6/8 朝の『株価材料』PART Ⅲ

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■株価材料

▼06年度新興３市場の経常損益悪化額、ネット・ＩＴ関連上位
日本経済新聞社がまとめたジャスダックなど新興3市場に上場する企業の2006年度（06年4月期―07年3月期）決算の経常損益悪化額ランキングによると、インターネットやＩＴ（情報技術）関連企業が上位に並んだ。企業買収に伴うのれん代償却や貸倒引当金計上など、会計処理の厳格化の影響が出た。1位のＡＣＣＥＳＳ<4813>は監査法人の指摘もあり、米国企業の買収などに伴うのれん代償却費用の計上方法を、当初予定していた特別損失から販管費に変更した。研究開発費も急増し、販管費は328億円と前の期から6倍近くに膨らんだ。

△ディーエヌエ<2432>、外国人株主比率が上昇
ネット競売大手のディー・エヌ・エーの外国人持ち株比率が上昇している。2007年3月期末は20.5％となり、半年前に比べ7.8ポイント上昇した。利益の伸びを期待して海外の機関投資家が買い進んだためとみられる。逆に個人の保有比率は39.3％と7.2ポイント低下した。金融（17.4％）、投信（7.5％）、法人（20.8％）の持ち株比率は半年前からあまり変化していない。外国人比率の上昇について、同社は「好調な業績が評価されたのでは」（ＩＲグループ）と説明。特定の株主が大きく買い集めた事実はないとみている。

■ＭＵＲＯ<8264>の増資払い込み遅れる
自動車部品メーカーのムロコーポレーションが4月に行った増資で、払込日が当初予定の18日から23日に遅れていたことがわかった。ムロによると、主幹事の東海東京証券<8616>の入金が遅れたのが原因。この結果、19―23日の間は払い込みのなされていない株が取引されたことになる。ジャスダック証券取引所は「売買を取り消すことはない」としている。

△セブン＆アイ<3382>、赤ちゃん本舗を買収へ・共同で商品開発
セブン＆アイ・ホールディングスは7日、子供用品専門店2位の赤ちゃん本舗（大阪市、小原宏社長）を買収する方針を固めた。発行済み株式の過半を約20 億円で取得し、同社の経営再建を支援する。セブン＆アイは有力専門店を傘下に収め、自社のショッピングセンター（ＳＣ）の主力テナントに活用。子供用品の共同開発も進める。両社は近く資本・業務提携の基本合意書を交わす見通し。セブン＆アイは赤ちゃん本舗に代表者を派遣。グループで持つ情報システムや物流など小売業運営のインフラを提供する。

△伊藤忠<8001>、ブラジルでエタノール生産・国営石油会社と組む
伊藤忠商事はブラジルでサトウキビ原料の自動車燃料、バイオエタノールの生産に乗り出す。国営石油会社ペトロブラスと組んで北東部ペルナンブコ州の開発計画に参加、精製工場を建設し2010年ごろから日本向けに輸出を始める。ブラジルは世界最大のエタノール輸出国。需要拡大をにらみ、日本企業が同国で生産事業に進出する動きが加速しそうだ。伊藤忠とペトロブラスは8日にも、事業計画の推進に向けた合意書に調印する。同州西部で灌漑（かんがい）プロジェクトを進めるサンフランシスコ川流域開発公社も参画する。

△三菱重工<7011>、大型空調設備の生産台数を倍増・年600台に
三菱重工業は高層ビルや半導体工場などで使われる大型空調設備「ターボ冷凍機」を増産する。2008年をメドに高砂製作所（兵庫県高砂市）に製造ラインを増設、生産規模を2倍の年600台に引き上げる。投資額は20億円の見通し。大都市圏で再開発プロジェクトが相次ぎ、ターボ冷凍機の需要増が見込めると判断した。三菱重工のターボ冷凍機は二酸化炭素（ＣＯ2）の排出量を抑え、高い効率が特徴。国内市場は年600台程度で、三菱重工のシェアはほぼ5割。今後4―5年で国内市場が900―1000台に拡大するとみて増産を急ぐ。

△トヨタ<7203>の役員報酬と賞与金、４割増加・好業績反映し計24億円
トヨタ自動車は2007年3月期の役員報酬と賞与金の総額を、前の期比4割増の24億7250万円とする。22日に開く株主総会の招集通知などから明らかになった。営業利益が日本企業で初めて2兆円を上回るなど、好業績が反映された。昨年廃止した取締役退職慰労金相当分を月額報酬に組み込んだことも、報酬増につながった。内訳は役員報酬が15億200万円（前の期に比べて4億6000万円増）、賞与金は9億7050万円（同2億4350万円増）。

△電通<4324>、ベルシステム24と通販事業支援の新会社
電通はコールセンター大手のベルシステム２４と共同で、通信販売事業を支援する新会社を設立する。通販に新規参入する企業に対し、事業計画立案から商品企画、広告戦略まで幅広く協力する。通販市場は3兆円を突破し、年率10％近い成長を続けている。電通は広告需要が伸び悩む中、自ら通販企業を育てることで収益につなげる。新会社は「電通ダイレクトフォース」（東京・中央）。資本金1億5000万円で、電通が65％、電通テックが20％、ベルシステム２４が15％出資して6月11日に設立する。

△日立ハイテク<8036>と国立がんセンター、がん血液診断の実用化めざす
日立ハイテクノロジーズは国立がんセンターと共同で、血液に含まれるたんぱく質に着目した、がんの診断法開発に乗り出す。がんを発見する目印となるたんぱく質を血液中から特定し、がん患者特有のたんぱく質を調べる臨床検査装置を開発する。がんの血液診断を実用化し、早期発見につなげる目標だ。がんセンターは2008年度までに1000症例を集めて研究し、胃がんや大腸がんなどを中心にがんに関与する複数のたんぱく質を割り出す。すでに難治性の膵臓（すいぞう）がんで目印となるたんぱく質を特定している。

△大和工業<5444>、バーレーンで製鉄事業
電炉大手の大和工業は7日、中東のバーレーンで製鉄事業に乗り出すと発表した。ペルシャ湾岸6カ国政府が出資する投資会社と合弁会社を設立、2009年にも鉄鋼原料の加工から建設用鋼材の生産まで手がける一貫工場を建設する。原油高を背景に高成長が続く中東諸国では建設用鋼材の需要が拡大しており、有望市場と判断した。日本の電炉メーカーが中東に進出するのは初めてと見られる。湾岸6カ国が産業振興のために設立したガルフ・インベストメント（ＧＩＣ）の子会社と合弁会社設立で基本合意した。ＧＩＣ子会社が51％、大和工業は49％を出資し、持ち分法適用会社とする。
（NIKKEI NET）

△トヨタ<7203>、悪路での部品寿命を予測する装置開発

△ヤフー<4689>、書籍販売前に無料全文掲載、配本計画などに活用

△サンケン電気<6707>、半導体部門、製品別に技術者配置

△ファミリーマート<8028>、サラダ容器、植物主原料に

△エキサイト<3754>、動画共有サイトを携帯からも利用可能に
ジャスダック上場でポータル（玄関）サイトを運営するエキサイトは、動画共有サイト「エキサイトドカログ」を携帯電話でも利用できるようにする。ソフト開発のアイ・ブロードキャスト（東京・千代田）のシステムを使い、パソコン向けに投稿されている動画を携帯で視聴できるように変換して配信する。利用者層を広げてサイトを活性化する狙いだ。携帯電話は機種ごとに動画再生の機能が異なり、パソコン用の動画を配信するには適切に変換する必要がある。自動的に変換を行うアイ・ブロードのシステムを使うことで、変換の手間やコストを削減する。

△映像プロジェクター、明暗差100万倍を再現――ＮＨＫ技研・ビクター<6792>
ＮＨＫ放送技術研究所は日本ビクターと共同で、映像中の明暗をめりはりよく表示できるプロジェクター技術を開発した。最も明るい部分と最も暗い部分で明るさに100万倍の差があっても再現できる。従来は数千倍程度の差を表現するのが限界だった。ホームシアターのように、暗い部屋で高解像度な大画面映像を観賞する際などに効果的な技術だとしている。高解像度映像では特に、画像の明るい部分から暗い部分まで幅広く表現できることが重要な性能の指標になる。今回のプロジェクター技術は、映像に最大で100万倍の明暗差があってもきれいに投影できる。ホームシアターやプラネタリウムのように暗い環境で高品質な大画面映像を楽しむ際に有効だと考えている。

△2007年１－３月のテレビ出荷台数は４％増――ディスプレイサーチ調べ
米調査会社のディスプレイサーチは、2007年１―３月期のテレビの出荷台数を発表した。世界出荷台数は前年同期比４％増の4550万台だった。特に北米市場で販売数量が伸びたという。需要は旺盛な半面で、価格は液晶で22％、プラズマで33％それぞれ下がった。
出荷額ベースのメーカー別シェアではサムスン電子が１位、２位にソニー<6758>が入り、ＬＧ電子、シャープ<6753>が続いた。サムスンやＬＧ、シャープがシェアを2006年10―12月期に比べてシェアを伸ばした一方、ソニーとフィリップスはシェアをやや落とした。

△ネットプライス<3328>、冷蔵庫向けの脱臭・抗菌商品
東証マザーズ上場で携帯通販のネットプライスドットコムは７日、グループ会社のネットプライス（東京・渋谷）が冷蔵庫向けの脱臭・抗菌商品「冷蔵庫きれい」を発売したと発表した。チタンボールを容器内に封入。チタンや銀などの金属の持つ脱臭効果などで冷蔵庫内を消臭し、細菌やカビ菌の発生を抑制して清潔に保つという。冷蔵庫きれいは、商品を共同購入するギャザリング方式で販売。価格は3129円。大きさは縦10センチメートル×横10センチメートル ×厚さ１センチメートル。重さは約80グラム。ネットプライスは独自商品として、トイレや浴室、洗濯機向けの脱臭・抗菌商品を発売している。

△サッポロ<2501>飲料、バナジウム豊富に含むミネラルウオーター
サッポロ飲料は25日、ミネラルウオーターの新商品「バナジウムウォーター」を発売する。微量元素物質のバナジウムを豊富に含んだ商品で、健康志向の消費者などに売り込みたい考え。同社のミネラルウオーターは輸入も含め５ブランド目となる。新商品は静岡県富士宮市で採水した軟水。１リットルあたり100マイクログラムのバナジウムを含有する。バナジウムはパセリや黒こしょうなどにも含まれ、身体の機能の維持・調整に欠かせないミネラル分とされている。バナジウム入りのミネラルウオーターはアサヒ飲料なども商品化している。サッポロは500ミリリットルと２リットルの２種類の容器で発売する。税抜きの希望小売価格はそれぞれ115円と230円。2007年は10万ケースの販売を目指す。

△クラリオン<6796>、一般車両向け小型ドライブレコーダー
クラリオンは一般車両向けのドライブレコーダー「ドライブアイ　ＣＦ―3000Ａ」＝写真＝を７月に発売する。フロントガラスに張り付けた時にルームミラーに隠れてしまうサイズのため、運転中の視野への影響が少ない。重さも125グラムと軽量に仕上げた。これまで業務用ドライブレコーダーを手掛けていたが、需要が増えている一般向けにも品ぞろえを広げる。衝撃を感知した際に前後20秒の動画を専用ＣＦカードに記録する。動画は１秒あたり30コマと高画質で、専用ソフトを使えば自宅などのパソコンで簡単に記録した映像を再生できる。本体には衝撃や熱に強いマグネシウム合金を使った。価格はオープンだが実勢は５万円前後。初年度１万台の販売を目指す。

△バッファロー（メルコＨＤ<6676>）、受信感度高めたＰＣ用ワンセグチューナー
バッファローは受信感度を高めた地上デジタル放送「ワンセグ」のパソコン用チューナーセット（４種類入り）の出荷を６月下旬に始める。29センチと同社従来製品の約２倍の長さの高感度アンテナを用意した。不要な周波数の電波を除去する機能を取り付けるなどして受信感度を高めた。付属ソフトも改良した。録画した番組の見たい部分だけを探して見ることができる「頭出し」機能を加えた。パソコン画面の端に時計や写真を表示する米マイクロソフトの新基本ソフト（ＯＳ）「ウィンドウズ・ビスタ」の「サイドバー機能」にも対応して新味を出した。ワンセグ映像を縮尺して画面の端に表示することができる。４種のアンテナは29センチの長尺タイプのほか、持ち運びしやすい小型タイプや、テレビ端子に接続できるタイプなど。価格は１万1500円（税抜き）。月間３万台の販売を目指す。

△損保ジャパン<8755>、ＳＮＳで「風通し」良く
損害保険ジャパンは社員の意見交換や情報共有を活発にするため、社員を対象にした社内ソーシャル・ネットワーキング・サービス（ＳＮＳ）を本格的に始める。大手金融機関では珍しい。昨年5月の金融庁の業務停止処分を受け、風通しの良い組織をつくるのに活用する考えだ。社内ＳＮＳはインターネット上で社員が集まる社交場で、利用できるのは社員に限定。昨年10月から試験的に始め、仕事と子育ての両立について先輩に助言を求めたり、本社に提言したりする人もいるという。

△ペンタックス<7750>、有機ＥＬ研究の台湾・子会社解散――国内で研究開発推進
ペンタックスは７日、有機ＥＬ（エレクトロ・ルミネッセンス）の基礎研究を手掛ける台湾の子会社を2007年９月末に解散すると発表した。今後、台湾で培った基礎研究の成果を生かして、主にディスプレー分野での実用化に向けて国内で有機ＥＬの研究開発を進めていく方針だ。解散するのは台北市にあるペンタックスの100％子会社、ペンタックス・テクノロジー・台湾。04年１月に設立し現地大学と共同で研究を進めてきたが一定の成果が出たとして閉鎖することにした。従業員は数名程度。解散に伴う業績への影響はないという。

△「洋服の青山<8219>」でスイカ決済――まず首都圏11店で
青山商事と東日本旅客鉄道（ＪＲ東日本<9020>）は７日、首都圏の「洋服の青山」において買い物客が電子マネー「スイカ」を利用できるようにすると発表した。電子マネー客を取り込みたい青山商事と、加盟店を増やしたいＪＲ東日本の思惑が合致した。まず６月末、「洋服の青山」11店舗にスイカの決済端末を配備する。顧客の評判などを見極めながら、10月１日までに180店をスイカ対応に改める。180店には山梨県や静岡県の店舗も含まれる。

△ＩＤＥＣ<6652>子会社、図書館の蔵書をＩＣタグで管理

△シスメックス<6869>、検査薬の海外生産拡大――インドで新工場稼働

△エイチワン<5989>、中国で溶接ライン自動化――人件費上昇に備え

△飛島建設<1805>、海外支店人員を拡充――アジア・中東で受注強化
（日経産業新聞）

△日本オラクル<4716>：08年5月期経常益は10％増、3期連続最高益との報道
８日付日経新聞朝刊は、日本オラクルの２００８年５月期単独経常利益が前期推定比で１０％伸びて３９０億円程度になり、３期連続で最高益を更新するもようと伝えている。報道によると、データベース販売が好調だったほか、保守サービスも収益に寄与する見込み。年間配当は前期推定に比べて１７円増の１８１円程度になる公算が大きいという。
（ロイター）

△電機・精密、貨物輸送株
大和総研は７日、企業業績の2007年度第１次予想を発表した。06年度に経常利益は前期比8.5％増を達成、今年度も同 7.8％増と過去最高を更新する見通し。固定費の増加が利益を圧迫するが、マージン改善などが貢献。電機や精密機器などがけん引する格好で、戦後最長の６期連続増益に挑む。前期の0.3％増から7.4％増への急拡大が見込まれる非製造業では、貨物輸送が17％増、ソフト・ゲームが10％増などの予想に。

△ＮＴＴドコモ<9437>
カナダの携帯情報端末大手、リサーチ・イン・モーション（ＲＩＭ）とキーボード付き高機能携帯電話「ブラックベリー」を日本語に対応させることに合意し、日本語版ソフトウエアを開発する。法人契約者からの要望に応え、今夏の導入に向け準備を進める。

△ドクターシーラボ<4924>
第１四半期（07年２―４月期）の連結純利益は前年同期比2.7倍の１億6200万円。ファンデーションのリニューアルやスーパー毛穴クレンジングを発売して積極的なテレビＣＭによるブランドの強化なども収益増加につながった。
（ブルームバーグ）

△イムラ封筒<3955>の第１四半期連結決算は２ケタ増益
イムラ封筒が６日に発表した今１月期第１四半期連結決算は２ケタ増益を確保。中間予想進ちょく率も利益ベースで６８％～７０％に達している。第１四半期連結決算は１．５％の増収ながら１７．９％の営業増益、１５．０％の経常増益、１２．５％の最終増益を確保した。主力の封筒事業で統一地方選挙用封筒の受託などがあったほか、戦略部門として位置付けているメーリングサービス事業でも同様に投票入場整理券発送業務を受託、収益性も改善したためである。７月中間並びに１月通期予想については「第１四半期の好調はスポット性の強い要因に基づくもの」（会社側）として据置いているが、冊子小包郵便やメール便は順調に伸びており、第１四半期連結決算の中間予想進ちょく率（営業利益で７０．０％、経常利益で７０．５％、純利益でも６８．２％）。

△Ｔ＆Ｇニーズ<4331>をゴールドマン証などが９．６５％保有
テイクアンドギヴ・ニーズがをゴールドマン・サックス証券などが同社株を９．６５％保有していることが、６日に関東財務局に提出した大量保有報告書で明らかとなった。保有目的は「証券業務の一部としての借入株券にかかるトレーディング等」。同証などは株券の消費貸借により、外資を含む証券会社、信託銀行を含む銀行、機関投資家などから同社株を借り入れていた。当該株券を市場で売却後、返却のため買いを入れたと見られる。なお、同証は５月２５日付で、同社の投資判断を「買い」から「売り」へ、目標株価を１５万５０００円から３万５０００円へ引き下げていた。

△サカタインク<4633>が６日に業績説明会、今後はアジア市場での生産・販売を強化と
サカタインクスが６日に今０８年３月期と中期計画に関する説明会を開催したが、特に材料視する動きは出ていない。今期連結の売上高は前期比５％増の１２５０億円、営業利益は同１３．７％増の５０億円を見込む。印刷用インキは欧米やアジアなど海外市場での販売が好調ながら、原料価格の高騰を受け、営業利益は中期計画を下回って推移している。今後はアジア市場での生産・販売を強化するとともに、付加価値の高い新製品で収益力を高める方針。

□大洸ＨＤ<8737>の子会社が希望退職募集、「合併後の新体制に見合う要員とするため」と
大洸ホールディングスが７日の前引け後、連結子会社の洸陽フューチャーズおよびさくらフューチャーズで希望退職者の募集を行うと発表した。両社の全従業員を対象に６日から１１日正午までの期間で４０名程度を募集、退職予定日は今月末の予定。両社の合併に先立ち、合併後の新体制に見合う要員とするため。なお、業績への見通しについては、現時点で応募者数が未確定であることから確定次第発表するとしている。
（株式新聞ダイジェスト）

▼「コムスン譲渡は凍結すべき」＝GWGに白紙撤回迫る―厚労省
厚生労働省は7日、グッドウィルグループ<4723>（GWG）が、傘下の訪問看護最大手コムスンへの行政処分への対抗措置として全事業をグループ会社の日本シルバーサービスに譲渡して事業の存続を図ろうとしていることに対し、同一グループ会社への事業譲渡は利用者や国民の納得を得ることができないとして、事業譲渡の計画を凍結すべきだとの見解を発表した。　

△NEC<6701>、10年度にもアウトソーシング事業で売上高4500億円を目指す
NECの瀧澤三郎執行役員専務は7日、情報システム運用業務の外部委託（アウトソーシング）事業で、年間2割以上の成長を果たし、2010年度にも売上高 4500億円に引き上げたいとの方針を明らかにした。同事業の売上高は昨年度が2400億円で、今年度は2900億円を計画している。　
（時事通信）

□武富士<8564>　貸出金利上限を年１５～１８％に下げ　１２日から
消費者金融大手の武富士は７日、貸出金利の上限を今月１２日から年１５～１８％に引き下げると発表した。貸金業規制法改正で、３年後をめどに上限金利が２０％以下に引き下げられるが、前倒しで貸出金利を引き下げる。融資額が１００万円未満の貸出金利は年１８％、１００万円以上２００万円以下が年１５％となる。

■太平洋海運<9123>株　１日の取引でストップ高とストップ安つける
７日の東京株式市場で、中堅海運業の太平洋海運株（東証１部）が乱高下し、午前中に値幅制限の下限（ストップ安）と上限（ストップ高）の両方を付けた。市場関係者によると、１日の取引で同一株がストップ高とストップ安をつけるのは非常に珍しいという。
（毎日新聞）

△「スパイダーマン３」興収６３億円突破
ソニー<6758>・ピクチャーズは７日、ハリウッド映画「スパイダーマン３」（サム・ライミ監督）の日本での興収が６３億円、動員も５００万人を突破したと発表した。５月１日に封切られた同作は今月６日までで６３億１７７１万円の興収を記録。動員も５０１万３８５６人となった。ソニー・ピクチャーズでは「１」の７０億円、「２」の６５億円を超えるのは「時間の問題」としている。
（スポーツ報知）

△フジ<4676>、持ち株会社検討－産経など傘下に
（東京新聞）

■ビクター<6792>売却決裂か－松下<6752>と米ファンド、価格などで溝
（朝日新聞）

△内海造船<7018>、因島の2号船台を21年ぶりに再開
内海造船は広島県尾道市の因島工場の２号船台を２１年ぶりに事実上再開する。造船受注増に対応するための措置で、すでに昨年、国土交通省から拡張使用する建造許可を受けている。０７年内にも、２号船台で製造する新造船の受注を始める。０９年から本格的な船体建造をスタートする。同時に、１０億円を投じて同工場の岸壁を改修、整備する。現在、２号船台は１号船台の船体ブロックの艤装（ぎそう）、居住区用ブロックの総組み、ブロック置き場として使用。再開後０９年は１隻、１０年には１・５隻と段階を経て建造量を増やす。建造する船種については検討中で、１号船台と同等の２万７２５０総トンのコンテナ運搬船もしくは、４万６０００総トンのプロダクトタンカーが濃厚と見られる。建造に必要な艤装や船体ブロック、動力機関などの人員は、主として同じ因島地区の田熊工場の陸機事業部からの異動などで対応する。再開にあたって２号船台の建造能力を５３００総トンから４万総トンに拡張申請した。しかし、実際に拡張したわけではなく、０５年に吸収合併したニチゾウアイエムシーが小型船を造っていたため、能力よりも少ない許可申請だった。一方、改修工事をする岸壁（２４３メートル）には６０トンの走行クレーンを設置。効率よく艤装作業ができるようにする。０８年７月の完成を目指す。因島工場は２本の船台を持つ。１号船台も０６年、２０年ぶりにコンテナ船を進水させた。同社では因島工場を大型船建造の主力拠点ととらえており、２号船台再開を模索していた。国土交通省の調査によると、造船法に基づいて拡張を含めた造船建造設備の使用許可を新たに申請し、許可された数は０３年度３３件、０４年度２２件、０５年度２５件と推移している。

△ＤＴＳ<9682>、今秋めどに中国・上海に子会社－日系向けシステム構築支援
ＤＴＳは１０月をめどに中国・上海に１００％出資の子会社を設立する。上海周辺に進出した日系の金融機関や製造業向けに、基幹システムから派生する中国固有の業務システムの構築を支援。同時に中国向けオフショア（海外委託）開発を拡大し、人材不足解消やコスト削減、開発期間の短縮につなげる。０８年度に日系企業向けシステム構築（ＳＩ）支援事業で１億円、オフショア事業で４億円の売り上げを見込む。ＤＴＳが海外に子会社を設けるのは初めて。資本金は８０００万―１億円の予定で、社長は大連駐在員事務所の高田正和所長が兼務する。従業員は本社からの転籍者や、現地採用で対応。立ち上げ時に３―５人、０８年までに１０―１５人体制とする。中国のＳＩ業者は日系企業のニーズに応える業務システムの構築能力を持つ。しかし「日系企業に対しシステムを構築するための検討や提案ができていないのが実情」（高田所長）という。このため上海法人が日系企業と地元ＳＩ業者の間に立ち、日系企業の要望に沿ったシステム構築を提案。中国国内のパートナー企業と共同でシステムの設計や開発を進める。またパートナー企業の新規開拓や管理、中国ＩＴ市場に関する情報収集に取り組み、中国でのオフショア開発を積極展開する。将来的にはＤＴＳのパッケージソフト販売や運用・保守サービスなども業務に加えていく計画。０６年１１月に立ち上げた大連駐在員事務所の支社化や法人化についても検討する。ＤＴＳは０４年４月に中国向けオフショア開発を開始。北京、上海、大連など中国国内に１０社のパートナー企業を持つ。０６年度のオフショア発注額は１億円。０７年度は約３億円を見込む。

△ＮＥＣ<6701>、電話機や回線数などで従量課金するネットサービスを開始
ＮＥＣは７日、電話機や回線の数量、サービスレベルなどに応じて従量課金する業界初の「オンデマンド型ネットワークサービス」を始めると発表した。専任要員８０人で立ち上げ、順次強化する。第１弾としてオムロンの国内３８拠点にサービス導入し、ネットワーク資産のオフバランス化（貸借対照表から外す）を実現。年間の運用費で従来比２０％削減を見込む。大手企業を中心に３年間で３０社への販売を目指す。回線の調達から運用保守までライフサイクルを総合的にサポート。ネットワーク環境を再構築することで、コスト削減と新規事業に柔軟対応できるサービスプラットフォームを実現する。ネットワークの運用設計については業務、基盤、人とプロセス（手順）の３領域でそれぞれ手法を標準化して方法論を定義。まずは企業内線電話、事業所内ＬＡＮ、事業所間ＷＡＮの３形態をメニュー化した。企業内線電話はＮＥＣのデータセンター内に通信制御プロトコル（ＳＩＰ）サーバを設置。インターネットプロトコル（ＩＰ）セントリックスシステムを構築し、電話機１台単位でサービス提供する。事業所内ＬＡＮはポート単位、事業所間ＷＡＮは収容回線単位や端末１台単位で従量課金する。各サービスとも４年契約が基本になり、「回線数が４０００―５０００以上を持つ大手企業が対象となる」（滝澤三郎取締役執行役員専務）という。ネットワークサービスを含めたアウトソーシング（外部委託）事業の０７年度売上高は前年度比２０％増の２９００億円を予想。また今後も年平均２０％以上の成長を確保し「中期で４５００億円を目指す」（同）。実現に向けては同事業の陣容を中期で現行比１０００人増の３２００人に拡大していく。

△富士通<6702>、海外拠点とのＶＡＮ構築を一括請け負いするサービス開始
富士通は７日、国内外の通信事業者と連携し海外拠点との仮想私設網（ＶＰＮ）構築を一括して請け負う新サービスを始めると発表した。複数通信事業者（マルチキャリア）対応の企業向けネットワークサービス「フェニックスＩＩ」の海外展開の第１弾。１６７の国や地域とのネットワーク接続を可能とした。３年間で４０億円の売り上げを見込む。提供するのは「フェニックスグローバルＶＰＮサービス」。ブリティッシュ・テレコム（ＢＴ）、ベライゾンビジネス、バーテラ・コミュニケーションズ、ＮＴＴコミュニケーションズ、ＫＤＤＩ、ソフトバンクテレコムの６社と連携してグローバルなマルチキャリア体制を構築。海外のインターネット接続事業者（ＩＳＰ）との契約やアクセス回線の接続、ルーターなどの機器まで富士通が一括して請け負う。低コストで導入可能なインターネットＶＰＮと、サービス品質が安定したインターネットプロトコル（ＩＰ）―ＶＰＮ接続の２形態を用意。両サービスを組み合わせた接続形態も可能にした。

△ローム<6963>、低消費電力の携帯オーディオ向けＬＳＩを開発
ロームは携帯オーディオ機器向けのデジタルヘッドホンアンプ高密度集積回路（ＬＳＩ）「ＢＵ７８３９ＧＶＷ」を開発した。６・５ミリワット（同社従来品比８５％減）の低消費電力を実現したほか、小型パッケージの採用で従来品より実装面積を４０％縮小した。すでにサンプル価格１０００円で供給を始めており、９月に月間５０万個規模で量産を始める計画。デジタル駆動の採用と回路の見直しによって低消費電力化した。チップにはオーディオ信号のデジタル・アナログ・コンバーター（ＤＡＣ）も搭載。外部ＤＡＣなしでデジタル入力できる。さらに消音用トランジスタを内蔵して立ち上げノイズを低減。音量切り替え時のノイズを低減する回路も備え、高品位な音楽再生を実現する。

△京セラ<6971>、メキシコの第２工場棟建設に着手
京セラは太陽電池モジュールを手がける京セラソーラー・メキシコ工場（ティワナ市）の第２工場棟建設に着手した。０７年内に完成し、０８年初めの操業開始を目指す。第２工場棟の延べ床面積は２万平方メートル。順次設備を導入して、２０１０年度にはメキシコ工場全体の生産能力を現在の１０倍の年間２５０メガワットに高める。ただし同工場の２０１０年度の生産計画については、能力いっぱいではなく年間１５０メガワット規模にとどめる。同工場への投資額は２０１０年度までに４０億円を計画している。

△いすゞ<7202>、インドネシアで攻勢－小型トラック強化し三菱ふそう追撃
いすゞ自動車は近くインドネシアの製造販売の関係会社、パンチャモーターに対する出資比率を現状の１２・５％から約５０％に引き上げる。同国では乗用車・貨物車兼用のアジア向けスポーツ多目的車（ＳＵＶ）「パンサー」を軸に事業を展開してきた。トラックの生産・販売を強化するうえで、いすゞが主導権を握る必要があると判断した。同国トラック市場で、約６割のシェアを握る三菱ふそうトラック・バスを追撃する。パンチャモーターの株主構成は、現地のアストラグループが筆頭で６４・９％を出資しており、いすゞが１２・５％、伊藤忠商事が１２・５％など。いすゞはアストラなどから株式を買い取るとみられ、取得額などの詳細を詰めている。いすゞのインドネシアでの０６年の販売実績は約１万６６００台。このうちパンサーなどが約１万２３００台を占め大・中・小型トラックは４３１７台にとどまった。

△三菱重<7011>、兵庫・高砂に「ものづくり教育センター」開設
三菱重工業は０８年４月に、ガスタービンや原子力タービンなどの製造拠点である高砂製作所（兵庫県高砂市）に「ものづくり教育センター」を開設する。投資額は約１０億円。製造現場の技能系入社１―２年の社員を中心にものづくり教育を徹底し、技能者のレベル向上を図るのが狙い。技能訓練期間を従来の１年から１年半に延ばし、きめ細かな技能研修を行うなど現場の技能強化により製品力を高める。同社が製造拠点で、こうした教育施設を開設するのは初めて。教育センターは高砂製作所内にある現在の訓練センターの約２倍にあたる５２００平方メートルの規模。７月に建設工事に着手し、０８年２月に完成を目指す。三菱重の各製造拠点は訓練センターを持ち、技能系社員の教育を行っている。教育センターは研修内容を充実して、技能の底上げを図る。

△スター精密<7718>、車部品・電機向け主軸移動型ＣＮＣ旋盤２種を投入
スター精密は７日、主軸移動型ＣＮＣ旋盤「ＳＢ―１６　タイプＥ」を９月に、同「ＳＲ―２５Ｊ／３２Ｊ　タイプＮ」を１２月にそれぞれ発売すると発表した。価格は６６２万５５００円と９９７万５０００円。日米欧の自動車部品、電機業界などに月に各２０台の販売を目指す。ＳＢ―１６は同社ＣＮＣ旋盤の低価格モデル。タイプＥは背面主軸のモーターを変更した。従来は正面のみだったネジ切り加工を背面でもでき、作業効率を向上できる。最大加工径は１６ミリメートル。一方、ＳＲ―２５Ｊ／３２Ｊは主力モデル。タイプＮは加工材を支持し、たわみを防ぐガイドブッシュ装置をはずした。従来、ガイドブッシュ装置―主軸間の材料は加工できず廃棄していた。タイプＮは残材を最小で従来機の約３分の１、７０ミリメートルまで短縮でき、コスト削減につながる。最大加工径は２５Ｊが２５ミリメートル、３２Ｊが３２ミリメートル。

△工作機械主要８社の５月受注、７．９％増－輸出好調で７社プラス
日刊工業新聞社がまとめた工作機械主要８社の５月の受注実績は、前年同月比７・９％増の５３８億１７００万円となった。前年同月比プラスは５６カ月連続。輸出は１０カ月連続で同２ケタの伸び率を示した。企業別では７社の受注実績が同プラス。好調な欧州に加え、中国も増加した輸出の伸びがけん引した。内外需別では国内が前年同月比２・０％増の２８５億５９００万円、輸出は同１５・５％増の２５２億５８００万円。国内は２２カ月連続２５０億円を超えた。輸出は１３カ月連続２００億円超え。企業別では国内は４社が同プラス、海外は６社が同プラス。
輸出が大きく増加したオークマ<6103>は「欧州が引き続き好調」。牧野フライス製作所<6135>も「欧州とアジアが好調。特に中国が増加」とし、森精機製作所<6141>は「アジアは体制を強化した成果が出て増加している」という。

△日本製鋼所<5631>、スイス社とアルミ合金向けダイカスト機の製販会社設立
日本製鋼所は７日、スイスのダイカスト機メーカー、ビューラーと共同でアルミ合金向けのコールドチャンバーダイカスト機を製造、販売する新会社を設立すると発表した。両社は現在、資本金や出資比率で詰めの話し合いを進めている。０８年１月までに設立し、自動車関連メーカー向けに受注販売を始める。２０１０年度までに５０億―７０億円を売り上げ、同分野で国内シェア１５―２０％の獲得を目指す。日本製鋼所は新会社の設立に先立ち、ビューラー機の販売サービス体制を整える。７月１日、マグネシウム事業部にダイカストグループを新設する。当初は１２人体制。新会社の設立後、同グループを新会社に移管する。１０月には同社の広島製作所内にテクニカルセンターを設置する。新機種の研究開発や機械購入者のトレーニング、テスト成形などを行う。

△日産<7201>、「ｉＰｏｄ」と純正ナビをブルートゥースで接続する技術開発
日産自動車は７日、アップル社の携帯型音楽プレーヤー「ｉＰｏｄ」に保存した音楽を、近距離高速無線通信のブルートゥースで、ハードディスク駆動装置（ＨＤＤ）カーナビゲーションシステムに送信する技術を開発したと発表した。有線接続と同等の音質という。同日、一部改良し発売したミニバン「プレサージュ」を皮切りに、今後の新型車に装着するメーカー純正ＨＤＤナビには、すべてこの機能を搭載する。同機能を使うには、ｉＰｏｄに別売り（７８００円）の専用トランスミッターを装着する。携帯電話とｉＰｏｄを同時にブルートゥースに接続できるが、携帯電話のハンズフリー着信・発信、テレマティクスのデータ通信時には音楽を消音し、通話・データ通信終了後に自動的に再生する。

△パイオラックス<5988>、ＧＭとの取引拡大－０９年度２０億円規模へ
パイオラックスはゼネラル・モーターズ（ＧＭ）との取引を拡大する。自動車の内外装部品を車体に固定するファスナーや、収納部のフタの開閉速度を抑える機構部品などＧＭ向け売上高を０９年度に０６年度比３倍超の２０億円規模に引き上げる計画だ。日系自動車メーカーをベンチマークに部品調達の最適化に取り組んでいるＧＭに、ファスナーや開閉機構部品で積極的な提案し、顧客の多角化を進める。ＧＭ向けの供給拠点である米国工場にはプラスチック射出成形機などを増設し、０９年度までに段階的に生産能力を拡張していく。旧日産自動車<7201>系である同社の日産グループ向け売上高比率は約５２％（０６年度実績）。ここ５―６年で比率は１５％程度下がったが、依存リスクの低減のためさらに「日産以外への多角化を進める」（加藤一彦社長）。トヨタ自動車やホンダのほか、ＧＭや韓国の現代自動車など日系メーカー以外との取引も重点施策に掲げる。

△三菱重<7011>、コンプレッサー生産を最適化－需要上ぶれに備え
三菱重工業は、松阪工場（三重県松阪市）で生産するカーエアコン用コンプレッサーの一部を、米インディアナ州の子会社に生産移管する方針を固めた。需要増により逼迫（ひっぱく）する松阪の生産ラインの状況を緩和するのが狙い。早ければ年内にも、移管する見通し。移管の規模は、松阪の生産能力の１０―１５％にあたる年産１０万―２０万台程度になる見込みだ。松阪工場は三菱自動車向けなどのコンプレッサーを生産する。三菱重工は具体的な生産数量を明らかにしていないが、取引先において同製品搭載車種の生産が高水準を維持しており、フル生産に近い状況が続いていると見られる。さらに今後も需要の上ぶれによりラインへの負荷が増す懸念があるため、一時的な措置として一部製品の生産を移管する考えだ。対象となるのは、電動式や三次元スクロール型などの新製品ではなく、従来型のコンプレッサー。

△ＭＡＲＵＷＡ<5344>、半導体製造装置用石英ガラス製品を国内２工場で増産
ＭＡＲＵＷＡは半導体製造装置用の石英ガラス製品の生産を増強する。三春工場（福島県三春町）といわき工場（同いわき市）の既存ラインを増強し、需要が高まっている３００ミリメートルウエハー向けの生産を１０月までに本格化する。さらにマレーシアと台湾でも０７年度内に生産を始める。同ガラス製品の製販拡大で０８年３月期に５５億円と前年度比１０％の増収を見込む。石英ガラス製品は半導体製造工程で、シリコンウエハーの治具や表面処理の薬液槽として用いられる。高純度の石英ガラスを切削し、熱処理して成形する。投資額は三春工場が４億円、いわき工場が２億円。台湾とマレーシアではそれぞれ約５０００万円を予定。同社では石英ガラス製品の中でも、一品物や修理品の扱いが多い。国内メーカー向けで３００ミリメートルタイプの需要が増えていることに対応する。

△横河ブリッジ<5911>、橋梁の設計・解析技術を応用した精密機器事業を強化
横河ブリッジはシステム建築に続く非橋梁分野拡充の一環として、橋梁の設計・解析技術を応用した精密機器事業を強化する。液晶パネル製造装置などの大物フレームを受託製造しているいずみ工場（大阪府和泉市）の設備を増強するもので、８月に大型の門型５面加工機を２台追加して４台とし、１０月には３次元精密測定機を導入、品質保証体制を整える。精密機器事業の受注額は０６年度に前年度の８倍強の２０億５０００万円に伸びた。現在も大量の受注残を抱えた状態。今後の生産体制増強により、０９年度には受注額、売上高とも４７億円を目指す。横河ブリッジは０５年３月にいずみ工場を開設し、０５年度から実質的に精密機器事業を立ち上げた。主力の橋梁事業の拠点である大阪工場（堺市西区）で部材となる厚鋼板を切断し、外注先で熱処理した後、いずみ工場で製缶して機械加工、調整仕上げする体制。

△サンウエーブ<7993>、システムキッチンキャビネットの組み立て工法を統一
サンウエーブ工業はシステムキッチンに搭載するキャビネットの組み立て工法を統一する。これまで組み立て工法が異なる一部キャビネットについては専用ラインで組み立てていたが、工法を統一すれば、同じ顧客に届けるガス台や調理台などとキャビネットを一つのラインで組み立てられるようになり、より効率的な生産が可能になる。従来はシステムキッチンに搭載する製品・サイズ別に専用ラインを設けていたが、これだと一邸分すべての製品がそろわなければ出荷できず、時間的ロスや在庫増につながる場合があった。そこで、あらゆる製品やサイズに対応できる混流ラインに切り替え、一つのラインで同じ顧客に納める製品の組み立てを完結させる「邸別生産方式」を確立した。同社では現在も専用ラインで組み立てている一部キャビネットについて、混流ラインに移行する。

△マツモトキヨシ<9875>、２４時間営業へ六本木で実験－一般医薬品を強化
マツモトキヨシは２４時間営業をはじめとする長時間営業店舗展開に乗り出す。このほど東京都港区の「六本木店」で２４時間営業の実験を始めた。今後、同店でノウハウを積み上げて、商圏の動向などをみながら長時間営業店を増やす方針。０９年施行予定の改正薬事法では一般医薬品の販売は薬剤師がいなくても販売できるようになり、コンビニエンスストアや食品スーパーなどが一斉に参入することが予想される。それらに対抗するためにも長時間営業体制を築き、競争力を高める。六本木店での２４時間営業の実験は１日にスタート。構想では、テレビ電話を店舗に設置し、薬剤師が本部などで相談に乗り、現場で販売するという形態を考えていたが、テレビ電話による販売は「いったん先送り」（マツモトキヨシ）とした。

△セブン<3382>―イレブン、今夏めどに唐揚げなど店内調理を本格導入
セブン―イレブン・ジャパンは７日、現在首都圏の１０店舗で実験している店内でフライヤー（揚げ物調理装置）による調理を本格導入することを明らかにした。これまでノウハウを蓄積してきたが、オペレーション面などで拡大のめどが立ったと判断、６月から夏にかけて展開店舗を３００店に拡大する。店内で調理した、できたての唐揚げなどを販売する。今後導入する３００店の状況を見ながら、全店への拡大を検討する。フライヤー導入により調理するメニューは「和風唐揚げ」４個入り１８０円、牛肉コロッケ８０円、フライドチキン１２６円など５品目。フライヤー導入とともに、レジにある陳列保管のための什器（じゅうき）も大型化する。同社はこれまでの実験を通じ、油が店内ににおわないように工夫したほか、オペレーションのノウハウを蓄積してきた。コンビニではファストフードは有力な集客装置。

△東武百（東武鉄道<9001>）、池袋店に家族連れ・車イスでも入れる広い試着室を設置
試着はくつろぎながら―。東武百貨店は家族連れや車イスでも入れる広い試着室を池袋店の婦人服売り場に設置した。同社は「上質の大人の百貨店」を目指しており、ゆったりとしたスペースで商品を選べる試着室を導入した。利用した顧客からは「こんな試着室、見たことがない」と驚きの声が上がっているという。試着室の広さは約２０平方メートルと、ちょっとした部屋の趣。応接セットなど調度品も高級感のあるものをそろえ、家族や友だちと相談しながらゆっくりと商品を選べるようにした。現在は外商の顧客の利用が多いというが、吉沢一婦人服第二部特選ギャラリー担当マネージャーは「オープンなスペースとして、外商以外のお客さまにも、もっと使っていただくようにしたい」と、自慢の空間をアピールする。
（日刊工業新聞）

△西松建設<1820>　ＰＰ短繊維使うトンネル工法　相次ぎ３件適用
西松建設は７日、トンネル内面を仕上げる覆工をポリプロピレン（ＰＰ）短繊維を混入したコンクリートで行う「ＰＰファイバーライニング工法」を、トンネル工事３件に相次ぎ適用したと発表した。覆工コンクリートの補強には従来、針のような鋼繊維が用いられていたが、さびによる剥落（はくらく）などの問題があった。西松の新工法はＰＰ短繊維のため、さびの心配がなく、軽量で作業性が高く、コストも削減できるという。西松は今後、トンネル工事のほか、橋梁（きょうりょう）や建築構造物などにも新工法適用を提案していく。

△アズワン<7476>　上海に子会社　日系企業に科学機器販売
科学機器商社のアズワンは中国に進出した。上海市に全額出資子会社「アズワン上海」を設立、今月中旬から日系企業を対象に研究用の科学機器を中心に販売を始める。「３年後に２０億円の売上高を見込んでいる」（井内英夫社長）。新会社の資本金は５億円。会長に当たる董事長に井内卓嗣取締役商品本部長が非常勤で就き、社長に当たる総経理に辻雅夫氏が就任。従業員は日本人１人を含めて当初６人でスタートする。経済成長が著しい中国では、科学機器に対するニーズが拡大していることから進出を決めた。５０００アイテムの科学機器を掲載した中国市場向けカタログを１万５０００部作成しており、上海市を中心に日系企業に配布し、市場開拓を進める。

△日本製鋼所<5631>　スイス社と合弁　ダイカスト機製販
日本製鋼所は７日、スイスのダイカスト機メーカー、ビューラーと業務提携し、ダイカスト機の生産・販売に乗り出すと発表した。両社は日本に合弁会社を設立。日本製鋼所が射出成型機で培った型締める技術とビューラーの技術を融合した新型機を来年から日本製鋼所の広島製作所（広島市安芸区）で生産、国内を中心にアジア地域で販売する。合弁会社は３年以内に国内シェア１５～２０％、５０億～７０億円の売り上げを目指す。ビューラーは欧米で６０％以上のシェアを握っているが、これまで日本に安定した販路を持っていなかったため、日本製鋼所と組み、日本やアジア市場を開拓する。日本製鋼所は７月にダイカスト事業部を新設、広島製作所にテクニカルセンターを設け、当面は、ビューラーの製品を輸入販売する。日本製鋼所の北村和夫マグネシウム事業部長は「ダイカスト機は新規参入だが、射出成型機で実績があり、コスト競争力には自信がある」とし、国内市場で先行する東芝機械や宇部興産などを追撃する。

△東京情緒満喫の旅　近ツー<9726>「みちしるべ　江戸」発売
近畿日本ツーリストは、全国の宿泊企画商品「みちしるべ」シリーズに初めて東京・埼玉版を追加する。全国の旅行代理店に「みちしるべ　江戸」のパンフレットを１２日から設置し、東京・埼玉地区の３２の宿泊施設の予約・販売を開始する。７月１日から来年３月３１日の期間中に、各地から東京へ３０００人を送客する計画だ。「みちしるべ　江戸」の商品化は、今年、同社が展開している地方から東京への送客を強化する「東京キャンペーン」の一環。このキャンペーンを通じて、全国共通で販売されている企画商品を通じた東京への送客数を、前年度比１１％増の１９万人に引き上げる。「みちしるべ　江戸」の販売は、来年度以降も継続する方針。
（FujiSankei Business i）