7/13 朝の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△am/pmでPASMO／Suicaが利用可能に――東急電鉄<9005>と業務提携
エーエム・ピーエム・ジャパンと東京急行電鉄は7月4日、業務提携を発表した。2008年1月以降、am/pm全店舗に「PASMO電子マネー」を導入し（一部対象外の店舗あり）、首都圏全域約1000店舗で利用できるようになる。

△「まっぷるnet」の観光ガイドをブログパーツに
昭文社<9475>は、観光ガイド情報をブログに貼り付けられるブログパーツを公開した。同社の「まっぷるnet」で公開している観光情報のダイジェストを表示する。（1）観光スポット画像や説明文を表示する「ガイドブックタイプ」、（2）観光ルートと地図を表示する「コースタイプ」、（3）ユーザーがお気に入りのスポットをランキング表示する「ランキングタイプ」――の3種類がある。

△動画の真下に「ニコニコ市場」　関連商品、ユーザーが“陳列”
ニワンゴ（ドワンゴ<3715>）は7月12日、動画にコメントを付けられるサービス「ニコニコ動画」で、動画に関連する商品をユーザーが選び、購入画面へのリンクを動画のすぐ下に挿入できる新機能「ニコニコ市場（仮）」を追加した。有料アカウント「ニコニコプレミアム」会員のみ利用できる。
（ITmedia News）

△野村<8604>アセット、イスラム金融に参入
野村アセットマネジメントは、イスラム金融に参入する方向で検討に入った。イスラム金融に関する規則や基準の統一化の検討などを行っている国際監督機関に対し、日本の証券関連企業としては初めてオブザーバーの参加資格を申請した。８月にも資格を取得できる見通し。マレーシアを足場に、イスラム圏の企業や機関投資家、さらに個人向けなどへのサービス提供に向けた調査研究を本格化させる。野村アセットマネジメントは野村グループの投資信託・投資顧問会社。同社は０６年１２月にマレーシア現地法人を設け、現地の機関投資家向けに資産運用・管理を手掛けている。イスラム金融が盛んなマレーシア市場の特性を踏まえ、イスラム金融への参入を探っていく。同現法の運用資産残高は約１１００億円。国際監督機関「イスラム金融サービス委員会（ＩＦＳＢ）」（本部＝クアラルンプール）のオブザーバー資格を取得することで、同金融に対応した金融商品開発のための情報収集やノウハウの蓄積が見込める。現時点では銀行・証券の業務分離などの法律面や許認可の関係で、銀行をはじめとする日本の金融機関がイスラム金融に参入するのは難しい。だが、証券関連企業の同金融への参入が実現すれば、メガバンク系の証券会社やリース会社、ノンバンク、商社などを中心に、イスラム金融への参入に弾みがつきそうだ。ＩＦＳＢのオブザーバー参加資格取得は、国際協力銀行が１月に日本の金融機関で初めて取得した。３月には、みずほコーポレート銀行や三菱東京ＵＦＪ銀行のマレーシア現地法人が取得するなど、日本の金融界でもイスラム金融についての関心が高まっている。野村アセットの日本での運用資産残高は０７年３月末で２１兆円（前年同期比３１％増）。
【用語】イスラム金融＝聖典コーランの教えに基づき、利子（リバー）は「不労所得」として禁止される。融資に購買代行やリースなどを絡ませることにより、売買価格の差額やリース料率、投資の配当を金利に代わる対価として受け取る仕組み。イスラムの教義に反する酒や賭博、養豚などへのファイナンスも禁じられている。

△ドコモ<9437>、小型スキャナー使いメール操作容易な新らくらくホン発売
ＮＴＴドコモは１２日、高齢者や障害者の利用を想定した携帯電話「らくらくホン」の新機種を８月に発売すると発表した。別売りの小型スキャナーを接続し専用冊子に書かれた文字や絵を読み取ることで、電子メールの文章を簡単に作成できる機能を搭載した。らくらくホンシリーズでは初めて全地球測位システム（ＧＰＳ）も搭載。店頭での実勢価格は２万円前後を想定する。新機種「らくらくホンＩＶ」は富士通製。スキャナーを使ったメール文章作成機能はグリッドマーク（東京都千代田区）が開発した。専用冊子内の文字や絵には透明なドットパターンが印刷されており、同パターンをスキャナーで読み取る。利用者は携帯電話本体のボタン操作をすることなく文章を作成できる。スキャナーと専用冊子はセットで９月１日に１万３４４０円で発売する。ＧＰＳについては行きたい場所を音声入力するだけで、目的地までの道案内を画面表示する機能を搭載。非常時のブザー機能とも連動しており、緊急時に自分の居場所を家族らにメールで自動通知できる。

△日立<6501>、ＩＴ機器の導入から運用管理まで一括で請け負うサービス開始
日立製作所は１２日、パソコンやファイルサーバなどオフィスで用いるＩＴ機器の導入計画策定から運用管理までの業務を一括で請け負うサービスを２０日に始めると発表した。ＩＴ機器の管理をアウトソーシング（外部委託）できるため、企業の情報システム部門の業務負担が軽減する。国内３２０カ所のサービス拠点からの出張サポートも提供し、故障などのトラブルにも迅速に対処する。大企業や官公庁、大学などに提案。５年間で５００億円の売り上げを見込む。新サービス「オフィスＩＴプラットフォームマネジメントサービス」はＩＴ機器の導入前に現状の運用体制を診断し、改善計画を策定。日立製作所から派遣された専任スタッフが客先に常駐し、ソフトのライセンス管理や機器の増設・移設、情報漏えい対策といった運用管理を代行する。ＩＴ機器の貸し出しや廃棄などのサービスのほか、ログイン時のパスワードを忘れた場合など社員からの問い合わせを受け付けるヘルプデスクの設置も行う。

△ＮＥＣエレ<6723>、ＳＤＩＰに封入したマイクロコンピューターをアジア市場に投入
ＮＥＣエレクトロニクスは中国などのアジア市場に、挿入実装型パッケージ（ＳＤＩＰ）に封入したマイクロコンピューターを投入する。白物家電向けにマイコンを拡販するのが狙い。１０月に中国・北京市にある生産子会社「首鋼日電電子」でＳＤＩＰに封入したマイコンの組み立て生産を始め、０８年度末に生産量を月２００万個に引き上げる。主流の表面実装型パッケージではなく、集積回路（ＩＣ）の初期段階に用いたＳＤＩＰを採用してアジア市場を攻略する。アジア市場に投入するのはＳＤＩＰ封入の８ビットマイコン７品種。パッケージ幅は７・６２ミリメートルで、３２ピン、２０ピン、１６ピンの３種類。フラッシュメモリーを搭載するためマイコンを動かすソフトウエアの書き換えができる。シリコンウエハーの基板上につくるＩＣは、半導体製造の後工程で湿度や衝撃などの外部環境から回路を保護するために樹脂包装（パッケージング）を施す。このパッケージに、製造コスト削減に貢献できる挿入実装型を採用した。ＳＤＩＰは紙フェノールを用いた安価なプリント基板などに対し、作業員が手作業で接続端子（ピン）を差し込む製造方法を採る。組み立てが容易なことから製造コストを抑制できるため、アジアで生産する白物家電など基本機能に限定した低価格品に適している。現在のパッケージは表面実装型が主流となっている。同パッケージは、回路集積密度の高まりに伴って端子間の幅が狭くなっているため、機械実装でなければ難しい。また、プリント基板両面に高密度実装することからも大規模な設備投資が必要となる。これら要因で製造コストが割高になる課題がある。ＮＥＣエレクトロニクスはアジアで生産される白物家電にはＩＣの初期に用いられたＳＤＩＰ封入のマイコンが適すると判断した。

△ＴＤＫ<6762>、現場モノづくり力強化－「５ゲン活動」を秋田で展開
ＴＤＫは製造現場のモノづくり力の強化に乗り出す。主要電子部品の生産拠点が集中している秋田地区で「現場」や「現物」に問題意識を持って改善する「５ゲン活動」を展開。同時に各生産拠点で実態に合わせた現場改善活動に着手する。ＴＤＫは０７年度からスタートした中期経営計画で「現場重視による製造力の強化」を掲げており、改善活動の成果は全社で共有する方針だ。５ゲン活動は現物、現実、現場、原則、原理の五つの“ゲン”について問題意識を持って改善にあたる活動。問題が生じた場合、現場や現実を直視し、原理や原則と対比しながら改善活動につなげる。５ゲン活動は０６年度に秋田地区の一部拠点でスタートした。０７年度はグループ会社を含めて同地区にある約２０拠点で実施する。各生産拠点は５ゲン活動と並行して、それぞれの実態に合わせた改善活動を推進。成果をあげている活動は他拠点にも適用し、最終的には全社に広げる。例えば、秋田地区の生産拠点のうち、５ゲン活動を先行して取り組んでいるＴＤＫ羽後（秋田県由利本荘市）は、０７年度、視覚や聴覚など作業者の五感を活用した生産現場づくりに着手する。工程の?見える化?や設備の異常の?聞こえる化?を行いながら、現場の問題意識の向上と問題点の発見、迅速な改善につなげる。

△ソニー<6758>、半導体事業でＣＭＯＳセンサーに集中
ソニーは半導体事業でＣＭＯＳセンサーに集中する方針を明らかにした。半導体事業はこれまでにシステムＬＳＩなどを絞り込む一方、画像処理（イメージセンサー）に集中する戦略を打ちだしている。イメージセンサーの中でもＣＭＯＳは携帯電話に加えて今後、デジタルカメラ向けにも採用が見込める。０８年度にはＣＣＤの生産数量を上回る見通しのため、ＣＭＯＳに開発・生産の軸足を移していく。ＣＭＯＳは生産・出荷のほとんどがカメラ付き携帯電話向け。今後、ＣＣＤで培った高解像度や小型化技術を基盤に、動画と静止画の両技術を融合させたＣＭＯＳを市場投入する計画。これにより、携帯電話向けＣＭＯＳではシェアを現在の１０％弱から０９年度に３０％に引き上げる。同社は半導体の売上高が約７８００億円で、そのうちイメージセンサーは約２０００億円。外販が７割を占める。生産能力はＣＣＤが月９５０万個、ＣＭＯＳが同３００万個。ＣＣＤは現状のシェアがデジタルカメラ向け約５０％、ビデオカメラ向け約７５％と高い。ただ今後デジタルカメラ向けにもＣＭＯＳ採用が進むと見るため、ＣＣＤと同時にＣＭＯＳの開発生産に力を入れていく。

△チップワンストップ<3343>、半導体電子部品のカタログ通販を本格展開
チップワンストップはカタログによる半導体・電子部品の通信販売を本格展開する。同社顧客や技術情報誌の購読者に、無料カタログ約１１万部を発送する。休眠状態にある既存顧客の掘り起こしと新規顧客の開拓を進め、０６年１２月期７万５０００件の受注を０７年１２月期には１１万３０００件まで引き上げる。配布するのは「特選！チップワンストップＶｏｌ．２」。１月からの試験版「同Ｖｏｌ．１」配布での経験を踏まえ、顧客層の中心である設計技術者を意識した誌面構成とした。全国３４大学の構内にも置き学生や教員を取り込む。同社運営の半導体・電子部品販売サイトで扱う商品から需要の多い約２０００点を選び、商品種類別に掲載するなど工夫した。購入金額に応じた送料無料サービスも始める予定。

△東芝<6502>、火力発電所向け制御システム事業で中国に合弁設立
東芝は１２日、火力発電所向け制御システム事業で中国拠点を設立すると発表した。中国の制御・計装メーカーである西安興儀科技股分などと月内に合弁会社を設立し、中国市場で火力発電所向け分散制御システム（ＤＣＳ）などの開発から製造・販売、サービスまで展開する。２０１０年度に新会社で売上高５０億円規模を目指す。設立する合弁会社は「東芝興儀控制系統（西安）」。資本金７８００万元（約１２億円）で、出資比率は東芝５０％、東芝の中国法人の東芝中国１０％、西安興儀科技股分とその持ち株会社で４０％。中国の２０１０年までの電力成長率は年率８・１％と予想されている。特に火力発電所は世界の新設需要の３分の２を占める巨大市場という。発電所の高効率運転に必要な情報制御システムの需要も高まると見て、合弁で事業拠点を設ける。合弁会社では火力発電所向けに情報制御システムを設計、製造し、販売する。発電所プラント全体を監視制御するＤＣＳのほか、これに接続する運転履歴管理や環境対策向けなどの制御・計装システムも手がけ、発電所の総合的に運転、監視、制御する情報システムを提供する。

△ＮＥＣ<6701>、次世代情報通信システム実現へＣ＆Ｃイノベーション研設立
ＮＥＣは１２日、３０年後を見据えた次世代情報通信システムの研究開発を行う「Ｃ＆Ｃイノベーション研究所」をＮＥＣ関西研究所（奈良県生駒市）内に設立し、研究活動を始めたと発表した。国内外問わず外部のアイデアやリソースを積極活用し、オープンな研究開発を推し進める。当面は大学や研究機関、異業種など２０機関との連携を検討する計画。人員は１０人でスタートし、研究の進ちょくに合わせて順次増員する。具体的には、世界中の知恵やひらめきを利用して新しいイノベーションを創出する「知識コンピューティング」と、時間や距離、言語の制約を受けず対話以上の効果で意思疎通を図る「こころコミュニケーション」の原理探求などに取り組む。小林宏治元ＮＥＣ会長が７７年、コンピューターと通信の融合を目指すＮＥＣの企業理念「Ｃ＆Ｃ」を提唱して今年で３０年。同研究所の開所式で佐々木元ＮＥＣ会長は「わが社が３０年間培ってきたＣ＆Ｃ技術をベースに、企業内産学研究ラボとして“オープン・イノベーション型”のＲ＆Ｄを推進する」とＮＥＣを核とした次世代情報通信システムの実現に意欲を示した。

△日立<6501>、情報量３倍の方式採用し１０４０ｋｍの光伝送に成功
日立製作所中央研究所は一度に従来の３倍の情報を伝送する方式を用いた距離１０４０キロメートルの光伝送実験に成功した。この方式のこれまでの最長伝送距離は約１００キロメートルだった。都市間を結ぶ光ファイバーネットワークで、実用レベルの長距離に活用できることを初めて示した成果。横浜で開催中の光通信国際会議で１２日発表した。実験で用いたのは「３ビット多値伝送方式」。光の多値伝送は少しずつ時間を遅らせた複数種類の光の波を利用する技術で、同じ時間でより多くの情報を送れる。４種類の光の波を使い、一度に従来の２倍（２ビット）の情報を伝送する「２ビット多値伝送」は実用化が間近だが８種類の光の波を使い分ける３ビット多値伝送は実用性が未検証だった。今回、光の波が８種類に増えても送受信の精度が落ちないよう工夫。二つの受信機を用いて受信感度を改善し、伝送距離の延長に対応したほか、伝送中に光ファイバーの中で生じる光の波の揺らぎを抑える技術を開発した。波長の異なる複数の光を１本の光ファイバーに乗せる「波長多重技術」を組み合わせ、１６種類の波長の３ビット多値伝送を実験したところ、１周８０キロメートルの周回伝送路を１３周させることに成功。総伝送容量は毎秒４８０ギガビット（ギガは１０億）だった。同社では３ビット多値伝送を５―１０年後に実用化したいとしている。

△ホンダ<7267>、４カ月で１０００店舗改装－秋口にＶＩ統一を完了
ホンダは、１０月までの約４カ月間で国内新車販売拠点約１０００店舗を一斉改装する。完了後は全店舗のビジュアル・アイデンティティー（ＶＩ）が「ホンダカーズ」に統一される。０６年夏からＶＩ統一に取り組んできたが、販社統廃合や店舗再配置と並行しており、約１年経過後も手つかずの店舗が４割以上残っている。７月までに再編を一段落し、同社最量販車種「フィット」の全面改良も控えていることから、改装のピッチを速める。新車需要が低迷を受け、ホンダは０６年春に旧プリモ、旧ベルノ、旧クリオの３チャンネルで全車種併売を開始、同年夏に統一チャンネルのホンダカーズに移行した。大都市部を中心にＶＩ改装を進めてきたが、完了したのは６月末までに約２４００拠点のうち６割弱にとどまった。その間、直営、地場含めて販社の統合を加速。１日現在で販社数は０５年１２月末比約１００社減の８７５店に、店舗数は同９０店減の２３１０店に縮小した。

△島津製作<7701>、ジーエルサイエンス<7705>と上海に共同出資会社を設立
島津製作所は１２日、ジーエルサイエンスと共同出資で、中国上海市に分析機器の部品、消耗品の販売を手がける会社「島津技迩（上海）商貿」を設立したと発表した。１０月１日から業務を始める。資本金は約２億円。売上高目標は２０１０年度に年間１０億円。同年度末までに北京や広州、成都などに新会社の拠点を設ける考え。両社の分析機器と理化学機器の前処理装置や保守部品、カラムなどの消耗品などを扱う。出資比率は島津の中国販売統括会社、島津香港が７０％、ジーエルサイエンスが３０％。営業担当者４人とマーケティング担当者２人を含む１２人でスタートし、２０１０年度には２８人に拡大する計画。島津とジーエルは０６年９月に販売と製品・技術開発で資本業務提携を結んでいる。

△トキメック<7721>、栃木・佐野工場で油圧機器の生産設備増強－内製化推進
トキメックは佐野工場（栃木県佐野市）でピストンポンプなど油圧機器の生産設備を増強する。７月中に平面研削盤と円筒研削盤をそれぞれ１台ずつ設置し稼働。０８年２月にはマシニングセンターを１台導入する。生産能力を現在比１―２割程度高めて内製化を推進。これにより内製化率を現在比５ポイント増の４０％に引き上げる。総投資額は約６億円を見込む。佐野工場はセル生産方式を採用し、ポンプや電磁式制御弁などを生産している。老朽化した生産設備から最新の加工機に更新することで、生産能力を高める。これにより現在外注しているポンプ部品などを内製化し、内製化率を向上する。同工場は０７年度に総コストを１０％削減する目標を掲げており、内製化を進めて目標を達成する。これに伴い０７年度中にも佐野工場の生産管理システムを刷新し、製品の即納体制を整える。
　
△日本ガイシ<5333>、樹脂流路部品を共同開発－成形品の冷却時間短縮
日本ガイシはプラスチック射出成形のサイクルタイムを３０―５０％短縮する金型の樹脂流路（スプルー）部品「３次元水管スプルーブッシュ」を、ＯＰＭラボラトリー（京都市下京区）と共同で開発した。内部に複雑形状の水管を設け、樹脂の冷却時間を短くした。子会社のＮＧＫファインモールド（愛知県半田市）を通じて受注を始めており、価格は１５万円。０７年度に２億円の売り上げを目指す。樹脂金型は成形品を急速冷却するため水管を設ける。しかしスプルー部品は小型で水管がつけられず、周辺からの間接冷却が一般的。冷却時間短縮のネックだった。スプルーブッシュはＯＰＭラボの金属光造形技術で、３次元形状に伸びる水管を内部に含む本体を成形した。金属粉末をレーザー加工機で一層ずつ焼結して積み上げる製法で、複雑形状が成形できる。切削加工できる胴体部は作り置きし、上下の一部だけ光造形して、低コストと短納期を実現した。

△富士重<7270>、ＡＴの多段化を中止－ＣＶＴを全車種に展開
富士重工業は、自動変速機（ＡＴ）の多段化を中止する方針を固めた。水平対向エンジン用のＣＶＴ（無段変速機）に開発資源を集中する。２０１５年度の国内燃費基準達成に向け、早期実用化を目指す。５速までそろえる既存ＡＴの採用も続けるが、０８―０９年度以降は新ＣＶＴを登録車全車種に展開。同ＣＶＴにより燃費が最低約１割改善する見込みだ。富士重工業は、軽自動車の直列４気筒エンジンに組み合わせるＣＶＴを持つが、登録車に搭載する水平対向エンジン用はない。水平対向は直列４気筒とは構造や配置方法が異なり、保有するＣＶＴを応用できない。これまではＡＴの多段化などにより登録車の燃費を改善してきたが、より高い改善効果が期待できるＣＶＴの開発にめどがついたため、ＡＴの多段化を中止することにした。第１弾は０８年度以降に発売する新型「レガシィ」に採用する見込み。

△日産<7201>、メキシコ工場の稼働再開－天然ガス供給までＬＰＧで代替
メキシコの天然ガスパイプラインの爆破で、工場を一時停止していた日産自動車は１２日、生産を再開した。天然ガスの供給にめどが立つまでは液化石油ガス（ＬＰＧ）で代替するという。再開するのは米向け「セントラ」や「ヴァーサ（日本名ティーダ）」などを生産するアグアスカリエンテス工場。
一方、ホンダ<7267>のメキシコ工場は１１日現在、ガス使用の制限により一部稼働を停止している。同工場では「アコード」を生産しているが、月内までにこれまでの生産減少分を挽回（ばんかい）する計画。

△双日<2768>と中国ミンス、米外装部品メーカーを買収
双日は１２日、中国の敏實（ミンス）集団と共同で米国の自動車外装部品メーカー、プラスチックトリム（ＰＴＬ、オハイオ州）を買収したと発表した。ＰＴＬは米ビッグスリーを顧客に抱え、かたや双日が３・６％出資する敏實は中国でトヨタ自動車、ホンダ、日産自動車にもサプライヤー経由で納入実績がある。今回の買収を米国での足がかりに日系自動車メーカーへの販路開拓も進める。日中合弁のプラスチックトリム・インターナショナル（ＰＴＩ）を現地に設立し、ＰＴＬの全事業を買収した。ＰＴＩの資本金８７０万ドルのうち、双日が４４％、敏實が４８％、残りをＰＴＬのオーナーが出資。双日からは役員２人を派遣する。ＰＴＬはボディーサイドモールやピラーなどの外装部品を製造。色付きの樹脂を使って塗装工程を省くなど、素材開発のノウハウを持つものの、原料高騰のあおりで経営が悪化していた。

△日東工器<6151>、国内の外注先対象にグリーン調達に関する説明会
グリーン調達を徹底しよう―。日東工器は国内の外注先に対し、グリーン調達に関する説明会を開いている。このほど改訂した同社のグリーン調達ガイドラインの説明や、含有物に関する顧客からの再調査依頼の事例などを紹介する。同社はこれまでもグリーン調達に取り組み、協力企業に個別に説明していた。今回、協力企業を一堂に集め説明会を開き、環境方針に関し一層の理解を求めている。同社は０４年、ＩＳＯ１４００１の認証を取得。米国電子工業会などが発行した「ジョイント・インダストリー・ガイドライン（ＪＩＧ―１０１）」を基準として取り入れている。協力企業との取引要件として従来の品質、コスト、納期に、環境保全活動を追加。環境管理物質をＪＩＧ―１０１規定の２４物質に設定した。

△電力１０社、６月の発受電電力量が７９０億９３４４万ｋＷで過去最高
電気事業連合会が１２日にまとめた６月の電力１０社の発受電電力量（速報値）は、前年同月比２・２％増の７９０億９３４４万キロワット時で６月としては過去最高を記録した。産業用需要が堅調で、各社別では関西電力<9503>と沖縄電力<9511>を除く８社がプラスとなった。電源別では、水力が出水率の低迷により同２０％減の５６億８３２２万キロワット時。ただ４、５月よりは出水率は回復傾向にある。原子力も定期点検中の発電所が多く、同１２・９％減の２０８億９４５７万キロワット時となった。その減少分を火力が、同１６・４％増の４０２億２３０５万キロワット時とカバーした。

△ＪＦＥ<5411>スチール、ニッケル不要の粉末冶金用鉄粉を開発
ＪＦＥスチールは１２日、価格が高騰するニッケルを添加せずに高強度、高い被削性を実現した粉末冶金用鉄粉「ＦＭシリーズ」を開発したと発表した。モリブデンやその他金属の合金組成を最適化したほか、独自の偏析防止処理を施すことで、ニッケルなしで強度と被削性を両立した。引っ張り強さが６００メガパスカル以上の「ＦＭ６００」、同１０００メガパスカル以上の「ＦＭ１０００」の２種類を用意した。同社は「既存のニッケルを４％含む合金鋼粉より価格を約２０％抑えられる」（広報室）とし、既存合金の代替品として近く東日本製鉄所で本格生産する。同社は現在、既存合金を月間２００トン販売。これをＦＭシリーズで代替し、さらに拡販に取り組み０８年度末に月間４００トンの販売を目指す。

△ユニチカ<3103>、バイオマスプラスチック樹脂の成形速度向上する技術開発
ユニチカは１２日、ポリ乳酸（ＰＬＡ）を主成分とするバイオマスプラスチック樹脂「テラマック」の成形速度を世界最高レベルに向上する技術を開発したと発表した。同時に射出成形の加工温度を下げることに成功し、生産工程の効率化とエネルギーコストの削減、環境負荷の低減を実現した。これらにより「テラマック」の年間供給量を現在の年２００トンから数年後には５倍の１０００トンを目指す。今回、ＰＬＡが結晶化する時に分子オーダーでポリマー鎖の配列を制御する技術を開発した。新しい添加剤と結晶の分散を最適化することで、耐熱性を向上させる金型での成形温度を従来の１００度Ｃから８０度Ｃに低下した。また成形サイクルも従来の１００度Ｃで５０秒から、８０度Ｃで３０秒に短縮。単位時間当たりの成形生産速度を従来比１・７倍に向上した。
　
△ＩＮＡＸ（住生活グループ<5938>）、ベトナム・中国に新工場－衛生陶器・タイルを増産
ＩＮＡＸは１２日、アジアの生産拠点を増強すると発表した。ベトナム・ハノイ市と中国・江蘇省蘇州市の工場に新工場棟を０８年中に建設し、衛生陶器の月間生産能力を合計１０００トン増強する。さらにベトナムのホーチミン市近郊に０８年４月稼働をめどに月産能力１０万平方メートルのタイル生産会社を立ち上げる。３工場合わせた投資額は５３億円。急拡大するアジアの建設需要に対応する。ハノイの衛生陶器工場は「ＶＩＮＡＸ」。第４工場を７月中に着工し、０８年夏に完成させる。全体の生産能力を月間１５００トンから同２０００トンに引き上げる。一方、蘇州市では衛生陶器工場の蘇州伊奈陶瓷で８月に第２工場を着工。０８年下期に完成予定で、衛生陶器の生産能力を月間１０００トンと現状の２倍にする。

△京急百（京浜急行電鉄<9006>）、電子マネー「パスモ」を３年後に全店舗で対応
京急グループの京急百貨店は、今後３年間で京急百貨店本館の全店舗をＩＣカード乗車券「ＰＡＳＭＯ（パスモ）」の電子マネー機能に対応させる計画だ。一部店舗ではすでに対応を始めているが、利用が好調なことから対象店舗を広げ、利便性をさらに高める。設備投資総額は１億円超になる見通し。パスモ導入による直接的は増収効果は未知数だが、京急百貨店では「今後、パスモでの買い物がスタンダードになる」（塚田信常務）とみて、全店舗への導入に踏み切る。まず８月に館内の自動販売機にパスモ電子マネーを導入する。その後、段階的に利用対象店舗を増やし、百貨店全体のＰＯＳレジを含む販売管理システムが更新期となる２０１０年には全店舗をパスモ電子マネーに対応させる計画。
（日刊工業新聞）

△サンコーテクノ<3435>　固定資産売却に伴い業績の上方修正を発表
サンコーテクノは１２日引け後、本社移転に伴い、現本社の土地・建物をＨｕｍａｎ２１＜８９３７＞（ＪＱ）に５億５００万円で売却することを発表した。また、売却益２億１６００万円を特別利益として計上することにより業績の上方修正も発表した。
０８年３月期通期連結業績予想は、売上高、経常利益は前回予想と同じく１８１億８００万円（前期比６．０％増）、９億６０００万円（同６．１％増）、純利益は前回予想を５５００万円上回る５億５９００万円（同３５．０％増）を見込んでいる。

△ジェーソン<3080>　第１四半期業績を発表、新規出店５店
今年４月に新規上場した、首都圏でバラエティ・ストアを展開するジェーソンの０８年２月期第１四半期連結業績は、売上高３９億３０００万円、経常利益１億６０００万円、純利益１億７６００万円となった。通期連結業績予想は、売上高１５９億円（前期比７．８％増）、経常利益６億３０００万円（同５．３％減）、純利益４億２０００万円（同８．０％増）を見込んでいる。通期予想に対する第１四半期の進捗率は、売上高２４．７％、経常利益２５．４％、純利益４１．９％と売上、経常とも順調であるが、純利益は、店舗閉鎖に伴う受取補償金を特別利益として計上したことから大幅に伸びている。新規出店は通期で１５店舗前後を計画。第１四半期は５店舗出店し、目標とする３年後１００店舗体制（前期末５０店舗）は十分に達成できるペース。
（証券日刊新聞）

△東大、ソニー<6758>の寄付で新部門　ディスプレーの色再現研究
東京大学生産技術研究所は１２日、ソニーの寄付を受け、平面パネルディスプレー（ＦＰＤ）の色再現を科学的に研究する「カラー・サイエンス寄付研究部門（ソニー）」を７月１日に設立したと発表した。研究期間は３年で、ソニーは毎年３５００万円を寄付する。ソニーだけでなく、他のＦＰＤメーカーにも得られた知見を提供し、日本メーカーの国際競争力向上に貢献する考えだ。
ソニーやシャープ<6753>などはテレビメーカーとして世界的なブランド力を築いているが、部材のパネルでは台湾メーカーが急激に伸びており、日本の脅威となっている。今回の寄付研究部門の設置は、液晶、プラズマ、有機ＥＬ（エレクトロルミネッセンス）の国際競争力を強化するために今後予定されている国家プロジェクトの一環でもあるという。新研究部門では、解像度、コントラスト、色再現性という画質３要素と、実際に見たときにきれいと感じる心理物理量との関係を明らかにする。新研究部門の客員教授を務める久保田重夫氏はソニーで長くブラウン管テレビ「トリニトロン」の開発を手がけ、６月までコーポレート・エグゼクティブＳＶＰ（シニア・バイス・プレジデント）を務めた。「モノづくりに携わってきたなかで、ディスプレー特有のさまざまな現象を目の当たりにみてきた。今、サイエンスに戻って解明する段階にある」とし、科学の基礎から取り組む考えを示した。もう１人のスタッフとして、生産技術研究所で応用光学などを研究する志村努教授がサポートする。早ければ１年後には、美しく見える理論をディスプレーで再現できるようにする計画。久保田氏は「壁全面をディスプレーにして、都会の一室でも大自然を感じられるようにする夢に近づきたい」と述べた。

△アルコニックス<3036>、中国で廃車リサイクル　来月にも合弁設立
銅やアルミなどの非鉄金属専門商社のアルコニックス（東京都港区）は、中国天津市に廃自動車などのリサイクル事業を行う合弁会社「天津市日環再生資源利用」を８月にも設立する。中国経済の急速な発展に伴い、今後、廃車の増加が予想されている。同社は中国での廃車リサイクル事業が大きなビジネスになると見ており、現地法人の設立を決めた。合弁会社の資本金は２００万人民元（約３２００万円）で、アルコニックスは４０％を出資する。残りは、現地のリサイクル事業者の天津市津煤達物資総合利用が４１％、天津新源物華自動車回収経営が１９％をそれぞれ出資する。合弁会社では、廃車の集荷から解体、スクラップのリサイクルを中心に行う。操業当初は、廃車リサイクルを中心とした小規模工場となるが、業容に応じて設備を拡充していく。さらに、将来的には総合リサイクル工業団地を建設する計画だ。

△ダイエー<8263>のビルメンテ業務委託　イオン系に切り替え
ダイエーは１２日、１０月から大型店舗１３０店のビルメンテナンス業務の委託先をイオン<8267>系の総合メンテナンス会社「イオンディライト<9787>」に切り替えることを明らかにした。９月末までは、旧ダイエーグループで昨年６月にビル運営会社のザイマックス（東京都新宿区）に売却した朝日ビルメンテナンスサービス（同）に業務委託している。ダイエーの店舗メンテナンス費用は年間６０億～７０億円にのぼる。ダイエーは「具体的なコスト削減額は明らかにできないがコスト削減につながる」としている。イオンとダイエーは３月に資本・業務提携したが、提携後に具体化した相乗効果策としてはコカ・コーラ製品の共同販促に続いて２件目になる。ダイエーの店舗は２０７店あるが、１０月からイオンディライトに委託しない７７店は「メンテナンス要員が常駐せずにダイエー従業員がメンテナンス業務も行う小規模店」としている。

△全日空<9202>商事　キリン<2503>とコラボ弁当　１５日から羽田で発売
全日空商事は１２日、全国のキリンビールの営業マンが推薦する「選ぼうニッポンのうまい！２００７」の一部食材を使った弁当を東京・羽田空港の売店で１５日から８月中旬までの期間限定で発売すると発表した。１日２０個限定で、価格は１０５０円。発売する「ニッポンのうまい！弁当」は、福島県産の「会津こしひかり」、山形県産牛肉、愛知県産ウナギ、福岡県産辛子明太子を使った特製おむすび３個と付け合わせ２種類を入れた。キリンは、各都道府県の名産品を紹介しつつ、ビールの拡販につなげるというキャンペーンを２００５年から実施。全国３７空港に販売網を持ち、名産品を販売する全日空商事が今回の企画に乗り弁当販売が実現した。
（FujiSankei Business i）