7/3 お昼の『株価材料』

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■株価材料

△東芝<6502>株が続伸歩調、連日の年初来高値更新
３日の株式市場では、東芝が続伸歩調となり、連日の年初来高値更新となった。原発関連株の中核銘柄として引き続き注目される一方、フラッシュメモリーの拡大期待など「材料の切り口が幅広く、この点がディーリング対象として資金を誘い込む大きな要因になっている」（中堅証券情報担当者）という。依然として実需勢の買いも活発化している。

△話題の「ｉＰｈｏｎｅ」、国内部品メーカーに恩恵か
米アップルの携帯電話「ｉＰｈｏｎｅ（アイフォン）」に関連する銘柄が、市場の注目を集め出した。６月２９日の発売初日に完売したとあって大ヒットが期待されており、この先の販売台数拡大が鮮明になってくるにしたがって、部品を納入するメーカーへの恩恵も、明らかになってきそうだ。とりわけ「ｉＰｈｏｎｅ」は高機能製品であるだけに、差別化した付加価値の高い部品に強みを持つ国内電子部品株に活躍余地が広がるとの見方が出ている。「ｉＰｈｏｎｅ」はカメラ、携帯情報端末、音楽などを楽しむメディアプレーヤーなどを備えたアップルの携帯電話で、６月２９日から全米で販売を開始した。発売当初の２年間の独占販売権を持つ米通信大手ＡＴ＆Ｔは３０日、「ｉＰｈｏｎｅ」の初期在庫分は数時間でほぼ完売したことを明らかにした。一部のアナリストによると、発売開始から７月１日までに５２．５万台を販売したもよう。
アップルと国内メーカーは部品の採用・不採用について原則非公開としているため、市場では関連銘柄としてセラミックコンデンサの村田製作所<6981>、太陽誘電<6976>やフラッシュメモリーの東芝<6502>など、携帯電話向けビジネスで実績のある企業を関連する銘柄として推定している。村田製作所の広報担当者は「ｉＰｈｏｎｅ」向け採用の有無はコメントできないため、一般論と断ったうえで「高機能化商品の登場は、他にも類似商品が出てくるなど将来を考えると、大きなビジネスチャンスだ。機能が高度化すれば、使用する部品の数が増加するほか、付加価値の高い部品が使われるようになる」と話す。また、東芝の広報担当者も一般的な見方としたうえで「アプリケーションの広がりはフラッシュメモリーの需要拡大につながる。（ｉＰｈｏｎｅは）期待できる１つの分野とみていいのではないか」とコメントしていた。野村証券・アナリストの秋月学氏は「Ｗｉ─Ｆｉ（ワイファイ）の搭載など（ｉＰｈｏｎｅは）高機能商品であるため、汎用品ではなく差別化した部品に強みがある国内メーカーにとってはプラスになる」としたうえで「具体的な採用メーカーについてはコメントできないが、少なくとも差別化できるプロダクトで、新しい製品を作成可能な村田製作所<6981.OS>などにはポジティブ材料と言える」と指摘していた。
他方、「ｉＰｈｏｎｅ」向けに部品が採用されるにしても「市場規模を考えると、各社の収益規模を大きく変化させるまでにはいたらないだろう。時価総額の小さな銘柄でｉＰｈｏｎｅ向けで急激に売上高を伸ばしそうな企業は見当たらない」（三菱ＵＦＪ証券・シニアアナリストの内野晃彦氏）との声も出ている。市場では、総じて関連部品メーカーへのプラスの材料と受け止めており「ゲーム機器の拡大やパソコンの更新需要といったこれまでの手掛かりに加え、ｉＰｈｏｎｅからも支援材料が加わった」（準大手証券情報担当者）という受け止め方が広がっている。電子部品株は、今年に入りパフォーマンス面からさえない展開が続いていたとの見方が多かっただけに、現時点での国内メーカーへの恩恵がどの程度かはっきりしないものの「不人気だったセクターの刺激材料になるという意味で注目できる」（大手生保系投信の運用担当者）との思惑も浮上している

△ＮＥＣエレ<6723>株が堅調、携帯向け節電システム開発
３日の株式市場では、ＮＥＣエレクトロニクスが堅調。３日付日経新聞朝刊で、同社が携帯電話の消費電力を大幅に低減できるシステムを開発したと報道されたことなどが材料となっている。省エネ性能を引き上げ、高機能化が進む次世代携帯電話でも長持ちするようにする。近くサンプル出荷を開始すると報道では伝えている。

□中央三井リース株売却、現時点で決定した事実ない＝一部報道で中央三井信託
三井トラスト・ホールディングス<8309>と中央三井信託銀行は３日、中央三井信託銀行が子会社の中央三井リースを三井物産<80631>傘下の三井リース事業に売却する方針を固めたとの一部報道について、現時点で決定した事実はないとのコメントを発表した。３日付日経新聞朝刊は、中央三井信託銀行が中央三井リースの全株式を数十億円後半で７月末にも三井リース事業に売却すると報じた。
（ロイター）

△サンクＪＰＮ<7548> 買い先行。
四半期決算の内容が評価材料となっているようだ。前日に第1四半期の決算を発表しており、経常利益で前年同期比2.0倍の5.32億円となった。また、上期予想に対する進ちょく率では58.5％となっている。

△日立建機<6305> 3営業日続伸で最高値に顔合わせ。
6/22までの戻り過程で6/7高値とのダブルトップが意識されていたが、これを拒否出来るかが注目される。4500-4150円レベルでのボックス突破に期待。エクイティファイナンス観測を嫌気した場面もあったが、設備投資を評価する流れに。

△ナブテスコ<6268>---国内系ファンドによる買いとも
連日の最高値更新。国内系ファンドによる買いが入っているとの観測。信用倍率は1倍割れが慢性化しており、売り方の踏み上げ狙いも。精密機器事業、輸送用機器事業とも好調と。

△住商情報<9719>---徐々にリバウンド基調を強めつつ
4営業日続伸。徐々にリバウンド基調を強めつつある。昨年10月からの下落トレンド継続だが、直近では一目均衡表の先行スパン（雲）上限を突破してきている。ＪＰモルガンによる富士ソフトの格上げも刺激材料に。

△木村化<6378>---連日のストップ高
連日のストップ高。原発関連としての物色が根強いが、ここにきて新たな上昇相場入りとなった感はある。1990年以来の4ケタ乗せが意識され、90年2月最高値1380円もターゲットとして意識されてきている。信用規制などには注視したいところ。

△セガサミー<6460>---しっかり、任天堂との共同制作ソフト期待
続伸。一部で報じられている役員インタビューなどが材料視されているようだ。任天堂と共同制作中のゲームソフトについて、07年度は世界でナンバーワンのタイトルを取りたいなどとコメント、北京五輪までの販売期間に日米欧で数百万本の販売数が可能と。

△ＤＯＷＡ<5714>---大幅続伸、自山鉱比率を倍増との報道で
大幅続伸。資源高を受けて同社や住友鉱など資源株の一角が高い。また、同社に関しては、自山鉱比率を倍増させる意向であると一部報じられている。出資しているティサパ鉱山は「もっと深く掘れば今の倍以上の採掘が可能」と考えているようであり、今後増産を図っていくとも。

△スズキ<7269>---06/11最高値顔合わせに
4営業日続伸で6/20以来の年初来高値更新、06/11最高値顔合わせに。インドＳＥＮＳＥＸは、2/8以来5ヶ月ぶりに過去最高値を更新。自動車関連を中心に買われたようであり、関連銘柄としても。

△社宅Ｓ<8945> 大幅高。
業績の上振れ観測報道が好感されているようだ。07年6月期の経常利益が2.9億円程度、従来予想の2.61億円を上回ったとの観測が一部で報じられている。一方、08年6月期の見通しについては経常利益で3.4億円前後と報じられており、四季報予想の4億円を下回っている。

△スター精<7718>---ＧＳでは目標株価を引き上げ
続伸して年初来高値を更新。ＧＳでは、今後12ヵ月の目標株価を3200円から3900円へ引き上げたもよう。株価は第1四半期決算をうけて上昇中だが、株式市場は依然同社の09年2月期以降の業績改善余地をフルに織り込んでいないとの考えを示したようだ。

△大和証Ｇ<8601> 反発。
ＧＳが投資判断を「売り」から「中立」に格上げ、評価材料につながっているようだ。株価下落、並びに野村ＨＤとの比較によるバリュエーションのプレミアムが解消されたことを格上げの背景としている。一方、ＧＳでは野村ＨＤと日興コーデの投資判断をそれぞれ「中立」に引き下げており、インパクトがより強まる形にも。

△富士ソフト<9749>---反発、ＪＰモルガンの格上げで
反発。ＪＰモルガンが投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウェイト」に格上げ、目標株価を3500円としている。第1四半期決算は会社計画通りの着地になる見通しとしているほか、事業再編で目標としている利益率改善を実現しつつあることも評価と。

△フォーサイド<2330> 買い気配から。
特別利益の発生が材料視されているようだ。米国子会社買収に伴う未払い金の一部を支払う必要がなくなったとして、10.08億円の特別利益が発生すると発表している。なお、現時点では業績の修正を行っていない。

▼ソーテック<6829> 売り気配。
ＴＯＢ価格にサヤ寄せの動きとなっているようだ。オンキヨー<6729>はソーテックにＴＯＢを実施するほか、ソーテックの第三者割当増資を引き受けて子会社化すると発表した。ＴＯＢ価格が1株2万6434円（2日終値3万5500円）となっているため、ソーテックの株価にはマイナスに作用している。一方、オンキヨーは買い気配スタート。

△コマツ<6301>---しっかり、メリルでは4200円に目標株価上げ
しっかり。メリルでは投資判断「買い」継続で、目標株価を3800円から4200円に引き上げている。建設機械の需要は北米を除いて拡大基調が持続、とりわけ、東南アジア、日本、中国での需要は想定を上回るペースとなっているもようと。今期の営業利益は会社計画2870億円を上回る3050億円と予想。

△ソフトバンク<9984>---通信会社による「iPhone」争奪戦も
小幅続伸。米アップルの「iPhone」が発売されたが、今後通信会社による争奪戦が意識されている。また、日本発売は来年とみられ、各社高機能化による戦略への期待も。目先的には25日線が抵抗線として意識されている。一目均衡表では雲の中で推移しており、積極的には手掛けづらいところ。ただ、遅行スパンは下方転換シグナル発生の可能性が出てきており、本日辺りから上昇したいところ。

△カブコム<8703>---買い優勢、ＧＳが強い買い推奨リストに採用
買い優勢。ＧＳでは「買い推奨」継続で「強い買い推奨リスト」に新規採用、オンライン証券会社のトップピックと評価している。目標株価は22万円と設定のようだ。預託金拡大による金融収益の更なる拡大、三菱ＵＦＪとの連携による口座獲得増加で委託売買の持続的な成長などが期待できるとしている。
（フィスコ）

△コンドーテック<7438>は最高業績、新工場建設を買い直し反発
コンドーテックは、１０円高の１０２５円と小幅反発し１０００円大台固めに煮詰まり感を強めている。今３月期業績の過去最高更新や滋賀新工場の竣工による耐震補強部品や近畿・中部地区への拡販拠点増強を見直し、割安株買いが続いているもので、配当利回りが２．５％と高水準となっていることも下値妙味を拡大している。同社の今期業績は、売り上げ３２８億２５００万円（前期比８％増）、経常利益２１億７１００万円（同８％増）、純利益１２億３６００万円（同１０％増）が予想され、経常利益は、前期に続く過去最高更新となる。工場、大型店舗、物流施設向けの建設資材の需要が堅調に推移し、樹脂、鋼材の原材料高も価格転嫁を進めることで吸収する。また、１３億円を投資して建設した滋賀新工場では、耐震用筋交い「ターンバックルブレース」やアンカールトを増産、上乗せとなってくる。配当は、前期に４円増配した２６円配当を安定継続する。株価は、ＰＥＲ１１倍台と割安であり、好配当利回り買いから出動し値幅効果も期待できそうだ。

▼プレナス<9945>は１Ｑの減収減益業績を売り３日ぶり反落
プレナスは、７０円安の２２００円と３営業日ぶりに反落している。前日に今２月期第１四半期（１Ｑ）決算を発表、減収減益で着地したことを嫌い今年６月につけた上場来安値２１３５円を試す動きが先行している。ただ下値では５４円配当取りの買い物も続き、安値後はやや下げ渋っている。同社の１Ｑ業績は、前年同期比０．２％減収、２８％経常減益、１４％純益減益となった。業態を超えた競争激化、原材料調達問題、労働力確保費用増など厳しい環境が続いており、売り上げは２５店の新規出店や新スタイル店舗への改装などでほぼ計画取りの進捗となったが、東日本地区でのストアブランドＣＭ費用や店舗の衛生管理徹底などが重なり、利益は２ケタ減益となった。中間期・通期業績は、期初予想を据え置き、通期純利益は７４億円（前期比１０％増）と増益転換を見込んでいる。株価は、前期業績の再三の下方修正や国内証券の投資判断引き下げなどが響き下降トレンドが続き、テクニカル的には２６週移動平均線から７％超のマイナスかい離と底値示唆となっている。５４円配当取り、ＰＥＲ１３倍台の割安修正に向け悪目買いも一考余地がありそうだ。

△北興化<4992>は増益転換の中間業績増額をテコに買い気配アップ
北興化学工業は、寄り付きから買い気配を切り上げ４５円高の４６２円買い気配と反発し昨年１２月につけた昨年来安値３７５円からの出直りを鮮明化している。売り買い差し引きなお約１５万株の買い物超となっている。前日に２００７年５月中間期の上方修正を発表、期初の減益予想が増益にプラス転換することが低位出遅れ株買いを誘発している。同社の中間期業績は、売り上げが期初予想を７億円、経常利益が４億５０００万円、純利益が３億３０００万円それぞれ引き上げられ、純利益は４億８０００万円（前年同期比３９％増）と増益転換する。農薬以外のファインケミカル製品が、電子材料関連原料などを中心に伸び、資材価格高や価格競争の激化をコストダウンや円安による為替差益で押し戻し上方修正となった。今１１月通期業績は、中間期決算発表時に公表するとしている。株価は、前期業績の相次ぐ下方修正により下値を探ったが、１０円安定配当や１株純資産５８５円が下支え効果を発揮し４００円台出没となっていた。ＰＥＲ的には割高だが、低位値ごろ妙味は膨らみ、戻り相場に加速がつきそうだ。

△ｎｅｔｉｎｄｅｘ<6634>が反発、再開後ＩＰＯは久々の高初値倍率
ネットインデックスは、６万円高の１２２万円と４営業日ぶりに反発している。同社株は、６月２２日に公開価格４８万円で新規株式公開（ＩＰＯ）され、初場２日目に公募価格を２．９倍上回る１４１万円で初値をつけ、倍率は、昨年１２月上場のｅＢＡＳＥ（３８３５・ＨＣ）以来の高人気となった。その後１６６万円高値まで買われたが、利益確定売りが継続、初値も割って地相場固めとなっている。５月２２日から約１カ月の中断期間を経て再開されたＩＰＯは、同社も含めて１７銘柄に達したが、第１号の日本テクノ・ラボ（３８４９・札ア）が、公募価格割れの初値形成（負け）となったほかは、１６銘柄の初値が公開価格を上回り（勝ち）、１６勝１敗となった。平均初値倍率も８０．７６％と昨年１－２月の９６％以来１年３カ月ぶりの高倍率となり、初値形成が上場２日目となる銘柄も、５銘柄に達するなど人気復調を裏付けた。ただ月末値現在で公開価格を割る銘柄が３銘柄、初値を割る銘柄が５銘柄を数えるなど、資金回転の速さも相変わらずである。全般相場が参議院選挙接近とともに膠着感を強めているだけに、短期資金中心に値動きの荒い展開が続きそうだ。

▼ユニー<8270>は１Ｑの減収減益業績が響き続落
ユニーは、３８円安の１４２２円と続落している。前日に今２月期第１四半期（１Ｑ）決算を発表したが、減収減益着地となったことを嫌い再度下値を試す動きとなっている。同社の１Ｑ業績は、前年同期比０．８％減収、１６％経常減益、５３％純益減益と落ち込んだ。総合小売業、コンビニエンスストアで広告費や新設店の開店経費が利益を抑制したほか、専門店では子会社の鈴丹、さが美の営業減益、純益損失や金融事業のＵＣＳの純益減益が下ぶれ要因となった。１Ｑ実績は、期初予想の中間期業績に対して経常利益は３４％、純利益は３２％の低進捗率となったが、中間期・通期業績は期初予想を変更していない。株価は、今年２月に前期業績を下方修正、減益率を悪化させたことから再び１３００円台の安値まで突っ込んだ。投資採算はやや割高であり、１４００円台を固める日柄調整がなお長引きそうだ。

△マルコ<9980>は３Ｑ黒字転換、自社株取得が支援し続伸
マルコは、５円高の４２５円と小幅ながら４営業日続伸している。前日に今８月期第３四半期（３Ｑ）決算と自己株式の取得を発表、３Ｑ業績が黒字転換したことが、前日に続く買い材料となっている。同社の３Ｑ業績は、前年同期比１％増と伸び、経常利益は２億３５００万円（前年同期は９億７１００万円の赤字）、純利益は１億１００万円（同８億７１００万円の赤字）とそれぞれ黒字転換した。女性用体型補整下着大手として、主力製品の「デコルテ」シリーズの新色展開や「メイキングスイムウエア」の発売、新分野の健康食品の販売開始などに加え、不採算店の統合閉鎖、固定経費の見直し・削減を進めたことが黒字転換につながった。同社は、今年３月に２月中間期業績を下方修正、同４月には通期業績を小幅下ぶれ修正している。３Ｑ実績は、この下ぶれ通期業績に対して低進捗率となっているが、４月修正値は達成できるとして、純利益は１０億円（前期は１３億７２００万円の赤字）と据え置いた。自社株買いは、今年５月に１５０万株（発行済み株式数の４．６８％）、５億円を上限に決議されており、前日までにこのうち９万１３００株、３５５９万円を買い付けた。株価は、３００円台下位の底固めから減配ながら配当利回りが２％台に回るとして個人投資家の買いを集め浮上している。通期業績の動向次第でなお上値余地を拡大しよう。

△カッパ・クリエ<7421>は今度は業績を上方修正し続伸
カッパ・クリエイトは、１９円高の１９００円と続伸している。前日に今５月期の３回目の業績修正を発表、前回１月の下方修正と異なり上方修正となったことが、買い手掛かりとなっている。同社の今期業績は、昨年９月に上方修正されたあと、今年１月には下方修正されたが、今回は再び増額修正となった。売り上げは１月修正値を９億円、経常利益は４億４０００万円、純利益は７億６０００万円各上回り、純利益は１６億１０００万円（前期は１６億１０００万円の赤字）と黒字転換幅を拡大する。主力の寿司事業で、当初の見込みより回復が顕著で個別の店舗レベルは着実に上昇、前回の減額要因の店舗閉鎖損失などををカバーした。株価は、前期業績を再三、下方修正し赤字転落となったことから、回転すし業界の「負け組」として大きく売り込まれた。今年３月にゼンショー（７５５０）向けに実施した第３者割当増資（発行価額１６６１円）をきっかけに持ち直しており、業績の方向性の変化からリバウンド幅拡大を支援しよう。

△川重<7012>は民間貨物航空機進出報道を追撃材料に続伸
川崎重工業は、９円高の５１４円と変わらずを挟み４営業日続伸となっている。この日付けの日本経済新聞で、同社が、防衛庁向けの輸送機開発初技術を転用し民間向けの貨物機市場に進出すると報道されたことが追撃材料となっている。同社は、６月１８日に米ボーイングの新型航空機向けの機体工場の建設、同１９日には中国での新造船所の建設が伝えられ下値を切り上げており、同様の株価浮上思惑が高まっている。報道によると、同社は現在、防衛庁向けに次期輸送機「ＣＸ」を開発中で、２００７年度内に初飛行を予定している。この初飛行が順調に終了次第、同技術を転用し２００８年から民間貨物専用機の開発を本格化し、２０１２年の事業化を目指す。米ボーイングの予想では、世界の貨物航空機市場は、経済のグローバル化を背景に２０２５年まで３０００機の新規需要があるとされ、その約４割が積載量４０トン以下の中小型機とみられ、川重は同市場をターゲットにする。株価は、総合重機メーカーの出遅れ株として先行する三菱重工業などにツレ高している。いよいよ独自材料で独自展開する株価ステージに入ってきたようだ。

△東エレク<8035>は反発、米株大幅反発が投資判断下げを押し返す
東京エレクトロンは、６０円高の９０６０円と反発して始まっている。前日に三菱ＵＦＪ証券が、投資判断を最上位から１段階引き下げたことで売り先行となったが、週明け２日の米国市場で、ダウ工業株３０種平均が、１２６ドル８１セント高の１万３５３５ドル４３セントと大幅反発、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数も、２９．０７ポイント高の２６３２．３０と２００１年２月以来約６年半ぶりの高値をつけたことを手掛かりに、下値を買い直す動きとなっている。フィラデルフィア証券取引所の半導体指数（ＳＯＸ）が、４．２５ポイント高の５０５．４１と反発したことも側面支援している。同社株は、５月１１日に発表した３月期決算で、今期純利益を１０４０億円（前期比１４％増）と予想し市場コンセンサスを上回ったとして１２００円高を演じた。投資判断引き下げは、今期第１四半期の半導体製造装置の受注が、韓国メーカー向けなどを中心に計画に未達となったと観測したことに基づいているが、米国株反発で米国景気の減速懸念も後退しつつあるだけに、買い直す動きを誘発している。ただ為替レートは、１ドル＝１２２．３５ー４５円と０．７５円の円高となっており、強弱感はなお対立しそうだ。
（東洋経済新報社）

▼プレナス<9945>が反落、第１四半期の２８％減益を嫌気
持ち帰り弁当の「ほっかほっか亭」を展開するプレナスが反落、一時７０円安の２２００円まで売られている。同社は２日、今０８年２月期第１四半期の連結決算を発表。経常利益は前年同期比２８．７％減の２６億８６００万円となったことが嫌気されている。顧客の利便性向上を狙い、新規出店や改装を実施、付加価値の高い商品を投入したが、既存店の減収はカバーできなかった。また、ブランド力の強化を図るための広告宣伝費や、衛生管理徹底などに伴う諸経費の増加が利益を圧迫した。８月中間期予想は経常利益６３億円（前年同期６４億６４００万円）を据え置いている。
（株式新聞ダイジェスト）

△イーグル工<6486>は新値追い、原発用特殊バルブに実績
イーグル工業は４営業日続伸の動きで連日の年初来高値更新となっている。自動車や建設機械向け中心に主力のメカニカルシールが堅調に推移しているほか、もうひとつの収益柱である特殊バルブ部門において原子力発電向けに実績があることから、その将来性に着目した買い注文も増えているもよう。同様に原発用特殊バルブに強みのある岡野バルブ製造　（二部）　<6492>　やトウアバルブグループ本社（同）　<6466>　がこのところ大きく水準訂正高したことが刺激材料になった面もある。「ＰＥＲなどバリュエーション面に割高感がなく、増額修正期待もあるとすればなお上値追いの余地がありそう」（中堅証券）といった声が聞かれている。信用取引でカラ売りしていた投資家が買い戻す動きもあるようだ。

△三菱マ<5711>が高値更新、貴金属上昇・半導体関連
三菱マテリアルが買われ、６月７日に付けた年初来高値６９１円を更新した。本日はニューヨーク市場における貴金属相場の上昇を背景に住友金属鉱山　<5713>　などの非鉄株が買われている。また、三菱マテリアルは半導体ウエハーに使われる多結晶シリコンの大手メーカーとしても知られる。本日は半導体ウエハー大手の信越化学　<4063>　が初の９０００円台に乗せるなど、強い動きとなっている。信越化学の動き等も参考に、三菱マテリアルについては半導体関連株の観点から収益の拡大を期待する投資家の買いが入っているようだ。

△ナブテスコ<6268>が連日高値、ロボット関連として関心
ナブテスコが買われ、連日で高値を更新している。自動車向けロボットの受注好調を受けて安川電機　<6506>　が連日で高値を更新している。そのあたりも背景にロボットの動向に関心が注がれている。人手不足時代を背景にロボット需要の長期的拡大が期待されている。ナブテスコは産業用ロボットの間接部分で使われる精密減速機において世界シェア６割を握るトップ企業として株式市場では認識されている。ジャスダック市場に上場しているハーモニック・ドライブ<6324>も精密減速機のメーカー。

△安川電<6506>が連日高値、ロボット受注好調
安川電機が連日で高値を更新した。前週末に明らかになった６月の単独月次受注を受けて、野村証券では「電機向け（サーボモータ）が回復し自動車用ロボットが過去最高水準」として、２日付でレーティング２を継続した。野村では今３月期の連結経常利益３７０億円（前期比１０．８％増、会社側予想は３６０億円）、来期１０％増の４０７億円と見込んでいる。１株利益は今期８２円、来期９２円を見込む。（
（ラジオNIKKEI）

□トヨタ<7203>元部長ら不起訴へ＝RV事故の発生、予見困難－熊本地検
トヨタ自動車のRV（レジャー用多目的車）「ハイラックス」のリコール（回収・無償修理）をせず事故で5人が負傷したとして、業務上過失傷害容疑で書類送検された同社元担当部長ら3人について、熊本地検は3日までに、嫌疑不十分で不起訴処分とする方針を固めた。当時の情報から事故の発生を予見するのは困難で、担当者の刑事責任を問えないと判断したとみられる。同地検は週内に福岡高検などと協議する見通しで、近く正式に決定する。
（時事通信）

△ＮＥＣ<6701>など、九州の信用金庫ＡＴＭコーナーの問い合わせ電話受信システムをＩＰ化

△文化シヤッター<5930>、セキュリティフィルム「強常貼（ごうじょっぱり）・型板ガラスタイプ」を発売
（日経プレスリリース）

△タムラ<6768>が年初来高値、株式市場新聞強力推奨
株式市場新聞６月２７日付強力推奨のタムラ製作所が急反発。６月２５日に付けた年初来高値６６４円を更新した。０４年６月２２日に付けた６１０円を上抜き、３年間続いたもみ合い相場を上放れて、新たな上昇波動に入ってきた。日興シティグループ証券の吉野豊テクニカルアナリストは「６６０円どころに目先のフシがあるが、当面７９０円、中期的には１０２０円から１１００円も見込める」という。

△ヒラノテクシード<6245>が５連騰
３日付本紙北浜最前線で推奨のヒラノテクシードが５連騰。リバウンド態勢を強め、化工機関連が大幅伸張している。

△スター精密<7718>が高値追い
スター精密が３日続伸となり、連日の年初来高値更新。このほど発表した第１四半期（３−５月期）の連結経常利益が、３４億１９００万円（前年同期比８２％増）と大幅な増益となったことから買いが継続している。欧州向けに精密加工用工作機械が大幅に伸び、小型プリンターもＰＯＳ（販売時点情報管理）システム向けに好調に推移している。

△ダイニチ工業<5951>が４日続伸
ダイニチ工業が４日続伸。３０万株、３億円を上限とした自社株買いを発表したことが材料になっている。

△アマガサ<3070>　買いゾーン入り。夏本格化による消費復調で注目集まりそう。若年層の女性をターゲットに非皮革のカジュアルシューズを販売。ＰＥＲ１２倍台で割安感。

△ニッシンＳ<8426>　底入れ観測強まる。０８年３月期、経常利益の伸び鈍化で上値は限定されるが自律反発に期待。

△昭和シェル石油<5002>が反発
昭和シェル石油が反発。０７年６月中間期の連結経常利益が従来予想を５０億円上回り３５０億円強になりそうと伝えられたことが材料になっている。

△木村化工機<6378>が９００円台乗せ
木村化工機が買われ、９００円台乗せ。原発関連の一社として注目を集めているが、原油価格が１バレル７０ドル台に乗せている現在、相対的に低コストの原発の魅力が浮上しているだけに、しばらくは目が放せないことになりそうだ。

△ニコン<7731>が高い
３日付本紙１面の「半導体装置株選別買い」で推奨のニコンが高い。半導体メーカーの投資が集中するプロセス工程に強いほか、成長の著しいデジタル一眼レフ市場でも活躍している。
（株式市場新聞）

△ＤＯＷＡホールディングス<5714>が６日続伸し２２５採用銘柄の値上がり率ランキング上位に
ＤＯＷＡホールディングスが、３９円高の１３６７円と６日続伸し２２５採用銘柄の値上がり率ランキング上位に入り、２月２７日につけた年初来高値１３８４円を窺う動きになっている。ニューヨーク市場における貴金属相場の上昇と、外資系証券が、６月２７日付で投資判断を「オーバーウエート」継続、目標株価１５００円→１６００円に引き上げたことを引続き好感している。また、ジェイエフイーホールディングス＜５４１１＞(東1)が取引先企業と広範囲に株式の持ち合いを進めていることが明らかになったことで、ＪＦＥとの関係強化の動きも評価され株価を刺激しているようだ。

△キッコーマン<2801>が３日続落し２２５採用銘柄の値下がり率ランキング上位に
キッコーマンが、３３円安の１７４１円と３日続落し２２５採用銘柄の値下がり率ランキング上位に入っている。サッポロホールディングス＜２５０１＞(東1)も３日続落し、米投資ファンド、スティール・パートナーズの保有銘柄に下落傾向が現れてきた。前週に相次いだ株主総会で、スティールの提案がすべて否決されたことで目先材料出尽くし感が漂っている。ある程度株価が下落し投資妙味が高まる株価水準になるまでは、調整もやむ得ない状況だろう。

△フューチャーベンチャーキャピタル<8462>は続伸。ジリ高期待、ガマンの時
フューチャーベンチャーキャピタルは続伸。３４００円高の７万７４００円まで買われている。大証ヘラクレス市場値上がり率上位にランクインしている。とくに材料が出たわけではないが、５月１７日につけた直近安値６万円を底に、反発→続伸傾向で来ている。また、京都銀行＜８３６９＞(東1)が続伸しており、同社は京都を地盤とした独立系ベンチャーキャピタルということで、連想買いが入っている可能性もある。２００７年３月期連結決算は、営業・経常・純損益は損失計上となった。今期業績予想は、会社予測は出していないが、東洋経済新報社の『会社四季報』では、２００８年３月期も営業・経常が損失計上、純損益は黒字転換と見られている。２００９年３月期は、営業収益と純利益が増収増益、営業・経常が収支トントンと見られている。このままジリ高で行き、今年１～３月の１０万円ラインまで戻したいところだが、業績の好転を待つ、ガマンの時でもある。現在の株価でＰＥＲは５０倍台、ＰＢＲは１倍台。

△オーエム製作所<6213>が年初来高値を更新、日本の航空機産業に対する期待膨らむ
オーエム製作所が、１０円高の１１０３円と３日続伸し６月２２日につけた年初来高値を更新している。川崎重工業＜７０１２＞(東1)が民間貨物機市場に参入する方針を固めたことで、日本の航空機産業は部品や素材なども含めて大きく成長する可能性があると日本経済新聞社が報じたことを好感している。民間機は「ＹＳ―１１」以来約４０年間、完成機生産から遠ざかっていたが、川重と三菱重工業＜７０１１＞(東1)の国産旅客機開発が同時に進めば、製造業のけん引役としての役割も担いそうだとしている。オーエム製作所の主力製品は大型の縦型旋盤で、ジェットエンジン部品を切削するのに使われることから、航空機生産に対する期待が高まっている。株価は、上昇トレンドを継続し８９年１２月につけた上場来高値１２７０円を目指そう。

△日本社宅サービス<8945>は大幅続伸。今期経常の最高益更新観測で
日本社宅サービスは大幅続伸。２万６０００円高の２２万５０００円まで買われている。今朝の日経新聞で「２００７年６月期の連結経常利益は、前の期比５４％増の２億９０００万円程度と、過去最高を更新したもようだ」との観測記事が出たことが買い材料となっている。また、東洋経済新報社の『会社四季報』では、２００７年６月期、２００８年６月期とも増収増益と予想している。日本社宅サービスのチャートを見ると、この１年ほどは２０万円前後でモミ合い。最近は優秀な人材を獲得・囲い込みのため、福利厚生などを拡充する企業が増えており、同社の事業も伸長している。好業績をバネに、まずは昨年の今頃につけていた２５万円ラインまで戻したいところ。現在の株価でＰＥＲは５０倍台と高めだが、この場合は、市場の期待値が高い証左と見る。

△昭和シェル石油<5002>は続伸。業績観測に、地合いの良さ、石油先物相場の好況と、材料三つ巴
昭和シェル石油は続伸。寄り後は２８円高の１５３７円まで買われている。今朝の日経新聞で「２００７年６月中間期の連結経常利益は、前年同期比３３％減の３５０億円強になりそうだ」「従来予想を約５０億円上回る」と報道された。また、今朝は石油・石炭製品セクターが高い。東証１部業種別株価指数で、値上がり率上位に入っている。日経平均株価が続伸し、１万８２００円台に乗せている、地合いの良さに加え、前日の米ニューヨーク市場で、原油先物相場が４日続伸し、一時１バレル７１．３４ドルと、昨年８月以来１０ヵ月ぶりの高値をつけたため。昭和シェル石油のチャートを見ると、中期、短期とも続伸トレンドで来ている。このまま続伸して、２００５年９月につけた直近高値１６２５円を上抜ければ、次の目標は１９９１年につけた上場来高値２２２０円か。

△ホシデン<6804>が４日続伸し年初来高値を更新、Ｗｉｉは想定以上の好調
ホシデンが、３円高の１７３３円と４日続伸し４月９日につけた年初来高値１７３１円を更新している。銀行系証券が６月２９日付で、任天堂<7974>(東 1)向けＷｉｉが想定以上の好調として投資判断を「３」→「１」に格上げ、目標株価を２１００円としたことが買い手掛かり。株価は、任天堂に追随する動きが鮮明となっており、２０００円大台乗せも十分視野に入ろう。

△ケアネット<2150>は医薬品の副作用サイト開設で小反発。上昇局面に転じるきざし
ケアネットは小反発。４０００円高の２１万７０００円で始まっている。今朝の日経新聞で「医薬品の副作用情報を提供するサイトを開設した」「米系の医薬品情報コンサルティング会社、アイ・エム・エス・ジャパンと業務提携し、約２万種の医薬品の副作用など安全情報をデータベースにする」と報道された。ケアネットの今年４月の上場以来のチャートを見ると、上場当初につけた３２万４０００円が「上場来高値」になって、あとは続落してきた。しかし下値２１万円ラインは堅いようで、材料が出たこともあり、反発している。この反発が一時的なものではなく、上昇局面に入るきざしと見たい。まずは６月上旬の上値フシ２４万円ラインへの戻りが目標となろう。業績は好調に右肩上がりで来ており、２００８年３月期業績予想も増収増益。今後、高齢化と医師・看護師不足が予測されるなか、同社事業の需要は伸びると期待される。

△電気化学工業<4061>が３日続伸し年初来高値を窺う
電気化学工業が、１５円高の５８２円と３日続伸し騰勢を強め、５月２１日につけた年初来高値５９２円を窺う動きになっている。湯につけることできれいに除去できる表面保護剤を開発したとの日経産業新聞の報道を引き続き材料視している。ガラスや石英の表面に塗布して硬化させ、搬送時や加工時につきやすい汚れや傷から表面を守る。除去するときの有機溶剤での洗浄が不要で、環境への負荷が低く、工程の簡素化につながるという。半導体メーカーなどにサンプルを提供中で、秋の本格販売を目指している。２０１０年３月期に約２０億円の売上高を見込んでいる。同社によると、日本を含むアジアでの、電子部品加工用接着用品の需要は年間１００億円程度に成長しているという。今期予想ＰＥＲ１６倍台と割安感がある。９１年２月高値６１０円を抜けば、青空天井となりそうだ。

△川重<7012>は「民間航空機に進出」報道で続伸。上値試す展開に
川崎重工業は続伸。９円高の５１３円で始まっている。今朝の日経新聞で「民間向け貨物航空機事業に進出する方針を固めた」「防衛省向けに開発し、来年から生産する次期輸送機『ＣＸ』を民間機に転用」「国内外の航空貨物大手に売り込む計画で、２０１２年の事業化をめざす」と報道された。また、先週２８日に、対人地雷除去車をアフガニスタンへ初出荷したと発表した。政府の人道的援助を目的とした『草の根・人間の安全保障』無償資金援助のもと、同国のＮＧＯの要請に応えたものという。チャートを見ると、現在の株価は、この半年ほどの上値抵抗線にほぼ当たっている。上記のように、新事業を順次スタートし、業績は好調。そのわりにはＰＥＲ２０倍台と割安水準。地合いにもよるが、フシを上抜けて、居所を変えていくか。

△Ｊ‐ＰＯＷＥＲ<9513>は続伸。英ファンド増配要求「撃退」に、水道新事業がオン
電源開発は続伸。５０円高の４８１０円で始まっている。今朝の日経新聞で「福岡県大牟田市と熊本県荒尾市で水道事業を始める」「浄水場などの施設を２日付けで取得、施設の維持管理を担当する」「三井鉱山＜３３１５＞(東1)から浄水場継承」と報道された。先週６月２７日にひらいた株主総会で、英投資ファンド、ザ・チルドレンス・インベストメント・ファンドの株主提案である増配要求は否決（会社側の配当計画が可決）されて以降、小幅ながら続伸傾向で来ている。このまま戻り足が続けば、まずは１３週移動平均線５２７３円あたりが目標となろう。

△アルデプロ<8925>　奈良営業所を開設、今期３０箇所の営業所開設計画が完了―拠点拡充で業績拡大に弾み
中古マンション再活事業を展開するアルデプロは２日、同日付で奈良営業所を開設したと発表した。同社はこれまで、全国９支店を核として県庁所在地や中核都市への営業所開設を進め、２９箇所の営業所を開設している。これら全国展開する９支店の売上拡大も貢献し、前０６年７月期は、連結売上高４３０億円（前々期比２１６％増）、経常利益６６億円（同２５１％増）と大幅な増収増益を達成。９支店の売上構成比は約４４％にまでのぼっており、同社の出店戦略がいかに奏功しているかが窺える。さらに新設営業所の売上が寄与してきており、今０７年７月期の業績予想については６月６日付で上方修正を発表。連結売上高８３４億円（前期比９４．１％増）、経常利益１３３億円（同９９．４％増）を見込んでいる。今回、奈良営業所の開設により、今期３０箇所の営業所開設計画は順調に完了。全国網の拠点拡充で不動産情報もより多く収集できることから、一層の業績拡大が期待される。
（証券日刊新聞）

△緊急地震速報　ＣＡＴＶで実験　イッツコム、１７日から
東京急行電鉄<9005>系のケーブルテレビ事業会社、イッツ・コミュニケーションズ（イッツコム、川崎市高津区）は２日、気象庁が１０月から本格的に配信する「緊急地震速報」をベースにした緊急情報の一般家庭向けモニター実験を、今月中旬から開始すると発表した。大地震では、家具の下敷きになって大ケガをするなどの事例があるが、速報により身近な危険を回避し、災害による被害の軽減を図るのが狙い。

△指紋認証　なりすまし防ぐ　ＤＤＳ<3782>が漏洩対策ソフト　
指紋認証などのセキュリティー関連技術を開発するディー・ディー・エス（ＤＤＳ、名古屋市中村区）は２日、セキュリティーシステム構築会社のインテリジェント　ウェイブ<4847>と共同で、包括的な情報漏洩（ろうえい）対策ソリューションを販売すると発表した。インテリジェント　ウェイブは、大手クレジット会社にシステムを高いシェアで納入しており、金融業界で培った技術を内部情報漏洩対策などに生かした情報漏洩対策ソフト「ＣＷＡＴ」を他の一般企業に販売している。ＤＤＳの指紋認証ユニットを組み合わせることで、ＣＷＡＴを使う際の認証基盤側でのなりすましを防ぎ、より高いセキュリティーを提供できるという。ＤＤＳの指紋認証ソリューションは、富士キメラ総研の「２００６ネットワークセキュリティビジネス調査総覧」で国内シェア第１位となっており、その優位性を生かして今後も他の企業との連携・提携を積極的に進めるという。

△松下電器“じっくり計画”　５年先視野の商品開発も
松下電器産業は２日、「Ｖ商品」と呼ぶ戦略商品の開発期間を見直し、従来の「３年以内」に加えて、「５年以内」のロングスパンでの開発も並行して行うことを明らかにした。激化するデジタル家電競争を勝ち抜くには、商品の開発期間を短くするだけでなく、中・長期の先を見据えた新概念の商品・事業を生み出す力も重要と判断した。プラズマテレビや斜めドラム式洗濯機などのＶ商品は中村邦夫前社長（現会長）の肝いりで始まり、０７年度は７３品目を発売、２兆円の売上高を目指しているが、大坪文雄社長は「いま、Ｖ商品だからといって、３～５年先も（他社がまねできない）Ｖ商品とはかぎらない。新しい商品・事業を生むという視点で、（開発の）時間軸を５年に延ばした」としている。同社は今年４月、「モノづくりイノベーション本部」を設立し、他社がまねできないような技術を盛り込もうと、全社的な知恵を結集する方針を打ち出した。５年程度じっくり腰を据えて、本当に他社と差別化できる新商品を開発したり、新規事業を立ち上げたりする。開発期間が３年以内の従来のＶ商品も継続する。

△米シティ、日本攻略に再挑戦　個人向け支店を２倍に　日興<8603>と連携急ぐ
米金融大手、シティグループの日本法人「シティバンク銀行」は２日、個人向け支店の倍増など営業拠点の拡充を柱とした対日戦略を発表した。同行は日本の銀行免許を取得し１日付で在日支店から格上げした。米シティが傘下に収めた証券大手、日興コーディアルグループとも連携し、日本市場の攻略を本格化させる。シティバンクの国内営業拠点は東京・天王洲の本店や同日開設した浦和支店を加え、現在３１カ所にある。これを数年以内に２倍程度に増やす。第一弾として８月上旬までに千葉、大阪、兵庫・芦屋、神奈川・青葉台の４支店・出張所を開設し、富裕層も含めた個人顧客の開拓に乗り出す。また、企業向け金融部門もてこ入れし、数年以内に顧客数を３倍に拡大する方針。日興コーディアルとの連携については、今後、具体化していく方針だ。これまでは在日支店が日本で事業展開してきたが、６月２０日に金融庁から銀行免許を取得し、在日支店を米シティ１００％出資の現地法人化した。これに合わせ、在日支店の支店長兼ＣＥＯ（最高経営責任者）のダグラス・ピーターソン氏が会長（非常勤）に、米シティのアジア太平洋地区リテールバンク責任者だったスニール・コール氏が社長に１日付で就任した。日本事業では、２００４年に法令違反により、富裕層向けの資産管理業務からの撤退を余儀なくされており、シティとしては、日本市場への再チャレンジとなる。ピーターソン会長は２日記者会見し、「証券、銀行、クレジットカードの基盤を活用し、日興との新しい統合、協業を模索していく」と述べ、日興との連携を急ぐ考えを強調。また、「シティグループの東証上場を検討している」と語り、日本で株式を公開する方針を示した。
（FujiSankei Business i）

■注視銘柄

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