6/20 朝の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

□ネットの混雑緩和、通信制限を容認・総務省
総務省は20日、高速インターネット通信の混雑を緩和するための対策をまとめた。大量の映像をやりとりする特定の利用者に回線が占められ、一般家庭での通信速度まで遅くなる「ネット渋滞」を防ぐのが狙い。通信事業者に回線の利用を制限する措置を認め、その際の運用指針づくりなどが柱になっている。
ＮＴＴ<9432>やネット検索大手の米グーグル、インターネット接続事業者などが参加する総務省の「ネットワークの中立性に関する懇談会」が報告書案を公表した。同省は民間から意見を公募し、年末までに指針を作成する。早ければ年明けから通信事業者による通信制限が始まる見通しだ。

△06年度の電子書籍市場、携帯向け伸び２倍の180億円に
ＩＴ（情報技術）関連出版のインプレス<9479>Ｒ＆Ｄ（東京・千代田）の調べによると、2006年度の電子書籍の国内市場規模が前年度の約2倍にあたる180億円に拡大した。携帯電話向け電子コミック配信が急増し、市場をけん引した。携帯向けは移動中など空いた時間に利用できる利便性が受け、若者を中心に利用者が急増している。06年度の電子書籍の配信額は、携帯向けが前年度の約2.4倍の110億円。パソコン向けは約1.5倍の70億円。
（IT-PLUS）

△ダヴィンチ<4314>、テーオーシー<8841>創業家による株買い増しを批判
不動産ファンド運営のダヴィンチ・アドバイザーズは20日、同社がＴＯＢ（株式公開買い付け）を実施中のテーオーシー株をテーオーシーの創業一族が買い増していることについて、「極めて不当な行為」との見解を発表した。買い増し行為が放置されればＴＯＢの成立が難しくなるとしたうえで、一般株主らにＴＯＢへの応募を改めて呼びかけた。19日にテーオーシーの大谷卓男社長が関東財務局に提出した大量保有報告書で、大谷氏が代表を務める資産管理会社による株式買い増しが判明した。報告書では、共同保有者を含む大谷氏の保有割合は発行済み株式の16.61％と、前回の報告書に比べ1ポイント強上昇した。ダヴィンチは買い増し行為がＴＯＢの成立阻止を狙っていると考えざるを得ないと指摘。ＴＯＢが不成立になれば、本来の企業価値を実現する機会を株主から奪うことになるとしている。

■ローソンチケ<2416>の3―5月期、単独経常益８％減・システム開発費膨らむ
チケット販売大手のローソンチケットが20日発表した2007年3―5月期の単独業績は、経常利益が前年同期比8％減の1億9700万円だった。本業は堅調だったが、チケットのインターネット販売機能を強化するなどシステム開発費が膨らんだ。売上高は10％増の16億1000万円だった。チケットの取扱高は15％増の147億円。コンサートは松任谷由実や「ＥＸＩＬＥ」ら人気歌手の大型公演がけん引。スポーツやイベントも前年同期を上回った。税引き利益は7％減の1億1700万円となった。

△Ｔ・ＺＯＮＥ<8073>キャピタル、ＳＦＣＧ<8597>から自社株取得
投資会社のＴ・ＺＯＮＥホールディングスは20日、投資子会社のＴ・ＺＯＮＥキャピタルが、親会社であるＳＦＣＧの持つ自社株をすべて取得したと発表した。10月に予定するＫＥホールディングス（ＫＥＨＤ、東京・中央）との合併に先立ち、グループ企業間の資本関係を明確にする。

△開示資料を英、中国語訳で配信・ネットエイジ<2497>が海外向け
インターネットや投資関連事業のネットエイジグループは20日、企業の開示資料を英語や中国語に翻訳し海外向けに配信すると発表した。米国の大手企業資料配信会社のネットワークを活用。外国人向けのＩＲ（投資家向け広報）強化を目指す企業の需要に対応する。

□ネット総研<4741>株、米系運用会社が5.1％取得
米系資産運用会社のブラックロック・ジャパン（東京・千代田）がインターネット総合研究所株の発行済みの約5.1％を取得したことが20日、関東財務局に提出された大量保有報告書で明らかになった。保有目的は純投資で「証券投資信託長期保有」などとしている。ネット総研側は「接触はない」としている。ネット総研株は24日付で東証マザーズを上場廃止になる。23日が土曜日のため最終売買日は22日。

▼ジャスダック、日本精密<7771>など３社に改善報告書要求
ジャスダック証券取引所は20日、時計バンド製造の日本精密、外食チェーンのタスコシステム<2709>、ＩＴ（情報技術）関連のバーテックスリンク<9816>の3社に対し、重要情報の報告体制に問題があるとして改善報告書を提出するよう求めた。3社は第三者割当増資を実施したが、引き受けた大株主が短期間で持ち株を譲渡し、その報告が適切でなかったと指摘している。内部管理体制の改善が必要と判断した。いずれも提出期限は7月4日。

△米キャタピラー、新キャタ三菱を子会社に
建設機械世界最大手の米キャタピラーは三菱重工業<7011>と折半出資する新キャタピラー三菱（東京・世田谷）への出資比率を66.6％へ引き上げることで、三菱重工と基本合意した。7月中に正式に契約する。キャタピラーは子会社化に伴い、出遅れていた中国などアジア市場で巻き返す。三菱重工は経営資源を原動機など主力部門へ集中する。将来は残りの株式をキャタピラーへ売却する可能性もある。出資比率の見直しはアジア市場の強化を目指すキャタピラー側から打診。両社は2月以降、協議を進めてきた。三菱重工の株式売却益は技術など付加価値分を含め数百億円になるもよう。

△グッドウィル<4723>介護事業、ウエルシア関東が一括買収提案へ
グッドウィル・グループの介護事業一括買収に名乗りを上げていたイオン<8267>系ドラッグストアのウエルシア関東<2717>は、20日の取締役会でグッドウィルに正式提案することを決議した。介護施設運営のウイズネット（さいたま市）と共同で、グッドウィルの介護事業の引き受け策を詰める。両社が共同で特別目的会社（ＳＰＣ）を設立する案が有力。引き受け策を固め次第、グッドウィル側に一括買収を申し入れる。ウエルシア関東は埼玉県や東京都などでドラッグストア約250店を運営する。2007年2月期の売上高は約870億円で、ドラッグストアに調剤薬局を併設した店舗に力を入れている。グッドウィルの介護事業を引き受けることで、医療や介護など健康関連サービスを総合的に提供したい考え。主婦やＯＬなど女性層に比べて開拓が遅れていた高齢者の需要取り込みを狙う。

△「ＰＳ３」ソフト大幅増、ＳＣＥ社長がテコ入れ策
ソニー<6758>・コンピュータエンタテインメント（ＳＣＥ）は、出荷台数が計画を下回っている新型ゲーム機「プレイステーション３（ＰＳ３）」の立て直しに向け、今年度中にソフトを大幅に増やす計画だ。ソフト不足が販売伸び悩みを招いているとみて、ゲームソフト会社と協力してソフトの拡充を進める。19日付で最高経営責任者（ＣＥＯ）に就いた平井一夫社長が20日、日本経済新聞のインタビューで明らかにした。現在、ＰＳ３用ソフトは世界で60タイトル、ダウンロード専用が約50ある。「07年度にソフトを200タイトル、ダウンロード専用で180タイトルを出す」との計画を表明した。

△石播<7013>、航空機エンジン部品生産を３拠点に拡大
石川島播磨重工業は航空機エンジン部品の生産体制を拡充する。新たに横浜第二工場（横浜市）と相馬工場（福島県相馬市）で低圧タービンの中核部品の生産を開始。呉第二工場（広島県呉市）を含めた3拠点体制とする。総投資額は100億円前後とみられる。同社が部品を供給する米ゼネラル・エレクトリック（ＧＥ）製エンジンの受注が米ボーイング向けを中心に好調。供給体制を整え旺盛な需要に対応する。パリで開催中の国際航空ショーを訪れた伊藤源嗣会長が取材に応じ、明らかにした。

△船井電<6839>、北米に42型ＴＶや次世代ＤＶＤ投入
船井電機は北米で高機能ＡＶ（音響・映像）機器の販売を強化する。42型のフルハイビジョン液晶テレビを今秋から販売。次世代ＤＶＤ規格「ブルーレイ・ディスク（ＢＤ）」の再生専用機も年内に出荷する。船井電機の北米事業は廉価品が中心だったが、アジア勢との競争が激化していることから高機能製品を拡充して利益率向上をめざす。42型テレビは台湾企業から液晶パネルを調達し、今秋から中国工場で生産を始める。初年度は10万―20万台程度を見込む。同社の北米での液晶テレビの販売実績は昨年度で約150万台。32型の生産も大幅に増やして今年度は主力の20型を含めた販売台数を約300万台に倍増させる方針だ。

■テン・アローズ<9885>の三屋社長「最後まで協議」
テン・アローズの三屋裕子社長は20日、日本経済新聞の取材に応じ、創業家の林勝哉氏が全取締役7人の総退陣を求めていることについて「創業家とは最後まであきらめずに協議を続けていく」と強調した。業績に関しては「2004年の社長就任時に比べ収益体質は大幅に改善している。やるべきことはやってきた」と主張。そのうえで「創業家とのコミュニケーションが足りなかった」と語った。

△三菱商事<8058>、ロシアで鋼管設備受注
三菱商事はロシア向けに鋼管製造設備を約100億円で受注した。ロシアで同社が受注したプラントで過去最大規模。オイルマネーの増加などを背景に、ロシアでは都市部を中心に建設工事が増えている。発注元の現地鋼管メーカーは新設備で造る鋼管の7割をマンションなどの構造材用に、3割を石油や天然ガスの掘削・輸送用に回す。納入先はロシア中西部の中堅鋼管メーカーであるウラルトゥルーブプロム社。同社には国際協力銀行とみずほコーポレート銀行が、ロシア第3位の商業銀行ガスプロムバンク経由で、設備導入資金の過半を融資する。

△日立<9984>、インドのソフト技術者1000人に倍増
日立製作所はインドでソフトウエアの開発を拡大する。現地企業と協力し、現地のソフト技術者を2年後をめどに現在の2倍の1000人体制に拡充する。「基盤ソフト」と呼ばれる情報システム構築に欠かせない高度なソフトを開発する。日本でソフト技術者の不足が深刻になっており、有能な技術者を確保しやすいインドでの人員増強で国際競争力を高める。日立は現在、現地ソフト開発会社3社と提携している。日立の現地開発拠点「日立グローバルソリューションセンタ」の人員を含め、技術者約500人がインドでソフト開発を手掛けている。今後、現地拠点で人員を増やすほか、新たに現地ソフト開発会社5社程度と契約を結び、技術者を1000人体制にする。人員増により、インドでのソフト開発事業の規模を3年後に現在の2倍以上の100億円に高める考えだ。

△ソフトバンク<9984>、施設建設資金を完成前に証券化で調達
ソフトバンクは大型データ処理施設の建設で、手元資金を使わない新しい手法を導入する。総工費は約200億円だが、来年4月に完成する建物や設備などの資産を先行して流動化することで建設資金を賄う。年十数億円の賃料を15年間支払う形となるが、資産の流動化により負債は増やさずに事業拡大に必要なインフラを整備できる。データ処理施設は東京都江東区で建設中。固定通信事業を手掛けるソフトバンクテレコムの施設で、大手企業のデータ処理業務や情報システム開発などを請け負う。

■クラレ<3405>とカゴメ<2811>、買収防衛策導入・株主総会で決議
クラレとカゴメは20日開いた定時株主総会で、それぞれ事前警告型の買収防衛策の導入議案を正式決議した。クラレは約3分の2の賛成票を獲得し可決。カゴメは9割以上の支持を得て導入を決議した。カゴメの喜岡浩二社長は、今年2月にアサヒビールと資本・業務提携したことについて「（企業買収が相次ぐ）このような状況では安定株主対策も必要と考えている」と株主に説明した。

▼日産<7201>、4－6月期は減益に・車種構成が悪化
日産の2007年4―6月期の連結純利益は前年同期を下回る見通しだ。ゴーン社長が株主総会で明らかにした。利幅が大きいＳＵＶ（多目的スポーツ車）が低迷するなど車種構成の悪化が響く。
ただ、減益は期初時点で織り込み済みで、前期比4％増益を見込んだ08年3月期の通期予想については「変更する必要はない」（ゴーン社長）という。1ドル＝117円、1ユーロ＝148円と想定した為替相場は現在、ドルが123円台、ユーロが160円台で推移。円安の進行が業績の追い風になるものの、販売面でのマイナス要因を吸収し切れない。前年同期に一時的に低くなった実効税率が例年並みに戻ることも減益要因になるという。最大市場の北米での販売は期初から苦戦が続いている。コンパクトカーの「ヴァーサ」など乗用車が伸びる一方、「タイタン」などトラック系車種は2ケタ減。いずれも拡大しているトヨタ自動車<7203>とは対照的だ。
（NIKKEI NET）

△ソニー<6758>、ビデオカメラ販促、子育て支援　顧客獲得

△伊藤忠<8001>都市開発、マンション住戸　広さ統一

△ニフティ<3828>、視聴者参加型動画サービスを開始
ニフティは21日、視聴者参加型の動画サービス「グフフ動画」を始める。投稿動画を見て、視聴者が面白いと思った場面では「グフフ」ボタンを、つまらない場面では「ブー」ボタンを押して投票。動画を見ながら、ほかの視聴者の反応も確認できる。自分が“審査員”になった気分を味わえる。動画共有サイト「ユーチューブ」に投稿された動画をグフフ動画のページ内で再生しながら、投票できる。再生時には過去の視聴者の投票が文字で表示されると同時に、「グフフ」などの音声を再生する。

△ニューズ・ツー・ユー、ビジネスワイヤと海外にＩＲリリース配信
インターネットを使った広報支援のニューズ・ツー・ユー（東京・千代田、神原弥奈子社長）は21日、報道機関向けリリース配信のビジネスワイヤ・ジャパン（東京・千代田）と業務提携し、海外メディアへのＩＲリリース配信サービスを始める。大手を中心に外国人株主比率が高まる企業が増えており、手軽な海外向けＩＲの需要が高まると判断した。
提供する「Ｎｅｗｓ２ｕリリース　海外ＩＲパッケージ」は、ビジネスワイヤが情報配信する世界150カ国以上の報道機関から、地域を選んでニュースリリースを送付できるサービス。同時に、企業の自社サイト、ニューズ・ツー・ユーのリリースポータル（玄関）サイト、エキサイト<3754>など国内20のサイトにリリースを自動掲載するサービスも利用できる。

△ファンケル<4921>、スキンケア用品で新ブランド
化粧品通販のファンケルは20日、化粧水や乳液などスキンケア用品を9月18 日に刷新すると発表した。主力の２ブランドを統合して「無添加スキンケア」のブランド名で売り出す。肌荒れを起こしやすい敏感肌用の化粧品が増えている中、同社の特徴である「無添加」を商品名に付けて違いを打ち出す。国内と香港、米国などで販売する計画だ。「基本ライン」と、40代以上の女性向けにアンチエイジング（抗老化）効果を高めた「ＤＸライン」の２シリーズ。化粧水と乳液、クリームなど９種類をそろえる。マグロの皮から抽出した保湿成分やアンチエイジング効果を期待できるスイートピーエキスを加えた。化粧水と乳液の容量は約1カ月分の30ミリリットル。価格は基本ラインが各1470円、ＤＸラインが1785円。

△日立<6501>ＡＰ、食材投入のタイミングが分かるＩＨクッキングヒーター
日立アプライアンス（日立ＡＰ、東京・港）はＩＨクッキングヒーター「サイレント　ケムレス」の新製品３機種を8月1日に発売する。ＩＨ対応の推奨フライパンを使えば、食材を調理し始めるタイミングが簡単に分かるのが特徴。鍋底の温度を検知して食材を入れるタイミングを光とメロディー、音声で知らせる「適温サイン」機能を搭載した。フライパンを熱しすぎて焦がしたり、熱し方が足りずに食材のうまみを逃がしたりするのを防ぐ。３機種の価格は34万1250円から36万6450円まで。合計で月間3000台の販売を計画している。

△トヨタ<6703>、「イプサム」特別仕様車
トヨタ自動車はミニバン「イプサム」に特別仕様車＝写真＝を設定して発売した。車両前面のグリルやバンパーに空気抵抗を低減するエアロパーツを装備しスポーツ感を高めた。価格は239万4500円。全国のトヨペット店とネッツ店で月200台の販売を目指す。外装は新色のブロンズマイカメタリックを加え全４色とした。内装は本革巻きのハンドルを採用し高級感を高めた。従来車より13万6500円高くなる。イプサムの販売目標台数は通常モデルも含め月400台とする。

△ピクセラ<6731>、アナログテレビ用地デジ受信機――省エネ、４割小型

△日本精化<4362>、水に溶けやすい化粧品原料――保湿効果と両立

△ＮＥＣトーキン<6759>、電磁波計測事業を強化――技術・ノウハウ外販も

△住友ベークライト<4203>、樹脂製医療器具を５割増産――中国に新工場
（日経産業新聞）

▼ビューカンパニー<3033>：08年2月期の経常損益予想を赤字に修正
ビューカンパニーは２０日、２００８年２月期業績予想の下方修正を発表した。経常損益は従来予想の５億３６００万円の黒字から１億２０００万円の赤字、純損益は１億４８００万円の黒字から３億４０００万円の赤字に修正した。婦人靴の販売環境が厳しく、出退店計画を見直したことに加え、季節商品の値下げ販売も影響する。減損損失を特損計上することで最終赤字が膨らむ。業績不振を受けて年間配当は見送る（従来予想は５円）としている。ビューカンパニーは２０日が売買出来ず、１９日終値は４２５円。

△いすゞ<7202>、マレーシアの生産合弁会社を連結化
いすゞ自動車は２０日、マレーシア現地企業との合弁会社への出資比率２０％から５１％へ引き上げて連結化すると発表した。いすゞによる経営への関与を深め、品質向上やコスト競争力を高めることでマレーシアでの拡販を進める。合弁会社「マレーシアン トラック アンドバス（ＭＴＢ）」は、Ｎシリーズトラック（日本名エルフ）と、Ｆシリーズトラック（日本名フォワード）、ピックアップトラック「Ｄ―ＭＡＸ」の生産などを手がける。同社を連結化することで社名を「いすゞ・ハイコム・マレーシア」に改めるほか、最高経営責任者（ＣＥＯ）と最高執行責任者（ＣＯＯ）をいすゞから派遣し、経営を主導する。いすゞは０６年、マレーシアで４３６７台のトラックを販売し、シェア約２５％の２位だった。またピックアップトラックは同２０００台販売のシェアは約１０％で４位。マレーシアの０６年自動車市場は４５万台程度。このうち商用車市場は約４万台となっている。
（ロイター）

△ドリームバイザー・ドットコム<3772>
今期（07年６月期）末に、前期と同じく3100円の配当を実施すると発表。同時に、６月１日から15日までに 54株、金額にして1072万円の自己株式を市場で買い付けた。５月21日時点で明らかにしていた自己株式の取得上限は100株、金額で2000万円、取得期間は５月22日から８月末としていた。現在までの累計取得株数は70株。

△小津産業<7487>
前期（07年５月期）末の１株当たり配当金について、従来計画の普通配20円に記念配２円を加えて合計22円にすると発表。同社は今年12月１日をもって会社分割を実施、家庭紙・日用雑貨事業を子会社に承継し、新社名「アズフィット」としてスタートするため、この事業再編を記念した。

△マルヤ<9975>
東京証券取引所は20日、有価証券報告書の提出が確認されたため、21日付でマルヤ株の監理ポスト割り当てを解除すると発表。同時に、不適切な会計処理の発覚で過年度の決算短信等を訂正したことに鑑み、適時開示を適切に行うための体制に改善の必要性が高いと判断、７月４日までに報告書の提出を求めた。

△レッグス<4286>
小売店の店頭などで販促活動に使う電子ＰＯＰ（広告）の開発を行うシアーズ（港区赤坂３）に出資した。議決権比率は2.76％。

■クミアイ化学工業<4996>
07年４月中間期の連結純利益は前年同期比 7.2％減の10億5100万円。拡販効果で売上高は0.2％増を確保するも、利益面では販管費の増加が響く。事業別では、化学品は国内で一部水稲用除草剤の販売を中止した影響が押し下げ要因となったが、海外で伸びた棉用除草剤「スティブル」の増加が支え。売上高で前期比3.8％減の376億円、純利益で5.6倍の２億5000万円とした通期計画、１株３円の期末配当予想は維持。

△比較．ｃｏｍ<2477>
国内の宿泊施設向けに宿泊予約サイトコントローラー「手間いらず」、自社ウェブエンジン「手間なし」を提供している有限会社プラスアルファ（本社：埼玉県春日部市）の株式を取得し、子会社化すると発表。取得する株式はプラスアルファの全60株で、取得金額は４億2000万円。

△バンダイナムコホールディングス<7832>
発行済株式総数の1.73％に当たる自己株式450万株を20日付で消却したと発表。消却に要した金額は20日終値ベースでおよそ88億円。

△ゼネラル<3890>
インクジェットカートリッジの拡販を図るが、原材料高の懸念も残る。不動産事業会社の完全子会社化に伴い、同子会社の決算期を変更、今期（07年10月期）連結経常利益予想を従来の７億円から９億円に増額修正した。

□東京個別指導学院<4745>
ベネッセコーポレーション(9783)が過去１カ月間にわたって実施していた株式公開買い付け（ＴＯＢ）が成立。ベネッセの子会社となる。ベネッセの同社株式に対する議決権比率は51.89％。
（ブルームバーグ）

△風力発電機向け蓄電装置、エネルギー密度４倍に　日本ミクロコーティング<5381>
液体研磨剤大手の日本ミクロコーティング（東京都昭島市）は、ゼファー（東京都渋谷区）と共同で、風力発電機に利用される高効率のキャパシタ・モジュールを開発した。ゼファーが製造する小型風力発電機への採用が決まっており、日本ミクロコーティングでは今後、新たな販路の開拓や生産体制を強化し、量産化を目指す。キャパシタは、蓄電装置の一種。充放電時のエネルギー損失が少なく、寿命も半永久的と長いことから、電気モーターとエンジンを組み合わせたハイブリッド自動車や燃料電池車といったエコカーの核部品として注目。とりわけ、エネルギー効率の高いリチウムイオン２次電池を使ったリチウムイオンキャパシタと呼ばれる新技術の登場で急速に普及が進んでいる。今回開発したキャパシタ・モジュールは、リチウムイオンキャパシタ方式を採用。セルを複数層に積み重ねることで高電圧を実現。従来の電気２重層キャパシタ技術に比べ、約４倍のエネルギー密度を達成した。さらに、従来に比べて大幅な小型化を実現したのと同時に、電気２重層キャパシタでは欠かせなかった鉛蓄電池も不要となるという。

△小林薬<4967>には三菱ＵＦＪ証がレーティング「１」を継続
小林製薬には三菱ＵＦＪ証券が１９日付で「今０８年３月期収益成長は限定的、中期成長性を鑑みると株価は割安と思われるが、上昇のきっかけは卸事業譲渡の契約締結待ちへ」としレーティング「１」を継続している。このなかで、「株価は今期の低成長計画を発表後軟調な推移となり割安と思われる水準にとどまる」などとし、同社のメーカー部門を中心とした中期成長期待は変わらないものの、目先の業績動向による株価上昇は困難とみていると指摘している。

△フォスター<6794>は携帯電話および携帯電話用のヘッドフォンが好調
フォスター電機は今０８年３月期の連結営業利益を５４億円、前期比１３．８％増。純利益予想は３０億円と、過去最高だった前々期（２８億４２００万円）の更新を狙っている。会社側は高めの予想を出した理由として（１）携帯電話や携帯音楽プレーヤーに使うヘッドホンや、薄型テレビ用スピーカーが好調（２）自動車用スピーカーの高級品志向からくる利益率の上昇――を挙げている。大口取引先である米ゼネラルモーターズの販売回復も好材料。なお、米アップルの「ｉＰｏｄ」関連銘柄でもあることから、近く発売され爆発的ヒットが確実視される音楽再生機能付き携帯電話「ｉＰｈｏｎｅ」の恩恵を受ける可能性も高い。ただし、会社側は「当社はＯＥＭ（相手先ブランドによる生産）が主体であるので、個別企業との取引への言及はさし控えたい」（株式・法務部）と明言を避けている。今期の想定為替レートは１ドル＝１１５円、１ユーロ＝１５０円で、この面からの業績上ブレ期待もある。

△ダイユエイト<2662>の今２月期第１四半期は２ケタ増益で着地
東北地盤のホームセンター、ダイユーエイトが２０日午後１時に今０８年２月期第１四半期連結決算を発表した。経常利益１億７３００万円（前年同期比１４．９％増）、純利益８２００万円（同１９．１％増）と２ケタ増益で着地した。利益率の高い園芸・ＤＩＹ用品の強化で粗利益率が向上したという。時価ＰＥＲ１０倍台、配当利回りは２．６％台の水準にある。
（株式新聞ダイジェスト）

□「ガス点検は契約外」＝日立<6501>ビルシステム社長－温泉施設爆発事故
女性専用温泉施設「シエスパ」付属施設の爆発事故で、日立ビルシステム（東京都千代田区）の池村敏郎社長は20日夜、本社で記者会見し、運営会社のユニマット<7560>ビューティーアンドスパ（港区）との間で、「請け負っている業務内容は水回りが主で、契約の中にガスの点検などは入ってない」と述べた。その上で、「契約内容は、1つ1つ遂行している」として、保守管理上の責任はないとの考えを示した。池村社長によると、契約後は業務内容を記したチェックシートを作成。ユ社と交わしたA4判3枚のシートには、温泉槽の清掃などが主で、ガス検知器の設置や点検は含まれてない。このため、源泉とガスを分けるセパレーターがあるのは認識していたが、管理・点検については「業務の範囲には入ってない」と強調した。
（時事通信）

△日興<8603>　発行体格付けを７段階引き上げ…ムーディーズ
米格付け会社のムーディーズは２０日、日興コーディアルグループの発行体格付けを投資適格のうち最も低い「Ｂａａ３」から上から３番目の「Ａａ２」へ７段階引き上げた、と発表した。米シティグループが日興コーディアルに対する出資比率を６７％超まで引き上げたことを受けた措置。シティの格付けより１段階低い。
（毎日新聞）

△ヨロズ<7294>、日産向け軽量サスペンションを今年中に日中で生産
ヨロズは、軽量化などに適したテーラードブランク工法を用いたサスペンション（懸架装置）の生産を、０７年中に国内と中国で始める。日産自動車の新型車向けに供給する。ヨロズ大分（大分県中津市）と中国の广州萬宝井汽車部件（広州市）に、溶接ロボットや付帯治具など設備一式を導入する。投資額は各１億円弱の見通し。同工法は自動車ボディーへの適用が進んでいるが、サスペンションには車メーカーでは日産が唯一導入している。今後は自動車各社にも広がる可能性がある。テーラードブランク工法は、板厚や強度の異なる鋼板を溶接した後にプレスで一体成形する技術。補強部品が不要で、軽量化や部品点数の削減でコストダウンが図れるなどメリットが大きい。ヨロズのテーラードブランクは板厚１・８ミリ、２・３ミリ、２・９ミリメートルと３種類の鋼板計８枚をプラズマ溶接して１枚のパネルにし、サスペンションとしてプレス成形する。「板厚２ミリ―３ミリメートルクラスの鋼板に同工法を適用したのは世界初」（加藤規康執行役員）だという。サスペンション対応の同工法は日産が開発し、それによる製品は現行４車種に採用している。ヨロズは日産から技術供与され、溶接するパネル数を２倍にする独自技術を開発。米国とメキシコの工場で０６年に同工法を導入、日産の新型車「アルティマ」「セントラ」向けにサスペンションを供給している。ボディーやサスペンションの強度や耐久性など要求性能を満たすには、構成するパネルの板厚や材質を細かく変えざるを得ず、強度が必要な箇所には補強部材を組み込むのが一般的。テーラードブランクは、板厚や材質をパネル１枚で最適配置し、補強部材なしで必要な部品性能を満たせる。

△ＮＴＴデータ<9613>、実物と同等の色再現する３次元ＣＧソフト発売
ＮＴＴデータは２０日、実物と同等の色をコンピューターグラフィックス（ＣＧ）上に再現できる３次元ＣＧソフトを発売したと発表した。従来の画像システムの２倍の６色（６バンド）で色を表現することにより、色の表現能力や計算精度を向上。モックアップ（模型）制作をパソコン上でデジタル化できるため、商品の開発期間やコストの削減が可能になる。価格は３１５万円。自動車や家電などの製造業向けに初年度１億円の売り上げを見込む。発売する「カラーデザイナー」は、製品のＣＡＤデータにスペクトルメーターで計測した照明光の反射率データなどの色情報を入力することで、素材サンプルと同じ色の３次元ＣＧをモニター上に表示。素材の風合いや光源の影響などを再現した正確なカラーリングシミュレーションをリアルタイム処理する。色情報をデジタル化するため、海外などとの情報の共有や伝達が容易になる。また顧客とのコミュニケーションツールとしても使用できる。

△ビクター<6792>、中級以上の液晶ＴＶに倍速ジェネッサを標準搭載
日本ビクターは今年末商戦向け液晶テレビの中級以上の機種を対象に、毎秒１２０コマの映像表示と人工知能による画質調整を組み合わせた技術「倍速ジェネッサ」を標準搭載する。今夏モデルでは中級以上６機種のうち３機種に採用した同技術を年末モデルでは全機種に適用する方針。競争が激しい薄型テレビ市場で、より高画質な映像を訴求することで差別化につなげる。年末モデルではもっとも高精細なフルハイビジョン（解像度１９２０×１０８０画素）の機種に加えて、解像度が１３６６×７６８画素の機種にも同技術の採用を検討する。６月末から８月にかけて発売する夏モデルでは、解像度１９２０×１０８０画素のフルハイビジョンで表示できる３７型と４２型、４７型だけに同技術を採用した。「倍速ジェネッサ」は「倍速液晶技術」と「ジェネッサ」を組み合わせたもの。倍速液晶技術は通常１秒間６０コマで構成されているテレビ映像について、独自にコマとコマの間をつなぐ「補間映像」を作り出して毎秒１２０コマを表示、滑らかな映像にする。ジェネッサはベースとなる映像信号の特徴や品質を検出し、その内容に合わせてノイズ軽減やコントラストを自動調整する。調査会社のＢＣＮによると５月のビクターの液晶テレビ国内市場占有率（販売台数ベース）は２・２％。ビクターは高画質化技術を特徴に、３７型以上のサイズで同占有率１０％超を狙う。

△三洋電機<6764>、再生医療施設向けの無菌状態を作り出す装置発売
三洋電機は２０日、再生医療施設向け医療機器の販売を強化すると発表した。無菌状態を作り出す装置「セルプロセッシングアイソレータ」を発売した。細胞培養や遠心分離するモジュールを接続して利用する。研究者は装置前面のグローブから手を差し込んで作業する。価格は３０００万―４０００万円。２０１０年までに大学や病院など４０―５０施設への納入を目指す。研究者や民間企業の間で角膜や歯、皮膚の組織再生や遺伝子治療の基礎研究を臨床分野に活用したいとする声が高まっている。ただ民間企業が参入するには、無菌状態を確保するために設備投資が必要だった。その障壁を取り除き、再生医療の発展を図る。これまで細胞の培養や遠心分離は各クリーンルーム内で行わなければならず、施設の運営コストがかかった。同機器を用いることによって省スペース、低コストを実現する。

△サンコール<5985>、耐衝撃性向上の磁気ヘッドサスペンション開発
サンコールは耐衝撃性と共振周波数の高さを両立した磁気ヘッドサスペンションを開発した。ヘッドを支持する梁（はり）部に新構造を採用し、耐衝撃力を同社従来製品比２・４倍に向上した。位置決め精度に影響する共振周波数は従来品と同等の１２キロヘルツにした。ディスク直径１・８インチ、２・５インチの携帯機器用ハードディスク駆動装置（ＨＤＤ）向けに０８年度から量産する。０９年度に売上高２０億円を見込む。先端の梁部と支持アームとの連結部を支点とし、アーム側に食い込む形で平衡質量体（バランサー・マス）を設けたバランス構造を採用した。支点に梁部の垂直方向の動きを抑えるプレートを設けたほか、バランサーを短くすることで高共振周波数を実現した。耐衝撃性を高めるには軽量化が有効だが、共振周波数が低くなり、位置決め精度が下がる欠点があった。

△サムコ<6387>、台・中・米にエッチング装置などの技術営業拠点を開設
サムコは主力のエッチング装置や化学気相成長法（ＣＶＤ）成膜装置の海外販売網を拡大する。０８年７月期中に台湾、中国、米国にそれぞれメンテナンスと販売を手がける新たな技術営業拠点を開設する。現状約２５％の海外販売比率を次期３カ年計画最終年度の２０１０年７月期に５０％まで高める。台湾は南部市場を開拓するため、台中、台南地域で場所の選定を進めている。中国は清華大（北京市）に共同研究室を持っていることなどから、北京市内に拠点を構える。同市では今秋、同社が日本国内で毎年開いてきた最先端技術を紹介する薄膜セミナーの開催も計画している。米国は東海岸での販売網構築を目指し、ボストンかニュージャージーに拠点を新設する。台湾は発光ダイオード（ＬＥＤ）や半導体レーザーなどオプト（光）エレクトロニクス分野の需要が増えている。電子部品などが好調な中国、ナノテクノロジー産業が活発な米国でも需要は急増。既にこれらの国や地域には販売拠点を設けているが、それぞれの市場を網羅するため新拠点を開設する。同社は０５年に生産機事業部を立ち上げ、研究用途向けから生産用途向けに製品戦略を転換した。市場拡大により０７年７月期売上高は前年度比３８・０％増の４２億５０００万円、増収効果で経常利益は同４・１倍の６億６２００万円を見込んでいる。現在海外市場開拓や国内有力顧客の獲得などの戦略を含む０８年７月期から３カ年の中期経営計画をまとめており、最終年度の目標には「全社売上高１００億円」を盛り込むことを検討している。

△松下電工<6991>、今年度の環境計画－ＣＯ２排出量１．５％減
松下電工は０７年度の環境計画をまとめた。生産拠点での二酸化炭素（ＣＯ２）排出量を０６年度比で１・５％削減という目標値を設定。加えて全商品の販売金額に占める環境配慮型商品グリーンプロダクツ（ＧＰ）の販売比率については同２・７ポイント増の５８％達成を目指す。また松下グループのクリーンファクトリー（ＣＦ）制度の海外工場の認定増大にも力を注ぎ、グローバルな環境活動を推進する。０６年度の国内生産拠点におけるＣＯ２総排出量は２４・４万トン。生産高が１％増える一方、排出量を前年度比で１・９％削減した。海外生産拠点では、生産高が各部門で平均１７％増となったことに伴い、ＣＯ２総排出量は同３％増。そのため０７年度は海外での環境活動に力を入れる。具体的には、エネルギー使用量に占める省エネ量の割合を示す省エネ率で、海外の目標を０６年度計画と同じ３・５％に設定。生産拡大が顕著な中国では省エネ率５％を目標に、高効率照明の導入や放熱ロスの削減などに取り組む。また環境負荷低減などに継続的に取り組む工場を認定するＣＦ制度の海外推進を促す。０６年度は海外工場の５９％（３２事業場のうち１９事業場）が認定を申請。０７年度目標で認定工場５０％以上、２０１０年度には同８０％に引き上げ、国内外の全工場で環境活動のレベルアップを図る。

△ニッセイ<6271>、ギアモーターに減速比１／１５００タイプ追加
ニッセイは同心軸のギアモーター・減速機シリーズ「Ｆ３」に減速比３００分の１―１５００分の１タイプを追加し、７月上旬に発売する。価格は２万７００―６８万７９００円。シリーズ全体で年間５億円の販売を見込む。従来、モーター出力３相１００―７５０ワットクラスの品ぞろえは減速比２４０分の１タイプまでだった。今回、出力別に減速比の品ぞろえを広げ、出力１００ワットでは１５００分の１まで用意した。高トルクへの需要に対応する。機構を守るトルク制限もほぼなくし、減速比どおりの高トルクが得られる。同シリーズは出力軸を左右両面からとれるのが特徴。１月に防水型や防爆型などを追加しており、現在７機種。減速比幅の拡大でシリーズをさらに拡充する。

△エヌエイチパーキング（日本コンベヤ<6375>）、立駐装置の生産効率化－部品統一しコスト低減
エヌエイチパーキングシステムズは、立体駐車装置の生産を効率化する。従来、二つに分かれていた部品の仕様を統一し、部品点数を半減させる。６月１日に発売したエレベーター方式の立駐「パークリフトＭＩＩＰ」から導入した。部品の管理コストも低減し、立駐の競争力を高める。同社は日本コンベヤの子会社で、日本コンベヤと日立造船の立駐事業を統合し０６年に発足した。このため、従来製品の部品には日本コンベヤ系と日立造船系の２仕様ある。統合後、相乗効果を出すため部品仕様の統合と半減を決めたもの。統合後初の新製品であるパークリフトＭＩＩＰでは、入出庫のスピードを上げたほか省スペース化の改良もした。

△日立プラント<1970>、排水処理の技術開発でアジアの大学との連携強化
日立プラントテクノロジーは下水や産業排水処理の技術開発で、アジア地域の大学との連携を強化する。中国の四川大学（四川省成都市）と下水汚泥などの分離処理に使う特殊膜の素材開発に着手。またシンガポールのシンガポール国立大学（ケントリッジ）と処理プロセス（工程）の共同研究を今年度からはじめる。実証研究を需要地で行い、現地にあったコストや仕様を探るのがねらい。日立プラントテクノロジーは四川大学と、下水処理に使う特殊膜の共同開発契約を５月に結んだ。同大学は特殊膜に使う高分子材料の研究を得意とする。研究期間は２年で、進ちょく状況に応じて更新する。膜の信頼性を維持しながらコストダウンを進めることが研究テーマ。同社は特殊膜を日本メーカーから調達しているが、アジア地域に導入するには価格が高かった。現地メーカーの協力を得て、低コストの膜開発を目指す。

△神戸製鋼所<5406>・神鋼商事<8075>など、高効率のスクリュー式小型蒸気発電機を開発
神戸製鋼所は２０日、テイエルブイ（兵庫県加古川市）、神鋼商事と共同で、少量・低圧蒸気を利用するスクリュー式小型蒸気発電機を開発したと発表した。中堅・中小製造業向けで、これまで未利用だった蒸気減圧時のエネルギーを使って発電できる。発電効率は従来の軸流タービン式の１・５倍以上で、価格は工事費別で２０００万円。化学、繊維メーカーなどに初年度５０台の販売を目指す。同機は１００キロワット級の小型発電機で、減圧機能を併せ持ち、発電と減圧を同時に行える。製造プロセスに適したレベルに蒸気を減圧する際に出る蒸気を有効活用する。スクリュー式エキスパンダー（回転膨張機）の採用で、１０気圧未満、毎時３トン未満の低圧・少流量の蒸気でも高効率発電を可能とした。

△トッパン・フォームズ<7862>、大学向け出席・履修管理システム発売
トッパン・フォームズは携帯電話を使った大学向け出席・履修管理システムを発売した。学生が授業に出席していることを携帯電話から送信、教員はノートパソコンで確認する。送信した学生のうちの何人かに無作為に「（その場で）立って教員に名前と学籍番号を告げて下さい」とのメールを返信し“代返” を防ぐ。価格は対象学生５０００人、同時アクセス数が３００人の標準ケースで２０００万円程度。１年間で５大学、１億円の売り上げを目指す。授業開始時に一斉に数秒で出席管理できるのが特徴。従来の点呼や出席カード配布では集計のため授業時間が削られてしまうことが問題だった。出席管理のほか履修登録や休講情報などの掲示板、時間割の管理もできる。青森大学の福永栄一准教授が考案、青森共同計算センター（青森市）が開発。トッパン・フォームズが販売する。すでに大阪電気通信大学が導入、学生約５９００人を対象に稼働している。

△Ｊパワー<9513>、ＣＯ２分離・回収技術確立へ北九州で実証運転
Ｊパワーは０７年度から、若松研究所（北九州市若松市）で石炭ガス化炉の高効率発電で発生する二酸化炭素（ＣＯ２）を分離・回収する技術の確立に向けた実証運転を、世界で初めて開始する。日量１５０トンの石炭をガス化して複合発電すると同時に、ＣＯ２を回収する。同社はＣＯ２回収技術では、松島火力発電所（長崎県西海市）でアミン吸収液での実証試験を終え、豪州では石川島播磨重工業<7013>や現地資本とともに実際の石炭火力所を使ってのＣＣＳ（ＣＯ２回収・貯留）システム実用化に乗り出している。これまでに蓄積した酸素吹き石炭ガス化複合発電技術を応用し、ＣＣＳを目的にしたＣＯ２回収技術を確立する。

△五洋建<1893>とコプロス、トンネル連絡抗の新工法－大規模な地盤改良不要
五洋建設とコプロス（山口県下関市、宮崎薫社長、０８３２・４６・０５４５）は２０日、並ぶトンネルの間に避難連絡通路などを構築する際の新工法「Ｈ―ＣＲＯＳＳ工法」を共同開発したと発表した。鋼管でトンネル間を切削して結合させる。従来工法では必要な大規模な地盤改良や補強工事がいらず、掘削時の崩落の危険性もないため、コストダウン、工期短縮、安全性向上につながるとしている。新工法は既設トンネル内の連結部に防護コンクリートを設置。自生刃ビットを先端に付けた鋼管を防護コンクリートにセットし、鋼管を回転・圧入してトンネル側面と地山を直接切削し連結部を作る。その後、鋼管内の土砂の搬出、補強工事や防護工の解体などで連結を完成させる。従来工法は工事中の崩落を防ぐためトンネル間の地山を凍結するなどの地盤改良をしたり、トンネル内に支えを設けたりといった補助工事を行っていた。

△大成建設<1801>、食品工場建設の受注に力－安全監査対応前面に営業展開
大成建設は食品工場建設の受注に力を入れる。異物混入の防止技術や食品工場の監査システムとして広がり始めたＡＩＢ（食品安全監査システム）への対応を前面に出して営業展開する。食品業界では現在、衛生管理の強化・徹底が重要課題となっている。同社はバイオクリーンルーム建設で培ったエンジニアリング技術のノウハウを食品分野に水平展開し、受注拡大を狙う。食の安全を脅かす不祥事が相次いだ食品業界では、メーカーの多くが異物混入などに敏感になっており、施設の施工面でも「医薬品レベルを意識した衛生管理レベルを求めてくる」（エンジニアリング本部）企業が出てきているという。大成建設ではそれらの要求に応えられる自社の技術・ノウハウをアピールし、食品工場の受注につなげる考え。

△ノザワ<5237>、中国・上海で外装材を大量受注－韓国・台湾でも市場開拓
ノザワは中国・上海の現地企業から押し出し成形セメント板の外装材「アスロック」を大量受注した。０５年に開港した上海洋山港に建設中の建物向けで、受注量は約１万平方メートル。海外での大型受注はこれが初めて。これを機に中国のほか韓国や台湾でも受注活動を強化する。海外売上高を０７年度に３億円、２０１０年度に１０億円程度に引き上げることを目指す。　受注したのは、拡張工事が進む上海洋山港に建設中の管理棟（２棟）に使う外装材。管理棟は高層ビルで、３階までの低層部分に使用する。計１万平方メートルの受注のうち、４０００平方メートルは外装ルーバー、残りは素地の風合いを生かした「ナチュリアルシリーズ」。受注金額は非公表だが、５０００万 ―１億円程度とみられる。製品はノザワの播州工場（兵庫県播磨町）で生産する。順次、輸出を始めており、８月ごろには全量の輸出が完了する見込み。

△阪急<9042>交通社、海外旅行説明会を充実－各国の観光局と連携も
阪急交通社（大阪区北区、小島弘社長、０６・６３６６・１２６０）は、通信販売に続く販路として、海外旅行説明会に力を入れる。参加者の旅行への興味を盛り上げる演出などで内容を充実させるほか、各国の観光局と連携を深め、より詳しい情報を提供するようにする。また、地方都市での説明会の回数も、現在の年６回（都市により異なる）から２倍程度に増やす計画。説明会で旅行の申し込みを行う参加者の割合は現在は３割程度だが、将来は５割にまで高めたいとしている。阪急交通社の旅行事業は、新聞広告および顧客向け冊子を通じた通信販売が柱。海外説明会はこれらの補完が主な役割だったが、その場での申し込みにも対応しており、重要な販路として育成することで顧客の取り込みを狙う。また、説明会は顧客の意見やニーズを直接収集できる利点もある。まず年１０回程度開いている、一日１０００人規模の参加者が集まる「大説明会」の内容を充実させる。
（日刊工業新聞）

△プライムポリマー　インドに新工場　ＰＰコンパウンド製販へ
三井化学<4183>と出光興産<5019>が共同出資するポリオレフィンメーカーのプライムポリマー（東京都港区）は２０日、インドに自動車向けポリプロピレン（ＰＰ）コンパウンドの製造・販売会社を年内に設立することを明らかにした。欧州にも２００８年以降、ＰＰコンパウンド会社を設け、自動車市場が拡大するロシアへの対応を図る。インド法人には同社と三井化学が出資し、デリー近郊に設立する。年産能力１万５０００トンの生産ラインを設け、０８年末までに試運転、０９年央には商業運転に入る計画だ。生産するＰＰコンパウンドは、自動車のバンパーや内装材に使われ、日系自動車メーカーなどに供給する。現在、インド向けにはタイのサイアムグループとの合弁会社から製品を一部供給している。一方、欧州の製造販売拠点は現在、オランダ、ドイツにあるが、年１万２０００万トン規模の生産にとどまっている。このため、ロシアでの自動車生産拡大をにらみ、年産能力１万５０００トン程度の新拠点を中欧地域に設立する。
（FujiSankei Business i）