2011/06/20 株式クロージングコメント
CLUB Fisco　2011年06月20日16時15分
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■ギリシャ債務問題が後退する局面を見極める必要

　日経平均は小反発。2.92円高の9354.32円（出来高概算16億2000万株）で取引を終えた。売られ過ぎ銘柄などのリバウンドが強まり、前引けにかけて9421.38円まで上昇。しかし、後場に入るとユーロ安の流れなどギリシャ債務問題への警戒もあり、大引け間際には下げに転じる局面をみせていた。狭いレンジ内での膠着ながら、不安定な相場展開に。
　前場段階で1200を超え、7割超を占めていた値上がり銘柄数も、958（値下がり540、変わらず159）と1000銘柄を下回っている。また、このところは後場半ば辺りからユーロが不安定になり、これを受けて先物市場では売り仕掛け的な動きもあるようだ。まずは、ギリシャ債務問題が後退する局面を見極める必要があろう。

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　また、ＭＳＣＩは、韓国と台湾の先進国指数への引き上げの可能性について、明日21日に発表するようである。両国が先進国指数に引き上げられた場合には、日本株へはリバランスによる資金流出となる。実際の売買は来年6月以降になるようだが、実際に引き上げられた場合には心理的な売り圧力が警戒されよう。
　一方、電力株のリバウンドなど、売り込まれ過ぎていた銘柄・セクターの強い値動きが目立つ。短期的な需給調整でテクニカルリバウンドの範囲ではあろうが、心理的な下支えとなろう。特に月末にかけては株主総会の開催が多く、震災の影響や今後の計画などが材料視されて、見直しの動きに向かう可能性はある。
　さらに、米ＱＥ2終了に向けたリスク資産圧縮の動きも最終段階であり、6月末にかけての調整局面は想定内である。7月以降の相場反転を想定した押し目狙いのスタンスとなろう。
（村瀬智一）