7/3 朝の『株価材料』PART Ⅳ

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■株価材料

△薬の副作用情報を網羅、ケアネット<2150>が医師向けサイト
医師向け情報サービスのケアネットは医薬品の副作用情報を提供するサイトを開設した。米系の医薬品情報コンサルティング会社、アイ・エム・エス・ジャパン（東京・港、佐伯達之社長）と業務提携し、約2万種の医薬品の副作用など安全情報をデータベースにする。会員登録した医師・薬剤師は医薬品と副作用症状の関連性などを調べることができる。製薬企業や国が持つ安全情報を一括して検索できるサイトは初めて。複数の医薬品を処方されている患者が副作用の恐れがある症状を訴えた場合でも、医師は原因となる医薬品を素早く特定できるようになるという。

△データセンター各社、「ISO20000」取得広がる
データセンター運営各社の間でＩＴ（情報技術）サービスに関する国際標準規格「ＩＳＯ２００００」の認証を取得する動きが広がっている。同規格は日本版ＳＯＸ法（企業改革法）が求めるＩＴに関する内部統制と内容が重複している。上場企業は内部統制対応を急いでおり、認証の取得を武器に受注拡大につなげる狙いだ。
インフォコム<4348>は6月、横浜市に自社所有するデータセンターで認証を取得した。同センターは電力や空調などのサーバ設置に必要な設備提供からシステムの保守運用まで一貫して請け負っている。ＩＴサービスの管理体制が構築されていることを証明することで、顧客を増やし、低くとどまっているセンターの稼働率向上を目指す。

△バズマーケティング、ブログの影響力を分析
インターネット広告代理店、セプテーニ・ホールディングス<4293>の関連会社、バズマーケティング（東京・新宿）は6日、個人が書くブログ（日記風の簡易型ホームページ）の記事内容や影響力を分析する事業を始める。ブログを使って商品の認知度を高めようとしている企業に、分析結果をいかした広告やイベントなどの企画を提案する。バズ社のサイトに会員登録したブログを対象に、3カ月以上前にさかのぼり記事の中の言葉を自動的に抽出・分類する。結果は資格、ファッション、ペットなどのテーマごとに表示する。企業がアピールしたい商品がどのブログの内容と合うかが分かる。ブログの記事が見る人に与える影響力も、閲覧件数や他サイトに張られたリンクの数などで5段階評価する。

△半導体商社のソリスト<9847>、ウクライナ市場に進出
半導体商社のソリストはウクライナ市場に進出する。現地企業と業務提携し、鉄鋼業界向けに計測機器を売り込むほか、デジタル対応の放送機器を販売する。2007年3月期に7億円だった海外売上高を、08年3月期には10億円以上に増やす計画だ。ウクライナの保守サービス会社、スペクトランと提携し、同社の販路を利用して現地鉄鋼メーカーに日本製の計測器や分析装置を販売する。スペクトランが保守・管理サービスを担当する。デジタル放送への切り替えが進んでいるのに対応し、現地のテレビ局に放送機器を販売する。

△サルガッソー、業務支援ソフトに会議機能を追加
システム開発のサルガッソー（東京・港、鈴木健社長）はサイボウズ<4776>子会社のフィードパス（東京・渋谷）と業務提携した。フィードパスの中小企業向け業務支援ソフトにサルガッソーの会議支援機能を付加し、販売を開始する。1年間で100社の導入を目指す。フィードパスの「サイボウズオフィス６」は2万5000社を顧客に持ち、スケジュールや掲示板機能で日常業務を効率化できる。これに議事録を取りながら会議を効率的に進める機能を追加する。ソフトの期間貸し（ＡＳＰ）方式で提供する。価格は「オフィス６」が利用者1人あたり月額1500円。サルガッソーの機能は1人につき、初期費用9800円、年額7200円。

△オーデリック<6889>、地震を感知し自動で点灯する室内灯を開発
照明器具メーカーのオーデリックは震度４以上の地震を感知して自動的に点灯する室内灯を開発した。暗い室内で足元が見えずにつまずいたり、小物を踏んだりするのを防ぎ、安全に避難するのに役立つという。室内灯の内部に取り付けた小型センサーが振動を感知すると、回路を自動的につなげて電気が点灯する。同時に地震発生を知らせるブザーが5分間鳴る。電気は約30分間点灯した後、自動的に消える。

△川崎重工<7012>、民間航空機に進出・自衛隊機を転用
川崎重工業は民間向け貨物航空機事業に進出する方針を固めた。防衛省向けに開発し来年から生産する次期輸送機「ＣＸ」を民間機に転用、国内外の航空貨物大手に売り込む計画で2012年の事業化をめざす。防衛省や経済産業省も支持する方針で、自衛隊機の民間転用は初めて。
三菱重工業<7011>も国産旅客機の開発を進めており、国内の航空機産業が軌道に乗れば、部品や素材など関連産業への波及効果も大きい。世界の貨物航空機市場は経済のグローバル化を背景に拡大し、米ボーイングの予測では25年までに3000機の新規需要が生まれる。約4割が積載量40トン以下の中小型機とみられ、川重はこの市場を狙う。競合するボーイング、欧州エアバスが旅客機を転用しているのに対し、トラックをそのまま積めるなど積載能力が高いという。

△自動車各社、新車12種を下期テコ入れ
自動車各社は2007年下期（7―12月）に主力乗用車の新型車を相次ぎ投入する。各社の計画を集計すると、市場の6割強を占める登録車（排気量 660cc超）の発売車種は前年同期より5割多い12車種に達する。上期の新車総販売台数は22年ぶりの低水準に落ち込んでおり、なかでも登録車の不振が目立つ。各社は軽自動車に比べて利幅が大きい登録車のテコ入れを急ぎ、国内販売事業の収益改善を目指す。
トヨタ自動車<7203>は既存車種の全面改良を含めて、10月までに毎月1車種以上の新型車を発売する方針だ。販売台数の大きな伸びが見込める小型車「イスト」や「カローラ」の派生車などを発売するほか、根強いファンが多いＳＵＶ（多目的スポーツ車）を秋に全面改良する予定だ。

△ＮＴＴ<9432>社長「非通信、早期に１兆円台」
ＮＴＴの三浦惺社長は2日、日本経済新聞記者と会い、非通信関連事業を早期に現在の約1.4倍の1兆円程度まで拡大する方針を明らかにした。研究所の成果を事業化する知的財産ビジネスや不動産事業の育成が柱。通信の競争激化を受け連結売上高は10兆円台で減少傾向にあり、新分野の売り上げを全体の1割近くまで高める。今年度に商用化する次世代ネットワーク（ＮＧＮ）は「品質や安全性を最優先する」と述べた。6月28日に就任した三浦社長は「グループ全体の成長を考えると、非通信事業の拡大がカギになる」と強調。研究所の研究開発成果を事業化する子会社の体制強化などで、知財ビジネスに積極的に取り組む考えを明らかにした。グループで抱える遊休不動産の活用も加速。一連の取り組みで現行7000億円程度の非通信売上高を早期に1兆円の大台に乗せる。

△マクドナルド<2702>地域別価格、値上げ店舗半数に拡大
日本マクドナルドホールディングスは6月20日に始めた地域別価格を拡大する。従来より高い価格で販売する店を年内をメドに現在より600強多い 1900前後とし、従来通りか値下げした店とほぼ同数にする。これにより約3800の全店平均では値上げになる格好。価格引き上げが先行した東京など四都府県で客数や購買行動に目立った変化がなく、値上げ地域を広げても消費者の支持は得られると判断した。地域別価格導入時に値上げしたのは東京、神奈川、大阪、京都四都府県の約1250店。値下げしたのは宮城、福島、山形、鳥取、島根の五県約130店、価格を据え置いたのは38道県の約2440店。

△薄型テレビ、インド事業拡大・松下<6752>やソニー<6758>、韓国勢に対抗
日韓の電機大手がインドで薄型テレビ事業の拡大に動き始めた。松下電器産業は5月に現地生産を始め、市場に本格参入した。ソニーは自社ブランド専門店を2007年度末までに前年度末比1割強多い230店以上に増やして拡販する。インドの今年度の薄型テレビ市場は40万―50万台と前年度の3倍前後に急成長する見通し。離陸期を迎えた新市場でシェア争いが本格化する。インドのテレビ市場は年900万台規模とみられ、大半を低価格のブラウン管テレビが占める。日本勢は韓国勢や現地メーカーに比べシェアが低かったが、薄型テレビの普及を機にインド市場で攻勢を強める。

△ＮＥＣエレ<6723>、携帯向け節電ＬＳＩ・次世代型も電池長持ち
ＮＥＣエレクトロニクスは携帯電話の消費電力を大幅に低減できるシステムＬＳＩ（大規模集積回路）を開発した。現在の携帯電話では待ち受け時間700時間が最高。これに使用しているＬＳＩに比べ、一素子あたりの消費電力量を半減した。省エネ性能を引き上げ、高機能化が進む次世代携帯電話でも電池が長持ちするようにする。開発したＬＳＩは通話やデータ通信、テレビ受信などを制御するプロセッサーを一枚のチップに統合しており、携帯電話の中核機能を担う。「Ｍ２」の名称で近くサンプル出荷を開始。現行の第3世代携帯に加え、「ＨＳＤＰＡ」など次世代の通信方式にも対応する。

△活気ある会社、トヨタ自動車<7203>・新入社員の意識
活気があるのはトヨタ自動車、あこがれの経営者は松下幸之助氏――。日本能率協会が2日まとめた「2007年度新入社員意識調査」によると、「社員が生き生きと働いていると思う会社」でトヨタが3年連続で1位だった。「あこがれる経営者」は、松下電器産業<6752>の創業者、故松下幸之助氏が前年の五位から一位に浮上。業績好調な企業に新入社員の関心が向かっている様子がうかがえる。能率協会が主催した新入社員研修（3月下旬から4月中旬に実施）に参加した52社の新入社員1200人に聞いた。

△バンダイチャンネル（バンダイナムコＨＤ<7832>・バンダイビジュアル<4325>）、ｉＰｏｄでガンダム配信
コンテンツ（情報の内容）配信を手がけるバンダイチャンネル（東京・港）は、米アップルの配信サイト「ｉチューンズ・ストア」で「機動戦士ガンダム」などのアニメーション作品の配信を3日から始める。ｉチューンズで日本のテレビアニメを配信するのは初めてで、大人のアニメファンを開拓する。主題歌に合わせてアニメ放映当時の名シーンを編集した映像を配信する。対象は「ガンダム」「ケロロ軍曹」など５作品。テレビ放映時のオープニングとエンディングシーンを収録した映像は10作品を提供する。いずれも価格は400円。年内をメドに、100タイトルに拡充する。

△シャープ<6753>、液晶アクオス普及機にも倍速表示機能
シャープは2日、液晶テレビ「ＡＱＵＯＳ（アクオス）」の主力シリーズ全モデルに、動画を滑らかに表示する倍速表示機能を搭載すると発表した。新技術をいち早く普及機種に広げ、松下電器産業<6752>やソニー<6758>に対抗する。倍速表示は毎秒60コマだった画面表示を毎秒120コマまで高める技術。ソニーなども今春から上位機種に採用している。対象は主力のＧシリーズで、26型から52型の６つの画面サイズで全16機種。8月21日から国内で発売、店頭価格は11万―55万円前後を想定している。52型の厚さは8.1センチで業界最低水準という。消費電力は42型で235ワットと、同サイズのプラズマの半分近くに抑えた。

△多摩川電子<6838>が持ち株会社制に・10月
通信用機器メーカーの多摩川電子は2日、10月1日付で持ち株会社制に移行し、社名を多摩川ホールディングスに変更すると発表した。上場を維持する持ち株会社の社長には橋本昇取締役（35）が昇格し、藤原孝雄社長（65）は事業子会社となる多摩川電子の社長に就く。

△ベンチャー投資25％増、06年度4131億円・日経調査
日本経済新聞社が実施した国内のベンチャーキャピタル（ＶＣ）を対象にした調査で、2006年度の投資総額が4131億円と前の年度から25％増えた。インターネット・ＩＴ（情報技術）向け投資が足踏みする一方、安定成長が見込める小売り・外食など従来型の業種向けが大幅に伸びた。創業間もない企業への投資も減少。世界的なカネ余りを創業支援に生かし切れていない。（詳細を３日付の日経金融新聞と日経産業新聞に掲載）ネットバブル期の00年度（約4200億円）に迫る高水準の投資を支えたのは豊富な資金の流入。地方銀行や事業会社、外国人投資家など、代替投資に積極的な出資者のすそ野が広がった。新興株相場が低迷するなかでも、株式上場を目指すベンチャー企業が幅広い業種で増え、ＶＣの投資機会が拡大した。
（NIKKEI NET）

△東陽テクニカ<8151>、周波数の連続測定を可能にした周波数カウンターを発売
（日経プレスリリース）

△ジャフコ<8595>、主要分野で首位、ＶＣ投資額　０６年度本社調査

△テクモ<9650>、対戦格闘ソフトで参入、中国でオンラインゲーム

△ＮＥＣ<6701>、次世代不揮発メモリー、ＭＲＡＭ、２０倍高速に

△ヤマハ発動機<7272>、「モジュール生産」拡大

△日水製薬<4550>、生培地　生産能力５割増

△バリオセキュア<3809>、企業向け迷惑メール対策サービスを開始
大証ヘラクレス上場でネットワークセキュリティーのバリオセキュア・ネットワークスは、企業向けの迷惑メール対策サービスを8月から始める。迷惑メールを判別し遮断するほか、迷惑メールの送信元が送信を断念するような機能を盛り込み、受け取る迷惑メールの数を抑制できる。最近は「ボット」と呼ばれるウイルスに感染したパソコンが、所有者の知らぬ間に大量の迷惑メールを送信する例が増えている。バリオでは、ボットに特有の通信形態などを解析することで迷惑メールかどうかを判定、遮断する。同社の実験によれば遮断率は99％に達したという。

△大正製薬<4535>、生薬追加したリポビタン
大正製薬は2日、医薬部外品のドリンク剤「リポビタン８ＮＥＷ」を発売した。販売中の「リポビタン８２」に滋養強壮効果がある生薬のニンジンやビタミンＥを追加した。エネルギー生産を助けるタウリンやロイヤルゼリーなど10種類の成分を配合してある。カシスとグレープフルーツ風味にして飲みやすくした。価格は100ミリリットルで262円。全国のスーパーやドラッグストアで販売する。初年度は15億円の売り上げを目指す。

△羽田―新千歳片道5000円、９月期間限定でスカイマーク<9204>
スカイマークエアラインズは新千歳空港―羽田空港線に片道5000円というバーゲン運賃を設定する。通常期で最も安い割引運賃の半額。9月1―30日の搭乗分が対象で、搭乗日より49日前までに予約した場合に限る。スカイマークは2006年4月に同路線に参入。7月上旬にも累計の利用客が100万人を超えることを記念したという。土日や祝日を含めた全便に10席以上設定する予定。9月1日分は7月1日午前9時半から受け付ける。

△松下電器<6752>、全粉粒100％やメロンパンが焼けるパン焼き器
松下電器産業は、小麦をまるごとひいてつくる全粒粉100％の食パンや、メロンパンが焼けるパン焼き器を9月10日に発売する。「いろいろなパンが作りたい」という需要に対応。量販店などで売り出し、下位機種とあわせ、月間2万台の販売を目指す。発売するのは「ＳＤ―ＢＭ１０１」。業界で初めて全粒粉100％の食パンを作れる。全粒粉は、胚芽（はいが）などに食物繊維やビタミンが豊富に含まれ健康志向の消費者などに需要が増えているが、小麦の皮や実の間にある油分のために膨らみにくい問題があった。大きさは24.1センチ× 30.4センチ×32.2センチ。価格はオープンだが、店頭実勢は2万6000円前後の見通し。

△ウィズ<7834>、「ガンダム」モチーフのＴシャツ
ジャスダック上場で玩具企画・開発のウィズは「機動戦士ガンダム」をモチーフにした大人向けＴシャツ＝写真＝を発売した。デザイナーに人気ブランドを手掛ける板倉慶二氏を起用。ウィズが自社ブランドで衣料を販売するのは初めてだ。ブランド名は「ＵＮＥＲＤ（アナード）」。素材はスイスコットン100％を使用した。同時にパーカーやトレーナーも発売。カットソーにはプラチナ裏毛を用い高級感を持たせた。「キャラクターで遊び心を取り入れつつ大人が着ても恥ずかしくないデザインにした」（藤本宏志常務）。価格は税込みで1万5750円―4万8300円。

△博報堂<2433>、商品購入の決め手を分析――ブランド力調査に新手法

△富士通<6702>ＳＳＬ、ＯＳＳシステム開発拡充――技術者、3年で3倍に

△三井造船<7003>、移動式コンテナクレーンの生産能力1.6倍に
（日経産業新聞）

△任天堂<7974>と共同制作ソフトで世界一に＝セガ<6460>
セガサミーホールディングス傘下のゲーム大手、セガの前田雅尚取締役は２日、ロイターとのインタビューで、任天堂と共同制作中のゲームソフト、「マリオ＆ソニック in 北京オリンピック（仮称）」について「２００７年度で（世界）ナンバーワンのタイトルを取りたいと思っている」と述べた。（

△ＮＴＴ<9432>、フィリピンＰＬＤＴ出資比率を15.5％に引き上げ
ＮＴＴグループは、フィリピンの通信業者、フィリピン・ロング・ディスタンス・テレフォン（ＰＬＤＴ）株の保有比率を１５．５％に引き上げた。米証券取引委員会（ＳＥＣ）への届出で明らかにした。前回４月１６日の届出時は１４．５％だった。

△日本社宅サービス<8945>：6月期経常益54％増、過去最高との報道
３日付日経新聞朝刊は、日本社宅サービスの２００７年６月期連結経常利益が２億９０００万円程度と、前期比５４％拡大したようだと伝えている。従来予想の２億６０００万円を上回り、過去最高益を更新したもようという。報道によると、大手企業が人員採用を増やしたことで借り上げ社宅管理が伸びたほか、大型案件が増加したことで営業の効率も上がった。２００８年６月期も１７％増の３億４０００万円程度と連続増益の見通しという。

△北興化<4992>：電子材料好調で07年5月中間期予想を上方修正
北興化学工業は２日、２００７年５月中間期業績予想の上方修正を発表した。連結経常利益は従来予想の４億７０００万円から９億円、連結純利益は２億６０００万円から５億７０００万円に増額した。農薬製品はほ予想通りだったが、電子材料関連が好調に推移している。資材が高騰し価格競争も厳しいことから、売上総利益率は前年同期に比べ低下したものの、コストダウンや円安による為替差益が利益押し上げ要因となった。

△上期の上場企業Ｍ＆Ａは過去最高、ＴＯＢ増加で
２００７年１―６月の上場企業を対象としたＭ＆Ａ（企業の合併・買収）の件数が、過去最高に達していたことが分かった。海外企業による日本企業の買収や業界再編によるＴＯＢ（株式公開買い付け）の増加が背景とみられている。Ｍ＆Ａ仲介会社のレコフ（東京都千代田区）の調べによると、２００７年１―６月期の上場企業のＭ＆Ａの件数は３４１件（２００６年１－６月は２８５件）、１─６月のＴＯＢ件数は５０件で前年の３１件を上回り、いずれも過去最高となった。１―６月のＭ＆Ａの金額ベースは３兆６１５３億円となり、前年同期の２兆４３２３億円を上回った。Ｍ＆Ａ金額の年間最高額はメガバンクの合併が相次いだ１９９９年の１２兆７４１３億円。
Ｍ＆Ａの最大案件は、米シティ・グループによる日興コーディアルグループ.T>の子会社化。４月２７日にＴＯＢで６１．０８％を９２００億円で取得した後も、市場内外で買い付けを進めて出資比率を６８．２３％まで高め、金額は１兆円を超えた。
また、４月以降に公表された案件では、全日本空輸<9202>がモルガン・スタンレーS.N>系の不動産ファンドにホテル事業を２８１３億円で売却したほか、三井物産<8031>がインドのセサ・ゴア株を英ベダンダ・リソーシーズに１１００億円で売却したことなど、事業を再構築するため保有資産を手放す動きも目立った。
ＴＯＢの大型案件では、米シティの日興コーディアル、米ＧＥの三洋電機クレジット<8565>ＴＯＢのほか、ＨＯＹＡ<7741>によるペンタックス<7750>のＴＯＢが１００％の株式取得で１０５０億円になる見通し。ＨＯＹＡは２日、ＴＯＢ期間を７月３日から８月６日にすると発表した。
また、ダヴィンチ・アドバイザーズ<4314>がテーオーシー<8841>に対し、経営陣の同意を得ずにＴＯＢを実施しており、７月１８日までの期間で、テーオーシーの創業家らが保有する約３割を除く６４．９８％を取得すれば金額は１０３３億円となる見通し。
（ロイター）

△百貨店大手の高島屋<8233>、三越<2779>、大丸<8234>、伊勢丹<8238>は２日、６月の売上高（速報ベース）を発表した。４社とも前年は７月１日スタートだった夏のクリアランスセールを土曜日の６月30日に前倒ししたため、前年比プラスとなった。土曜が１日多かったことも大きい。全般的に婦人服、婦人雑貨が好調で、主力店舗での改装効果も寄与した。三越は２年２カ月ぶりに前年実績を上回った。

□日本航空<9205>
２日発表した５月の輸送実績によると、提供座席数が前年に比べて減少したため、旅客輸送実績は新年度になって２カ月連続で国際線、国内線とも前年同月を下回った。ただ、貨物は好調で、５月は国内・国際線とも６％台の伸びだった。

△河内屋紙<9849>：経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行できるよう、44万3000株（発行済み株式の8.16％）を上限に自己株式の取得を行うと発表した。
取得日は７月３日、取得価額は上限で１億6391万円。

▼ＪＴ<2914>：近く国内普通社債（ＳＢ）の発行を準備していることが分かった。
発行額は1500億円規模で、主幹事は野村証券、大和証券ＳＭＢＣが共同で務める。複数本建てで、７月にも条件決定する見通し。社債発行で調達した資金で、英ギャラハー社の買収資金の一部を借り換える。
（ブルームバーグ）

△ＪＵＫＩ<6440>に円安メリットを見直す声が浮上
ＪＵＫＩには７月２５日に発表予定の今０８年３月期第１四半期（４～６月）決算への期待感とともに、円安メリット関連としても見直す声も上がっている。工業用ミシントップの同社は海外売上比率が６７％（前期実績）を占める。１円の円安はドルで年間２億５０００万円、ユーロでは同５０００万円、営業利益を押し上げる要因になるが、今期収益予想の前提レートは１ドル＝１１４円、１ユーロ＝１５２円。為替効果が本格的に注目される段階に入った。ＰＥＲは依然、１６倍台。計画を上回った５月に続き、６月の業績も好調に推移したもよう。

△出光興産<5019>がノルウェー「ベガ・サウスガス田」の開発で政府承認を取得
出光興産が２日午後、ノルウェー領北海「ベガ・サウスガス田」の開発でノルウェー政府の承認を取得したと発表。これは子会社の出光スノーレ石油開発（出資比率は出光オイルアンドガス開発が５０．５％、大阪ガスサミットリソーシズが４９．５％）が現地法人の出光ペトロリアムノルゲを通じて１５％の権益を保有しているもので、２０１０年１０月の生産を目指して開発費用約７０億円を投じ、海底生産設備や同時期に開発される東方約３０キロメートルのヨアガス田までのパイプラインの敷設などを実施する方針。なお、「ベガ・サウスガス田」の可採埋蔵量はガスが７９億立方メートル、コンデンセートが１５００万バレルで、ピーク時の生産量は日量２万８０００バレルを見込んでいる。
（株式新聞ダイジェスト）

■三菱UFJ<8306>を特許侵害で提訴＝「給与前払い」サービス－東京都民銀<8339>
顧客企業に代わって銀行が従業員に給料を前払いする金融サービスをめぐり、ビジネスモデル特許を持つ東京都民銀行は2日、特許を侵害したとして三菱東京 UFJ銀行を東京地裁に提訴した。同サービスを提供するシステムの使用差し止めと、損害賠償を求めている。知的財産権の侵害問題で、邦銀同士が法廷で争うのは極めて異例だ。
（時事通信）