると予測する。０８年度の売上高は０７年度計画比２５％以上となる１０００億円を目指す。国内、海外で合わせて２０以上の生産ラインを新たに導入する。生産会社の古川エヌ・デー・ケー（宮城県大崎市）や函館エヌ・デー・ケー（北海道函館市）では増産に備えて工場棟を建設した。函館では携帯電話など移動体関連向け、古川では車載関連向けの水晶デバイスを取り扱っている。狭山事業所（埼玉県狭山市）では、携帯電話や放送局の基地局向けなど産業インフラ関連の水晶デバイスを中心に増産する。生産会社の新潟エヌ・デー・ケー（新潟市西蒲区）では少量多品種製品の増産を検討する。海外のマレーシアや中国の生産拠点ではデジタル家電など民生用の水晶デバイスを増産する。水晶デバイスは携帯電話やパソコン、薄型テレビをはじめとするデジタル家電、自動車などさまざまな製品で使用されている。電子部品全般について０８年開催の北京五輪後に需給調整期を迎えるとの予想もあるが、日本電波工業はＢＲＩＣｓ（ブラジル、ロシア、インド、中国）のほか、それに続く新興国の需要が底堅いとみる。車載向けも広がると予測する。世界中での需要拡大に応えて、生産能力を増強する必要があると判断した。

△三菱重<7011>、中国の枚葉オフセット印刷機合弁で部品の現地調達拡大
三菱重工業は中国の小型枚葉オフセット印刷機合弁会社「北京三菱重工北人印刷機械」（北京市）で現地部品調達比率を、年内をめどに現在の２０％から７０―８０％に拡大する。これにより製造コストを１０―２０％引き下げる。従業員も０９年までに倍増し１４０人とする。現地調達する部品の精度が向上し、調達しやすくなっているため、現地化を推進することで、コスト競争力を高める。北京三菱重工北人印刷機械は三菱重と中国の印刷機械最大手の北人印刷機械股分有限公司が出資する製造販売会社。０６年７月から操業を開始、同１２月にＡ３の２倍サイズに対応した高品質・高速の多色刷り枚葉機の初号機を出荷している。現在、同サイズ対応機の生産は月間６台ペース。これまで現地調達できる部品が少なく、部品精度も劣っていたことから、多くの部品を日本から供給していた。

△日本電産<6594>シンポ、高精度で自動計測できるトルク試験機を発売
日本電産シンポは、デジタルトルク計「ＴＮＸシリーズ」と電動トルク計スタンドからなるトルク試験機を発売した。医薬品・飲料のキャップやネジなどを開閉する際のトルクを高精度で自動計測、試験できる。価格は１９７万１９００円。初年度に７億円の売り上げを目指す。バルブの締付力の品質管理にも活用できる。ＴＮＸシリーズはキャップ類を開ける作業で、初めから、最後までの３段階におけるトルクの極大値を検出する「３ピーク機能」を新搭載。電動トルク計スタンドのデータ管理機能を強化し、パソコン上でトルクと角度のグラフを表示する。トルク試験や角度試験、破壊試験など六つのトルク試験モードに対応した専用ソフトも備え、高精度な試験が可能。

△富士機工<7260>、ステアリング部品をトヨタ<7203>から受託－月内に本格生産
富士機工は、トヨタ自動車が内製していたステアリング部品の生産の一部を受託し、８月後半から本格生産を始める。トヨタはハイブリッド車など、先進技術の開発と生産に注力するため、内製部品の外注化を進めており、その一環として行う。富士機工は全メーカーと取り引きがあるが、筆頭株主だった光洋精工が０６年１月に豊田工機と合併してジェイテクト<6473>となり、トヨタ色が強まったことも背景にあると見られる。生産するのは、ハンドルに続くコラムと呼ばれる操舵機構（ステアリング）部品。ステアリングには油圧式と電動式（ＥＰＳ）があり、受託するのは油圧式用。コラムを内製するトヨタ三好工場（愛知県三好町）から富士機工の鷲津工場（静岡県湖西市）へ８月中に設備の移管を完了する予定。売り上げへの寄与は年間約１０億円を見込む。製品はジェイテクト経由でトヨタに供給。

△田中精密工業<7218>、Ｖ６向けロッカーアームの材質を耐久性で優位な鉄製に転換
田中精密工業は、日本と米国で増産を計画していた自動車エンジン部品のロッカーアームの材質をアルミニウム製から鉄製に切り替える。Ｖ型６気筒（Ｖ６）系エンジン向けで、主力顧客のホンダ<7267>の要請に応じて仕様変更する。日米の工場で計１６億円の追加投資を実施。０８年春から秋にかけて、月産能力４０万個の鉄製の生産ラインを順次立ち上げる。田中精密は、車体軽量化のメリットがあるアルミ製をホンダ「シビック」系エンジンに供給した実績を持つ。アルミ製の需要拡大を見込んでいたが、今回のＶ６系エンジンは耐久性など品質面で鉄製が有利となった。鉄製ロッカーアームの製造は、日本の呉羽工場（富山市）、米子会社のＦＴＰ（オハイオ州）で行う。どちらもアルミ製の製造設備を変更して対応する。設備変更に伴う投資額は、呉羽工場が６億円。０８年春の量産開始を目指し、０９年３月期に２８億円の売り上げを見込んでいる。

△エクセディ<7278>、ＡＴ用トルコン増産－三重・上野工場のライン整備
エクセディは、上野事業所（三重県伊賀市）で自動変速機（ＡＴ）用トルクコンバーターの集中生産を進める。トルコン以外の部品生産を本社工場（大阪府寝屋川市）へ一部移管し、トルコンの生産スペースに充てる検討を始めた。内製も拡大する。増設余地が少ない上野事業所の能力増強につなげる。生産ラインの新設にこうした工夫も合わせトルコンを増産する。上野事業所ではセパレートプレートやブレーキバンドといったＡＴ関連部品も量産しているが、一部を本社工場に移す検討に入った。空いたスペースをトルコンの生産ラインに充当する考え。トルコンなどの生産に必要な治具の内製化も検討中。すでに金型部品を内製しており、治具も含めて重要な生産財の内部調達を増やし、生産のリードタイム短縮やコストダウンに結びつける。

▼自販連、２０１０年の乗用車販売台数予測を４５１万台に下方修正
日本自動車販売協会連合会は、２０１０年（暦年）の乗用車販売台数予測を４５１万台に下方修正した。前回予測の４７３万台から４・７％の引き下げで、０６年実績と比べ２・８％低い水準。修正後の内訳は、登録車が３１５万台（同３４１台）、軽自動車が１３５万台（同１３２万台）。軽の販売が地方部を中心に堅調に推移するものの、消費者意識の変化やクルマ以外の商品との競合激化から、市場全体は緩やかに減少すると見ている。

△キリン<2503>ファーマ、グローバル展開を加速－米で抗体薬の臨床試験
キリンファーマは、欧米を含むグローバル展開を加速する。近く米国でがん領域の抗体医薬品の第１相臨床試験を開始する。米国での臨床試験は初めて。欧州はアステラス製薬との共同研究を足がかりに布石を打つ。同社の海外事業は中国や韓国、台湾などアジアが中心だったが、今後は日本を含む世界４極にビジネスの拡大を図ることで、２０２０年の海外売上高１０００億円（０６年実績は約６７億円）を目指す。米国での臨床試験は現地法人のキリンファーマＵＳＡ（カリフォルニア州）が中心となり、提携先のラホヤアレルギー免疫研究所と共同で行う。「がん領域の臨床試験は米国で実施するほうが効率が良い。いち早い製品化を目指し、日本、アジアなど世界をカバーしていく」（浅野社長）方針。

△三菱レイヨン<3404>、広島・大竹に炭素繊維の新ライン
三菱レイヨンは２日、大竹事業所（広島県大竹市）に炭素繊維の焼成ラインを建設すると発表した。産業用途を主体とした高性能レギュラートウの年産能力は２７００トンで、設備投資額は約１２０億円。０８年第１四半期に着工し、０９年第４四半期の稼働を目指す。これにより同社の炭素繊維年産能力は０９年末に１万８５０トンに拡大する。同社は５月に豊橋事業所（愛知県豊橋市）に年産２２００トンの焼成ラインを稼働させたばかり。大竹事業所での建設は豊橋事業所への生産集中を防ぐというリスク分散と、炭素繊維原料であるプレカーサー（アクリル繊維）の工場があり物流の効率化につながること、将来のさらなる増設を見据えた基盤づくりが目的。

△三和シヤッター<5929>、グループでグローバルシナジー発揮できる体制構築
三和シヤッター工業はグループでグローバルにシナジー（相乗効果）を発揮できる体制を構築する。日米欧の主力会社が中核となり、技術、部品調達、生産技術改善の三つの分野で体制づくりを進める。それぞれシャッターなどに搭載する開閉機のエレクトロニクス技術、ドアの部品調達などテーマを設定する。コストダウンと技術力の向上を図り、０７―２０１０年度までの４年間トータルで、営業利益３０億―４０億円分の上乗せを目指す。三和シヤッター工業はグループ会社から商品を輸入したり、一部の工場に技術者を派遣したりするなど、グローバルなシナジーを狙った体制づくりを試行してきた。これだけで０４―０６年度の間に約１５億円の営業増益効果があったため、今回、グループを挙げて取り組むことを決めた。技術に関しては全グループ会社の開閉機のエレクトロニクス技術を洗い直し、可能なものについては共通化する。将来は部品についても取り組む。

△西松建設<1820>、ＳＰＭ・ＮＯｘを同時除去する大気浄化システム実用化
西松建設は２日、沿道やトンネル内の大気の浮遊粒子状物質（ＳＰＭ）と窒素酸化物（ＮＯｘ）を同時に除去する「西松式大気浄化システム」を実用化したと発表した。捕集した空気から電気集じん機でＳＰＭを除去した後、一酸化窒素（ＮＯ）を酸化させて二酸化窒素（ＮＯ２）にし、これを独自開発したＮＯ２除去剤で吸着する。土壌による浄化システムに比べ、スペースを７分の１ほどに抑えられる。０６年５月に同システムを東京都環状第８号線の板橋相生陸橋に設置し、１４カ月間、２４時間運転で効果を確認。ＳＰＭは１日平均９０％以上、ＮＯＸは８０％以上の除去能力を発揮したという。西松建設では有効な局地汚染対策技術として、同システムの採用を道路管理者に働きかけていく考えだ。

△東急建設<1720>、集合住宅向けセントラル方式空調システムを開発
東急建設は２日、日立アプライアンスと共同で、集合住宅向けのセントラル方式空調システム「涼暖気候」を開発したと発表した。床下空間を経路とし、ダクトなしで各室に送風する。両社は０５年から東急建設の実験住戸での実験や、試験導入した物件での実測に基づきシステム開発を進め、快適性と省エネルギー効果を確認した。　マンションの玄関下足箱の下部や廊下の収納部など隠れたスペースに室内機を設置し、床下に温風か冷風を送る。吹き込んだ風は住戸の外周の壁と床の間に設けられたすき間を通って、巾木（壁の下部に付ける細長い横板）から吹き出す。それにより各居室にまんべんなく風を送ることになり、住戸内での温度差が小さくなる。

△カゴメ<2811>、チルド部門強化へ茨城工場を全面改装
カゴメは２日、茨城工場（茨城県小美玉市）を今後、３、４年間で段階的に全面改装すると発表した。０８年春には植物性発酵食品「ラブレ」の製造ラインを導入、同年秋に品質保持期限延長（ＥＳＬ）ラインも導入する。投資額は総額１８０億円。現在の茨城工場はミートソースなどの食品が主力。トマトジュースなどを除き、野菜飲料は外注している。飲料中心のカゴメのチルド部門は急成長中。茨城工場の全面改装で、同部門を強化する。将来は、カゴメラビオ（愛知県小牧市）の名古屋工場（同）を西日本、茨城工場を東日本のチルド部門の拠点とする。

△東京農工大など、安価な食品の保管・輸送中の温度管理ラベル開発
東京農工大学大学院連合農学研究科の千葉一裕教授とトッパン・フォームズ<7862>は、食品の保管・輸送中の低温維持が一目で確認できる安価な温度管理ラベルを開発した。均一分散で一色のエマルジョンが、いったん高温になると油層・水層の２色に分離する仕組み。ＩＣタグを使う従来品と比べ、製造コストは一個２０円と数十分の１で、使用前は常温保存で済む。チルド食品などのほか輸血用血液、化粧品、薬の管理にも活用できる。同社はこれをさらに薄くし宅配便ラベルに印刷する計画で、製品名「テンポーター」でサンプル供給を始めた。この２センチメートル角のラベルは、界面活性剤を付けた油滴が水中で分散し、均一になったエマルジョンを封じ込めている。常温保存のラベルを食品に付けて低温にすると、油滴が固まり結晶が成長、油滴表面の界面活性剤がはずれる。その後に高温になると、溶けた油と水の２層になり、再び低温にしても戻らない。

△良品計画<7453>、政策見直しで値ごろ商品の比率引き下げ
「無印良品」を展開する良品計画は商品・価格政策を見直す。これまではデフレに対応して一定期間、価格を下げる品目を増やしてきたが、今後は現在の価格水準にとどめる。一方で、素材などにこだわった、定番品とは異なる価格も高めの新シリーズの導入店を拡大する。さらに「地方のショッピングセンターと都市部の店舗では求められる商品が違う」（松井忠三社長）として、地域・出店業態別に弾力的な商品政策（ＭＤ）を進めていく方針だ。良品計画では定番品を値下げする「ずっと良い値」を展開。０５年の衣料、生活雑貨の「ずっと良い値」の構成比は４・２％だったが、０７年は約１２％と３倍程度にまで増やした。これらの値ごろ商品は集客貢献度も高いものの「利益に与える影響も大きい」（松井社長）。

△三菱ＵＦＪ<8306>信託銀、中堅・中小の事業承継対策支援を本格化
三菱ＵＦＪ信託銀行は中堅・中小企業の事業承継対策支援を本格化する。プライベートバンキング営業部内にオーナーコンサルティング室を２日付で新設。中小企業に対する相続や事業承継などに関するコンサルティング機能を強化するとともに、プライベートバンキング（富裕層向け資産運用・管理サービス）にかかわる取引を積極的に進める。年商１０億―５０億円のオーナー企業を照準に、中堅・中小企業の事業承継対策を後押ししていく考えだ。中小企業向け事業承継対策コンサルティングサービスを邦銀として初めてパッケージ化した商品「オーナーシップ」を武器に、営業を拡大する。すでに事業承継対策で２００社の相談を扱っているが、体制強化で０７年度は１００社の案件獲得を目指す。オーナーシップでは、コンサル先企業を６―１２カ月かけて診断し、報告書として提供する。
（日刊工業新聞）

△ラヴィス<2465>　第１四半期は増収増益
ラヴィスは、２日引け後、第１四半期の業績を発表した。売上高４７億５６００万円（前年同期比１６．１％増）、経常利益６億３６００万円（同１１．０％増）、純利益３億４０００万円（同７．８％増）と増収増益となった。ハウスウェディング市場は年々拡大を続けているが、業界のパイオニアとして最高益更新を継続している。特に社員教育に注力し、新入社員は７ヶ月間の教育課程を経た後に初めて顧客サービスを担当できるように徹底して行われている。このことが、業界トップの契約率に結びついている。しかし、株価は最安値圏に放置された状態。

△セントラルスポーツ<4801>　今期は３期振りに最高益更新を見込む
セントラルスポーツは、２日引け後、第１四半期連結業績を発表した。売上高１１２億１６００万円（前年同期比１．９％増）、経常利益２億１８００万円（同７２．９％減）、純利益１億３１００万円（同６９．０％減）と増収ながら経常・純利益は大幅な減益となったが、ほぼ計画通りの範囲で推移した。第１四半期が大幅な減益となった最大の理由は、今期７店の新規出店を計画しているが、その中の４店が第１四半期集中し、出店費用が嵩んだことによる。したがって、通期では新店効果もあり利益を伸ばし、最高益更新を予想している。事業別によると、会員制スポーツクラブは売上高９９億３４００万円（同１．１％増）、営業利益４億１０００万円（同５９．０％減）、物販事業は売上高９億４００万円（同２１．９％増）、営業利益１億８４００万円（同８．８％増）、その他の事業は売上高３億７７００万円（同１４．３％減）、営業利益４０００万円（同２８．０％減）となった。
今０８年３月期連結業績予想は、売上高４８８億５０００万円（前期比９．８％増）、経常利益３１億５０００万円（同１１．４％増）、純利益１５億３０００万円（同１７．５％増）、一株当り純利益１３５円５７銭と０５年の最高益を３期ぶりに更新する見込み。５月オープンの成城店は、スポーツ施設に会員以外の人でも使用できるスパ施設があることから、土日と祝祭日には来店客数が急増している。また、６月オープンの「おおたかの森店」はオープン直後から３８００名を超える会員が集まり人気化するなど明るい話題が多い。しかし、株価は２０００円を割り込み最安値圏に放置されている。メタボリック・介護予防市場は４０００億円市場であり、今後も市場規模は拡大すると予想されていることから、ここは絶好の買い場かも。
（証券日刊新聞）

△カービュー<2155>　ＳＮＳ連動オークション　携帯版サービス開始
新車や中古自動車、自動車部品などの自動車総合サイトを運営するカービュー（東京都中央区）は、これまでパソコン向けにサービスを提供していた自動車用品などを扱ったＳＮＳ（ソーシャル・ネットワーキング・サービス）連動型オークション「カーライフ＊オークション」を今月から携帯電話向けにも広げた。サイトの集客層のすそ野を広げるとともに、サイトの閲覧数やオークション参加者を増やすことで、業績拡大を目指す。カーライフ＊オークションは、自動車総合サイト「カービュー」や同社が運営する自動車専門ＳＮＳ「みんなのカーライフ」で運営されるオークション。自動車部品などが出品されている。通常のオークションでは出品料、入札料、落札料など、すべての手数料を無料としたサービスで利用者は増加している。携帯電話版サービスは、パソコンで出品されている出品物の検索、閲覧ができるほか、パソコン版のユーザーならば、パソコン版で取得したＩＤやパスワードが携帯版でもそのまま使え、入札に参加することができる。また、パソコン版と同様に「この金額までなら支払っても良い」という金額をあらかじめ入力できる自動入札機能や入札の最高金額が更新された場合、登録した携帯電話のメールアドレスに知らせてくれる機能も付いており、オークション参加者はいつでもどこでも競争入札を行うことができる。携帯版サービスの開始でいつでもどこでもオークションに参加が可能で、利便性を向上することで新規参加者の獲得を増やしていく考えだ。

△ＫＤＤＩ<9433>、ＮＴＴ<9432>を圧倒　収益力格差広がる　４－６月期決算
ＮＴＴとＫＤＤＩの収益力格差が広がっている。２００７年４～６月期の本業の収益力を示す「売上高営業利益率」はＮＴＴが１１・５％だったの対し、ＫＤＤＩが１６・６％と圧倒。ＫＤＤＩは０７年３月期末の０・１ポイント差から一気に５・１ポイントまで広げた。携帯電話事業の好調でＮＴＴを出し抜いた格好だ。ただ先行きは携帯電話基本使用料の「値引き合戦」の加速も予想され、基礎体力に勝るＮＴＴが再び逆転する可能性もある。４～６月期の携帯事業の営業利益は、ＮＴＴグループが約６９０億円の減益要因を生む一方、ＫＤＤＩは逆に２２０億円の増益効果を生んだ。ＮＴＴは、番号継続制以降の販売苦戦を補うため、ドコモ<9437>が販売経費を費やしたのが響き減益。半面、ａｕのＫＤＤＩは経費を増やさず契約増を確保したのが寄与した。ＫＤＤＩは携帯事業の増益で、固定通信事業の１２８億円の赤字を打ち消し会社全体としては前年同期比１５・６％増の１４０９億円の営業利益をたたき出した。一方、ＮＴＴは、コミュニケーションズ、データ<9613>、西日本で増益を確保したが、ドコモの減益を吸収しきれず１６・７％減の２９９２億円に低迷した。４～６月期はＫＤＤＩが営業利益の伸び幅、利益率とも圧勝したが、両陣営とも先行きには暗雲が漂う。携帯事業の値下げ競争が加速する可能性をはらんでいるからだ。９月から基本使用料を契約時から半額に値引きするサービスをＫＤＤＩが発表し、ドコモも追随。これにより、期初の業績予想には織り込み済みというが、ドコモで０８年３月期に４００億円、ＫＤＤＩは２００億円の減益要因が生じる。ＮＴＴの三浦惺社長、ＫＤＤＩの小野寺正社長兼会長とも「これ以上の値引き競争にはなる可能性は小さい」と、互いに利益を食いつぶす値下げを牽制（けんせい）しあっている。

△指先でも手のひらでもＯＫ　大日本印刷<7912>、静脈認証に新カード
大日本印刷は、金融機関のＩＣキャッシュカードの認証で、指静脈と手のひら静脈の両方を利用できる「生体認証ダブル搭載ＩＣキャッシュカード」の仕組みを提供するパッケージを開発、今月から提供を開始する。顧客の利便性を高めたい金融機関を対象に、今後３年で３０億円の販売を見込んでいる。セキュリティー強化の要望にこたえ、ＡＴＭ（現金自動預払機）をキャッシュカードで利用する際に静脈パターンを使った生体認証が行えるシステムを導入している金融機関が増えている。ただ、指先を置く指静脈認証か、手のひらをかざす手のひら静脈認証のどちらかに利用が限られていた。このため、指先認証を導入している金融機関の利用者が、手のひら認証の金融機関を利用しづらいケースが出ており、金融機関では相互利用できないかを検討していた。大日本印刷の生体認証ダブル搭載ＩＣパッケージは１枚のカードに指静脈、手のひら静脈の両方のデータが入っており、１枚でどちらの認証システムでも利用できる。パッケージでは、生体認証機能付きＩＣカードの作成・導入に必要な発行用データ授受システム、発行システム、暗号鍵管理システムなどを標準化。導入まで通常は１年の準備期間が必要だったが、７カ月に短縮し、初期費用も半分程度という。

△男性向けサイト開設　マガシーク<3060>がネット販売拡充
伊藤忠商事<8001>の子会社で、ファッション誌掲載商品のネット販売を手掛けるマガシーク（東京都千代田区）は、今年９月にもメンズサイト「マガシークフォーメン（ｍｆｍ）」を開設する。これまで女性向け商品の扱いが２０歳代から３０歳代の女性向けが中心となるが、購買力の高い男性向け製品を扱う男性向けサイトを立ち上げることで、収益拡大を目指す。ｍｆｍは、２０歳代後半から４０歳代までの男性向け商品が中心となる。輸入ブランドから国内ブランドまで幅広いブランドを用意し、おしゃれにうるさい男性のハートをつかむ。女性向けサイト「マガシーク」と同様に、雑誌などとのタイアップし、商品を販売していく計画だ。マガシークは、会員制のネット販売。現在タイアップしている１４の女性誌などで掲載されている商品などがネットで気軽に購入できる便利さが受け、マガシーク事業は右肩上がりで成長している。２００７年４～６月期の同事業の売上高は、前年同期比４５・９％増の１２億５９００万円に増加している。

△デサント<8114>中期計画　海外販売比率３０％に
デサントは２日、２００９年３月期までの中期経営計画で目標としている海外売上高比率を当初計画から５ポイントアップし、３０％まで引き上げたい意向を明らかにした。そのための施策として来年度中にタイにスポーツウエア事業で進出し、海外事業の底上げを図る。同社は現在、０９年３月期までの３カ年中期経営計画「コンパス５０」を推進中だ。同計画では、０９年３月期に売上高８００億円（０７年３月期は７５１億円）、経常利益５０億円（同３２億円）、海外売上高については２００億円（同１７４億円）の達成を目標に定めた。しかし、「主力のスポーツウエアの国内市場が成熟化。目標を達成するには海外を伸ばす必要がある」（中西悦朗社長）と判断。海外事業を強化し、海外売上高を２４０億円に引き上げる方針だ。現在、海外市場では韓国と中国を中心に販売を行い海外売上高の約７割を稼ぎ出している。来年度中には堅調な経済成長を続け、日系企業の進出も多いタイでの市場開拓を行う検討を始めている。

△ライオン<4912>　プレミアム商品強化　単価上昇で収益安定
ライオンの藤重貞慶社長は２日、今後投入する新製品で、付加価値の高いプレミアム商品の比率を高める方針を明らかにした。既存商品では販売価格の維持・値戻しが難しいため、家庭向け商品や医薬品のプレミアム商品比率を引き上げることで全体の単価上昇を狙う。家庭向けでは定番モデルが中心のため、昨年までは新製品比率は７～８％程度であった。今年前半、衣料用洗剤で「トップ風合い感」、食器用洗剤「泡のチカラ」など、大型プレミアム商品を相次いで投入。このため０７年１２月期には新製品比率が１０％程度となるもようだ。この結果、製品単価の上昇で０７年上期の経常利益率は２・３％と前年同期を０・８ポイント上回った。さらに今秋、歯磨きや歯ブラシなどのオーラルケア分野で主力ブランドの「クリニカ」を一新。歯垢分解酵素にフォーカスした商品としたほか、フッ素による歯の再石灰化を促進させる高付加価値商品の「ムシ歯プロテクト」の販売を強化し、オーラルケア全体で価格帯の引き上げる方針だ。藤重社長は「製品単価が昨年から反転上昇し始めているが、逆に販売数量は少子化の影響で、今後減少する」という認識を示し、単価上昇を急ぐことで収益を安定させる考えだ。家庭向け商品では、花王も一昨年まで７％程度であった新商品比率を、今後は１０％程度で安定させる方針を打ち出している。
（FujiSankei Business i）