7/13 お昼の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△ヤマダ電機<9831>、池袋店開業・都内初の都市型店、約２万人が行列
ヤマダ電機は13日、東京・池袋駅前に都市型店舗「ＬＡＢＩ池袋」を開いた。都市型店舗の出店は大阪・難波、仙台に次いで3店目で、東京都内では初となる。ＡＶ（音響・映像）機器や携帯電話、パソコンなどの品ぞろえを充実し、年間200億円を超える売り上げを目指す。午前10時の開業前にはセール商品などを目当てに約2万人が並んだ。同店は競合するビックカメラ池袋本店の隣に立地。ビックは本店を含む周辺3店舗を改装するなどして対抗している。
（NIKKEI NET）

□ソニー<6758>の「ＰＳ３」値下げ、影響はほとんどない＝任天堂<7974>
任天堂の岩田聡社長は１２日、ソニーが「プレイステーション（ＰＳ）３」の米国での販売価格を引き下げ、携帯型ゲーム機「プレイステーション・ポータブル（ＰＳＰ）」の新型モデルを発売することについて、任天堂の事業にほとんど影響しないとの見方を示した。世界最大のゲーム見本市「エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ（Ｅ３）」の場でロイターのインタビューに答えた。同社長はまた、任天堂ゲーム機「Ｗｉｉ（ウィー）」のハードウエア事業が黒字に転じたことを明らかにした。同社は、革新的かつ操作の簡単なゲームを提供し、ゲーム人口を若年層の男性から女性、高齢者へと拡大する戦略を展開。「Ｗｉｉ」や携帯型ゲーム機「ＤＳ」の売り上げは好調だ。「Ｗｉｉ」は昨年１１月の発売以来、月間販売台数で米マイクロソフトの「ＸＢＯＸ３６０」とソニーの「ＰＳ３」を上回っている。岩田社長は、ゲーム人口拡大戦略の効果が今後も続けば、ソニーのＰＳ２の販売台数をいずれ超える可能性があるとの見通しを示した。ソニーのＰＳ２の販売台数は１億２０００万台を超え、ゲーム機の出荷で首位となっている。

△丸紅<8002>が上値追い、連日の年初来高値更新
丸紅が上値追いの展開となり、連日の年初来高値更新。９０年１月の上場来高値１１９０円が視界に入ってきた。エネルギー関連の側面や、最近ではイオン<8267>、マルエツ<8178>との業務提携発表も材料視されているが「市場全体のボリュームが膨らまない中では、主力株でも二番手クラスの銘柄を手掛けるのがちょうどいい」（みずほインベスターズ証券・投資情報部部長の石川照久氏）との声も出ており、依然としてディーリング対象の中心銘柄の一角を形成している。

△日立工<6581>堅調、ＧＳが新規に「強い買い推奨」の投資判断
日立工機が堅調。ゴールドマン・サックス証券（ＧＳ）が同社を「強い買い推奨」の投資判断で新規にカバレッジを開始したことなどが好感されている。目標株価は２６００円。ゴールドマンでは、ヨーロッパ市場での高い収益性と成長性が過小評価されているとしている。
マキタ<6586>と比較して割安との見方。

△アルプス電気<6770>しっかり、自動車ソフト開発で認証取得との報道
アルプス電気がしっかり。１３日付日経新聞朝刊で、同社がヨーロッパの自動車メーカーなどが推奨するソフト開発の品質管理手法の認証を取得したと報道されたことなどが材料となっている。報道によると、自動車メーカーが部品メーカーに認証取得を義務付けるケースが出てきたことに対応したもので、国内では初めての取得。

△鉄鋼株が全般高、新日鉄<5401>にらみ世界的業界再編を意識
住友金属工業<5405>、神戸製鋼所<5406>など、鉄鋼株が全般高。新日本製鉄とアルセロール・ミタルが１２日、北米での現在の合弁事業の拡大とグローバルな戦略提携関係に関する覚書に調印したことを受けて世界的な業界再編が改めて意識され、期待感からの買いが入っているという。

△富士バイオ<3379>が堅調に推移、大幅増益予想を材料視
富士バイオメディックスが堅調に推移している。１２日に発表した２００８年５月期連結決算見通しで営業利益が１５億８０００万円（前年比４４．１％増）と大幅増益になったことが材料視された。

△Ｍｒ Ｍａｘ<8203>がしっかり、自社株買いを好感する動き
Ｍｒ Ｍａｘがしっかり。自社株買いを発表したことを好感する動きとなっている。同社は１２日、発行済株式総数の２．５２％に相当する１００万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額上限は７億円。取得期間は７月１３日から２００８年３月１９日まで。

▼エフェクター細胞研究所<4567>が売り気配、07年5月期の経常赤字が拡大
エフェクター細胞研究所が売り気配。同社が１２日に発表した２００７年５月期の連結決算で、経常損益が１２億８６００万円の赤字となり、前期の３億６９００万円の赤字から赤字幅が拡大したことなどが材料となっている。大手企業からの研究協力金収入が大幅に減少したほか、研究開発費に４億２０００万円を投じたことも影響したと同社は説明している。
（ロイター）

□大黒天<2791>株は小反発にとどまる、大幅増収も既存店運営に乱れ－人材不足
岡山県を地盤に24時間営業のディスカウント型食品スーパーを展開する大黒天物産株は、一時18円（1.4％）高の1308 円と反発は小幅にとどまっている。12日の取引終了後に公表された2007年５月通期決算では、新規出店による押し上げで売り上げ規模の拡大が確認されたものの、一方で積極出店政策を採るあまり、既存店の運営に支障が出ていることも明らかになった。今期は出店数を10店に絞るが、人材教育などに時間もかかり、今後の動向を見極めた上で投資を行うべきとのアナリスト分析も聞かれる。株価は06 年１月５日に付けた3490円から、今年６月15日に付けた1212円まで65％調整。直近高値を100、同安値をゼロと置いた場合のこの日の高値は4.2に相当し、安値圏で底ばいを続けるチャート形状だ。大黒天物産が12日に公表した前期連結決算によると、本業のもうけを示す営業利益は前の期比４％増の24億円となった。既存店売上高が同5.9％減と想定を大きく下回ったことに加え、人件費や店舗運営費の増加で営業利益率が 1.1ポイント悪化したことが響いた。ただ、店舗数が14店純増の44となり、売り上げ規模は同29％増の525億円に増大し、小幅ながら増益も確保した。既存店の販売力低下について同社取締役経営企画室長の川田知博氏は、「新店の立ち上げのため既存店からサポート人員を募ったため、人材不足となった。出店数が多く、既存店のオペレーション（管理運営）が乱れた」と分析。今期は出店数を10店に抑制するという。川田氏自身、「景気が良くなり人材が集めにくくなっている上、店長候補やフロアーマネジャー候補はなかなか見つからない」現状を認識しているが、売上高1000億円達成に向けてあくまでも積極出店政策を継続する方針で、「今期も良い物件があれば出店していく」（川田氏）という。
大和総研の杉浦徹アナリストは、「低価格、低粗利、低コスト経営を標ぼうしてきたはずなのに、粗利が改善して経費が増えてしまい、やや道が曲がってしまった印象だ。経営は過渡期を迎えている」と指摘。毎月10日前後に公表される月次売上高動向などを、投資家は注意深く見るべきとしている。杉浦氏は、今期の会社計画（１株利益92円15銭）ベースで株価収益率（ＰＥＲ）14倍程度の現在の株価は、ほぼ妥当な水準と判断、しばらく軟調な展開が続くとみる。「店舗リニュアール効果や店舗オペレーションの改善が見られない限り、株価の回復も考えにくい。既存店売上高が明確に改善し始めることが重要」（同氏）のようだ

▼インテリジ<4757>は下落、第１四半期好調も新生「ａｎ」に不安－値下げ競争
人材サービスのインテリジェンスの株価が下落。前日発表された第１四半期（07年３－５月）決算は、人材紹介の好調が利益を押し上げたが、７月からスタートした求人情報を手がける新生「ａｎ」が、広告単価の値下げ競争などを背景に先行きが不透明なため、業績に対する強気の見方が出来ず、積極的な買いは入れにくいようだ。午前10時39分現在の株価は前日比6000円（2.0％）安の29万円。第１四半期の連結営業利益は前年同期比15％増の21億3400万円だった。中間期の会社計画（37億7000万円）に対する進ちょく率は56.6％。紹介の繁忙期に当たり、主力の人材紹介事業が好調に推移した。なお同社は前期に決算期を変更しており、比較対象の前期第１四半期は06年10－12月になる。同社は学生援護会との経営統合後、約１年を経て今年７月からメディア事業を一本化し、新生「ａｎ」をスタートした。もっとも、サービス開始直後からシステムトラブルに見舞われたほか、競合先のリクルートが「フローム・エーナビ」の値下げに動いており、不安要因を抱える。求人広告市場では、労働力の需給ひっ迫を背景に広告単価が安定してきたが、求人媒体の乱立や少子化による若年労働力人口の減少などで採用効率が悪化しており、顧客側の出稿意欲が減退しつつあるという。こうしたなか、同社は７－９月に「ａｎ」のリニューアルに伴う追加プロモーション費用を10億円投じる計画だ。同社の鎌田和彦社長は前日に行われた決算説明会で、「第１四半期は合格点」としながらも、「競争はし烈になってきていることを大変実感している。注意深く見なくてはいけない。攻撃的にやっていくと体力的に消耗するため、今後は守るところは守って、攻めるところは攻めていきたい」との考えを示した。

△任天堂<7974>が初の５万円乗せ、Ｗｉｉ生産拡大と米子会社首脳－ソフト期待
任天堂の株価が連日高で、初の５万円大台に乗せた。一時前日比1450円（2.9％）高の５万1100円まで上昇。昨年11 月発売のゲーム機「Ｗｉｉ」の好調が続く中、今後はソフト企業も任天堂シフトを進めるとの見方も出ており、業況の一段の伸びや株価の先高期待が膨らんでいる。任天堂の米子会社社長であるレジー・フィセメ氏は12日、米カリフォルニアで開催中のゲーム見本市「Ｅ３」でのインタービューで、11月から始まる米国のホリデーシーズンに向け、「『Ｗｉｉ』を買いたい人がいつでも買える状態にしておくことが優先課題だ。今年のシーズンに機会を失いたくない。そのためには、製品の供給を増やすことだ」と述べた。具体的な生産台数の数字は挙げなかった。フィセメ社長によると、Ｗｉｉは発売以来、米国で280万台を出荷。分かりやすさとコントローラーが人気で、ソニーの「プレイステーション３（ＰＳ３）」やマイクロソフトの「Ｘｂｏｘ360」を上回る売れ行きという。　　競合ブランドについては最近、ソニー・コンピュータエンタテイメントがＰＳ３の北米での販売価格を100ドル値下げすると９日に発表。マイクロソフトはＸｂｏｘに不具合が発生し、保証書の内容を変更するために最大で11億 5000万ドル（約1410億円）の費用計上を行うと５日に発表するなどの材料があった。エース証券の安田秀樹アナリストは13日放送のブルームバーグ・テレビで、北米におけるＰＳ３の値下げ効果は極めて限定的と指摘。その上で、任天堂株について「割安との判断を継続。今年の後半からサードパーティー（ハードを手掛けないソフト会社）を中心に任天堂シフトが進むと見られているのに加え、年末にかけてキラータイトルが続々と出る見込み。国内中心に任天堂のシェアが高い状況は今年いっぱい続くだろう。今期の業績は、私の予想を大きく上回ると見ている」と話した。

△エコーＴＤ<7427>株は小幅高、小型ペット増え小物商品が伸びる－利益率改善
ペット関連商品の卸売りなどを手掛けるエコートレーディングの株価が小幅続伸。小型犬などの人気化に伴い、小物商品の需要が高まっており、第１四半期（３－５月）の業績は会社計画通り順調に推移した。ただ中間期や通期の見通しを据え置いたため、積極的に買う向きが少なく、上げ幅は小さい。午前10時現在、前日比２円（0.2％）高の1230円。朝方は0.7％安で始まったが、100株単位の買い注文が断続的に入り、午前９時50分ごろプラス圏に浮上した。エコーＴＤが12日の取引終了後に公表した第１四半期業績によると、本業のもうけを示す連結営業利益は前年同期比47％増の２億1400万円となった。納入先のコーナン商事やイオングループが店舗網を拡充、取り扱い商品量が増えたほか、粗利益率も1.0ポイント改善の12.7％に向上、採算も良くなった。同社ＩＲ担当の田村隆幸氏は、「都心部に暮らす人もペットを飼いたいとして需要が高まっており、潮流は大型犬から小型犬に移っている」と説明。従来のペットフードに加え、ペット用の衣服やトリミング剤など「細々したものの動きが良くなってきた」という。岡三証券の鵜崎和彦シニアアナリストは第１四半期を、「業績は順調に推移した。利益率が改善したことは評価できる」と総括、値上げの効果なども一部で表れたとみている。現在の株価について鵜崎氏は、「卸売業セクターの平均ＰＥＲ（株価収益率）12－13倍前後で推移しているが、ペット市場は今後も伸びていくのでプレミアムを付けて評価すべき」と考えており、同社株の投資判断を「中立プラス」にしている。

△パワーＵＰ<3044>株は買い気配、既存店堅調と原価率が改善－今期利益を増額
イタリア料理店「元祖にんにくや」などを展開するパワーアップの株価が買い気配で始まった。午前９時32分時点では前日比70円（8.9％）高の856円買い気配、売り7000株、買い４万9900株となっている。既存店売上が底堅く推移している上、原価率の改善も進んで利益が計画以上に伸びている。業績への期待感が高まっていることに加え、配当予想を引き上げたことも評価されている。同社はイタリア料理をベースにカジュアルで幅広いメニューづくりを行っており、客層は30代のファミリー層が中心となっている。これまで商業施設へのテナント出店は初年度の売り上げが大きく伸びる一方、２年目以降はその反動による落ち込みが厳しい状況にあった。しかし、最近はその状況に変化が出ているという。経営企画室の森口昭彦室長は、「近年は全国的に商業施設が増加した影響で、初年度の売り上げが落ち着きを示しつつある。このため、２年目以降の落ち込みが計画より少なくなりつつある上、リピーターも増えたことで既存店が期初予想を上回った」と指摘した。同社が12日に発表した2007年11月期単独業績予想の修正によると、売上高は前期比18％増の67億円（従来予想65億4400万円）、経常利益は21％増の７億4200万円（同５億3800万円）、当期利益は26％増の３億8200万円（同２億9000万円）となる見込み。　　なお、業績好調を受けて配当は年間（期末）予想を６円から７円へ引き上げた。

△三菱地所<8802>など不動産株が上昇、オフィス需給のひっ迫継続－賃料に先高観
三菱地所、三井不動産<8801>など大手不動産株が高い。前日に発表された６月末の都心のオフィス空室率は４カ月ぶりに上昇したが、景気拡大で企業のテナント需要は引き続き強いため、オフィス不足の状況が続くとの見方から買いが優勢だ。午前９時33分現在、菱地所株は前日比60 円（1.9％）高の3270円、三井不は同50円（1.5％）高の3470円。オフィス賃貸仲介業の三鬼商事が12日に発表した2007年６月末のオフィス空室状況によると、東京・千代田区など都心５区の平均空室率は2.87％と、前月比で0.16ポイント上昇した。オフィスの新規供給に伴う解約予告が相次いだため、４カ月ぶりに上昇した。　　一方、大阪ビジネス地区の空室率は4.66％と、前月比で0.03ポイント低下、名古屋ビジネス地区の空室率は5.53％と、前月比0.06ポイント低下した。ＢＮＰパリバ証券・経済調査本部の丸山義正エコノミストは、「６月の空室率は小幅上昇したが、歴史的な低水準にあることは変わらず、オフィス需給のひっ迫が緩和されたわけではない」と指摘。また同氏は、「2007年のオフィス供給量は2006年から大幅に減少する見通しであり、需給がひっ迫した状況は継続する可能性が高い。賃料の上昇傾向は変わらないだろう」との見方を示した。
（ブルームバーグ）

△石原産<4028> 堅調。
酸化チタンの国内出荷価格値上げ報道が伝わっている。7月からアジア・大平洋向けは値上げしているが、国内向けも9月から1キロ30円引き上げるとされている。同事業分野の採算改善に対する期待感が高まる方向にも。

■野村<8604>---安値圏での膠着、需給懸念も
安値圏での膠着。サブプライム問題に対する懸念が高まっており、安値レベルでの膠着に。押し目買いなどから7/6時点の信用倍率は18.85倍にまで取り組みが悪化していたこともあり、需給懸念も強まっている。

■丸善<8236>---急反落、短期資金の利食いが先行で
急反落。前日は大日本印刷との業務・資本提携を好材料視して急騰も、本日は短期資金の手仕舞い売りに押される格好へ。前日は仕手系色の強い低位材料株が人気化する状況下、より敏感に材料に反応した格好ともみられる。業績面でのインパクトなどにも不透明感残る状況か。

△スター・マイカ<3230> 岡三証券では12日付で、投資判断を新規に「やや強気」としている。
業績の伸長見通しに加え、不動産のマーケットメイカーとしての役割の重要性が増すと。また、08年11月期については35％増収、34％最終増益を予想している。

△タムラ製<6768>---続伸、ＧＳでは目標株価を800円に引き上げ
続伸。ＧＳでは投資判断「買い」継続、目標株価を700円から800円に引き上げている。ＦＣパッケージ用ソルダーぺーストの単価上昇効果、プリンタ用圧電トラストの本格量産開始などから、来期に向けて増益モメンタムは再度加速化していくと評価しているようだ。

△信越化学<4063>---9日以来の高値更新、好決算を見直しの動き
7月9日以来の高値更新。前日は好決算発表も、地合い悪化に押されて伸び悩んだが、本日はあらためて評価の動きが高まる展開となっている。ＣＳでは目標株価を9400円から10700円に引き上げ、塩ビ子会社の採算改善などを背景にして、業績予想を上方修正としている。

□ソフトバンク<9984>---抵抗線集中、突破ならリバウンド基調強まる
25日線の攻防、一目均衡表では先行スパン（雲）下限がサポートとして機能し、雲上限を意識。信用倍率は1.28倍まで厚みを増してきている。25日線および均衡表の転換線、基準線、雲上限が位置する2750-2760円レベル突破だとリバウンド基調を強めそうだ。

△三菱マ<5711>---信用倍率は1.77倍まで取り組みに厚み
連日の年初来高値更新。7/6時点の信用倍率は1.77倍まで取り組みに厚みが増している。英豪リオ社は、カナダのアルミ大手アルキャンを買収することで合意したと報じられ、今後資源大手の再編が加速へ。

▼ＪＦＥ商ＨＤ<3332>---子会社の不祥事報道で一時ストップ安
4日続落で一時ストップ安。国土交通省は、フジテックが製造したエレベーター560基で、鋼材の強度が基準を下回っていたと発表。鋼材を納入した子会社のＪＦＥ商事建材販売が、強度の弱い鋼材を意図的に混ぜて販売したとされ、嫌気売りにつながっている。

▼フジテック<6406>---一時ストップ安、ＪＦＥ商事とともに急落
一時ストップ安と急落。エレベーター560基で、鋼材の強度が建築基準法の基準を下回っていたと発表している。会社側では、鋼材納入業者が意図的に弱い鋼材を販売していたなどとコメントしているようだが、ＪＦＥ商事の100％子会社である納入業者との意見は食い違っている模様。ＪＦＥ商事も一時ストップ安となるなど、本日は不透明感からともに売り込まれる展開へ。

△第一中央汽船<9132>---反発、近海不定期船運賃上昇報道で
反発。近海不定期船の運賃が上昇しているとの一部報道など材料視される。セメント原燃料は2年ぶりに値上げが実現、鋼材運賃もほぼ3年連続の値上げが実現などとされている。海運株は全面高だが、とりわけ、同社や新和海運などの近海不定期船各社の上昇率が高くなっている。

▼メディア<3815> 一時ストップ安。
一転しての減益見通しが嫌気されているようだ。同社は12日、07年8月期の業績予想を下方修正している。経常利益に関しては、従来予想の3.28億円から1億円（前期2.1億円）にまで減額された。

△東芝<6502>---高値レベルで膠着も先高観後退せず
高値レベルで膠着も先高観後退せず。政府による環境配慮型原発開発報道や、総務省によるデジタル放送複製緩和策によるＤＶＤ買い替え需要、iフォン好調によるフラッシュ需要増など手掛かり材料は豊富。サムスン電子の決算も控えている。

▼モジュレ<3043> 一時ストップ安。
今期見通しが失望売りにつながっているようだ。前日に07年5月期の決算を発表しており、08年5月期については経常利益で前期比6.3％増の1.52億円にとどまる見通し。成長ペースの大幅な鈍化に加え、四季報では2.3億円を予想していたこともあり、失望感が生じているもよう。

△フルヤ金属<7826> 反発。
いちよし証券では12日付で、投資判断を「1-B-MR」から「1-A-MR」に引き上げている。07年6月期の業績は、会社見通しから若干上回れた水準を確保したようだと。また、ルテニウム精製設備の本格稼動入りに加え、直近の株価調整で割安感が増したとしている。

△日製鋼<5631>---環境配慮型の次世代原子炉報道はプラス材料
反発。2000円レベルで上値を抑えられる格好だが上昇する25日線がサポートとして意識されている。政府は東芝や電力各社など民間企業と共同で、 2025年の実用化を目指し、環境配慮型の次世代原子炉を開発すると報じられている。原子炉の冷却材などに普通の水を使う軽水炉型となることから、圧力容器や蒸気発生器などの鍛鋼品でシェア80％を占める同社にはプラス材料。

△新日鉄<5401>---反発、業界再編期待なども再燃へ
反発。車用鋼板技術でミタルと提携強化などと伝わっており、連携効果に期待する動きが先行へ。なお、ミタルが同社を買収の標的にする可能性はなお残っているなどと伝わっているほか、英リオによる加アルキャンの買収合意なども発表されている。業界再編期待の再燃にもつながってはいるようだ。

△マブチ<6592>---大幅高、ＪＰＭが新規に買い推奨で
大幅高。ＪＰモルガンが投資判断を新規に「オーバーウェイト」、目標株価を9500円としている。平均単価の上昇、並びに、自動車向けの売上増が収益を貢献していくと想定、今期営業利益は会社計画110億円に対して125億円、来期は143億円などと予想している。

△日立工機<6581>---買い気配、ＧＳが新規に「強い買い推奨」
買い気配。ＧＳが新規にカバレッジを開始、投資判断を「強い買い推奨」として目標株価は2600円としているようだ。ヨーロッパ市場での高い収益性と成長性が過小評価されており、マキタと比較して割安であるとも指摘している。

△日本一Ｓ<3851> 買い気配から。
任天堂とのライセンス契約締結が好感されているようだ。日本一Ｓは12日、任天堂と「ニンテンドーＤＳ」向けソフトの開発・製造・販売に関する契約を締結したと発表している。日本一Ｓはこれまで、売上高の約6割をＳＣＥ向けに依存していたこともあり、サプライズと捉えられているもよう。

△ＵＳＥＮ<4842> 買い気配から。
四半期決算の内容が評価材料となっているようだ。第3四半期までの業績は営業利益で105.34億円（前年同期10.53億円）となり、07年8月期予想に対する進ちょく率で81.0％となった。なお、ＵＢＳでは業績は会社計画を上回る可能性が高いとしているが、株価の割高感を指摘しており、投資判断「Reduce2」並びに目標株価800円を継続したもよう。

△東芝<6502>---買い先行、好材料が相次ぎ人気化へ
買い先行。政府が民間企業と共同で環境配慮型の原子炉を開発へと報じられており、同社など10社程度が参加すると伝わっている。あらためて、原発関連の中心格として期待感高まる展開へ。また、ＮＡＮＤフラッシュの品薄状態が続いているとも報じられており、同関連の中心としても関心を高めさせる状況へ。
（フィスコ）

△シークス<7613>は中間業績増額を見直し割安株買いから続伸
シークスは、５５円高の２０８０円と続伸している。８月１６日予定の２００７年６月中間期決算発表を前に、今年５月発表の中間期業績の上方修正を見直し割安株買いが再燃しており、下方修正が相次いだ前期と逆の展開への期待も高まっている。同社の今期通期業績は、第１四半期決算発表時の今年５月に早くも上方修正され、純利益は１６億５３００万円（前年同期比２．１倍）と増益率を拡大する。デジタルカメラを中心とした家電機器用部材や通信関連機器用部材の出荷が増加したことを要因としており、前期と様変わりの早期増額修正である。前期は、第１四半期決算発表時に下方修正したあと、第３四半期業績公表時の昨年１１月に再減額、今年２月には上ぶれ修正したものの純利益は７億７１００万円（前々期比７０％減）と大幅減益着地となった。今期業績の純益大幅増額は、前期再減額要因となったドイツの連結子会社の投資損失引当の一巡に加え、関係会社出資金売却益３億３６００万円が上乗せとなることによる。中間期決算発表でこの好決算を再確認、買い直す展開は有力となる。ＰＥＲ１５倍台の割安修正に弾みをつけよう。

△川崎近海<9179>は最高決算、中期計画増額をテコに連日の最高値
川崎近海汽船は、３５円高の８３５円と変わらずを挟み１１営業日続伸し連日の上場来高値更新となっている。きよう１３日の東京に続いて１９日に大阪と個人投資家向けセミナーを開催予定にあることから、同社の業績や積極的な中期計画などの好実態への認知度が高まるとして割安株買いが続いている。業績については、前３月期は、燃料油価格の高騰を主要因に２ケタ減益となったが、今期は売り上げ４３５億円（前期比１０％増）、経常利益３４億円（同２２％増）、純利益２０億円（同５２％増）と増収増益、２期ぶりの過去最高純益が予想されている。近海、内航、フェリーの全セグメントで、海運市況の回復、増便効果、定期航路の再編などから増収を見込み、燃料油価格も１トン＝５万円（前期実績５万１４３８円）と安定化することが寄与する。さらに毎年ローリングされる中期計画でも、数値目標は昨年５月策定の目標を上方修正、最終年度の２０１０年には売り上げ４６０億円、経常利益４１億円、純利益２４億円と成長加速となる。株価は、海運株人気の波及で上場来高値を更新中だが、ＰＥＲは１２倍台となお割安である。８月発表予定の今期第１四半期決算を先取りして強気対処で報われそうだ。

△日トムソン<6480>は純益伸び悩み織り込み下げ過ぎ訂正で反発
日本トムソンは、２８円高の１１７３円と３日ぶりに反発している。５月１４日に３月期決算を発表、前期純利益は期初予想を上ぶれ過去最高で着地したものの、今期は小幅減益を予想、昨年来安値９８０円までダメ押ししたが、織り込み済みとして下値に割安株買いが増勢となっている。同社の今期業績は、売り上げ５２０億円（前期比３％増）、経常利益１００億円（同０．１％増）、純利益６０億円（同５％減）と予想されている。世界的な設備投資拡大を追い風に、半導体製造装置関連産業や工作機械産業向けなどに直動案内機器の需要が好調に伸びており、前期投入した１７品目の新製品や今年２月のベトナム生産子会社の本格稼働、さらに来年８月の北京オリンピックを前にＩＴ（情報技術）関連産業の生産拡大が予想されることなどが業績を押し上げる。ただ純利益は、前期計上の関税還付の特別利益が一巡するために小幅減益となる。為替レートは、１ドル＝１１５円、１ユーロ＝１５０円を想定しており、この為替メリットから前期と同様に上ぶれる展開も有力となり８月上旬発表予定の今期第１四半期決算の動向が注目される。株価は、ＰＥＲ１４倍台と売られ過ぎであり、このところ機械セクターの小型株が人気化しているトレンドに乗りさらにリバウンド期待が高まる。

■ダイエー<8263>は１Ｑの減収減益業績が響きもみ合う
ダイエーは、１０円高の１２５８円と小幅反発したあと前日終値を挟むもみ合いに変わっている。前日に発表した今２月期第１四半期（１Ｑ）業績が、減収減益で着地、悪材料出尽くし感と、今年５月にスタートさせた新中期経営計画の成果がまだ不透明との見方が拮抗、売り買いが交錯している。同社の１Ｑ業績は、前年同期比１１％減収、３１％経常減益、８％純益減益となった。前期実施の子会社売却・清算の事業再編や既存店の売り上げ減から減収となり、利益面ではオーエムシーの利息返還請求に伴う費用増や固定資産除却損を固定資産売却による有利子負債削減や関係会社株式売却でカバーしたが減益となった。中間期・通期業績は、期初予想を据え置き、通期純利益は１３０億円（前期比６８％減）を予想している。５月策定の新中期計画では、イオン、丸紅との資本・業務提携によりスケールメリットを活かし、２０１０年３月期までの３年間で７０億円の営業利益押し上げ効果を見込んでいるが、出足の１Ｑ業績にはまだ具体化の動きはみえていない。株価は、今年３月のイオンとの経営統合正式発表後は材料出尽くしでむしろ下値を探る動きとなっている。経営再建の進展を下値で確認する動きが続こう。

△サンコーテクノ<3435>は今度は純益を上方修正し急伸
サンコーテクノは、４日ぶりに商いが成立し９日終値に対して４０円高の２４６０円と急伸している。前日に固定資産の売却益の発生に伴い、今９月中間期・３月通期純利益の上方修正を発表、２期ぶり更新の過去最高純益の更新幅を伸ばすことが割安株買いを触発している。売却した固定資産は、同社が現在移転中の旧本社（東京都荒川区・簿価２億７８００万円）で、Ｈｕｍａｎ２１（８９３７・ＪＱ）に５億５００万円で今年９月２８日物件引き渡しで譲渡、２億１６００万円の売却益が発生する。同旧本社は、前期に移転に備えて２億３５００万円の減損損失を計上、これが前期純利益の下方修正・減益要因となった。今回は逆に純利益は上方修正となるもので、通期純利益は期初予想の５億４００万円が５億５９００万円（前期比３５％増）と増益率を拡大して過去最高を更新する。同社は、耐震補強関連のアンカー、ドリル、電動工具などの本業も好調に推移しており、増収増益を継続している、株価は、今年３月末割り当ての１対２の株式分割の権利を落として以来、２０００円台央での小動きを続けているが、ＰＥＲは９倍台とさらに割安となる。下値妙味は一段と膨らむ。

△ＵＳＥＮ<4842>は３Ｑの大幅増収増益業績をテコに急続伸
ＵＳＥＮは、５３円高の９９３円と急続伸している。前日に今８月期第３四半期（３Ｑ）決算を発表、大幅増収、経常黒字転換、大幅純益増益で着地したことに素直に反応し買い先行となっている。同社の３Ｑ業績は、売り上げ２２７９億９２００万円（前年同期比８４％増）、経常利益６３億円（前年同期は２１億５３００万円の赤字）、純利益１８億８３００万円（同５２％増）となった。安定収益源の放送事業やカラオケ事業、ブロードバンド・通信事業で市場シェアを維持、連結子会社化した人材紹介会社インテリジェンスの上乗せ、前期計上の評価損一巡、株式売却益が重なり業績高変化につながった。今期通期業績は従来予想を据え置き、純利益は３０億円（前期は８８億８９００万円の赤字）と黒字転換を予想している。株価は、業績回復とともに下値を切り上げたが、今年５月払い込みの２５０億円の第３者割当増資（発行価額１０２０円）による希薄化・需給悪化懸念で再び大きく下ぶれた。７月１０日を期限に実施したＢＭＢ（９８４１・ＪＱ）の株式公開買い付けや国内証券の投資判断引き上げなどの側面支援材料もあり、大台回復へ動こう。

▼ファーストリテイ<9983>はまたも業績を下ぶれ修正し安値更新
ファーストリテイリングは、寄り付きの売り気配から２２０円安の８０００円まで売られ急続落、５月１日につけた昨年来安値８０４０円を下抜いている。前日に今８月期第３四半期（３Ｑ）決算を発表、増収減益で着地するとともに、またも通期業績を下ぶれ修正、嫌気売りが先行している。同社の今期業績は四半期、中間期決算発表のたびごとに期初予想が下方修正され株価も下落しており、今回も強く連想が働いている。同社の３Ｑ業績は、前年同期比１８％増収、７％経常減益、１１％純益減益となった。業界競争の激化、天候不順の続く厳しい環境下、国内外で大型店舗を出店するとともに、新ブランドを育成、積極的なＭ＆Ａを展開、主力の国内ユニクロ事業が、ジーンズを中心としたキャンペーン効果で増収となったものの、第２四半期までの集客目的の戦略的値引きにより売上総利益率が低下し、子会社の赤字幅が拡大したことが減益要因となった。この３Ｑ実績を踏まえ、通期業績は今年４月の減額値をさらに下方修正、売り上げは３０億７０００万円、経常利益は１３億９０００万円、純利益は１３億３０００万円それぞれ引き下げた。純利益は３６８億６０００万円（前期比８％減）と減益率を拡大する。株価は、６月月次のマイナス売り上げで急落、米高級百貨店バーニーズのＭ＆Ａ提案で反発と値動きを荒くしている。再び下値確認運動を迫られることになる。

△アドバンテ<6857>は反発、ＮＹダウ最高値にＳＯＸ急反発オン
アドバンテストは、９０円高の５３９０円と３日ぶりに反発している。前日の米国市場で、ダウ工業株３０種平均が、２３３ドル８６セント高の１万３８６１ドル７３セントと大幅続伸して６月４日の史上最高値を更新し、フィラデルフィア証券取引所の半導体株指数（ＳＯＸ）も、１４．９６ポイント高の５３０．９６と大幅反発して過去１年間の高値を更新したことを手掛かりに買い先行となっている。同社自体のＡＤＲ（預託証券）も、東京市場の前日終値に対して１０９円高（円換算値）で引けており、比較感が働いている。このところ米国市場は、サブプライム問題やエネルギー価格上昇の影響で景気の先行き懸念が強まっていたが、ウォルマート・ストアーズの好調な６月月次売り上げ、カナダのアルミ大手アルキャンへのＭ＆Ａ、大幅急伸で不安感が後退、来週から本格化する企業の決算発表への期待感も強まり大幅続伸につながっている。東京市場でも、３月期決算の主力会社の４ー６月期決算発表が、前日の信越化学工業からスタートしており決算見直しのきっかけになる。ハイテク株は東京エレクトロン（８０３５）が、前日に４ー６月期受注の前四半期比３５％減少が伝えられ急続落、アドバンテ株もツレ安しており、受注減が４ー６月で底打ちとなるのか試す展開が続きそうだ。
（東洋経済新報社）